インタビュー
「Fate/Samurai Remnant」開発者インタビュー
「衛宮士郎」の体験をアクションゲームで実現。他陣営マスターもプレイできる“究極の聖杯戦争”体験
2023年9月22日 18:00
- 【Fate/Samurai Remnant】
- 開発・発売元:コーエーテクモゲームス
- ジャンル:アクションRPG
- プラットフォーム:PS5/PS4/Nintendo Switch/Steam(PC)
- 発売日:
- [PS5/PS4/Nintendo Switch版] 9月28日
- [Steam版] 9月29日
- 価格:
- [通常版] 9,680円
- [Digital Deluxe Edition] 17,028円
- [通常版 + フィギュア DX ver.] 41,680円
- [TREASURE BOX] 17,380円
- [TREASURE BOX + フィギュア DX ver.] 49,380円
2023年9月28日にPS5/PS4/Nintendo Switch版、9月29日にPC(Steam)版が発売予定の「Fate」シリーズの最新アクションRPG「Fate/Samurai Remnant(フェイトサムライレムナント)」。
江戸時代の日本を舞台に、願いをかなえる願望機“盈月(えいげつ)”を巡る新たな聖杯戦争“盈月の儀”を主人公の剣士「宮本伊織(以下、伊織)」がサーヴァントの「セイバー」と共に戦う姿を描いた作品だ。開発はコーエーテクモゲームスが担う。
いよいよ発売を目前に控えた本作について、開発のキーマンであるプロデューサーの庄知彦氏と、ディレクターの松下竜太氏にインタビューを実施することができた。本作の魅力や制作経緯など、「Fate/Samurai Remnant」に対する熱い思いを語っていただいたので、ぜひ最後まで読み進めてほしい。
コーエーテクモゲームスだからこそ作れる「Fate」をTYPE-MOONさんと作りたい
――「Fate/Samurai Remnant」の開発はどのようにスタートし、制作されていますか?
庄氏:当社のシブサワ・コウが「Fate/Grand Order」(以下、「FGO」)が好きですごく遊んでおりまして、そこから「コーエーテクモゲームスだからこそ作れる「Fate」をTYPE-MOONさんと作りたいよね」という話がスタートになります。
その後、アニプレックスさんを通じてTYPE-MOONの奈須きのこさん、武内崇さんとお食事の場を設けていただくことができ、その場でシブサワの方から「ぜひ、一緒にやりましょう」と熱意を込めてお話させていただきました。それをきっかけに当社から改めて企画書を持ち込んでお話をさせていただいた結果、TYPE-MOONさんからも「ぜひやりましょう︕」とお返事をいただけてプロジェクトが開始しました。
プロジェクト開始後は、かなり密にTYPE-MOONさんとはやり取りしています。TYPE-MOONさんには主にビジュアル、シナリオや設定の監修をしていただいており、例えば武内崇さんにはビジュアルに関わるところ、奈須きのこさんにはシナリオや設定周り全体をみていただき、桜井光さん、東出祐一郎さんにはシナリオをみていただくなど、それぞれの分野でしっかりと監修していただきました。また、ゲームそのものに対しても実際にプレイしていただき、都度意見をいただくなど、キャッチボールをやりながら作ってきました。
松下氏:そうですね。監修いただく際もストーリーがTYPE-MOON、ゲームが我々ときっぱり分かれて不可侵条約になっているわけではなく、制作は文字通りキャッチボールで進めていました。設定やキャラクターを監修したので後はどうぞではなく、今回のゲーム表現を実現するにあたって、設定やキャラクターに必然性を持って登場させるにはどうしたらいいかなど、細かいところもしっかりと受け止めてもらうこともできました。
また、奈須きのこさん自身すごくゲーマーでいらっしゃるので、ゲームの途中バージョンを遊んでいただき、ストーリーやキャラクターが魅力的に表現されているのかなども含め、しっかりと監修していただけました。良いパートナーシップで今回進められたなと思っています。
――「Fate」シリーズのストーリー作成には様々な独自設定や歴史などの知識が必要になると思います、新たな物語の制作には苦労されましたか?
