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【特別企画】期待のMMORPG「LostArk」は何が素晴らしいのか?
最新開発バージョンに触れてわかった“4つのポイント”を解説!
2019年7月12日 17:00
- サービス開始時期 未定
「LostArk(仮称)」の日本サービスがついに決定した。韓国では2018年11月よりオープンベータテストが開始されており、いきなり同時接続数35万人を記録し、一気に話題作となったPC用MMORPGだ。
7月4日には韓国の開発元Smilegate RPG社内にて、同社とゲームオンの日本独占配信契約に関する調印式が実施され、ゲームオン代表取締役社長のイ・サンヨプ氏より「できるだけ早く日本展開をスタートさせたい」という意気込みも語られた。
サービス開始時期は未定なものの、では「LostArk」は一体どのようなタイトルなのだろうか?
今回、調印式の取材とは別に、Smilgate RPG社内で「LostArk」最新開発バージョンに触れる機会を得た。そこでわかったのは、本作が「LostArk」ならではの独自スタイルを築いているということ。
冒頭の数時間をプレイできた程度だが、それでもやり込みたいという気持ちがどんどん膨れ上がってくるような内容だった。「LostArk」のポイントはどこにあるのか、それぞれ具体的に、スクリーンショットを交えながらお伝えしていきたい。
ポイントその1:操作に専念できるクォータービュー
本作は3Dモデルを使用したMMORPGであるが、ゲーム画面はカメラ固定のクォータービューで進行する。一見、MMORPGとしては一世代前に戻ったような気もするのだが、全体を見渡せるし、操作に専念できるという点でプレイしやすい。
一方でカメラをズームすれば微細に作り込まれたキャラクターが見られるし、技のエフェクトも非常に派手。クォータービューだからといってグラフィックスやエフェクトに手を抜いておらず、あくまで操作のしやすさを優先した上での決断だとわかる。見やすくて綺麗で派手。それが「LostArk」だ。
また操作での特徴は、移動を定番のWASDキーではなく右クリックで行なっていくこと。右クリックで移動地点を指定したり、ドラッグ操作でキャラクターを誘導していく。攻撃やスキルはキーボードのキーに割り振られていて、操作に関して言えば「League of Legends」などのイメージに近い。
「LostArk」は、このクォータービューという“割り切り”を起点にしたことで、特に演出周りで他のタイトルにはない特徴を生み出している。そのあたりは別途後述していく。
ポイントその2:剣闘士とデビルハンターが共存する混沌世界
本作の独自性はクラス選択からもにじみ出ている。今回の開発版では「戦士」、「魔法師」、「武闘家」、「ハンター」の4つの基本クラスを選択できたのだが、それぞれプロローグの内容と世界観がまったく異なっている。
たとえば「戦士」はグラディエーターのような世界で、ぶっとい剣を渡され、巨大モンスターとの一騎打ちを経て基本操作やスキルを学んでいく。
かと思うと、「ハンター」では機械と悪魔に囲まれたスチームパンク風ステージが登場。ギミック満載のマップで、機械仕掛けのモンスターに対し、派手な銃撃で応戦していく。同じゲームとは思えないような、まったく違う世界観が堪能できる。
そして「魔法師」はいわゆる魔法職で、森を進む王道ファンタジー世界の住人といったところ。また「武闘家」は文字通り近接格闘タイプだが、プロローグは中国の武術世界のような雰囲気がある。
プロローグが終われば、これらのキャラクターが1つの世界へと集まることになる。どのキャラクターも一度は触ってみたくなるような、それぞれのクラスにロマンがあるような作りだ。
ポイントその3:UIすらも変化して派生クラスを差別化
本作はレベル10までは基本クラスでプレイするプロローグで、それ以降は派生クラスを選択していくこととなる。本作の場合、クラスによってはUIすらも変化していく。
それがもっとも顕著なのは「ハンター」。通常は使用する基本スキルは8つまでしか登録できないのだが、派生クラスの「デビルハンター」は特別な「スキルセット切り替え」のUIが登場し、合計16ものスキルを使えるようになる。
スキルセットは3つ登場し、それぞれ8つの通常スキル、4つの近距離用ショットガンスキル、4つの長距離用スナイパーライフルスキルとなる。
つまり、「デビルハンター」は敵との位置関係や数に合わせてスキルセットをガチャガチャ切り替えながら戦闘するクラスなわけだ。そして、こうしたUIを持つクラスは他にない。「できるものならやってみな」という開発陣の挑戦的メッセージが垣間見えるようである。
こうしてスキルの効果に加えてUIまで変えてしまうことで、それぞれの派生クラスの色をくっきりと付けているのが「LostArk」の特徴である。
特徴といえば、1つ1つのスキルを“成長”できる点もそうだ。スキルを成長させると、付加効果はもちろん、エフェクト、攻撃範囲、継続時間などに変化を加えられる。
いくつかの変化を組み合わせて選択できるので、組み合わせによっては同じスキルとは思えないような技に仕上がる場合もある。
はっきりと差別化された派生クラスの中で、さらにスキルの成長要素が加わることで、プレーヤー独自の戦闘スタイルを築いていける。「LostArk」は、とにかく試したくなる要素が多く用意されている。
ポイントその4:演出が燃える! シネマティックダンジョン
本作のゲーム画面は固定カメラが基本だが、それを逆手に取った演出が堪能できるのが「シネマティックダンジョン」だ。
「シネマティックダンジョン」では、映像がスローモーションになったり、カメラがぐっと回り込んだりして、普段の戦闘シーンとはまた違ったプレイ感を楽しめるコンテンツとなっている。
たとえば攻城戦のようなダンジョンでは、敵の城の前に味方の軍隊が結集し、決起の声を上げる場面からスタートし、移動式の櫓に乗り、城の壁に飛び移り、目標の敵をなぎ倒す……といった流れがシームレスに演出される。
移動式の櫓に乗り込んだ時はカメラがグーッと引いて、大多数いる味方の軍勢を映し出す。櫓が壁に到達すると、今度は戦闘開始の合図のように一気にカメラが寄る。プレーヤーの進行に合わせてどんどん演出が入ってくるので、プレイした際の臨場感が圧倒的に違う。
また城の壁を進んでいると、突然付近に砲撃が落ち、キャラクターが吹き飛ばされて壁の下に落ちる、ということも起きた。突然の演出だったので正直びっくりしたのだが、この「シネマティックダンジョン」では“ハプニング”が起きるのだ。
計算されたカメラ演出とハプニング演出の効果は抜群で、臨場感に加えてスリルも満点。「シネマティックダンジョン」というネーミングも納得の出来栄えだった。「LostArk」の代名詞となるような、インパクト抜群のコンテンツだ。
ポイントその5:まだまだわからないゲームの全貌
今回プレイできたのはあくまでゲームの一部であり、まだまだわからないことが多くある。
今回触れられなかったものとしては、たとえば採集や釣りといった生活系コンテンツがある。海を航海するようなモードや、色々仕込まれているというミニゲーム、それにレベル10以降のゲームの流れも見られていない。
また戦闘についてはスキル同士を連携させる「Tripod System」もあるが、こちらも触ることができなかった。スキルの成長要素と合わせて、様々な組み合わせを試すことそのものが楽しそうだと容易に想像できる。
そうなってくると気になるのが日本サービスの開始時期だが、これに関してはひとまず待つしかない。近い内に続報があることを期待しつつ、「LostArk」の動向を注視していきたい。