【特別企画】

「Back 4 Blood」4人クロスプレイを家庭内で実現してみた

こういうときに役立つのは軽くて高性能なゲーミングノートPCだ!

【Back 4 Blood】

10月12日発売

価格:8,580円(通常版)より

 ワーナーのゲーム部門WB Gamesから2021年10月12日に発売された協力型ゾンビFPS「Back 4 Blood」は、発売以前から注目が集まっていた期待の大型タイトルである。ゾンビFPSといえば、2008年に登場した「Left 4 Dead」や2009年に登場した続編「Left 4 Dead 2」を思い浮かべる人も多いだろうが、実は「Back 4 Blood」の開発チームは、「Left 4 Dead」シリーズを開発したTurtle Rock Studiosなのだ。

 「Back 4 Blood」は「Left 4 Dead」の直接の続編というわけではないが、ゾンビFPSを知り尽くしたTurtle Rock Studiosが久し振りに世の中に出すゾンビFPSとして、ゾンビシューター好きから発売が熱望されていた。筆者は、以前「Left 4 Dead」をプレイしたことがあり、そのプレイ感覚を気に入っていた。今回も、発売を楽しみにしていたのだ。

 「Back 4 Blood」の対応プラットフォームは、PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X/Xbox Series S/PCと多岐にわたるが、異なるプラットフォーム間でのオンラインプレイ、いわゆるクロスプレイに対応していることが特徴だ。「Back 4 Blood」は、「Left 4 Dead」同様に4人でチームを組んで押し寄せる大量のゾンビの群れを撃退する協力型FPSであり、3人の仲間をBOT(AI)が担う形で1人でも遊べるし、オンラインで仲間を募ってもいい。今回、その仲間を、あらゆるゲームプラットフォームから募れるところが大きなセールスポイントだ。

 せっかくなので自宅で協力プレイ環境を構築できないだろうか? しかもクロスプレイで。というのが今回の企画主旨だ。そうすれば、ゲームプラットフォーム間の違いや良し悪しもわかっておもしろいかもしれない。論ずるより産むが易し。さっそく挑戦してみることにした。

クロスプレイが可能な協力型ゾンビFPS「Back 4 Blood」

 「Back 4 Blood」は、4人でチームを組んで大量のゾンビに立ち向かう協力型FPSである。最近は、「Apex Legends」や「フォートナイト」など、バトルロイヤルタイプのFPS/TPSが人気だが、「Back 4 Blood」はそういったストイックなFPS/TPSとは異なり、わらわら沸いてくるゾンビ(このゲームでは「リドゥン」と呼ぶ)を次々倒していく爽快感が魅力だ。逃げても多数のリドゥンが高速で追いかけてくる様は、「Left 4 Dead」を彷彿させる。

 またステージの途中に登場する、耐久性が高く巨大なボス敵との戦いは、「モンスターハンター」のような死闘が味わえる。リドゥンは思いも寄らないところから出現してくるので、常に緊張感を強いられるのも本作品の特徴だ。チームのメンバーから弾薬をもらったり、逆にメンバーに余っている弾薬を渡すこともできる。協力プレイの醍醐味を味わえる作品だ。

 ゲーム性は、「Left 4 Dead」より遙かに充実しており、キャラクターによって後方支援向きや近接戦闘向きなどの特徴が付けられており、プレイスタイルに応じてキャラを選ぶことで、自分好みの遊び方で協力プレイが楽しめる。

 また、事前に組んだデッキからステージごとにカードを引いていき、自分やチームを強化する「カードシステム」も面白い。カードや武器の種類、カスタマイズパーツなども数多く用意されているほか、ステージに影響を与える「退廃カード」というシステムがあり、同じステージでもやる度に新しいプレイ感覚で遊べる。やりこみ要素も充実したFPSといえるだろう。