庄氏:私は当社のライター陣が設定周りで苦労したという認識はないですね。当社のライター陣には「Fate」シリーズが好きで詳しい人間が多いので。ただ、今回登場するキャラクターたちの設定やセリフなどを作っていく過程については、TYPE-MOONさんと相当すり合わせしながら作っているので、そこは苦労したかもしれません。
松下氏:はい。「Fate」はものすごく設定や歴史のあるIPなので、密にやり取りさせていただけたこの座組だからこそ進行できたと思っています。“なんでこのサーヴァントが出るんだろう”、“なんでこの時代に聖杯戦争が起こっているんだろう”、と心配されている方もいるかもしれませんが、しっかりと作中で答えが出るようになっています。このゲームだけの例外だったりとか、目を瞑っているところは一切ないので、それも含めて楽しんでいただきたいです。
――本作では願望機“盈月(えいげつ)”など、独自の設定が見受けられますが、これらはコーエーテクモゲームス側で考えたものですか?
松下氏:まさにTYPE-MOONさんとのキャッチボールで進めたところですね。ゲームを成立するための設定に関しては我々からも提案しましたが、ストーリー内の大きな設定や「Fate」の世界観にハマるようにTYPE-MOONさんに整えてもらいました。 テキストも一言一句監修してもらっていて、「Fate」らしさに繋がるようにしています。
庄氏:主人公の必殺技「秘剣」などもそれに該当しますね。こういったゲーム内の用語ひとつとってもTYPE-MOONさんと話し合って、世界観に合うように決めています。
――コーエーテクモゲームス側とTYPE-MOON側で意見が衝突することはありましたか?
庄氏:しょっちゅう喧嘩してましたよ。いや、嘘です(笑)衝突ではないですが、純粋にゲームとしてどう面白くするか、成立させるか、こうしたらいいんじゃないのか、などの話し合いはすごく多かった印象ですね。
松下氏:TYPE-MOONさんはゲームの中で体験がどういう形で現れるのかを1番に尊重されているので、少なくとも、我々の提案に対して「Fate」的にダメです、というような門前払いは1度もなかったです。どちらかというと我々の方が、遠慮がちな提案をしたところ、「この展開ならここまでやったほうががいいのではないか︖」とTYPE-MOONさんの方から逆に跳ねた展開をご提案いただくこともありました。「Fate」の制限の中でやりくりしよう、みたいな構造ではなく、お互いにどうしたら面白くできるのかという、ポジティブな形で進めることができました。
「衛宮士郎」の体験をできるように目指した
――今回、新たな「Fate」作品を作るうえで、もっとも苦労した部分はなんでしょうか?
庄氏:「Fate」をゲームにすること自体難易度が高いところですね。さらに本作では聖杯戦争を題材にしているので、それをどうゲームにするか。そしてどう形にするか。ディレクターと開発がもっとも苦労したと思います。
松下氏:社内のコンセプトが「究極の聖杯戦争体験」だったんですが、それを最初見たときに、「これどうしたらいいんだろ……」って気持ちがまずありました。マスターの目線で聖杯戦争を描いたとき、その過酷さや、無謀なチャレンジをどうゲーム体験として実感できるようにするか。最初は答えがないところからのスタートなので、大変でした。
開発チームとして特に苦労していたのは、マスターとサーヴァントがバディとして戦闘するパートですね。マスターとサーヴァントって力の差がすごくあって、主人公であるマスターは味方としてついてきてくれるサーヴァントよりもすごく弱い。アクションゲームの主人公としては面白さと矛盾するところにもなっていて、それをゲームでどう表現するかが難しいところがありました。アクションゲームとしての爽快感、聖杯戦争に身を投じる強敵へのチャレンジ、味方サーヴァントの頼りがいがあるところなど、最終的にはしっかり実現できたところだと思っています。
――確かに先行プレイでは通常の敵との戦いと対サーヴァント戦で難易度がかなり違うのを感じました。
庄氏:聖杯戦争を1番最初に描いた作品が「Fate/stay night」なんですが、その主人公「衛宮士郎」の体験をできるように目指したところはあります。それをアクションゲームだからこそという手触りと緊張感で遊べるのを狙って制作しました。
――本作の開発にはどれほどの期間と何人くらいのスタッフが関わっているのでしょうか?
