【特別企画】
「MTG」の世界観を忠実に再現したRTS「マジック:マナストライク」
時間内に相手のガーディアンを討伐!最後の1分「マナストライク」が熱い
2020年1月30日 13:00
- 1月29日 配信開始
- 価格:無料(アイテム課金制)
ネットマーブルが配信を開始したAndroid/iOS用リアルタイム戦略対戦「マジック:マナストライク」(以下、マナストライク)は、その名前からもわかるように、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストのTCG「マジック:ザ・ギャザリング」(以下、MTG)のIPを活用して作られたスマホ向けリアルタイム戦略対戦ゲーム(RTS)である。
「MTG」は、1993年に発売された世界最初のTCGであり、その後登場したTCGに大きな影響を与えている。また、「MTG」は今も世界中でプレイされているTCGだが、昨年、PCで動作するDCG版の「MTG」にあたる「マジック:ザ・ギャザリング アリーナ」が正式ローンチされるなど、デジタルへのシフトが始まっている。
「マナストライク」は、あくまで「MTG」の世界観を忠実に再現したRTSであり、「MTG」そのものの知識がなくても、プレイに支障はない。筆者は正式リリース前のベータ版をプレイすることができたので、ゲームの概要やプレイ感覚を紹介する。
リーダー役となる「プレインズウォーカー」
「MTG」の世界では「プレインズウォーカー」と呼ばれる特別な能力を持つ人物が、さまざまな場面で活躍している。「MTG」では多元宇宙を舞台としているのだが、プレインズウォーカーはその宇宙間(次元間)を自由に行き来する能力を持っているのだ。「MTG」の対戦においても、プレインズウォーカーは強大な能力を持っており、戦局を大きく左右する。
「マナストライク」でも、プレーヤーはまず、自分が使うプレインズウォーカーを選ぶことになる。チュートリアルが終了して、プレーヤーネームを登録すると、5人の基本プレインズウォーカーが使えるようになる。その5人とは、アジャニ、ジェイス・ベレレン、リリアナ・ヴェス、チャンドラ・ナラー、ニッサ・レヴェインであり、数あるプレインズウォーカーの中でも、特に人気がある人物だ。「MTG」の世界では(「デュエル・マスターズ」も「MTG」をベースにしているので基本的に同じ)、魔力の素をマナと呼び、マナを消費してクリーチャーを召喚したり、呪文を唱えたりする。マナには、白、青、黒、赤、緑、および無色の6色があり、例えば赤は速攻や火力に長けている、など色によってそれぞれ特徴がある。プレインズウォーカーもそれぞれ自分の色があり、例えば、チャンドラ・ナラーなら赤色になる。
「マナストライク」では、プレインズウォーカーがリーダーの役割を果たし、プレインズウォーカーと同じ色のカードと無色のカードを使用する。ルールそのものは非常にシンプルであり、相手陣地の一番奥中央に配置されているガーディアンを相手より早く倒せば勝ちというものだ。ガーディアンの上下には、サブガーディアンが配置されており、ガーディアンを倒せずに時間切れとなった場合は、サブガーディアンを倒した数の大きい方が勝利となる。
プレイ操作自体もシンプルで、下に表示されているカードを戦場にドラッグすることで、クリーチャーの召喚や呪文を唱えることができる。唱えるにはカードの左上に表されているマナコストが必要になる。マナは一番下の棒グラフで表示され、時間とともに増えていく(最大10)。左に表示されているのがプレインズウォーカーのカードで、最初に3枚配られる。プレインズウォーカーも、ドラッグして召喚することができるが、同時に同じプレインズウォーカーを複数場に呼び出すことはできない。
戦場の左半分が自陣で、自陣のガーディアンやクリーチャーには青いHPバーが表示される。クリーチャーやプレインズウォーカーは基本的に自陣にしか召喚できないのだが、プレインズウォーカーが相手陣地に侵攻していくと、その周りに自分のクリーチャーを召喚できるようになる。そのため、いかにうまくプレインズウォーカーを使うかが鍵となる。カードは、クリーチャー以外に使い切りの呪文もある。また、クリーチャー以外に壁となる建物を設置することも可能だ。
制限時間は3分であり、3分経過した時点で、スコア(サブガーディアンを破壊した数)が同点の場合、1分間の延長時間が与えられる。延長が終了してもスコアがタイの場合は引き分けとなる。制限時間が残り1分になると、「「マナストライク」」が発動し、マナの増加速度が2倍になり、プレインズウォーカーカードも1枚追加される。いわばバーサク状態みたいなものであり(もちろん相手も同じ状態だが)、一気に畳みかけて勝負を決めたい。
プレインズウォーカーが重要なことは先ほども述べたが、相手のサブガーディアンを破壊するごとに、プレインズウォーカーカードが1枚追加されるので、まずはどちらかのサブガーディアンに攻撃を集中して、1つ破壊してしまうとその後の展開が有利になる。相手に勝てば、ゴールドやカードなどの報償がもらえ、プレーヤーの経験値やプレインズウォーカーの熟練度も向上する。
