レビュー

「ドラゴンズドグマ 2」レビュー

“息づく世界”を冒険する至高の没入感。開発が果てしないこだわりを込めた超大作

【ドラゴンズドグマ 2】

3月22日 発売

価格:
ダウンロード版 8,990円
パッケージ版 9,889円
デラックスエディション 9,990円

 多くのプレーヤーを魅了し続けるオープンワールドアクションゲーム「ドラゴンズドグマ」シリーズ。第1作の登場から10年の時を経て、ついにその続編となる「ドラゴンズドグマ 2」が3月22日に発売される。

 本作は、カプコンより3月22日に発売予定のプレイステーション 5/Xbox Series X|S/PC用オープンワールドアクションRPG。ドラゴンに心臓を奪われ、「覚者(カクシャ)」と呼ばれる存在になった主人公が、剣と魔法の正統派ハイ・ファンタジーの世界を舞台に冒険を繰り広げるという作品だ。

 本稿では、そんな「ドラゴンズドグマ 2」の製品版をいち早くプレイすることができた。さっそく、レビューしていきたい。

【『ドラゴンズドグマ 2』 スペシャルムービー】

前作未プレイでも問題なし。壮大な新ストーリーが展開

 まず最初に、本作はナンバリングタイトルではあるが、前作未プレイでも問題なく楽しめることをお伝えしたい。

 前作の「ドラゴンズドグマ」は世界の破滅を象徴する存在・「竜(ドラゴン)」と、それに心臓を奪われ竜を屠る宿命を負った「覚者」の物語を描いた。今作の「ドラゴンズドグマ 2」では前作の世界や時系列の延長線上ではなく、平行世界のうちのひとつとして新たな物語が描かれている。世界観や設定などで繋がりはあるが、ストーリーそのものは新しくなっているので、前作未プレイでも問題なく入りこめる内容となっている。

 今作は人間と、ネコ科の見た目をした獣人が暮らす世界が舞台で、主人公がドラゴンに挑むストーリーと王になるためのストーリーが並行して展開していく。物語は記憶を失った主人公が少しずつ「覚者」としての記憶を取り戻していくところから始まる。

人の王国“ヴェルムント”で王座にいた主人公だったが、気がつくと記憶を失った状態で牢獄にいるところから物語は始まる
主人公は奴隷として働くが、作業場が魔物に襲撃される
襲撃の隙をついた主人公はグリフィンの背に乗ることで脱走に成功する
脱走した先で訪れた半人(ポーン)の村で「覚者」であることが周りに発覚し、物語が動きだす
主人公は行く先々で少しずつ記憶を取り戻していき、自身が竜に敗れことで心臓を奪われ、覚者になったことを思い出す

 新たに作り込まれた王道なファンタジー世界と濃厚なストーリーが特徴となっている一方で、肝心のゲームシステムの方は前作をしっかりと踏襲したものになっている。グラフィックスの向上や細かいUIの調整など、パワーアップした要素や変更点は数多くあるが、前作であった夜間の恐さや戦闘システムなど、「ドラゴンズドグマ」らしさを感じる要素は受け継がれており、前作ファンもしっかりと楽しめるつくりになっている。

無限に遊べてしまうキャラクタークリエイション

 「ドラゴンズドグマ 2」で大幅にパワーアップしたポイントの一つがキャラクタークリエイションだ。本作では実写さながらの造形が可能なエディット機能によって、理想のキャラクターを作ることができる。

主人公となるキャラクターは自身でデザインすることも、数いる囚人の中から選ぶこともできる

 本作ではキャラクターとポーン、合わせて2つのキャラクターの外見を設定することができるのだが、今作からは人間だけでなくネコ科の動物を思わせる「獣人」も新たに加えられた。また、設定可能な項目も大幅に増えている。

【獣人】

 獣人は毛並みの模様や色はもちろん、人間同様に体格や姿勢、顔のパーツなど、細かいところまで設定が可能となっている。獣人のキャラクリについては他記事で細かく紹介しているので、ぜひ確認してみてほしい。

 また、人間のキャラメイクについても大幅にパワーアップしている。今作では、眉間のシワや目元の深さ、髭など、顔の至るパーツを細かく設定することができる。時間さえかければ芸能人など、実在する人物の顔を模したキャラクターをも作り出すことができるほどに写実的なキャラクターをつくれるようになっている。

 何よりも驚きなのは、このキャラクリがゲーム本編へ引き継ぐことが可能なキャラクター制作用の無料アプリ「キャラクタークリエイター&ストレージ」としてカプコンより発売前から提供されていることだ。SNSではこのアプリで作成されたキャラクターたちの画像がすでに多く投稿されており、弊誌でも様々なゲームで「阿部寛」を作り続けるVTuberの投稿を記事として紹介した。