インタビュー

「VALORANT」世界大会「VCT LOCK//IN」、ZETA DIVISIONインタビュー

Laz選手、Dep選手、XQQコーチがブラジルから意気込みを語る

【VCT LOCK//IN SAO PAULO:LEVIATAN ESPORTS VS ZETA DIVISION戦】

2月23日8時 開始予定

 FPSファンにとって今ほど興奮する時期はない。なぜなら、2月13日から3月4日までの3週間、ブラジルはサンパウロにて「VALORANT」の世界大会「VCT LOCK//IN」が開催されているからだ。この大会には世界中から計32のチームが招待されており、それぞれが目下世界一の座を目指して戦っている。Esports Chartsによれば本大会はすでに最高同時視聴者数85万人越えを記録しており、世界中から注目を集めている。

 並みいる強豪チームたちに混ざって日本から出場しているのは、DetonatioN FocusMeとZETA DIVISIONの2チームだが、先に試合順が周ってきたDetonatioNはスペインを拠点にするチームGiantsと対戦し2−0と大敗を喫した。

 唯一の日本勢となったZETA DIVISIONの初戦の相手はアルゼンチンに拠点を置くLeviatanとなっているが、日本FPSシーンのさらなる活性化のためにも、彼らの勝利を熱望しているファンは多いはずだ。

 本稿では、そんなZETA DIVISIONのLaz選手とDep選手、加えてコーチのXQQコーチに行なったオンラインインタビューの模様をお届けする。遠いブラジルの地で日本FPSファンの期待を一身に背負った彼らは、初陣を前にどのような言葉を語ってくれるのだろうか。

【新たな世界へ | 2023 VCT LOCK//IN | シネマティックトレーラー】
【VCT LOCK//IN 2023】

Laz選手「悔いの残らないように全力で挑みたい」VCT LOCK//INの意気込みを語る

――「LOCK//IN」という非常に大きな大会に日本代表として出場しているZETA DIVISIONですが、同じOmegaグループの中で一番意識しているのはどのチームですか?

Dep選手:やはり初戦の相手であるLeviatanではないですかね。

Dep選手

――そのLeviatanに対してはどのように戦っていくつもりでしょうか?

XQQコーチ:第一試合は相手の情報が少ない状態で戦うことになるので、具体的な対策をするというよりは、自分たちの強みを押し付ける試合を展開していきたいと考えています。

Laz選手:Leviatanが強力なチームであることはわかっているので、まずは対戦できることが楽しみですね。自分たちの用意してきたものを出すと同時に、試合中に修正していくクリエイティビティも求められる一戦になると思います。

――チームとして久しぶりの国際戦になるかと思いますが、どのように準備をしてきましたか?

Laz選手:メタが大きく変わっている時期なので、新しい環境にどのように適応していくか、どういった戦略が現環境に有効なのかを模索しながら今日まで練習してきました。チームの仕上がりはかなりいいと感じているので、試合をするのが楽しみです。

Laz選手

――チェンバーが弱体化されてからのメタにはどのような印象をお持ちですか?

XQQコーチ:ひとつかふたつ前のメタに戻ったという印象ですね。今まではほとんどのチームがチェンバーを採用していましたが、基本的にはその枠がジェットやキルジョイに変わっただけだと思っています。チェンバーが追加される前の環境でのプレイを思い出すことでこの環境にも上手く適応していけると思います。

――新エージェントのハーバーにはどのような印象をお持ちですか?

XQQコーチ:ハーバーはアイスボックスでセージとヴァイパーの代わりに採用できる可能性があるなと考えていたのですが、韓国のDRXがCloud9との一戦でそのポテンシャルを見せてくれました。常にメタの最先端を行くDRXはとても尊敬できますね。

XQQコーチ

――現地で他の参加チームと合同練習やスクリムは行なっているのでしょうか?

XQQコーチ:多少はスクリムを組んで練習もしていますが、本来望んでいたほどには現地での練習ができていないというのが正直なところです。

――ブラジルの気候は日本とかなり違うかと思いますが、ゲームプレイへの影響はありそうですか?

Laz選手:こちらはめちゃくちゃ暑いですね。現状はホテル間の移動だけで済んでいるので問題ありませんが、試合会場内の湿度が高く気温も暑いという情報が入っているので、警戒しています。体調を崩している選手もいますが、試合までにはコンディションが整うように調整しています。

会場となるGinasio do Ibirapueraの様子

――DetonatioN FocusMeが敗退し唯一の日本勢チームとなってしまいましたが、チームとしてプレッシャーは感じていますか?

XQQコーチ:確かに日本のシーンを代表して活躍することは重要ですが、プレッシャーはあまり感じていません。チームとして直近での一番の目標は6月に日本で開催される予定の「Masters Tokyo」への出場権を獲得することです。そのために今回の「LOCK//IN」では他のチームからなるべく多くのことを吸収したいと思っています。

Laz選手:「LOCK//IN」はシングルエリミネーションという形式ですし、お祭り的な要素も多いイベントですが、もちろん僕らはその中でも全力で戦って、いけるところまでいきたいと思っています。こういう大会を通して得た経験は後々になって力になってくるので、悔いの残らないように全力で挑みたいですね。

――日本から観戦しているファンにはどんなところに注目してほしいですか?

Laz選手:「LOCK//IN」には色んな地域から色んなチームが集まっていて、メタどうしのぶつかり合いが繰り広げられると思うので、見ていて面白い試合は多いはずです。自分たちと違う環境でプレイしている選手はどういう戦いをするのだろう? という視点で観戦すると面白いかと思います。

――ありがとうございます!

 注目のZETA DIVISION対LEVIATAN ESPORTS戦は、2月23日午前8時より開始予定だ。メタが大きく変化している「VALORANT」。どちらのチームの攻略が勝つのか、今から楽しみだ。

インタビュー中、終始落ち着いた様子のDep選手・Laz選手