【特別企画】

「FFXIV: 黄金のレガシー」ジョブレポート「ピクトマンサー」

カラフルで可愛くお手軽、アートの世界はとにかく楽しい!

【ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー】

7月2日発売

 スクウェア・エニックスは、5月15日から17日まで、プレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Windows/Mac/Steam用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」のメディアツアーを開催した。

 この原稿では、ピクトマンサーについて使用してみたインプレッションと詳細についてレポートしたい。記載している数値はすべてレベル100での情報になっている。 なお、メディアツアーで使用されたバージョンは最終調整前のものであり、リリース時には大きく変更される可能性があることをご了承願いたい。

【「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」メディアツアーレポート目次】

【「FFXIV」、いよいよ「WoW」超えへ】
いよいよ満を持して「WoW」超えへ。「FFXIV: 黄金のレガシー」で再スタートする光の戦士達と吉田直樹氏の新たな冒険

【吉田直樹氏インタビュー】
「FFXIV: 黄金のレガシー」メディアツアーインタビュー
もっと楽しく、自分たちが面白いと思うものを作りたい。そんな思いが詰まった拡張

【新エリアレポート】
「FFXIV: 黄金のレガシー」エリアガイド
新たな冒険の拠点「トライヨラ」と「コザマル・カ」と「オルコ・パチャ」をガイド

【新IDレポート】
「FFXIV: 黄金のレガシー」インスタンスダンジョンレポート
レベル91のダンジョン「濁流遡上 イフイカ・トゥム」を一足早く紹介

【最新ジョブレポート】
「FFXIV: 黄金のレガシー」ジョブレポート「ヴァイパー」
超高速に繰り出す多段コンボが気持ちイイ!

「FFXIV: 黄金のレガシー」ジョブレポート「ピクトマンサー」
カラフルで可愛くお手軽、アートの世界はとにかく楽しい!

「FFXIV: 黄金のレガシー」ジョブレポート「近接DPS編」
モンク、竜騎士、忍者はより使いやすくシステムを修正、侍、リーパーは正統進化

「FFXIV: 黄金のレガシー」ジョブレポート「遠隔DPS編」
召喚士に新召喚獣「ソルバハムート」が登場。機工士は最終兵器化か?

「FFXIV: 黄金のレガシー」ジョブレポート「タンク編」
上位防御バフと追加攻撃で正当進化。「FFVIII」のスコールの技が新技として登場

「FFXIV: 黄金のレガシー」ジョブレポート「ヒーラー編」
学者はセラフィムに変身!占星術師はカードシステムが大きく変化

【ピクトマンサーのジョブ専用装備】
【ピクトマンサー装備動画】
【「ピクトマンサー」ジョブアクション】

色魔法と絵で戦う異色の魔法使い「ピクトマンサー」

 ピクトマンサーは「FFVI」のリルムのジョブを思わせる、筆を使って絵を描くことで魔法を使うアーティスティックな遠隔魔法DPS。「FFXIV」のストーリー内では、クルルが新たに修得した魔法として登場する。

 武器は巨大な筆とパレット。この筆でいろいろな絵を描いたり、色にちなんだ魔法を使う。魔法はどれもカラフルで、ジョブHUDにキャラクターが登場したりとどの攻撃も楽し気で使っていて楽しくなるジョブだ。

キャンバスに描いた絵を具現化して戦う

 攻撃は大きく2つの系統がある。1つは色魔法と呼ばれる、色にちなんだ魔法を組み合わせて攻撃する。そして最大の特徴である、絵を具現化して攻撃する魔法。ローテーション自体は単純で、もう1つの新ジョブであるヴァイパーに比べれば初心者でも使いやすいジョブになっている。ただし絵を描くためのアクションには攻撃力がないので、火力を出すにはそれなりの工夫が必要だ。また、パーティを支援する魔法があることも特徴だ。以下の説明で詳細を1つずつ解説したい。

【ピクトマンサー】
【ピクトマンサーアクション】
【ピクトマンサーリミットブレイク】

3種類の魔法を連続で使う2系統の色魔法

 単体攻撃の起点となる色魔法は赤色で描く「レッドファイア」。ここから「グリーンエアロ」、「ブルーウォータ」という3コンボが成立する。範囲魔法は「レッドファイラ」、「グリーンエアロラ」、「ブルーウォタラ」の3段階になっている。単体、範囲でコンボが共有されており、どちらを押してもアイコンが次の魔法に自動的に入れ替わる。