庄氏:アバウトな話にはなりますが、TYPE-MOONさんと最初にお話をしたのが4、5年前になります。開発自体はその後比較的すぐにスタートしています。開発については、当社のスタッフだけでも400人以上、オープニングのアニメーションや音楽の制作など関係者も含めるとたぶん600人は超えていると思います。それだけの人数が揃ったからこそ、作れたゲームだと思っています。
――先行プレイさせていただきましたが、町中の犬や猫、世間話するNPCなどかなり細かいところまで作りこまれており驚きました。これだけでも膨大な作業だったのではないでしょうか?
松下氏:「Fate」ではサーヴァント同士のバトルシーンもそうなんですが、日常シーンもIPの魅力だと思っています。特に今回は「伊織」の目線で江戶の町と聖杯戦争を体験するのが大切な箇所となっているので、力が抜けないなというところでスタートしました。なので、「セイバー」と一緒に江戶の町を探索するところは、満足できる体験をお届けできるように力を入れました。町中の歩いている人々なども、どの町のどのエリアなどかで、デザインが違ったりするなど細かいところまで作り込んでいるので、歩いているだけで江戶時代の空気感を感じられると思います。
――江戸の町や人々など雰囲気など、本作の世界観や雰囲気をどのようにして作ったのかお聞かせいただけますか。
松下氏:当社の背景チームにものすごく力を入れてもらいました。今まで戦国時代や三国志の戦場を描くことは過去タイトルでよくやっていたのですが、江戶の町並みは新しい試みでした。町並みって人が生きている・流動していることを描く必要があるので、情報量が全然違うんです。江戶東京博物館に行ったり、東京の下町を歩いたりして情報を集めてもらってました。こういった形でリアリティを補完しています。
とはいえ、そのまま現実を再現しているわけではありません。一般的にイメージされる時代劇の町並みや、ゲームとして魅力のあるステージにするための工夫など、所々にフィクションも織り交ぜられています。
――最初は「無双」シリーズの派生形のようなイメージでしたが、実際にプレイしたら全然別物で驚きました。開発にあたり重視されたポイントや過去のノウハウで活かせたものはなんですか?
庄氏:プロジェクトとしての話を最初にさせていただくと、武内崇さんとFate無双にはしないようにしましょうと話はしていて、「Fate」の聖杯戦争を体験できるゲームを作ろうと考えていました。コラボタイトルには無双をベースとした作品もありますが、特に本作に関してはIPの魅力を最大限活かせるように、0からしっかり考えて作る形で取り組んでいます。
松下氏:我々ω-Forceは「無双」タイトルをたくさん出してはいますが、ハンティングやRPGなど、実は多彩なジャンルにもチャレンジしてきた経験があります。なので、ゲームデザインを1から作る土台はありますし、本作でもそれが活かされています。
実は、私も含めチームメンバーは「戦国無双 〜真田丸〜」で城下町を作ったことがあります。そのタイトルでは合戦の合間に城下町でキャラクターとコミュニケーションを取るシステムがあるのですが、当時の経験や反省点なども今回に活きています。もちろん、「無双」シリーズの爽快感や、アクションゲームが苦手な方でも入りやすい手触りなどもしっかりと本作で活かされています。それらのノウハウを活かしながら、既存のゲームジャンルに乗っけて作るのではなく、新たに聖杯戦争を体験できるゲームをデザインするという形で本作を開発しました。
――戦闘部分の開発で苦労された部分や印象に残るエピソードなどありますか?
