【Square Enix LIVE】日本版の発売はまだ!? 「Life is Strange 2 - Episode 3」英語版発売。"超常の力"を人の細かい心の機微で描く物語性の強いアドベンチャー

　「Square Enix LIVE E3 2019」で筆者の心をグッとつかんだのが、「Life is Strange 2 - Episode 3」のトレーラーである。

　実を言えば、筆者は前作「Life is Strange」のファンであるが、「Life is Strange 2」を追いかけていない。日本語吹き替え版の発売を待つつもりなのだ。コアなファンならば英語で、という意見ももっともだし、気にもなっているのだが、筆者はやはり、あの吹き替えの雰囲気が好きなのである。

　「Life is Strange 2」は、前作と同じDONTNOD Entertainmentが手がける。前日譚となる「Life Is Strange: Before the Storm」という作品もあるが、別の開発者の制作のため、やはりテイストがちょっと異なる。良い作品ではあったが、筆者の中にはやはりDONTNOD Entertainmentの続編をやりたい、という気持ちがあった。

「Life is Strange 2」は2人の兄弟が主人公となる

　「Life is Strange」シリーズはエピソードごとの配信であり、プレーヤー達は1つのエピソードを遊んでから数カ月待たなければならない。前作の場合、日本語版は全てのエピソード発売後に全てのストーリーがセットで発売された。おそらく「Life is Strange 2」もそうなるのではないだろうか(現時点では未発表)。「Life is Strange 2」は予定より制作が遅れ、6月10日(現地時間)エピソード3がリリースされた。「Life is Strange 2」は全5エピソードを予定しており、日本版が出るのはまだ先のようである。

　さて、ここからは「Life is Strange 2」の概要を語っていこう。紹介するのもエピソード3のPVのため、ネタバレ要素がある。「何も前知識がない状態でプレイしたい」という人は、ここから先は読まない方が良いだろう。

　「Life is Strange 2」では、超能力のような不思議な力を持つダニエルという少年が登場する。彼の兄ショーンがプレーヤーキャラクターだ。物語ではあるきっかけでダニエルの力が暴走、ショーンは弟を守り、そして逃亡の生活を余儀なくされる。

　しっかり者のように振る舞うが、ショーンはまだ16歳の子供だ。そしてダニエルはまだ9歳である。ダニエルには間違いなく不思議な力が宿っている。そして暴走の危険性がある。兄は幼い弟を連れ、逃げていく。「Life is Strange 2」はそんな2人の物語だ。エピソード3では彼らの間に亀裂が見え始める。「この力は僕のものだ。兄さんじゃない！」この叫びに、ショーンはどう応えるか、それはプレーヤーを悩ませることとなるだろう。

　「Life is Strange」と「Life is Strange 2」は、“2つを繋ぐ物語”として、「The Awesome Adventures of Captain Spirit」という作品がある。こちらは無料公開されているが……未翻訳だ。「The Awesome Adventures of Captain Spirit」には、スーパーヒーローを夢見るクリスという少年が登場する。クリスはまるで超自然な力を持っているような描写があるが、すぐ種明かしがされる。しかしひょっとしたら……と思わせる演出が上手いのだ。何より「Life is Strange」は主人公マックスが"時間を巻き戻す力”を得てしまった物語だった。この世界に、超自然の存在は、"ある"のである。

　3つの作品は時間軸は異なれど同一世界に存在する。各キャラクターはどこかで関係しているかも、というのも気になるところ。英語版でプレイするという手もあるが……筆者は「Life is Strange」の吹き替え版の雰囲気が大好きなのである。もちろん筆者の英語力では物語の細部が理解できないというのも正直なところ。やはり、日本語版の登場を待ちたいところだ。英語がわかる、という人は、英語版をプレイするのも十分ありだと思う。オススメの物語である。