【特別企画】
「北斗の拳」ファンもうなる究極の原作再現! 「北斗の拳 LEGENDS ReVIVE」
プレイしなければ「我が生涯に一片の悔いあり!」。北斗ファンが待ち望んだゲームがここに誕生!!
2019年9月3日 17:00
セガゲームスは、人気漫画「北斗の拳」を題材としたAndroid/iOS用ゲームアプリ「北斗の拳 LEGENDS ReVIVE(以下『北斗リバイブ』)」の配信を9月5日に予定している。
先行テストプレイから高評価を得て、ユーザーからの期待値が高まっている本アプリ。最大のセールスポイントは「北斗の拳」ファンも納得する“原作再現度の高さ”。それもそのはず、本作は作者の原 哲夫氏全面監修による“究極の原作追体験スマホゲー”として制作されているのだ。
今回は「北斗リバイブ」の最新バージョンを先行プレイして、「北斗の拳」のことには少々うるさいファン目線から、本作の魅力や原作の再現度について存分に語っていきたい。
原作で見た北斗の伝説が、ゲームで蘇る!!
「北斗の拳」は、暴力が支配する荒廃した世界を舞台に、一子相伝の暗殺拳「北斗神拳」伝承者である主人公「ケンシロウ」が悪を裁くバトルマンガである。老人や女子供でも容赦のない、外道と呼ぶに相応しい悪党どもを、ケンシロウの圧倒的な力で粉砕していく痛快さが魅力の作品だ。
本作は原作で描かれた激闘やエピソードを追体験できる。ストーリー部分は原作のマンガカットを使用したモーションコミックで展開。原作の“本物感”はそのままに、動きや効果、ナレーション演出が加わって、より熱く「北斗」の世界観を堪能することができる。さらに、物語の一部は美麗な3Dムービーで描かれる。バット、リンとの出会いや、因縁のシンとの戦いなど、名シーンが高品位なグラフィックスで蘇る。
3Dのキャラクターモデリングやキャラクターのイラストなども、原作イメージを踏襲した仕上がりとなっている。開発秘話をうかがったところ、ケンシロウのイラスト制作の際に“服のウエスト周りのシワのラインの質感がリアルではない”と、細部まで厳しい指摘があったのだそうだ。
そしてキャラクターイラストだが、これらは原 哲夫氏監修のもとセガが本作用に描いたものだというから驚きだ。現在の原 哲夫氏のタッチを再現しつつ、原作のキャラクターイメージを崩していない高いクオリティは、このゲームの“本気度”がヒシヒシと伝わってくる。
“伝承リバイブRPG”と銘打つ、本アプリのゲーム性についても触れていこう。戦闘は3Dのターン制バトル。最大6人の拳士でパーティを組み、相手の拳士をすべて倒せば勝利となる。戦闘での操作はシンプルなタップアクション。豪快な攻撃や強力な必殺技を画面タップだけで発動することができる。
戦闘中に溜まっていく「闘気」が最大になると、最強の大技である「奥義」が使えるようになる。作中で数々の悪党共を蹴散らしてきた「北斗百裂拳」や、過去にケンシロウを破った「南斗獄屠拳」などド派手な奥義が繰り出せるのも、原作ファンにはたまらない。
作中で奥義という奥義を見せなかった「ハート」などのサブキャラクターにもしっかりと奥義が用意されている。ゲームオリジナルのものではなく、原作のシーンを活かした奥義になっているのもポイント。普段は温厚で紳士的なハートだが自分の血を見ると暴走してしまい、仲間を皆殺しにしてしまうシーンが原作ではあった。本作ではそのシーンをそのまま奥義として実装し、奥義名も作中のセリフである「いてえよ~!!」となっている。これには開発の原作リスペクトの高さがうかがえる。
原作を再現したこだわりのポイントはそれだけでは止まらない。「北斗の拳」といえば、ケンシロウが言い放つ「お前はもう死んでいる」の台詞の後に、秘孔を突かれた敵が爆裂するシーンが印象深いが、そのシーンも本作では完全再現されている。「北斗百裂拳」でとどめを刺すと、断末魔とともに敵が爆発する特殊演出が入るのだ。どこまでも“北斗らしさ”を追求した作りになっている。
北斗の世界を彩るキャラクターや名場面も完全網羅!!
