「Xbox Series X|S」レビュー

Xbox Series X|S

後方互換は外付けHDDで十分。わかってきたストレージ周りのレギュレーション

 ところで、プレビューでは記述しきれなかったXbox Velocity Architectureの“外の部分”。つまり、外付けストレージを使ったときの動作やパフォーマンスはどうかという部分について。本来はプレビューの時点でそこまで踏み込みたかったが単純に時間が足りなかった。レビューにあたり、時間を取って検証してみたのでその検証結果をご報告しよう。

【外付けストレージは使えるのか!?】

 まず、「外付けストレージを使うと、ゲームのパフォーマンスが下がる」という点については、半分正しく、半分正しくなかった。

 正しくなかった部分については、Xbox Oneタイトルまで含めた後方互換タイトルの動作については、外付けストレージでも“パフォーマンスはほとんど落ちなかった”。

 下記のベンチ結果は、筆者がXbox One Xで常用しているUSB 3.1接続の2TB HDDと、内蔵ストレージとの差を比較したものだが、Xbox Velocity Architectureをサポートする内蔵ストレージとほとんど変わらないという結果となっている。筆者は2度のプレビューで、「Xbox Series X | S 用 Seagate ストレージ拡張カード」が日本で発売未定だからストレージが足りないと指摘してきたが、この記述は半分撤回したい。後方互換機能については外部ストレージで十分まかなえる。

【Xbox Series X 内蔵SSD vs 外付けHDD】

 一方、正しかった部分は、Xbox Series X|Sタイトルは、Xbox Velocity Architectureと一体になっているため“外付けストレージからは起動できない”。つまり、Xbox Series X|SタイトルはXbox Velocity Architectureの外では利用できないため、結局容量不足からは逃れられない。

【Xbox Series X|Sタイトルは外付けストレージからは起動できない】
Xbox Series X|Sタイトルの1つ「アサシン クリード ヴァルハラ」を外付けストレージにインストールしようとしたところ注意を促された
「フォートナイト」のような既存タイトルからXbox Series X|Sに最適化したタイトルも同様に起動できない

 詳しく説明しよう。Xbox Series X|Sタイトルがインストール出来るのは内蔵ストレージもしくは、「Xbox Series X | S 用 Seagate ストレージ拡張カード」のみで、外付けストレージはインストール先に指定できない。Xbox One環境からインストール済みの外付けストレージをXbox Series X|Sに刺して直接起動させようとすると、後方互換タイトルはそのまま起動するが、Xbox Series X|S最適化タイトルは、起動が途中で中断し、Smart Deliveryが機能し、Xbox Series X|Sバージョンへアップデートするか、起動をキャンセルするかが促される。

 「Smart Delivery」とは、「Xbox Play Anywhere」から一歩進んだクラウドサービスで、1度ゲームタイトルを買えば、Xbox Series X|S、Xbox One X|S、そしてPCのいずれのプラットフォームでもプレイできるだけでなく、プラットフォームごとに、常に最適なバージョンがインストールされるというものだ。今回のケースでは、Xbox Series Xで、Xbox One版を起動させようとしたことをOS側で検知し、Xbox Series X版に自動アップグレードしようとした、というわけだ。

 「よし、この方式なら行ける!」と思ったのもつかの間、そのアップデートデータ(実際にはアップデートではなくダウンロード版フルサイズ)のインストール先は内蔵ストレージもしくはストレージ拡張カードに限定されてしまった。つまり、外付けストレージでは、どうあがいてもXbox Series X|Sタイトルは起動できないのだ。

【外付けストレージに移動はできるが起動不可になる】
「Gears 5」のようなXbox Series X|Sタイトルを外付けストレージに移動しようとすると注意を促される
移動は可能だが、起動はできなくなる。一時退避にのみ使える
Xbox 360タイトル「Alan Wake」では、特に注意は促されず、自由に移動できる

 このため、Xbox Series X|Sタイトルをガンガン遊ぼうと考えている場合(当然多くのゲーマーがそうだと思うが)、やはりXbox Series X|Sのストレージ容量不足は深刻な問題といえる。ただわずかに救いなのは、外付けストレージにXbox Series X|Sタイトルの“データを置くことはできる”ということだ。このため一時退避として外付けストレージは活用できる。「Halo Infinite」を遊ぶから、「Forza Horizon 4」を一時的に退避させる、みたいな使い方ができるということだ。参考にしてみて欲しい。

【Xbox Series X|S版とXbox One版はサイズが異なる】
上がXbox Series X|S版、下がXbox One版。ストレージごとにインストールできるXboxだからこそ判明した事実だが、Xbox Series X|S版とXbox One版ではインストールサイズが異なる

【ストレージ拡張カードの早期発売に期待】
Xbox Series Sのストレージ事情は厳しい
日本の取扱店は未だになし
外付けストレージも活用しながら凌ぎたい