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【特別企画】空前絶後の超重戦車「マウス」に会いにロシアのクビンカ戦車博物館に行ってきた

色々間に合いませんでした! お詫びのクビンカ戦車博物館特選戦車ギャラリー

夕暮れに染まるIS-3。そう、もうクビンカ戦車博物館の閉館が近づいている!
追い立てられるように館内に入るツアー一行
クビンカ戦車博物館の構内図

 最後に、読者の皆さんにお詫びをしなければならない。クビンカ戦車博物館の滞在時間は、わずか1時間足らずしかなかったため、全部見られなかったのだ。Wargaming主催ツアーの最終行程に組まれ、モスクワから向かう途中で渋滞に遭遇したり、昼食やパトリオットパークの予定が押してしまったのが主な要因で、2時間あればひととおりは見られるだろうと高をくくっていたら、その半分の時間すら確保されず、ひととおりすら見られなかったのだ。

 真っ先に向かった6号館でマウスの取材を終えた時点で30分が経過し、急いでその他のドイツ車輌を見て、米英の車輌がひしめく5号館に突入したあたりで無念のタイムアップを迎えてしまった。「中村さんどこですか? みんなバスに戻ってますよ」というWargamingスタッフによる呼集連絡が断続的に鳴り響く中、筆者には2つの選択肢があった。大人しくバスに戻るという選択肢と、すべてをかなぐり捨てて1~3号館にあるソ連戦車を取材するという道だ。

 筆者としてはもう後者しかないと思った。色んな意味で世界で最も遠いこの戦車博物館、この千載一遇のチャンスを逃したら、次にいつ見られるかわからないし、そもそもクビンカ戦車博物館自体がなくなってしまうかもしれないからだ。

 「よし、ここは逝くしかない」と覚悟を決めて、翔ぶような勢いで出口から逆方向にある1号館に向かったが、入ったところでクビンカのスタッフに呼び止められてしまった。「残念だが、諦めろ、閉館だ」という雰囲気で。「ゴルゴ13」に登場するような屈強な退役兵士風のスタッフは、鋭い眼光でこちらを見つめており、突破を試みようものなら取材どころか人生が終わる危険性を察知せざるを得なかった。無念の試合終了で、一礼をして全景を納めた写真だけを撮って退散した。

 というわけで、クビンカの主力展示品であるソ連戦車をほぼすべて落とすという、超特落ち状態で、はなはだ中途半端な取材となってしまったが、見られた範囲内でのクビンカの戦車ギャラリーをお届けして本レポートの締めくくりとしたい。

【クビンカ戦車博物館の各館の風景】
6号館:ドイツ、イタリア、ハンガリー、フランス
5号館:米国、英国、フランス
3号館:ソ連
2号館:ソ連
1号館:ソ連
倉庫の間にも置ききれない車輌が置かれていた

【クビンカ戦車博物館 戦車ギャラリー】
カール自走臼砲(ドイツ自走臼砲)
ミーネンロイマー(ドイツ地雷処理戦車)
V号戦車パンター(ドイツ中戦車)
III号戦車(ドイツ中戦車)
ヴァッフェントレーガー(ドイツ対戦車自走砲)
シュタール・エミール(ドイツ対戦車自走砲)
TK-S(イタリアタンケッテ)
ヘッツァー(ドイツ駆逐戦車)
L6-40(イタリア軽戦車)
H35(フランス軽戦車)
III号突撃砲(ドイツ駆逐戦車)
40/43M ズリーニィII(ハンガリー自走砲)
38M トルディI(ハンガリー軽戦車)
38M トルディII(ハンガリー軽戦車)
40M ニムロード(ハンガリー自走砲)
41M トゥーランII(ハンガリー中戦車)
III号突撃榴弾砲(ドイツ駆逐戦車)
Mark V(英国史上初の実用戦車)
ヴィッカース水陸両用戦車(英国軽戦車)
Mk.VIIテトラーク(英国軽戦車)
ヴィッカース軽戦車(英国軽戦車)
ソミュア S35(フランス軽戦車)
チャーチルクロコダイル(英国火炎放射線車)
クロムウェル(英国巡航戦車)
コメット(英国巡航戦車)
センチュリオン Mk.III(英国主力戦車)
センチュリオン Mk.X(英国主力戦車)
ショットカル(イスラエル仕様センチュリオン)
コンカラー(英国重戦車)
チーフテン(英国主力戦車)
FV101 スコーピオン(英国軽戦車)
九五式重戦車(日本重戦車)
AMX-13(フランス軽戦車)
M3A1(米国軽戦車)
M24チャーフィー(米国軽戦車)
M19(米国対空自走砲)
M41ウォーカーブルドッグ(米国軽戦車)
Strv 74(スウェーデン中戦車)
Strv 103(スウェーデン駆逐戦車)
M4A2E8シャーマン(米国中戦車)
M51HVスーパーシャーマン(米国中戦車)
M46パットンI(米国中戦車)
M48パットンIII(米国中戦車)
M48A5 Marax 5(米国中戦車)
M60パットン(米国中戦車)
M18ヘルキャット(米国駆逐戦車)
M型戦車(ソ連軽戦車)
T-18(ソ連軽戦車)
T-34(ソ連中戦車)
IS-3(ソ連重戦車)
T-35A(ソ連重戦車)
SU-14-2(ソ連自走砲)
T80(ソ連主力戦車)
ここで無念の試合終了。この奥も見たかった……