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「セガ3D復刻アーカイブス2」ステージイベントレポート
下村リードプロデューサー「続けていきたいので、要望があれば言ってもらいたい」
(2015/9/19 13:34)
「東京ゲームショウ 2015」の一般公開日が開幕した。セガゲームスで行なわれるステージの開幕を飾ったのは「セガ3D復刻アーカイブス」のスペシャルイベントだ。お馴染みの奧成洋輔シリーズプロデューサー、リードプロデューサーとして制作に加わった下村一誠氏、制作を手がけるエムツーの堀井直樹氏、そして、12月23日の発売が決定した「セガ3D復刻アーカイブス2」のパッケージを手がけたゲームフリークの杉森 建氏が登壇。制作秘話などを公開した。
下村氏はリードプロデューサーとして「(社員として)セガ歴も20年を超えるのセガタイトルへの愛はある。そして、皆さんからの熱意がある限り、セガらしいことを続けていかなければならない」と力強く語った。そして「皆さんの中で、なぜまだ復刻されていないんだと思っていらっしゃるタイトルもあると思う。そういった要望を頂きながらやっていきたい」と抱負を語った。
今回「セガ3D復刻アーカイブス2」における収録タイトルは「まずリードプロデューサーとしてシリーズを引き継ぐにあたり、ユーザーの声を聞いてみようと思いアンケートを採ると、自作への要望として『パワードリフト』が挙がってきた。こういったことを足がかりにやっていきたい」と下村氏は選定タイトルが決定した理由を語った。
とはいえ、もう1本の「ぷよぷよ通(アーケード版)」が選定されたのは、奧成氏の意向が強かったようだ。奧成氏は「初めは『コラムス』という話が出たので、2年連続で『コラムス』はないだろう。ここは人気の高い『ぷよぷよ通』、それも対戦が入るんだから対戦ゲームとして人気の高いアーケードしかない」と、奧成氏の強力なプッシュがあったのだという。ちなみに「ぷよぷよ通」とタイトルは同じだが、アーケード版とメガドライブ版は「収録されている音声をはじめ全く違う(奧成氏)」ということなので、今回収録されるバージョンが楽しみなところ。
「パワードリフト」は「『ギャラクシーフォース』と並んで、セガ体感ゲームの頂点」と言うことで復刻の難易度も高い。堀井氏も「非常に厳しい。こんなところで話してる場合ではないのでは……」とコメントするほど。しかしその迫力は素晴らしく、登壇者一堂「3D立体視の動画をお見せできないのが残念」と語るほど。
一方でゲームフリークの杉森氏は「セガにはプレーヤーとしてお世話になった」とアーケードゲーム好きな顔をのぞかせるコメントも飛び出した。ゲームフリークとしては1990年代に2本ほどメガドライブタイトルを手がけ、「細いけど繋がりがある」という。「セガ3D復刻アーカイブス」との繋がりについては、杉森氏がTwitterで「ちまたに流れる『スペースハリアー』のイラストは格好悪いよね」と呟いたところ、奧成氏から電話があり「それなら描いてください」と依頼があり、引くに引けず引き受けることとなった。その流れで今回も依頼が来たが、「1度は断ったが、プライベート(夏休み)を返上して描き上げたという。
今回の大きな目玉は「パワードリフト」であるため、中心に大きく描かれている。奧成氏は「絵を受け取ったらモヒカンで驚いた」と言うと、杉森氏は「みなさんの『パワードリフト』の印象はモヒカンでしょ!」と言い切った。そして「古いタイトルだけど、プレイしたらものすごく面白いんだよと伝えたくて、楽しそうな絵を描きました」とコメントした。
イベントではニコニコ生放送状でアンケートを採り、最も描いて欲しいキャラクターを杉森氏に即興で描いてもらうという企画が行なわれた。挙がったタイトルは「スペースハリアー」、「パワードリフト」、「ファンタシースター」、「忍者プリンセス」の四択。下村氏の「『忍者プリンセス』一択だと思うんですよね」という声もむなしく48.7%の支持を得て「ファンタシースター」に決定。杉森氏は「オンラインじゃないですよ(笑)」と言いながら一気にネイを描き上げた。
杉森氏は「ファンタジーゾーンII」について「ROMカセットを貸したら友人に借りパクされた。今回発売されたら復讐したい」と語りプレイする意欲を見せた。
最後の挨拶で堀井氏は「すでに配信されているタイトルも収録されていますが、いろいろ仕込んでいます」と今回“も”更なるブラッシュアップが行なわれているようだ。一方で奧成氏は「皆さんのおかげで『MAZE WALKER』を収録することができました! ありがとう」と明るくコメントし、拍手喝采を浴びた。
下村氏は「『2』で終わらせたくないので、すいませんがお財布の準備だけをお願いします(笑)。そうすれば、『3』、『4』と続けられるかもしれませんから。引き続きよろしくお願いいたします」と語りイベントを締めくくった。
[お詫びと訂正]
記事掲載当初、杉森 建氏の名前を誤って記載しておりました。ここにお詫びして訂正いたします。