【特別企画】

「Fate/Samurai Remnant」インプレッション

今回のセイバーは好奇心旺盛でかわいい!剣戟バトルに2人で江戸観光も楽しめる「Fate」最新作

【Fate/Samurai Remnant】

PS5/PS4/Nintendo Switch版:9月28日 発売予定

Steam版:9月29日 発売予定

価格:9,680円~

 コーエーテクモゲームスは9月28日、「Fate」シリーズの最新アクションRPG「Fate/Samurai Remnant(フェイトサムライレムナント)」を発売する。発売に先駆け、同作をいち早くプレイできる体験会がロサンゼルスで7月2日開催のイベント「Anime Expo」内で実施された。本稿では、その日本語デモ版を使用した先行プレイレポートをお届けする。

「Fate/Samurai Remnant」の舞台は江戸時代の日本
主人公の剣士「宮本伊織」とそのサーヴァント「セイバー」

 本作は江戸時代の日本を舞台に、願いをかなえる願望機“盈月(えいげつ)の器”を巡る戦い、“盈月の儀”を主人公の剣士「宮本伊織」が、サーヴァント「セイバー」と共に戦い抜くアクションRPGゲーム。開発はコーエーテクモゲームスの「無双」シリーズで知られるω-Forceと「Fate」シリーズを展開するノーツによる共同開発。そしてアニプレックスが制作協力を行なっている。

 「Fate/Samurai Remnant」のデモ版をプレイする事ができたので、実際にゲーム内で確認できた内容を紹介していく。今回のプラットフォームはPCのSteam版で、マウス&キーボードを使用しているため、画面内のボタン表記はそれらに準拠したものとなっている。Steam版でももちろん、コントローラーでの操作にも対応している。

 「Fate/Samurai Remnant」では「探索」と「戦闘」の2つのパートでゲームが進行していく。「探索」では吉原、神田、赤坂など、江戸各地を巡ることができ、それぞれのマップで試練と呼ばれるクエストや物語の進行、敵との「戦闘」を行うことができる。「戦闘」では、サーヴァントや物の怪、ごろつきなど様々な敵を相手にマスターである「宮本伊織」とサーヴァントの「セイバー」を操作して戦いを繰り広げる。今回のデモ版では、吉原を舞台に冒険する主人公達をプレイすることができたので、そこで確認できた「探索」と「戦闘」の内容についてお届けする。

サーヴァントと巡る江戸の町

 「探索」では、主人公を操作して町中を自由に移動することができる。今回のデモ版では金貸しの取り立て人として吉原のマップを「探索」を行った。回収対象の位置は画面上と画面右下のミニマップに方角が表示される。江戸の町は細い路地が多くて迷いやすいのだが、経路表示機能を使用することで対象までのルートを表示することができる。この機能のおかげで初プレイでも迷うことなく対象まで移動することができた。

【探索画面】
探索では経路表示機能で画面とミニマップに目的地までの経路を表示することができる

 町中には「セイバー」を誘う魅惑が満ち溢れている。基本的には主人公の動きに追従する「セイバー」だが、時折足を止めていることがある。町中にいる動物たちや、屋台などが珍しいのか、ふと気がつくとそれらを眺めている姿をみることができる。今回、動物好きの筆者として嬉しかったのは町中の犬や猫と触れ合えることだ。本作では町中の動物たちと触れ合うことで主人公達の体力や共鳴ゲージを回復することができるのだが、犬猫を愛でる姿には筆者も同様に体力を癒やされた気持ちだ。

【動物との触れ合い】
町中の犬や猫と触れ合うことで体力や共鳴ゲージを回復することができる
動物と触れ合っていると急いで触りにくるセイバーのかわいい一面もみることができる
【屋台】
屋台で食事を行うことで体力や共鳴ゲージの回復も可能
【万屋】
万屋ではアイテムを購入することができる

 町中には所々で特殊なアクションが行える箇所が存在している。これらのポイントではアイテムの入手や、「セイバー」と協力して行動するなど、物語を進めていくうえで重要なポイントとなっている。今回の吉原ではセイバーと協力して高所に登ったり、通路の炎を消すことで新たな技を入手することができた。

【探索でのアクション】
地面の光っている場所ではアイテムを拾うことができる
【「Fate/Samurai Remanant」先行プレイ① 探索での特殊アクション】
探索ではセイバーと協力することで様々なアクションをすることができる
【新たな技の入手】
探索では物語を進めることで新たな共鳴絶技や協力技を入手できる

マスターとサーヴァントのタッグ戦

 戦闘は主人公の「宮本伊織」を操作しながら、サーヴァントと協力して行う。伊織は刀を武器に、それぞれに特徴のある「型」を切り替えて戦う。デモ版では一刀で戦う「地の型」と、二刀で戦う「水の型」でプレイすることができた。「地の型」は防御系の型で攻撃範囲は狭いが、その代わりとして「堅牢ゲージ」を消費することで、一定のダメージを無効化することができる。逆に「水の型」は攻撃系の型で、素早い攻撃と広い攻撃範囲で敵を一掃することができる。敵の多い時は「水の型」、ボスなど強力な敵と戦う時は「地の型」にするなど、状況によって使い分けるのが重要となる。

