【特別企画】
「ファイナルファンタジーXVI」体験版インプレッション
重厚で引き込まれるストーリー。アクションは幅広い攻撃方法で組み合わせが楽しい
2023年6月13日 13:59
- 【ファイナルファンタジーXVI】
- 6月22日 発売予定
- 価格:
- 通常版 9,900 円(税込)
- コレクターズエディション 38,500円 (税込)
- デラックスエディション 12,100円(税込)
スクエア・エニックスは6月22日に発売を予定しているプレイステーション5用RPG「ファイナルファンタジーXVI」の体験版を6月12日17時より開始した。
本作の主人公はクライヴという左ほほに刺青を持つ青年だ。本作の舞台となっているヴァリスゼアには5つのマザークリスタルと呼ばれるクリスタルを生み出す源があり、そのマザークリスタルがある土地ではエーテルの流れが活発で魔法が潤滑に使えるということで、その土地を巡って国家間の争いが絶えない世界となっている。各国はマザークリスタルを求め、召喚獣の力とその力を宿す「ドミナント」を使役し戦を始めるのだが、召喚獣に選ばれた人達がその能力を使って人とは思えない戦いをしているのも印象的だ。
今回の体験版では、そんな本作のストーリーの序盤を体験できるようになっている。また、体験版のストーリーをクリアした後は、召喚獣の能力を駆使して戦うバトルアクションを楽しめる「召喚獣アクション トライアル」もプレイ可能だ。
本稿では、体験版をプレイして感じたことなどを交えながら感触をお伝えしたい。
物語自体はかなり重め。クライヴの子ども時代を体験できるストーリー
今回体験した序盤の物語は、クライヴの過去の物語が中心だ。物語自体はかなり重めのストーリーとなっており、体験版の約2時間半とは思えないほどのボリュームを味わうことができた。
クライヴの家族はロザリア公国を治める大公一族で、家族構成は優しく威厳ある父親と野心が強い母親、周りをよく見ていて少し大人びている病弱な弟となっている。マザークリスタルというクリスタルを巡って鉄王国と戦争を始めようとしているところから、どんどん物語に暗雲が立ち込めていく。
一見ほのぼのとした幸せそうな場面と、それに反する歪な家族関係がプレーヤーの感情を揺さぶる展開となっている。特にクライヴ自身の葛藤や後悔という感情がしっかり描かれており、序盤の物語なのに心が痛くなる。
キャラクター同士の掛け合いもおもしろく、それぞれのキャラクター性を把握しやすいので少ししか出てこないキャラクターでも感情移入しやすい。
今回の体験版ではバトルとともにストーリーの重厚さも楽しめるものだと感じた。
アクションが苦手なプレーヤーでも遊びやすいバトルシステム
本作では、自由にフィールドを駆け巡りながら敵を倒していくアクション重視のバトルが特徴だ。バトルアクションは剣を使った攻撃と魔法による攻撃、回避、召喚獣のフィート、アビリティがあり、組み合わせることで戦い方に幅が出る。
本作には難易度が2つ用意されており、アクションが苦手な人でもストーリーをしっかり楽しめる「ストーリーフォーカス」と、アクションを楽しみながら進める「アクションフォーカス」がある。「ストーリーフォーカス」では敵の攻撃を自動で回避したり、召喚獣アビリティがシンプルな操作で発動したりとバトルを簡易に楽しめるようになっている。
難易度はバトル中でなければいつでも変更できるので、腕に自信がない人はストーリーフォーカスではじめ、操作に慣れてきた段階でアクションフォーカスに変更してチャレンジしてみる、という楽しみ方もできるのは嬉しい。
剣での攻撃は4連撃まで連続攻撃できる。魔法はクライヴが「フェニックスの祝福」を受けている関係で、火の魔法を最初から使用できた。基本的には剣の攻撃が近距離攻撃、魔法攻撃が遠距離攻撃だ。
