インタビュー

ZETA・Laz選手「できる限りのことをやっていきたい」。「VALORANT」世界大会「VCT 2022 Champions」開催前インタビュー

【2022 VALORANT Champions Tour - Champions Istanbul】

開催期間:8月31日~9月18日

メディアインタビューは左から、ZETA所属のLaz選手、DRX所属のstax選手、EDward Gaming所属のHaodong選手、BOOM所属のfl1pzjder選手と合同で行なわれた

 PC用タクティカルFPS「VALORANT」の世界大会「2022 VALORANT Champions Tour - Champions Istanbul」(VCT 2022 Champions)の開催前に、日本から出場するZETA DIVISIONのLaz選手へメディアインタビューが行なわれた。

 「VCT 2022 Champions」は、2022年の「VALOLANT」王者を決めるシーズン最終決戦。ZETA DIVISIONは、今年4月に開催された前半戦「VCT 2022 Stage 1 Masters」にて、世界ベスト3となる快進撃を遂げた。一方、その後の「VCT 2022 Challengers Japan Stage 2」では、プロチーム「NORTHEPTION」に敗北を喫し、後半戦「Stage 2 Masters」に出場できなかった。

 この点についてLaz選手は「Championsまで凄い時間が空いたので、しっかり休みを取りつつフルパワーで迎えようと思っていたが、正直なところスタンドイン(後述)が入ったので、少しグチャグチャにはなった」とコメント。だがパフォーマンスについては「個人練習も含め、長い時間練習を続けられたので、今までよりも出るんじゃないかなと思います」と話してくれた。

Laz選手

 目の疾病のため、一時休養に入ったTENNN選手については「病状が悪化してから6週間ほど経って、完治とまではいかないが、かなり良くなってきている」と教えてくれた。続けて「どのくらいまで出場するかはわからないが、トルコ(イスタンブール)に来てからは、TENNN選手を入れて練習する機会もあった」と、TENNN選手がChampionsに出場する可能性があることも明かした。

 またTENNN選手の休養により、プロチーム「SCARZ」より移籍加入(スタンドイン)したXdll選手について「若くてモチベーションの高い選手で、ブートキャンプの1カ月間で物凄く成長した」と、17歳という若さのXdll選手への期待を語った一方、「TENNN選手がどれだけ、チームに大事な存在だったかを再確認するような時間でもあった。Xdll選手がどのマップで出るのかは、TENNN選手の状態もあるので、まだ確信には至っていない」と、TENNN選手の重要性についてもコメントした。

一時休養中のTENNN選手(画像はZETA DIVISION公式ページより)
ZETA DIVISIONに移籍加入したXdll選手

 Laz選手が使用していたエージェント「サイファー」について、“メタから外れた理由”を聞かれると、「キルジョイ(サイファーの後に追加されたエージェント)が出てから、サイファーを使う理由がなくなってきたのを感じている」とする一方で、「今でもサイファーは、好きなエージェントトップ3に入る。ブリーズなど大きなマップになると、サイファーが活きてくるのではないか」と、サイファーの重要性も語った。

 さらにChampionsの結果に“どのくらいの可能性があるか”訊ねられると「難しい質問」としつつ、「Masters 1で3位を取れた時はうまく行ったと思っている。今回は、どこまで行けるかわからないが、できる限りのことをやっていきたい」と、2022年のVCT最終決戦に向け、努力することを誓った。

Laz選手が初期に使用していたエージェント「サイファー」。同じ役割である「キルジョイ」や「チェンバー」が追加されてからは“メタ”から外れている

 最後に“時差ボケ”の懸念を聞かれたLaz選手は、「確かに1週間くらいは……ありましたが、イスタンブールに来る前に1カ月間、ポーランドでブートキャンプすることができたので、時差ボケは解消されている。少なくとも“ディスアドバンテージ”は起きないと思う」と、そういった懸念はないことを明かした。

 2022年の「VALORANT Champions Tour」を締めくくる最終決戦。スタンドインなどが起きつつもZETA DIVISIONの仕上がりは上々のようだ。初戦は9月1日21時よりブラジルのプロチーム「LOUD」戦。「NICE!」旋風を巻き起こしたZETA DIVISIONの活躍に期待だ。