究極の原作追体験をテーマに制作されていることもあり、収録エピソードの密度や登場キャラクターの数もハンパじゃない。ローンチ時は「北斗の拳」の第一部ともいえる「拳王篇」の物語を収録。原作第1話のジード団との戦いから始まり、GOLAN編やジャッカル編など細部まで余すことなく物語を追体験できる。
キャラクターは、過去のゲームでは端折られることも多かった「ダイヤ」や「スペード」、「マダラ」や「ダカール」といったマニアックどころまでプレイアブルキャラクターとして登場している。こんなキャラクターまでよく入れたなと素直に感心させられた。そして、ファンとしては「リン」を戦闘に参加させられるのも嬉しいポイントだ。椅子を武器に悪党を蹴散らしていくリンの勇姿を見られるのは本作だけだろう。
「北斗の拳」といえば、魅力あるキャラクターや名エピソードの宝庫といっても過言ではないほど、数多くの見どころが詰まっている。筆者も「シュウ」や「ジュウザ」、「アイン」に「ゲイラ」など、好きなキャラクターを挙げだしたらキリがない。そんな中でも筆者が特に好きなキャラクターは、拳王篇に登場する「レイ」と「ジャギ」だ。
北斗神拳と互角の強さを持つ南斗水鳥拳伝承者のレイ。初登場時は、妹のアイリをさらった胸に七つの傷を持つ男の行方を追い、復讐のためなら手段を選ばない残忍なキャラクターとして描かれていた。アイリを救い出し、ケンシロウたちと行動を共にするにつれ、本来の愛情深い人間性を取り戻していく。
レイを語る上で避けては通れない名エピソードといえば、愛した女「マミヤ」のために、命が燃え尽きる最期の瞬間まで戦った生き様だろう。北斗七星の横に輝く死を予兆するといわれる「死兆星」をレイは見ていた。
ラオウとの戦いで秘孔「新血愁」を突かれたレイは、余命わずか3日という死の宣告を受けてしまう。絶命するまでの3日間は激しい激痛が全身を襲うという地獄が待っていたのだ。
同じくマミヤも死兆星が見えており、死期が迫っていた。残された時間の中でマミヤと呪われた因縁を持つ、南斗紅鶴拳の使い手・ユダの打倒をレイは決意する。しかし、裏切りの星の異名を持つユダは、その行方を眩ましていた。
レイに迫る死のタイムリミット。ケンシロウの兄「トキ」が修得している秘孔、「心霊台」を使えばわずかだが寿命を延ばせるという。その代償として全身を襲う激痛は数倍になり、苦痛で発狂死してしまう可能性もある恐ろしい秘孔であった。レイはマミヤのため、迷うことなくトキに心霊台を突くことを頼む。血を吐き、爪は剥がれ落ち、死と隣り合わせの痛みに耐え抜いたレイの姿は、苦痛により白髪になっていた。
その後、ユダとの決着の末、最後の時を迎えたレイは自分が砕け散っていく様をマミヤには見せまいと、1人小屋の中でその一生を終える。そして、マミヤが見ていた死兆星は消え、死の呪縛から解き放たれた。
筆者が心打たれたレイの生き様が、ゲームではどのように描かれているのか気になっていたのだが、残念ながら今回先行プレイしたバージョンでは確認することができなかった。しかし、その他のストーリーの濃密さを見る限り、かなりの熱量で描かれることだろう。
お気に入りのレイをさっそく戦闘で使ってみると、原作ではラオウに仕掛けるも不発に終わった「断己相殺拳」が奥義となっている。作中では見せることができなかった南斗究極奥義の威力を、ゲームでは存分に揮うことができる。ケンシロウの北斗百裂拳でとどめをさした時と同様に、断己相殺拳で決めると敵がバラバラにスライスされる特殊演出が入る。北斗と南斗とで敵のやられ様が異なるのも、「北斗の拳」をよく理解しているのが感じ取れた。
本作では各キャラクターが持つ奥義は1種類なので、白髪になったバージョン違いのレイもプレイアブルキャラクターとして参戦させ、ユダとの戦いで見せた奥義「飛翔白麗」も是非ゲームで見てみたい。
存在感のある見た目と、「俺の名をいってみろ」の名台詞で有名な鉄仮面の男、「ジャギ」も「北斗の拳」に欠かせない人気キャラクターだ。
北斗四兄弟の三男でケンシロウの兄であるジャギは、かつては北斗神拳伝承者候補の1人であった。しかしこの男、どんな手を使っても勝てばいいという信条で、拳法家でありながら含み針や銃を使うという型破りさを見せる。
実力はケンシロウには遠く及ばず、伝承者に選ばれることはなかった。ケンシロウに伝承者を辞退しろと迫るも返り討ちに合い、ジャギは秘孔によって醜い顔へ変形させられてしまった。それ以来、醜くなった素顔を隠すため鉄仮面を装着し、ケンシロウへの復讐に燃えている。
ジャギは自らの胸に七つの傷をつけ、ケンシロウの名を語って悪行を繰り返していた。レイの妹をさらい、ケンシロウの婚約者である「ユリア」を力ずくで奪えと「シン」をそそのかしたのも全てはジャギの仕業であった。北斗の兄弟でありながら徹底した悪役っぷりは、全編を通しても強烈なインパクトを持つキャラクターだ。
原作ではケンシロウに敗れて早々に退場してしまったジャギだが、本作ではプレイアブルキャラクターとして登場するので、存分に活躍させられる。ゲーム中では奥義はもちろんのこと、通常攻撃のモーションまでも原作の1カットを再現していたのには驚きであった。
レイやジャギの他にも魅力あるキャラクターが多数登場する本作。原作では見られなかった夢のパーティを組んで戦えるのもこのゲームの面白さだ。レイをはじめ南斗の伝承者で固めた「南斗六聖拳」パーティや、「北斗四兄弟」パーティなどの組み合わせでぜひ戦わせてみたい。原作ではなしえなかったキャラクター同士の共闘は、ファンとしては想像するだけで楽しみが広がる。
今回、北斗ファン目線で「北斗リバイブ」をプレイして、原作再現度の高さを実感できたのはもちろんのこと、簡単で爽快なバトルシステム、キャラクターの成長要素やミニゲームなど、ゲームとしての面白さも存分に体感することができた。初めは拳王篇のみの収録ではあるが、「修羅の国篇」などの原作後半部分にもスポットが当てられることを期待している。
伝承リバイブRPG「北斗リバイブ」の配信は9月5日予定。過去に「北斗の拳」を読んできたファンには当然プレイしてもらいたいが、原作を知らなくてもこのゲームだけで北斗の物語を補完できるので、「北斗の拳」を知らない人にもこのゲームから“北斗の世界”にハマってもらいたい。
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※画面はいずれも開発中のものとなります