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首輪爆弾装着の恐怖! 「今際の国のアリス~Immersive Death Game~」レポート

デスゲームの理不尽さを味わえるイマーシブ・フォート東京の新アトラクション

【今際の国のアリス~Immersive Death Game~】

7月19日より 開催

場所:イマーシブ・フォート東京

チケット価格:1dayパス(大人6,800円/子ども3,000円)に含まれる

 7月19日に東京・お台場にある「イマーシブ・フォート東京」に、新たなアトラクションが登場する。それが、原作コミックはもちろん、Netflixの実写ドラマでも大人気の「今際の国のアリス」をベースにした、「今際の国のアリス~Immersive Death Game~」だ。

 本作では、冴えない日常を送る主人公アリス(有栖)が、突如として仲間2人と無人の街に迷いこみ、理由もわからぬままデスゲームに参加させられことになる、というストーリーが描かれる。アトラクションは、この「今際の国のアリス」の世界をリアルに再現し、デスゲームに実際に参加できる、というものだ。

 本記事では一般に先駆けて開催された取材ツアーにて「今際の国のアリス~Immersive Death Game~」を体験できた。ネタバレを避けつつ、その面白さをレポートしていこう!

体験終了後はみんなで笑顔! でも途中は……?

ゲームには、「首輪爆弾」を装着して参加する

 体験では、「首輪爆弾」を装着してゲームに参加することになる。本当に爆発するわけではないものの、説明によれば、かなり「ビリッ」とくるらしい。まあ低周波治療器くらいのビリビリだろうと気楽に構えていた。

 装着の前段階として、まずはスマートフォンからQRコードを読み込み、利用規約を確認することになる。スマートフォンは、この利用規約以外にゲームでも利用するので、アトラクションを楽しむ予定の方は、できるだけ満タンに充電しておきたい。

 利用規約には、首輪に「衝撃を与えないこと」などがあり、すべてに「同意」しないと「首輪爆弾」を貸与されない。いや、普通は貸与されたくないですが……。

 そして、同意完了の画面をスタッフに見せると、いよいよ「首輪爆弾」が手元にやってくる。「首輪爆弾」はドラマ版では4話くらいに登場しており、デザインこそ異なるものの、金属製の電極や何やら怪しげなボックスなども付いて不気味さ満点だ。それもそのはず、実はこの「首輪爆弾」の設計には、ドラマ版のスタッフが協力しているらしい。

 何はともあれ、入手してしまった以上、「首輪爆弾」付けるしかない。注意点としては、付ける前に必ずボックスにあるQRコードをスマートフォンで読み込んでおくこと。このデスゲームをクリアするためには、手持ちのスマートフォンが大事な相棒になる。

 そして、いよいよ装着。すると「アレ? なんか苦しくね?」と思えてくる。これは、これから始まるデスゲームによる不安感なのか……。喉のあたりが締められたような苦しみを感じる。だがほかの人を見てわかった。自分の首は周りの参加者よりも太い……。首輪のサイズがやや狭いだけであった。とりあえず、気を取り直してゲームの開始を待つとしよう。

スマートフォンでの利用規約画面
首輪爆弾をつけることになる人生になろうとは。でもなかなかカッコイイ
イヤ、マジで付けるんですかね。結構おっかない雰囲気出ていますケド
実際付けてみると少しキツかった。緩められるのかもしれないので、きちんと見てから付けよう

デスゲーム開始後早くも犠牲者が……この理不尽さは本物だ

 しばらくすると、何やら一部が騒がしい。どうやらゲームが始まったようだ。演者が現れ、「キミたちはゲームにクリアしないと死ぬことになるぜ!」的な現状の説明を、本ゲームの先駆者的な雰囲気で説明してくれる。

 そして、そのゲームについては、ドラマ版でお馴染みの金子ノブアキさん演じる「ボーシヤ」が天井のディスプレイに登場し、詳しく説明してくれる。恐らくドラマ版のファンも多いのであろう。この登場に会場は熱狂を持って迎え入れられた。参加者たちの顔には、デスゲームに参加しているとは思えない笑顔が浮かんでいる。

 ボーシヤの紹介してくれたルールは簡単で「同じ模様が描かれた2枚のカードに記載された数字を足し、入力する」。それだけである。なんだ「それくらいなら生き残れるな」と、それまでは「あっさり殺されてしまう(電気が流れてしまう)」かなぁ、と思っていた自分の顔に笑みが浮かび上がるのを感じた。

 そして天井には、「GAME本番の前に まずは【ちゅうとりある】です。」との言葉が浮かび上がる。チュートリアルはいいんだけど、なんだろうこの「ひらがな」に感じる悪意というかおぞましい感じは……とか思った瞬間、天井一杯の「画面に何百枚あるんだ?」というくらいのカードが映し出され、それも一瞬で消えた!

 もう参加者の皆さん、マジで阿鼻叫喚ですよ。これは無理だろうと思ったのもつかの間、ゲームオーバーの通知とともに最初の犠牲者が……。ああ、これか。勝手にムチャなルールを押しつけてダメなら殺す。デスゲームの理不尽さってこういうことなんだな。自分も含めて多くの人は生き残っているので、見せしめというやつだろう。

ゲーム常連による激励(?)
天井ディスプレイにドラマ版でお馴染みのボーシヤ登場。まさか本物が出てくるとは
ボーシヤ登場で沸く場内! みんなの笑顔がこの後?
「ちゅうとりある」と平仮名で書かれるだけで、絶対ヤバそうだと感じる
メインの犠牲者以外にも、数名ビリビリの被害に。さっきまでの笑顔はそこにはない

施設内で同じカードを探し出せ!

 理不尽な「ちゅうとりある」も終わり、本格的にゲーム開始。ゲームは、自分のスマートフォンに表示されたカードと同じカードを施設内の指定のエリアから探し出し、そのカードに描かれた数値とスマートフォンのカードの数値を足した数を入力する、というもの。

 以前、同施設「【推しの子】 イマーシブ・ラリー」の謎解きに苦労したで少し焦る気持ちもあったが、あの理不尽な「ちゅうとりある」よりはマシである。参加者は、自分のスマートフォンで指示された場所に向かい、カードを探しをクリアして、また元の会場に戻ってくることに。

 周囲を見ていると、あちこちでカードを探している参加者を見かけた。これなら、混雑することもないだろう。また、「数字もクリアしたし自分だけは安心かな」という感じで、笑顔で戻る人も多かった。実際、カード探しはあまり苦労しないかと思う。でもね。こういうのってさ。「上げて、落とす」んだよね。そう思いながら、会場に戻る。

 ここから先はネタバレになるので、知りたいかたは実際にアトラクションを体験して貰いたい。ちなみに筆者は……ええ、見事に首を吹き飛ばされ(電気が流れ)ました。いやほら、助かったらビリビリという体験ができないので……(負け惜しみ)。

 痛みについては、あくまで個人的な感想だが、正直なところほとんど感じなかった。どちらかというと、「来るぞ!」という前フリが恐怖心を煽るので、痛いよりは怖いの方の感情が勝ると思う。

壁に数十枚貼られているが根気よく見ていけば見つかるはず
自分に配られたカード。同じ「FISH」カードでも、手に持っているものが違ったりもするのだ

 実は、筆者はNetflix版「今際の国のアリス」が大好きなので、今回の体験取材は楽しみにしていたのだが、現実は思った以上に楽しかった。「ちゅうとりある」を含めて、「今際の国のアリス」の世界をまじまじと体験できるだろう。この構成を考えたスタッフにブラボーと言いたい!