インタビュー
「VALORANT」ZETA Laz選手、crow選手インタビュー「世界大会が誘致されるのは昔じゃ考えられないし、そこに日本チームとして居たい」【VCT Pacific】
2023年5月15日 20:13
ここからは5月12日(金)に実施したcrow選手のインタビューをお届けする。この日の試合は取材できなかったため、別途インタビューとしてお読みいただけると幸いである。
crow選手「チームメンバーが求めることをしたいし、極論このメンバーだけがわかってくれていればいい」
――インタビューに応じてくださってありがとうございます! 最近感情を抑えていることで知られているcrow選手ですが、思ったよりにこやかで安心しました。試合前に写真を撮らせていただいたときもカメラ目線でピースをしてくれたので驚いたんですけど、多少はそういうこともしてくれるんですね。
crow選手:まあ、多少はやりますよ。
――感情を抑えることで、具体的に何がいいんですか。
crow選手:自分自身のテンションの変動が結構激しくて、試合中にクラッチしたりとか味方が良いシーンを出したりするとテンションが上がるんですけど、逆に相手にスーパープレイとかされたりすると「うわぁ、まじかぁ」みたいな感じで落ち込んじゃうっていうこの幅が結構広くて、ちょっとのことでもわりと変動しちゃうからそれを極力なくすようにしてます。
――感情の変動が少なくなった状態を維持しつつ、最終的には前みたいにまた笑顔が見られるようにはなれそうですか。
crow選手:これをやり始めた一週間目とか二週間目に比べたら、だいぶコントロールできるようになってきましたね。最初のほうは「不愛想な人」っていうか、チームメイトと話すときも「どうしたの?」って思われるぐらいのテンションだったんですけど、みんな慣れてくれました。今は割とコントロールできて、普通のテンションで話せるぐらいにはなりましたね。
――確かに! 心配してたよりも柔らかい表情で本当に良かったです。では次の質問なんですけど、最近KAST(※)が90%超えでMVPを獲ったあたりから再注目されていると思います。これまで酷評をぶつけてきていた人たちにも再評価されていることについて、率直にどう思っていますか。
※KASTとは、「Kill Assist Survived or was Traded」の略。1ラウンドでキル・アシストしたか、生存したか、トレードしたかの割合を示す
crow選手:難しいんですけど、結構自分のプレイってちょっと前は本当にサポートに突き詰めて動いてて、プロゲーマーとかわかってくれる人はいたけど、やっぱり表立って見えるもので評価をしてくる人もいますからね。でもそれはもう昔からわかっていたし、そんなに気にしてはいなかったです。どちらかというとチームメンバーが求めることをしたいし、極論このメンバーだけがわかってくれていればいいって感じでした。
――そうだったんですね。その結果、最近自分のKASTを気にするプレイヤーが増えてきていますが、高くするコツなどはあったりしますか。
crow選手:KASTにはこだわってないというか、自分的にはまったく興味がなくて。どうしたら上がるとかっていうのはわかんないんですけど、自分の場合はフラッシュキャラとかサポートキャラを使ってることが多いので、野良のランクと違ってちゃんとコミュニケーションをとってやってるから高くなるのかなっていう感じです。
――なるほど。ではゲームの話題からは少し離れますが、韓国に住んでみてどうですか。もう慣れましたか。
crow選手:韓国は結構最初のほうから慣れていて、めっちゃいいな、みたいな感じです。ほかのメンバーの中には時々「ちょっと日本帰りたいな」っていう感じの人もいるんですけど、今のところ僕は一回もホームシックになったことがなくて、めっちゃ最高! っていう感じですね。
――おお! では、何が一番いいですか。
crow選手:ご飯屋さんが夜中まで開いていること。こっち来てからの練習スケジュールってわりとハードで、個人練習とかもすると夜中になるんですけど、そういう時間に開いてるお店が結構あって、そういうところに休憩がてらリフレッシュも兼ねて行ったりできるのもいいですね。
――めっちゃわかります!
crow選手:あとはご飯が安い!
――これでもだいぶ値上がりしたんですけど、まだ安いですよね。ところで、今日も本当に大勢のファンの方たちが会場を訪れていましたけど、結構席から見えたりしますか。
crow選手:眼鏡をかけていれば見えるんですけど、普段は乱視がひどくて……。手を振ったりしてるのは見えるけど、ボードとかは見えないんです。だけどいつも試合が終わって帰るときにファンの皆さんが待っていてくれて、そのときに持ってきたボードを見せてもらったりするんですけど、本当に海外まで応援しに来てくれるっていうのはめちゃめちゃ嬉しいし、力になってるなって感じです。
――では、そんなファンの皆さんに向けてひとこといただけますか。
crow選手:本当に嬉しいし、できることっていうのがサインとか写真とかしかないんですけど、勝って喜ばせたいなって思います。
――期待してます! そうするとやっぱりMasters TOKYOすごく行きたいですよね。Mastersにかける思いみたいなのはありますか。
crow選手:もう本当にみんな、僕らだけじゃなくて全チームが命を削ってやってるレベルで頑張っていて、どの試合も本当に難しいです。今までも勝った試合も負けた試合も本当にキツイ試合が続いているんですけど、実力でMastersに行けるように頑張ります!