戦闘の状況に応じて型を切り替えて戦う
【地の型】
敵から攻撃を受けても「堅牢ゲージ」を消費することで、一定のダメージを無効化できる
【水の型】
水の型は二刀流による広範囲の攻撃を行う
フィニッシュ攻撃で敵を吹き飛ばすと、周囲の敵を巻き込んでダメージを与えられる

 伊織は刀による通常攻撃と強攻撃、ゲージを使用する必殺技、貴石を消費して発動する魔術の4つの攻撃手段を駆使して戦う。刀による攻撃は、通常攻撃の後に強攻撃を繋げることで特殊な攻撃へと派生する。この派生攻撃は型毎に5種類あり、連続攻撃や広範囲攻撃など様々な攻撃方法が用意されている。必殺技は体力の下にある「秘剣ゲージ」を溜めると使用できる。魔術は貴石を持っていれば、型を切り替える画面から選択することで発動できる。

【「Fate/Samurai Remanant」先行プレイ② 通常攻撃から強攻撃への派生アクション】
通常攻撃を行った回数に応じて、強攻撃に派生した時の技が変化。無双シリーズでもお馴染みの攻撃で集団の敵を吹き飛ばす爽快感が味わえる
【秘剣】
秘剣はゲージが溜まりきる前に戦闘が終了してしまうため今回は残念ながら確認することができなかった
【魔術】
魔術は型の変更画面で貴石を消費することで発動される
画像は火の玉を放つ魔術「蛍火」

 サーヴァントをはじめ、一部の強敵は「外殻ゲージ」と呼ばれるゲージを持っている。このゲージがある敵には伊織でダメージを与えることができない。そのため、サーヴァントの攻撃などでゲージを削る必要がある。戦闘中、プレイヤーはサーヴァントに「協力技」、「共鳴絶技」、「交代」を使用することで、サーヴァントに敵を攻撃させることができる。「協力技」は戦闘中にサーヴァントから呼びかけられた際に発動できる技で、主人公とサーヴァントによる強力な攻撃が行える。「共鳴絶技」は戦闘中に溜まる「共鳴ゲージ」を使用することで任意に発動できるサーヴァントの攻撃技。「交代」はキャラクターの操作をサーヴァントに変更するシステムだ。サーヴァントの「交代ゲージ」を溜めることで、一定時間サーヴァントを自分で操作できるようになる。

【外殻ゲージ】
敵の外殻ゲージを全て削ると伊織の攻撃でダメージを与えられるようになる
【「Fate/Samurai Remanant」先行プレイ③ サーヴァントと協力するバトルアクション】
サーヴァントに呼びかけられると緑の輪が表示され、協力技を発動できるようになる
【共鳴絶技】
共鳴絶技は最大4種類設定可能なサーヴァントの技
使用できる共鳴絶技は物語を進めることで増えていく
【交代】
「交代ゲージ」を溜めることでサーヴァントを自分で操作することができる

迫力の対サーヴァント戦

 今回のデモ版では、最後に「高尾太夫」率いるバーサーカー陣営の謎のサーヴァントとの対サーヴァント戦も体験することができた。この戦いでは「セイバー」を操作して戦闘を行うのだが、サーヴァント同士、ド派手な攻撃や技を繰り広げて戦うため、迫力ある戦いを楽しむことができる。

【サーヴァント戦】
高尾太夫と謎のバーサーカー
今回の試遊で最後に立ちはだかるボスのような存在だ
【「Fate/Samurai Remanant」先行プレイ④ vs謎のバーサーカー戦】

サーヴァントと共に町歩き。今までにない「Fate」体験

 「Fate/Samurai Remnant」はPS5/PS4/Nintendo Switch版が9月28日、Steam版が9月29日 発売予定となっている。今回筆者はSteam版をマウスとキーボードでプレイしたのだが、探索中のアクションキーや、戦闘中に技を発動するキーなどが少し押しにくく感じた。キーコンフィグに対応しているので腰を据えてプレイする際には自分好みのキー配置に調整することを勧める。UIやキャラクター操作はコントローラーをベースに作られているようなので、プレイする際はSteam版でもコントローラーでプレイすることをオススメしたい。

 今回、実際に「Fate/Samurai Remnant」をプレイしてわかった事だが、画面内をサーヴァントが一緒に歩きまわる姿を見るのはすごく楽しい。町中には「セイバー」の興味を引くものが多く、店舗の前で立ち止まって眺める姿や、犬猫を一緒に撫でる姿など、挙動のひとつひとつがしっかりと作り込まれており、今までの「Fate」シリーズのゲームでは見ることができなかったサーヴァントの一面を垣間見ることができる。今回のデモ版では吉原しか探索することができなかったが、製品版で「セイバー」と一緒に江戸の各地をまわってみたくなってしまった。

 戦闘面も「無双」シリーズのω-Forceが開発に関わっていることもあり、簡単な操作で迫力ある戦闘が楽しめるように設計されている。今回のプレイ範囲ではアクションゲームに要求されがちな高度な操作などは無く、全くの初心者でも「Fate」の世界観を楽しめる作品だと感じられた。