インタビュー
「VALORANT Masters TOKYO」T1 xeta選手インタビュー! 「Laz選手がこれまで出会ったeスポーツ選手のなかで一番優しい」
2023年6月14日 15:02
- 【Masters TOKYO】
- 6月11日〜 開催中
5対5のタクティカルシューター「VALORANT」の世界大会「Masters TOKYO」が6月11日に開幕し、グループステージの試合が連日行われている。6月13日には韓国のT1とアメリカのNRGの試合が行われ、筆者はT1のxeta選手に別途インタビューを事前に申請しておいた。T1は残念ながら1-2で敗北してしまったが、幸いインタビューには応じていただくことができた。
また、合同インタビューの席では同じくT1のメンバーであるMunchkin選手とSayaplayer選手にも少しだけお話を聞くことができたので、まずはその模様からお伝えしたい。
Munchkin選手は「インチキン」の意味をわかっていなかった!?
――Munchkin選手は日本のCrazyRaccoon(以下CR)に所属していたのもあって日本での人気が高いですが、日本のファンの間で「インチキン」というあだ名がついているのをご存知ですか(ここで筆者が「インチキ」の意味を韓国語で説明)。
※インチキン=インチキとMunchkin(マンチキン)を合わせたあだ名。インチキをしているんじゃないかと疑ってしまうぐらいのスーパープレイが飛び出した際に視聴者の間で呼ばれることがある
Munchkin選手:「インチキン」というあだ名を聞いたことはあったんですが、正確にどういう意味なのかわかっていませんでした。今回初めて褒め言葉であることがわかって良かったです。
――もうひとつMunchkin選手にお伺いします。今日はCRで一緒にプレイしていたadeさんが会場でウォッチパーティをしていて、そこにneth選手がゲストで来て試合を観戦していたのはご存知でしょうか。かつての同僚の応援は、どう感じていますか。
Munchkin選手:とりあえず会場に来ていることは知っていました。今日はnethとadeが来てくれて嬉しい日ではありますが、チームが負けてしまったので申し訳なくもあります。だけど、彼らが来てくれたおかげでいいパフォーマンスが出せたんじゃないかなとも思っています。
――ありがとうございます。では、Sayaplayer選手にお伺いします。ゲームIDを日本のアニメからとったと聞きましたが、日本に来た印象を聞かせてください。
Sayaplayer選手:僕は日本に対して期待するイメージのようなものを抱いていたのですが、思っていたとおりか、それ以上のいい印象を受けたので、日本に住んでみたいなと思いました。
合同インタビューでは一人当たり質問3つまでという制限があるため、筆者からの質問はここまで。その後に別室でxeta選手への個別インタビューを実施した。この日の試合についての話はもちろん、日本に関連した話も色々と聞いてきたので楽しんでいただければと思う。
xeta選手「Laz選手ほどいい人はいない!」
――xeta選手、インタビューに応じてくださってありがとうございます。来日したのは初めてとのことですが、実際に日本に来てみてどう感じましたか。
xeta選手:Sayaplayer選手も言っていましたが、日本ってこういう国なんだろうなっていうイメージみたいなものがあって、良い意味でイメージそのものだったので衝撃的でした。とにかく街がとてもきれいだし、これまで会った日本人はみんな良い人ばかりです。空気もいいし、雰囲気がすごく明るいと思いました。
――今回会場でも感じたのではないかと思いますが、日本でT1を応援しているファンが大勢いるのはご存知でしたか。
xeta選手:日本のファンの皆さんが僕らの応援をしてくれているのは知っていました。試合中にも応援を感じましたし、僕もツイッターに「#XETAWIN」とかを書いて日本のファンの皆さんに反応してもらいたくて頑張っていました(笑)。そのおかげかどうかはわかりませんけど、そうじゃなかったとしても日本のファンの皆さんがたくさんいらっしゃることはわかっていました。とても感謝しているので、ありがとうの言葉を伝えたいです。