【単体魔法】
レッドファイア
グリーンエアロ
ブルーウォータ
【範囲魔法】
レッドファイラ
グリーンエアロラ
ブルーウォタラ
色魔法は、絵の具で描いたようなエフェクトが特徴

 3コンボが成立すると、パレットゲージが25上昇し「ホワイトペイント」が1つスタックされる。「ホワイトペイント」は最大5スタック可能。1スタックで、無詠唱の無属性範囲魔法「ホワイトホーリー」を1回使うことができるようになる。

上がキャンバスシンボル、下がパレットゲージ

 パレットゲージが50貯まると「サブトラクティブパレット」が使えるようになる。使用すると「色調反転」という効果が発動して、「ホワイトペイント」のスタックが1つ「ブラックペイント」に変化し、「ホワイトホーリー」が威力の大きい「ブラックコメット」に変化する。さらに3スタックの「サブトラクティブパレット」というバフがついて、詠唱が長いが威力の高い別の色魔法コンボが3回使えるようになる。

ホワイトホーリー
サブトラクティブパレット
ブラックコメット

 この威力の高い色魔法は単体魔法が「シアンブリザド」、「イエローストーン」、「マゼンタサンダー」の3つで、範囲が「シアンブリザラ」、「イエローストンラ」、「マゼンタサンダラ」の3つ。通常の色魔法と同じく、コンボを共有しており、アイコンが入れ替わる。

【単体魔法】
シアンブリザド
イエローストーン
マゼンタサンダー
【範囲魔法】
シアンブリザラ
イエローストンラ
マゼンタサンダラ

移動時に使える無詠唱の3連ハンマー攻撃

 ピクトマンサーが描くことができるのは、動物の絵、武器の絵、風景の絵の3種類。ジョブHUDでいうと一番左が動物、中央が武器、右が風景の絵となっている。アイコンとしては「ピクトアニマル」、「ピクトウェポン」、「ピクトスケープ」の3種類があり、「ピクトウェポン」はホットバーに設定すると「ピクトハンマー」に、「ピクトスケープ」は「ピクトスカイ」に変化する。「ピクトアニマル」は、最初は「ピクトポンポン」になり、その後は状況に応じたアイコンに変化していく。

ピクトアニマル
ピクトウェポン
ピクトスケープ

 これらのアクションを使うと、ピクトマンサーは大きな筆で空中に「絵素」を描いていく。完成すると対応するキャンバスシンボルに絵が現れる。これらのアクションは非戦闘時には無詠唱で使えるが、戦闘中には3秒の詠唱が必要になる。詠唱中は動くことができず、途切れるとキャンセルされる。

空中に絵素を描く

 一度キャンバスに描くと、「イマジンアニマル」、「イマジンウェポン」、「イマジンスケープ」というアイコンが対応するアクションに変化して発動可能になる。これらのアクションは使用の制限時間がないので、スタックしておいてここぞというタイミングで使うことができる。

イマジンアニマル
イマジンウェポン
イマジンスケープ

 おそらくもっとも使い勝手がいい絵素が「ピクトハンマー」だ。描くと3連続で使える無詠唱魔法攻撃「ハンマースタンプ」、「ハンマーブラッシュ」、「ハンマーポリッシュ」を使える。ハンマーで殴りつけるという一見物理攻撃のような技だが、レンジ25mの魔法攻撃なので、移動中などに使用することができる。

ピクトハンマー
イマジンハンマー
ハンマースタンプ
ハンマーブラッシュ
ハンマーポリッシュ
無詠唱で3回の連続攻撃が可能

「ピクトスカイ」から始まるピクトマンサーの最強コンボ

 風景を描く「ピクトスカイ」はパーティを支援する「イマジンスカイ」とそれに続く攻撃コンボ魔法が使えるようになる。「イマジンスカイ」はアート空間を展開してその空間内で使う色魔法と「スタープリズム」のリキャストタイムを短縮しつつ、パーティ全体に与ダメージアップのバフを付ける技。さらに、追加効果として、「サブトラクティブパレット実行可」や5スタックの「インスタレーション」を付与する。