あまり難しいことを考えずに、戦場にクリーチャーを出していくだけで遊べ、決着も早いので、スマホゲームに向いているというのが、実際にプレイしてみての感想だ。もちろん、空中を飛んで移動するクリーチャーに、地上攻撃しかできないクリーチャーをぶつけても意味はないし、戦況を見ながら、適切なタイミングで適切なクリーチャーを召喚していくことが重要だ。
デッキ構築も簡単、同じカードを集めればカードをレベルアップできる
「マナストライク」には、「シャドウバース」や「ハースストーン」といったDCGのように、デッキという概念がある。しかし、DCGとの最大の違いは、"デッキ切れ"が存在しないということだ。デッキの枚数はわずか7枚で、そのうち4枚が手札として使える状態になるが、使ったカードもまたデッキに戻るので、デッキが切れてしまうことはない(プレインズウォーカーが倒された場合、そのカードは消えてしまう)。そのため、デッキ構築もあまり難しくなく、とりあえずレアリティの高いカードを中心にマナの数を適当に散らして選べば、十分戦えるデッキになる。もちろん、プレインズウォーカーが持つ色と違う色のカードを使うことはできない(無色はすべてのプレインズウォーカーで利用できる)。
また、同じカードを複数集めることで、カードのレベルアップが可能だ。レベルアップが可能なカードは、右下に上向きの矢印が表示される。レベルアップをおこなうことで、攻撃力などが向上する。
ランクアップで使えるカードも増える
バトルで勝利を重ねるとプレーヤーのランクが向上し、プレインズウォーカーとガーディアンのレベル、カードの最大レベルが上がるほか、カードのロックが解除され、利用できるカードが増える。また、「2回勝利する」とか「黒のカードを10回召喚する」といった条件を満たすことでもらえるスパーク(熊手のような形をした青いマーク)の合計数によって、報酬がもらえる。この報酬はシーズンごとにリセットされのだが、そのシーズン中有効なマジックパスを購入すると、追加報酬がもらえるほか、新規プレインズウォーカーが利用できるようになる。がっつり遊ぶのであれば、マジックパスを購入することをおすすめする。
ショップを活用してデッキを強化
「マナストライク」では、ショップでカードやプレインズウォーカーを購入し、デッキを強化できる。ゲーム内通貨に相当するのはゴールドと宝石であり、ゴールドは対戦に勝利することでも報酬としてもらえる。カードがランダムに入ったパックもリアル課金で購入できるが、メインとなるデイリーショップでは、カードを選んで購入できるため、ゴールドを無駄に消費せずにすむ。また、ショップでは、最初に使えるようになる5人のプレインズウォーカー以外のプレインズウォーカーを購入することもできるが、プレーヤーランクが上がらないとアンロックされないものもいる。
シールド戦やドラフト戦など、「MTG」らしいイベント戦も
メニューで「イベント」を選択すると、さまざまなイベントに参加できる。試遊時に公開されていたのは、シールドデッキ(AI対戦)、スタンダード、シールドデッキ、ドラフトの4種類だ。シールドやドラフトは、「MTG」プレーヤーならおなじみだろうが、いわゆるリミテッドと呼ばれる遊び方になる。シールドではプレインズウォーカー5枚とカード25枚がランダムで配られ、この中から選んだカードでデッキを作って戦うことになる。通常のデッキ構築では前述したようにプレインズウォーカーの色と異なる色のカードをデッキに入れることはできないが(色拘束)、シールドでは色拘束がなくなり、すべての色のカードを利用できる。
スタンダードは、自分が構築したデッキで戦うイベントで、ドラフトは自分が使うカードを選び、残りは相手に渡すという手順でデッキを組んで戦うものだ。イベントは1つ選択すると、そのイベントが完了しないと他のイベントを始めることはできない。
「MTG」を知っている人はもちろん、そうでない人にも気軽に遊べる良作RTS
「マナストライク」は、「MTG」の世界観が色濃く反映されたRTSだが、プレイ感覚はライトで、カジュアルに遊べるゲームである。1プレイが3分少々で終わるので、隙間時間にも気軽に遊べる。もちろん、「MTG」をプレイしたことがある人なら、馴染みのあるプレインズウォーカーやクリーチャー、呪文が登場するのでより楽しめるだろうが、プレイそのものに「MTG」の知識が必要になることはない。
カードレベルやプレーヤーのランクを上げていくことで、デッキが強くなるので、RPG的な要素もある。無課金でも十分遊べるし、少し課金すればさらに楽しめる。DCGやTCGが苦手な人にもお勧めだ。グラフィックスのレベルも高く、「MTG」プレーヤーなら、あのクリーチャーが3Dで動くとこうなるのか、といった楽しみもある。戦場がやや狭く、地形などが1種類しかないことが不満だが、そのあたりは今後のアップデートで改善される可能性もある。プレイ感覚がライトといっても、極めようとすれば奥は深そうなので、大規模大会などeスポーツ的な展開にも期待したい。
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