――今日はNRG戦でしたが、xeta選手はかつてNAで活動していたこともあって特別に中心になって準備したりしましたか。
xeta選手:僕らはすでにNRGと何度も対戦してきたので、選手たちがどうやってゲームを進めていくかわかっていました。なので特別に準備したというよりも、この選手に対してはこうやって準備すればいいといった心構えにおいて準備していたと思います。前のOpticの選手たちとの対戦経験が多いので、うちのチームのパフォーマンスが良かったんだと思います。
――3マップ目のパールでは前半のNRGの攻撃がすさまじかったですが、後半はT1が盛り返しました。試合中に対処法を見い出したのでしょうか。
xeta選手:対処法というよりも、僕たちがもともと追求していたセットアップやゲームのやり方が7ラウンドの間取られ続けてしまった部分に関しては、ミスもあったし運が悪かった部分もあったと思うんです。インゲームでも「やれる、やれる」と言い続けて1ラウンドずつ取り返していった感じでした。
――NRGがサイト内に素早く詰めてきていましたが、そういった動きは予想できていましたか。
xeta選手:予想はしていたのですが、自分たちがミスを何度もしてしまってセットアップや対処するにあたってうまくいかないことが多かったですね。
――xeta選手個人的にはパールでもエースを獲ったりして調子が良さそうに見えましたが、ご自身のパフォーマンスを振り返ってみていかがですか。
xeta選手:僕の個人的な感覚ではまだPacificリーグのレギュラーシーズンのときほどのパフォーマンスはまだ出せていないと思っていて、とても残念な気持ちでいます。だけどもう少し頑張れば、良いパフォーマンスが出せそうな気はしています。
――エースを獲ったときはどんな状況でしたか。
xeta選手:あれは自分としても自信のあるプレイだったので、運良く獲れたエースだったと思います。それ以外の部分で、もう少し自分の調子を上げる必要があると感じました。
――話は変わりますが、NA時代からの知り合いの選手と「Masters TOKYO」で再会したり交流したりしたエピソードがあれば聞かせてください。
xeta選手:元々の知り合いだと、NAのスタッフの方たちのほうが知っている人たちが多いですね。選手たちの中でもNRGの選手たちとは話すことも結構あって、crashies選手とはホテルですれ違ったりするときに目を合わて軽く挨拶したり、試合前にはふざけ合いながらしゃべったりとかしてて、いい感じの雰囲気ですよ。
――そうなんですね。実はPacificリーグを取材したときにZETA DIVISIONのLaz選手にインタビューしたんですけど、その時にも先ほどと同じような質問で「Pacificでほかのチームの選手と交流しましたか」と聞いたんです。そしたら「交流はできてないけど……」と言いながら、仲のいい選手ということで唯一名前が挙がったのがxeta選手でした。
xeta選手:僕は、Laz選手がその質問にはそう答えるだろうなと思っていました(笑)。僕がこれまで出会ったeスポーツ選手のなかで、Laz選手が一番優しいです。僕がチームについて気になっていることとか個人的にPCのセッティングで気になることとかを、昔から色々と質問していたんですよ。それでLaz選手が答えてくれるときは、いつもめちゃくちゃ長文の答えが返ってくるんです(笑)。その答えを見て、「Laz選手ほどいい人はいない!」と思いました。本当にナイスガイです。だから僕はLaz選手のこと大好きなんですよ。
――貴重なエピソードをありがとうございます。今回日本に来ましたが、会うのは難しそうですかね。
xeta選手:今回スケジュールがかなり詰まっているのですが、もし時間ができたらLaz選手に会いに行きたいなと思っています。PacificリーグではローワーブラケットでZETAと対戦することになって僕らの手で彼らを敗退させてしまったわけですが、ZETAもここMastersにいたらと思うとそれがすごく残念です。
――では最後に、日本のファンの皆さんにメッセージをお願いします。
xeta選手:僕らは日本チームではないですが、会場で僕らを応援してくれている歓声や応援はすごくありがたいと思っています。いつも応援してくださっているファンの皆さん、本当にありがとうございます。いいパフォーマンスで応えたいです。