【特別企画】

大橋編集長勇退記念SP「ALL ABOUT マイコンBASICマガジンIII」レポート

山下章氏が編集部に持ち込み連載が決定したノートなど貴重な資料がずらり

 大ホール横のスペースはマイコンBASICマガジンメモリアルギャラリーとして、貴重な資料が多数展示されていた。これらの資料は、参加者に配られた図録にも掲載されていたが、ギャラリーでは実物サイズで展示されているため、熱心に資料に見入る参加者が多かった。1984年の媒体資料を見ると、マイコンBASICマガジンの部数がすごい勢いで伸びていったことがわかる。筆者がライターをはじめたのは1992年頃であり、入稿そのものはさすがに当初からテキストデータだったが、写真はポジフィルムや紙焼きで入稿した記憶があるので、1990年代の雑誌作りの様子を懐かしく思いだした。また、方眼紙への手書きマップも、1980年代や1990年代にPCゲームをプレイしていた人ならきっと経験があるだろう。

 ギャラリーには山下氏が学生時代に編集部に持ち込んだところ、その場で大橋編集長がベーマガ連載を決めたという、アドベンチャーゲーム攻略ノートも展示されていた。丁寧な字でわかりやすくまとめられており、やはり若いときからすごい人だったんだということを改めて実感した。

【メモリアルギャラリーの様子】
ギャラリースペースには貴重な資料が多数展示されていた
マイコンBASICマガジンメモリアルギャラリーと題して、さまざまな資料が展示されていた。この資料は自由に撮影やSNSでの拡散が可能
最初に展示されているのが、大橋編集長からの挨拶と、大橋編集長が出版部への異動を指示された辞令である
マイコンBASICマガジンは、雑誌「ラジオの製作」の付録としてスタートした
1991年の編集部の写真とマイコンルームのイラスト。写真には若かりし日の大橋編集長が写っている
上は1984年の媒体資料。右肩上がりで部数が急増していることがわかる。下は掲載されていたプログラムリスト
マイコンBASICマガジン専用原稿用紙や入稿用のフロッピーディスクなど。当時は写真もポジフィルムや紙焼き写真で入稿していた
左上が山下章氏が1983年に編集部に持ち込んだノート。その右は「チャレンジ!! パソコン・アドベンチャーゲーム」入稿チェック表。下は「チャレンジ!! AVG&RPGⅡ」表紙色校正紙の実物
ベーマガ人気連載「Dr.Dと影のパソコン・レクチャー」のネーム原稿や原稿
上が「山下 章のレスキュー! AVG&RPG」の表紙。左が没バージョンで、右が実際の表紙。下は読者がアドベンチャーゲームなどで助けを求めるハガキ
「レスキュー!! アドベンチャーゲーム」の確認表
上から「AVG&RPGカレンダー」、山下章氏が書いた「ザナドゥ・シナリオⅡ」の「手書きマップ」、レスキュー隊の久保田裕之氏が作成した攻略ノート
「手書きマップ」のアップ。この手書きマップを元に攻略記事が書かれた
くりひろし氏が描いた別冊「ファンタジー通信」用のイラスト
未発売の別冊「ファンタジー通信」の紙面の一部
左が「チャレンジ・ハイスコア」申請用紙、右が別冊「アーケードゲームグラフィティ」台割案。こちらもお蔵入りとなった
マイコンソフトから発売されたジョイスティック「XS-1ST2」の承認図
大橋編集長による「2003 CESAゲーム白書」用原稿
2010年に受賞した「CEDEC AWARDS」のトロフィー。当初の受賞者は大橋編集長個人の予定だったが、大橋編集長による「ベーマガは私一人で作ってきたわけではない」という申し出によって、受賞者名が「元『マイコンBASICマガジン』編集部とプログラム投稿者」に変更された
ロビースペースには、多くの献花スタンドが並んでいた

レトロPCによるゲームデモも実施

 ホール入口手前に設置された物販コーナーの奥には、数台のPC-8801シリーズやMSXTurboRが並んでおり、「STARTRADER」や「イースIII」、「ソーサリアン」、「イース」といった人気ゲームのデモが行なわれていた。

【レトロPCコーナーの様子】
物販コーナーの奥にはレトロPCのデモコーナーがあった
PC-8801FAで動作していた「STARTRADER」
PC-8801mkⅡMRで動作していた「イースIII」
PC-8801MCで動作していた「ソーサリアン」
FS-A1STで動作していた「イース」

物販コーナーではTシャツやキャップだけでなくカレーや日本酒も販売

 物販コーナーは、それほど広いスペースではなかったが、Tシャツやキャップなどのベーマガオリジナルグッズから、オリジナルカレー、オリジナル日本酒までさまざまなグッズが販売されていた。X68000Z関連製品の展示販売のほか、ミュージックCD、ベーマガライターによる書籍やムック、同人誌なども販売されており、開場直後には大行列ができていた。中でも人気があったのが、オリジナルカレーだ。ベーマガを彷彿させるフォントと色使いのパッケージもよくできており、友人へのお土産として買っていく人も多かったようだ。

【物販コーナーの様子】
物販コーナー。まだ開場前なので、余裕がある
Tシャツやキャップなどのオリジナルグッズ
今回の一番人気がイベント限定で作られたオリジナルカレー「スパイスBASIC Curry」。サイバースティックもアウトレットプライスで販売されていた
電子工作マガジンやBCLマニュアルも会場特価で販売されていた
なんとオリジナル日本酒も登場
オリジナル日本酒は全部で3種類あり、左から「純米大吟醸原酒・ALL ABOUT マイコンBASICマガジンIII」、「純米大吟醸酒・XE-1sk」、「純米大吟醸酒・つぐ美」
日本酒の3種飲み比べセットも用意されていた
「ゲーム文化の系譜」や「ALL ABOUT DATA EAST」も販売されていた
こちらは山下章氏が書いた「バトル・オブ・べーマガライターズ」とオニオン製作所の「100円ディスクヒストリーブック」
文化猫シールが2種類販売されていた
各種ゲームミュージックCDが販売されていた
細江ドット絵缶バッジや源平討魔伝Tシャツも並んでいた
こちらではX68000Z関連グッズが販売されていた
X68000Z本体のデモが行なわれていた
X68000Z用ゲーム「EXACT」も会場限定特価9,000円で販売されていた
X68000Zのランチャー画面。SDカードに入ったゲームを起動できる
テグザーのレジンキットというレアなものも
ベーマガ坊やのアクリルキーホルダーのガチャガチャも2つあった