【特別企画】
「ハースストーン」の新ゲームモード「デュエル」を一足先に体験
互いにデッキを成長させながら戦う新PvPモード
2020年10月23日 10:00
- 10月23日先行リリース
Blizzard Enterteinmentのデジタルカードゲーム「ハースストーン」に新ゲームモード「デュエル」が追加される。「ハースストーン」は、これまでも酒場の喧嘩やバトルグラウンドなど、さまざまな新ゲームモードが追加されており、通常のラダー戦などとは違ったプレイ感覚が楽しめるということで人気がある。
来る11月18日リリース予定の新拡張パック「ダークムーン・フェアへの招待状」のバンドルを先行購入したプレーヤーには、10月23日~11月12日まで、このデュエルの早期アクセス権が与えられる。また、11月13日からは「ハースストーン」の全プレーヤーが、デュエルを楽しめるようになる。デュエルの正式リリースおよびシーズン1の開始は、11月18日の予定だ。
本記事では、報道関係者向けに行われた事前説明会で公開されたデュエルについての情報を紹介し、短時間ではあるが実際にデュエルをプレイすることができたので、その様子も報告する。
デュエルでは12勝するか3敗するまで対戦が可能
デュエルは、特殊モードに追加される新たなゲームモードであり、プレーヤーが持っているコレクションのカードからスターターデッキを作り、他のプレーヤーと対戦するというものだ。通常のルールではデッキ枚数は30枚だが、デュエルの場合、最初は16枚固定(15枚+宝物カード)で、しかも同名カードを1枚しか入れることはできない。しかし、プレーヤーとの対戦が終わるごとに、対戦に勝っても負けても宝物や追加カードがもらえ、次の対戦ではそれらのカードを入れることができるため、デッキ枚数も増えていく。これが、デッキが1戦ごとに成長するという要素である。対戦はトータルで12勝するか3敗するまで続けることができる。もちろん、12勝か3敗したらまた最初から始めることができる。
デュエルは、シーズンごとに区切られ、シーズンによってテーマや使えるヒーローが変わる。最初のシーズン(早期アクセスとシーズン1)は、ウィザードがテーマであり、魔法学院スクロマンスのレジェンド教員を含む10人のヒーローの1人となって、同僚たちと戦うことになる。通常のルールでは、ヒーローを選択するとヒーロー固有の能力であるヒーローパワーは決まるが、デュエルでは各ヒーローに3つずつヒーローパワーが用意されており、そのうちの1つを選んで利用することになる。ただし、最初は1つめのヒーローパワーしか解放されておらず、他のヒーローパワーを選ぶことはできないが、カードコレクションが増えれば、2つめや3つめのヒーローパワーが解放され、選べるようになる。デュエルで使えるカードはシーズンによって異なるが、早期アクセスとシーズン1では、「魔法学院スクロマンス」、「ナクスラーマスの呪い」、「ワン・ナイト・イン・カラザン」およびクラシックと基本の各セットで、プレーヤーが所持しているカードを利用できる。
最初にプレイする場合は、ヒーローとヒーローパワーを選択したら、愛用の宝物を選ぶ。こちらも最初は選択肢は1つだが、順次解放されていく。宝物を選んだら、デッキ構築を始める。前述したように、最初はデッキ枚数は16枚固定で、同名カードは1枚しか入れることはできない。デッキができたら、プレーヤーとの対戦をおこなう。対戦終了後、勝っても負けても、報酬として宝物や追加カードを選択して入手できる。次の対戦の前に、この追加カードを利用してデッキを強化できるのだ(同名カードも2枚まで入れられるようになる)。対戦→デッキ強化→対戦というサイクルを繰り返して、勝利を重ねていくことがデュエルの目的だ。対戦相手はレーティングによって決定されるようになっており、同じくらいの腕のプレーヤーとマッチングされる。
なお、デュエルには、無料で何度でも遊べるカジュアル・デュエルと、1回あたり酒場チケット1枚(250円)か150ゴールドが必要になるヒロイック・デュエルの2種類がある。ヒロイック・デュエルは、デュエルベータ版が正式リリースされる11月18日から利用可能になり、闘技場と同様に戦績がよいほど豪華な報酬がもらえる。カジュアル・デュエルで練習して、上達したらヒロイック・デュエルでの腕試しに挑戦するのがいいだろう。
16枚から勝負するデュエルはとても楽しかった
Patrick Nagle氏のデュエルについての解説後、実際にデュエルを体験する時間が与えられた。正味1時間程度しかなかったのだが、そのプレイの様子を紹介する。
デュエルは、闘技場、バトルグラウンドに続く特殊モードの3つめのゲームモードとして実装されているため、まずは特殊モードを選択し、デュエルを選択する。早期アクセスとシーズン1のテーマはウィザード・デュエルであり、プレイをクリックすれば、カジュアル・デュエルとヒロイック・デュエルの選択画面になる。
前述したように、ヒロイック・デュエルはまだ解放されていないので、選択はできない。続いて、10人のヒーローの中から、ヒーローを1人選ぶ。ここではデーモンハンターの「最優秀生徒ステリーナ」を選んだ。続いてヒーローパワーを選ぶ。こちらも1つめしか解放されていないので、それしか選べないが、2つめや3つめのヒーローパワーはどんなものが用意されているのか楽しみだ。
続いて宝物を1つ選び、デッキの構築を行なう。最初はデッキ枚数が16枚固定なので、通常の半分程度しかない。また、同名カードを2枚持っていても、1枚しかデッキに入れられないという縛りがあるので、デッキ作りの感覚が通常とは大分異なる。16枚の初期デッキができたら、いよいよ他のプレーヤーとの対戦だ。
対戦自体は、通常のラダー戦などと変わらない。1戦目の相手は、プリーストの「精神与奪者イルシア」であったが、押し切られて負けてしまった。デュエルの良いところは、勝っても負けても、宝物や追加カードがもらえるところだ。1戦目が終わると宝物で1枚、追加カードで3枚、合わせて4枚のカードが追加され、デッキ枚数も20枚となる。また、同名カードを2枚いれることもできるようになる。4戦目までのデッキ枚数は、筆者がプレイした限りでは、16枚→20枚→23枚→27枚となっており、それ以降は30枚固定になると思われる。
デュエルの感想だが、16枚でのハイランダー(同名カード1枚)構築がなかなか難しかったが、対戦するごとにデッキ枚数が増えていき、1枚縛りもなくなるため、デッキを強化しているという感覚がはっきりわかる。当然相手も同じようにデッキを強化してきているわけだが、マッチングされる相手がレーティングで決まるため、ずっと負け続けるということは少ないだろう。デュエルは、初心者から上級者まで気軽にプレイできる新ゲームモードであり、レーティングを上げて強いプレーヤーと戦う楽しみもある。通常の30枚構築戦とは、デッキ構築のセオリーも違ってきそうで、取り組みがいのあるゲームモードといえるだろう。