また、最適なタイミングで敵の攻撃を回避すると、攻撃をしてきた敵の動きを一定時間遅くする「プレシジョンドッジ」が発動する。このプレシジョンドッジのタイミングで攻撃を行うことで素早く攻撃を仕掛けることができる。攻めるだけでなく、相手の攻撃を見極め、回避することも重要だ。
そして本作のバトルでの特徴の1つが、召喚獣の能力を使った「召喚獣のフィート」という技だ。クライヴはフェニックスのフィート「フェニックスシフト」を使うことができる。フェニックスシフトは瞬時に移動して敵との間合いを詰めるアクションで、遠くの敵まで一足飛びで飛び込んで切りつけられるので爽快感がある。
また、強力な敵には意志力を示す「ウィルゲージ」が表示されており、攻撃して「ウィルゲージ」を削り切ると少しの間テイクダウンというダウン状態にするシステムもある。ほかにも、クライヴの攻撃力が一時的に増す「リミットブレイク」も用意されている。
バトルでは上記のアクションのほかにも、さまざまなアビリティを使うことができるようになっている。
アビリティは最初から解放されているものやアビリティポイントを使って解放するものなど様々ある。アビリティポイントは敵にトドメを差したり、レベルアップすると手に入る。一度習得したアビリティも解除することで、アビリティポイントを別のアビリティに振りなおすことが可能となっている。アビリティを使ってみたけどプレイスタイルに合わないなと思った場合は、簡単にやり直せるのはありがたい。また、召喚獣のアビリティも存在し、クライヴはフェニックスのアビリティは敵を炎の刃で切り上げる「ライジングフレイム」を最初から使うことが可能となっている。
またクライヴは召喚獣の力をいくつか使うことができるようだ。今回の体験版では召喚獣アクションのトライアルとして、火属性のフェニックスのほか、土属性のタイタン、風属性のガルーダの力を使うことができた。召喚獣はプレイ中好きに切り替えることができるが、それぞれのアビリティは1度使うと一定時間使えないようになっている。
土属性のタイタンはボタンを長押しするほど強力なパンチを繰り出す「ワインダップ」や複数の敵を巻き込む範囲攻撃を行う「激震」などパワー系の攻撃を得意としており、風属性のガルーダのアビリティは風の爪で素早く切り裂く「ガウジ」や風の爪で引き裂きながら垂直に上昇する「ウィケッドホイール」など風の爪と空中戦を得意としている。プレーヤーの戦い方のスタイルや敵の状況によって使い分けることができるのは戦い方の幅が広がって楽しい。
本作ではプレーヤーを助けるサポートアクセサリも数多く存在している。体験版では回復系のアクセサリと攻撃系のアクセサリを装備できた。回復系のアクセサリはクライヴのHPが一定以下になると自動的にポーションを使うものや、攻撃系はボタン1つでアビリティやフィートを使用して多彩な攻撃ができるものがあった。どれもかなり使い勝手よく、苦手な部分をうまくサポートしてくれてバトルが楽しくなる。
ストーリーは重厚でアクションは爽快!
今回の体験ではストーリーモードはしっかりとチュートリアルも用意されている。まだ序盤ということもあり敵自体もそんなに強くなく、じっくりとバトルを楽しみながら戦うコツを掴むことができた。
これまでの「FF」シリーズよりアクション性が強くはなっているが、アクションが苦手なプレーヤーでもしっかりストーリーが楽しめるようになっているので幅広いプレーヤーが楽しめる作品だ思う。
何より筆者は今回の序盤のストーリーでガッツリ心を掴まれてしまった。正直すでに物語の中盤ではないかと思わされるぐらいの展開が詰め込まれているので、その先のストーリーが気になって仕方ない。
今回の体験版のセーブデータはそのまま製品版に引き継ぐことが可能となっているので発売日にその続きからプレイできるのも嬉しい。興味のある方ぜひ体験版をプレイしてみてほしい。
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