 メインはあくまで4人でチームを組んでリドゥンに立ち向かうPvEだが、4人vs4人のチーム戦PvPも用意されている。PC版では最新のDirect X12ベースの描画エンジンが使われており、光と影の表現をはじめ、美麗なグラフィックスも魅力の一つだ。

【「Back 4 Blood」】
DirectX 12ベースの「Back 4 Blood」は光と影の表現が美しい
このようにリドゥンがどんどん出現するのが「Back 4 Blood」だ
巨大なボスも登場する
カードを集めてデッキを作る。ステージごとにデッキからカードを引いて強化できる

クロスプレイで家庭内4人協力プレイ環境の構築に挑戦

 さて、それでは本題である家庭内4人協力プレイを構築していきたい。筆者が「この企画、いけるのでは?」と思ったのは、「Back 4 Blood」がクロスプレイに対応していることだ。

 1家庭内で4台同一のゲーム機やPCを持っているケースはほとんどないと思われるが、デスクトップPCに、ゲーミングノートPC、PS4、Xboxという環境のゲーマーは以外に多いのではないだろうか。さすがにモニター4台というのは若干ハードルが高いが、筆者は職業柄モニターも多く持っている。「Back 4 Blood」なら4台の異なるゲーム機とPCでクロスプレイが可能だ。

 もちろん、それぞれ台数分だけソフトを用意する必要があるが、PCとXbox Series X/Xbox Series Sに関しては、月額制のサブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」に加入していれば、月額料金だけでプレイが可能だ。

 今回は、PS4 ProとXbox Series X、自作のゲーミングデスクトップPC、そしてGALLERIA(ガレリア)のゲーミングノートPCの新製品「GALLERIA UL7C-R36」の4台で、「Back 4 Blood」の4人協力プレイ環境を構築してみた。

 クロスプレイといっても、特に難しいことはない。「Back 4 Blood」では、デフォルトでクロスプレイがオンになっているため、どれか1台のマシンから他の3台へのフレンドリクエストを送り、フレンド登録をしておく。あとはフレンドをチームに招待し、キャンペーンやクイックプレイといったモードをチームの招待主が選ぶだけで、協力プレイがスタートする。驚くほど簡単だ。

【クロスプレイの手順】
プレイ選択画面でプリファレンスを選ぶと、「マッチメイキングプリファレンス」が表示される。クロスプレイをするには、この一番下の項目「クロスプレイ」をオンにすれば、クロスプレイが有効になる(デフォルトでオンになっている)
ロビーでメニューを開き、「フレンドを追加」を選択する
フレンド名を入力し、検索する
フレンドを選ぶ
フレンドリクエストが送られる
メニューから右上のチームアイコンをクリックし、さらに「チーム」を選択、「+」をクリックする
フレンドリストが表示されるので、チームに招待する
フレンド3名をチームに招待した
4人チームが揃った。右側のアイコンでプラットフォームが分かる
招待した側がミッションを選択し、プレイを開始する
サーバーの準備ができれば、ゲームが始まる

「Back 4 Blood」の家庭内4人クロスプレイはめちゃめちゃ楽しい!

 早速、友人4人集めて家庭内クロスプレイ環境で「Back 4 Blood」のチーム戦をプレイしてみたが、想像の100倍楽しかった。「Back 4 Blood」の難易度は、「ビギナー」、「ベテラン」、「ナイトメア」の3種類だが、一番難易度が低い「ビギナー」では、味方の誤射でダメージを受けることがないので(フレンドリーファイアの判定がない)、慣れるまでは「ビギナー」でプレイする方が喧嘩にならずにすむ。

 「Back 4 Blood」は、次から次へとリドゥンが沸いてくるゲームであり、それをガンガン倒していく割とアメリカンなプレイ感覚だが、同じ部屋で4人でプレイすると、声を掛け合いながら遊べるので、ハリウッド映画感がさらに高まる。「おい!やられた、助けてー!」、「うわー!びっくりした」、「弾がないから誰かくれない?」、「よしここで待ってるからみんな来いよ」など、大騒ぎになる。死んでも、他のプレイヤーが近くに行けば蘇生することができるので、多少実力差があっても全滅しない限り、各ステージの最後まで一緒に遊べることが多いのも、チームプレイ向きのゲームデザインだ。