ピクトスカイ
イマジンスカイ
星降る空から、花畑へとエフェクトが変化していく

 このインスタレーションをすべて消化すると、本来なら3.9秒の詠唱が必要な「レインボードリップ」という強力な前方攻撃魔法が無詠唱で打てるようになる。また、「イマジンスカイ」の追加効果として使えるようになる「スタープリズム」は威力1300の範囲魔法攻撃を打ちつつ、周囲のパーティメンバーを回復する。

レインボードリップ
虹の橋が架かる可愛くて強力なアクション
スタープリズム
星が大量に降り注いでくる大技

 インスタレーション中に、サブトラクティブパレットを使うことで、普段なら詠唱の長い色魔法を、短い詠唱で一気に使い、さらに強力な攻撃アクションや回復までできてしまうという大変強力なコンボなので、「イマジンスカイ」はリキャストが120秒と長く、バースト時に使う技という位置づけだ。

パーツを揃えてモーグリやマディーンを具現化

 「ピクトアニマル」の動物系のコンボは、動物のパーツを集めてそのパーツを持つモンスターを具現化する。最初に使える「ピクトポンポン」は、モーグリのポンポンの絵を描く。すると「イマジンポンポン」という範囲魔法が使えるようになる。使うとキャンバスの絵が消えて、「ピクトアニマル」のアイコンが「ピクトウィング」に変わる。使用すると、蝙蝠の羽のような絵を描き「イマジンウィング」という範囲魔法が使えるようになる。

ピクトポンポン
イマジンポンポン
ピクトウィング
イマジンウィング

 さらに、ポンポンと翼がそろったことでモーグリを具現する魔法「モーグリストリーム」が使用可能になる。使うと、モーグリが現れて前方に向かってビームを放つ。

モーグリストリーム
モーグリが具現化され、前方にビームを撃つ

 「イマジンウィング」を使うと、また絵が消えて「ピクトクロー」で爪の絵を描き「イマジンクロー」が使えるようになり、最後に「ピクトファング」で「イマジンファング」が使える。

ピクトクロー
イマジンクロー
ピクトファング
イマジンファング

 「ピクトポンポン」、「ピクトウィング」、「ピクトクロー」、「ピクトファング」の4つがそろうと、キャンバスシンボルに、ポンポンのような頭、爪、牙、翼をもった「マディーン」が現れ、ピクトマンサー第2の必殺技といえる「マディーンレトリビューション」が使えるようになる。このアクションは威力1300の前方範囲魔法。バルーンアートのような姿をしたマディーンが現れ、特大の前方ビームを撃つ。

 マディーン登場後は、また「ピクトポンポン」からの再スタートとなる。マディーンを出すまでには計4回絵を描く必要があるため、12秒間は攻撃ができない時間が発生する。この時間をどこに挿し込むかで火力に差がでそうだ。

マディーンレトリビューション
マディーンが現れ、極太のビームを撃つ

カラフルな絵が画面を彩り、気分は魔法少女

 ピクトマンサーはダメージを防ぐバリアを貼る「テンペラコート」と、「テンペラコート」の後に使えるパーティ全体を対象にHPの10%分のダメージを軽減する「テンペラグラッサ」という防御バフを持っている。これら2つの技はどちらも、ダメージを完全に吸収するとリキャストタイムが短縮されるというボーナスが付いている。

テンペラコート
テンペラグラッサ

 また「スマッジ」は自分の前方15mの場所に向かって移動する技。追加効果として5秒間の移動速度上昇も付与される。

スマッジ

 ピクトマンサーは、絵を描いて攻撃するという一見クセの強そうなジョブに思えるが、使ってみるとわかりやすく、使いやすい楽しいジョブだと思った。ハンマー3連コンボや「ホワイトホーリー」、「ブラックコメット」など無詠唱の技が多彩にあり、「ピクトアニマル」のコンボにしても基本的には順番に使っていけばいい。

 「イマジンスカイ」を使うとお花畑が出てきたり、レインボードリップでは虹の橋をビームが通過していったり、モーグリやマディーンなどの可愛いキャラも登場して、使っていると魔法使いというより、魔法少女的な気分になってくる。

 わかりやすさとビジュアル的な楽しさから、初心者にもおすすめのジョブであると共に、アクションを使うタイミングによって火力が大きく変わってくるため、特に高難易度コンテンツではプレイヤースキル差が出やすいジョブになりそうだ。

蘇生はないが、パーティ全体へ支援効果があるアクションを多く持っているのが特徴