松下氏:やっぱりサーヴァント強すぎる問題ですね。全部のバトルで「セイバー」が本気を出してしまうと、マスターの方はやることがないんですよね。でも、それだとゲームが成立しないので、ゲームプレイヤーにサーヴァントがおもてなししてくれるようなアルゴリズムを設計しました。町のごろつきなどマスターでも手に負える相手の場合、「セイバー」はあまり手出ししてきません。逆にマスターがピンチの時や、サーヴァント戦などの強敵相手の時などは積極的に戦ってくれるようになっています。プレーヤーがしっかりと戦う体験をできるようにしたこの部分は苦労して設計したところです。
庄氏:マスターの「伊織」をメインで遊ぶというのは1番のスタートにあったので、それを実現させていかに面白くするかというところで、本当に苦労しました。「Fate」ってちょっとした油断で死んじゃうとか、殺されちゃうところに「Fate」らしさがあると思うんです。ただ、それをアクションゲームでバンバンやってしまうと、一部の方しかクリアできなくなってしまうんですよね。なので、難易度の調整には相当苦労しました。
序盤のライダー戦なんかはまさにそうで、初のサーヴァント戦としてどれぐらいの難易度だと本当に苦戦するのかなど、難易度の落としどころを見つけるのに苦労しました。アクションゲーム好きな人も楽しめて、アクションゲームが苦手な人でもアクション体験を楽しみつつクリアできるように、開発の皆がすごく頑張ってくれました。
マスターやサーヴァントたちを彩る大ボリュームのストーリー
――ストーリー以外にもプレーヤーが長くゲームを楽しめるエンドコンテンツなどの要素はありますか?
松下氏:はい。主人公の「伊織」の強化要素などがそれにあたります。「魔術拵」の収集や自分のプレイスタイルの確立など、ハクスラ要素もあります。また、メインストーリークリア後の2周目では強さを引き継いでプレイすることができます。ここでは「剣⻤」という新たな難易度が追加される、いわゆるベリーハードモードなので、アクションゲームが得意な方はぜひ挑戦してみてほしいです。
また、ストーリーについても選択肢による分岐などもあるので、1周目で選ばなかった選択肢でストーリーを進めたりすることもできます。逸れ(はぐれ)のサーヴァントのストーリーや、2周目から登場するストーリーなどもあるので、⻑く遊ぶことができると思います。
――おぉ、「伊織」と「セイバー」以外のストーリーも見られるのですか?
松下氏:はい! 逸れのサーヴァントと関係を深めていくクエストや、他の陣営の視点から見たストーリーなども用意されています。
――今回、「宮本武蔵」や「クー・フーリン」など、「伊織」と「セイバー」以外に操作可能なキャラクターがおりますが、どれくらいのキャラクターがプレイアブルになるのでしょうか?
松下氏:伊織とセイバーの物語が一番大事なので、タイミングで一部制約もありますが、ほとんどの逸れのサーヴァントは関係を深めることで一緒に戦うことができます。また、各陣営についてもそれぞれの目線のストーリーでマスターとサーヴァントを操作することができます。2周目ではプレイできる陣営のストーリーがさらに追加されるので、自陣営と他陣営で物語中に何が起きていたかなど、より一層ストーリーを楽しめるようになっています。主人公以外のマスターやサーヴァントも操作できるので、アクション体験的にも新鮮に遊べると思います。
――ということは「ギルガメッシュ」や「タマモアリア」とも一緒に戦うことができるんですか?
庄氏:ギル……? ギルは出てないですね。逸れのサーヴァントや各陣営のマスターやサーヴァントなど、多数のキャラクターを操作する機会があって、タマモアリアも伊織に同行してサポートしてくれます。縮緬問屋の若旦那は、本人の気分次第かと思いますが、こっちがあれこれ指示する関係性は築けないのではないでしょうか。
――すごいボリュームですね。メインストーリーをプレイした場合、どれぐらいのプレイ時間になりますか?