 そうそううっかり書き忘れていたが、ネットワーク環境は、自作ゲーミングデスクトップPCのみ有線LANで、他の3台は全て無線LANでインターネットに接続した。自宅の無線LAN環境は、最新のWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)ではなく、その一つ前のWi-Fi 5(IEEE 802.11ac)なのだが、「Back 4 Blood」の4人チームプレイにおいて、特にネットが起因となるラグなどは感じられず、快適にプレイできたことは特記しておきたい。

 また、プレイヤーを変えて感想を訊いたが、大画面テレビに接続したコンソール機の方が、画面の迫力自体はあるが、フレームレートが60fpsしか出ていないため、100fps以上出ているであろうPCでのプレイと比べると、やや動きがカクカクする印象があり、PCのほうが快適だと口を揃えていた。また、操作性についても、友人のうち2人は普段PCでゲームをしているので、キーボードとマウスのほうが操作しやすいという感想だったが、残りの1人はPS4ユーザーで、PS4やXbox Series Xのコントローラーのほうが慣れているとのことだ。

 「Back 4 Blood」を自分1人だけで遊ぶ場合でも、PCのほうがコンソール機よりも精細かつフレームレートの高い環境でプレイできるので、ワンランク上のプレイ感覚を体験できるといえるだろう。

【4人クロスプレイ環境】
4人クロスプレイ環境はこんな感じだ
ちゃんとお互いの姿が見えている

PS4やPS5を持っている友人宅に持ち込むならゲーミングノートPCが便利

 今回、オンラインプレイをローカル環境で楽しむという家庭内4人協力プレイを実現してみて、オンラインゲームの楽しさ、そしてオンラインゲームをあえてローカル環境でプレイする楽しさに気付くことができた。

 家庭内クロスプレイ環境を実現する際に、特に使い勝手がよかったのが、気軽に持ち運べるゲーミングノートPCだ。他の3台はモニターが別なので、簡単に移動することはできないが、ゲーミングノートPCはゲーム機とモニターが一体になっているため、取り回しが格段に楽だった。

 今回クロスプレイの一翼を担った「GALLERIA UL7C-R36」(以下UL7C-R36)は、高性能でありながら、厚さ21.6mm(最薄部)、重量約1.96kgというスリムで軽いボディを実現しているので、部屋から部屋への移動だけでなく、友人宅に持ち込むことも気軽に行える。ノートPCでありながら240Hzモニターを搭載しているため、コンソール版よりも滑らかな表示でゲームが楽しめる点も良い。

 これは別に4人にこだわらなくてもいい。PS4やPS5を持っている友人宅にUL7C-R36を持っていって、2人で同じチームに入って戦う。こういったこともUL7C-R36ならごく手軽に実践できる。ゲーミングノートPCの軽くて高性能という利点を十分に活かせる使い方といえる。UL7C-R36については、すでにレビューが掲載されているので、興味を持った方はそちらを参照いただきたい。

 今回は、「Back 4 Blood」を使って家庭内クロスプレイを実現してみたが、想像していた以上におもしろく、実際に4台のプラットフォームで同時プレイする事で、PC版の60fpsを超える環境の快適さにも気付くことができ、改めてゲーミングPCの有用性を実感した。本稿を読んで興味を覚えた方は2台からでもいいのでぜひ実践してみて欲しい。

【GALLERIA UL7C-R36】
15.6型240Hz液晶を搭載したゲーミングノートPC「GALLERIA UL7C-R36」
厚さ21.6mm(最薄部)、重量約1.96kgのスリムで軽いボディを実現