庄氏:私の場合ですが、音声を全部じっくり聞きながら通しでプレイした際は1周目のクリアで50時間ほどかかりましたね。2周目でいろいろ試してたときも含めると70時間を超えてました。やり込んでない状態なうえ、まだまだいっぱいやることがあるなって、その時に思っていた記憶があるので、全部やったらさらにすごいことになりますね。
――本作では「Fate/stay night」など、過去のシリーズ作品を思わせるシーンがところどころ見受けられましたが、こちらについてお聞かせいただけますか。
庄氏:ファンサービスというのは正直あります。運命構図に関しては絶対に入れたいと思っていました。本作では「Fate」の王道である聖杯戦争を描いているので、あの構図を見た方で「Fate」を知っている方はピンとくるでしょうし、その後の期待をしっかりと感じ取っていただけるようにしたい、というのはありました。
松下氏:ファンの方にこの物語を「Fate」の新しい幕開けとして楽しんでいただけるようにという狙いはありました。ただ、安易にファンサを入れるだけにはできなかったので、しっかりと必然性を持って導入するようにしています。運命構図もそうですし、そのシーンを知らない方が置いていかれるようなことにならないように、シーンとしての成立を第一にしています。
関係者全員、「Fate」愛に動かされて作った感じはあります。PVで伊織が「キルケー」に豚にされるシーンがあるんですが、ここは開発チームがすごく盛り上がって、どんどん勝手に作り込みが増えていった感じです。「FGO」では皆さん「キルケー」でいろんな敵を豚にして遊んでたと思うんですが、じゃあ自分が豚にされるのが新しい体験になるなというところでスタートしたのですが、どんどん豪華になっていきまして、気がついたら豚状態の「伊織」を操作できるようになってました。
庄氏:あれ、私も知らない間に作ることになっていたんですよね。音声収録の台本を見た時に豚のセリフが入っていて驚きました。
――「Fate」シリーズを新たにプレイする方、すでにプレイしている方に注目してほしいポイントなどはありますか?
松下氏:本作はマスターの目線から聖杯戦争を一から描いた初めてのアクションRPGゲームになるので、きっと楽しい「Fate」体験になることを保証します。「Fate」というIPはものすごく大きな歴史を持っており、ファンの方にも様々な層がいらっしゃると思います。もしかしたら、足を踏み込むのに勇気がいるなと思う方もいるかもしれません。そういった方も含め、皆さんが楽しめるゲームとなるように意識して設計しています。
「伊織」と「セイバー」も聖杯戦争の知識がほとんどない状態で戦いに巻き込まれていきます。ストーリーを追う中で、今回の聖杯戦争“盈月の儀”のルールや、サーヴァントについてなどを伊織たちの目線で、プレーヤーも一緒に学んでいける物語となっています。なので、ぜひ「Fate」という大きな魅力ある作品の入り口としても楽しんでいただきたいです。
――追加のストーリーやキャラクターなど、DLCコンテンツの追加などはあるのでしょうか?
庄氏:はい。ストーリーについては追加されるのが決定しております。こちらはシーズンパスとDLCで追加エピソードが3つ配信されます。
松下氏:キャラクターももちろん追加されます。誰かは内緒です!皆さんが期待するものと、期待を超えるものが必ずコンテンツとして含まれていると思います。ただ、まずは本編のボリュームが本当にたくさんあるので、こちらを遊び切っていただくところで、年内はしっかり楽しめるのではないかなと思っています。
庄氏:本編だけでしっかり完結して楽しめるものになっています。DLCは本編から外れて、作品をより楽しめるようなものとして用意させていただくので、楽しみにしていただければと思います。
オフラインイベントやキャンペーンなども見逃せない
――「Fate」作品ということで「FGO」とのコラボ予定などはございますか?
庄氏:私からはなんとも言えないですが……一個人の話として言わせていただくのであれば、今回魅力的なマスターやサーヴァントが新たに多数登場したので、「FGO」でも出たらファンの一人として嬉しいですね。
――先日、TGS2023の出展が発表されておりましたが、ブースの見どころを教えていただけますか?
庄氏:ブースの見どころはバーサーカー「宮本武蔵」の等身大フィギュアですね。大迫力というか、すごくかっこいいので、ぜひともリアルで見ていただきたいです。そして今回、試遊台を用意いたしました。試遊台では「花と散りゆけ、野暮ふたり」と「業火に身を墜とす者」をプレイすることができます。プレイしていただいた方には全8種の缶バッジの中からランダムで1個をプレゼントいたします。ここでしか手に入らないかっこいい缶バッジなので、ぜひゲットしていただきたいです。
――TGS2023で試遊できる「花と散りゆけ、野暮ふたり」と「業火に身を墜とす者」について詳しく教えていただけますか。
松下氏:試遊台ではストーリーの序盤を体験できる「花と散りゆけ、野暮ふたり」と、強敵との戦いにチャレンジできる「業火に身を墜とす者」がプレイできます。
「花と散りゆけ、野暮ふたり」は吉原を舞台に、実際にゲーム序盤のストーリー展開や、探索、「伊織」たちがどのようにバトルに巻き込まれていくかなどを体験できます。どんなゲームなのか気になっている方は、この機会にぜひとも遊んで、本作の魅力に触れてみていただきたいです。
「業火に身を墜とす者」は「地右衛門」と「ランサー」二人を相手に戦うガチンコバトルモードです。醍醐味であるマスターとサーヴァントによるコンビで戦うシーンがアクションゲームとしてどう表現されているかを体験できます。サーヴァントの恐さや、自分たち同様にマスターとサーヴァントが協力して戦ってくるところを楽しんでいただけます。
庄氏:1回の試遊ではどちらかしかプレイできないので、両方プレイしたい方には2回並んでいただく必要がありますが……私が知る限りでも、コーエーテクモブースでは、これまでで最大なんじゃないかってぐらいの試遊台を用意させていただいているので、整理券などはなしで遊んでいただけるようになるのではないかと思っています。来ていただいた方に順番にプレイしていただく形になりますが、想定以上にたくさんの方にお越しいただいたときには何らかの対策を行わせていただく場合もあります。
――最後に「Fate/Samurai Remnant」の発売を楽しみにしている皆様へのメッセージをお願いします。
松下氏:「Fate/Samurai Remnant」は究極の聖杯戦争体験としてスタートしたゲームです。⻑い時間、しっかりと全力をかけて作ってきたゲームが皆さんのもとに届くのをすごく楽しみにしています。今回の設定や真名予想など、多くの方に盛り上っていただいていますが、「Fate」の魅力ってストーリーの秘密や、予想をどう裏切られるというところにもあると思うので、皆様のゲーム体験とその魅力を最大化するために我々はゲーム内容についてあんまり言えなかったり、濁したりしております。最高の鮮度でゲームを遊んでいただきたいなと思っていますので、よろしくお願いいたします。
庄氏:「Fate」というゲームを作ることにしっかりと取り組んできましたし、聖杯戦争をアクションRPGというゲーム体験でふんだんに楽しめるものが出来上がったと思っています。我々コーエーテクモゲームスだからこそ、TYPE-MOONさんと一緒に作り上げたからこそ、そして、アニプレックスさんに協力いただいたからこそできた、本当に素晴らしい「Fate」のゲームになっています。「Fate」に興味ある方はもちろん、「Fate」をこれまでやったことない方も含めて皆が楽しめるものになっているので、ぜひご購入いただいて、楽しんでいただければと思っております。
――本日はありがとうございました。
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