【「漆黒のヴィランズ」検証版】GAME Watch認定ゲーミングPC「G-GEAR FFXIV 推奨パソコン | エクストリームモデル」レビュー

G-GEAR ファイナルファンタジーXIV 推奨パソコン | エクストリームモデル

ロゴデザインを一新し、新展開をスタートさせたG-GEARで「漆黒のヴィランズ」を遊ぶ

ジャンル:
  • ゲーミングPC
発売元:
  • TSUKUMO
開発元:
  • TSUKUMO
プラットフォーム:
  • Windows PC
価格:
219,800円(税別)

 今回GAME Watch認定プログラムで紹介するゲーミングPCは、TSUKUMOの「G-GEAR ファイナルファンタジーXIV 推奨パソコン | エクストリームモデル」。第9世代インテル® Core™ i7-9700K プロセッサーとNVIDIA RTX 2080を搭載したパワフルなマシンだ。同社は5月30日に、ゲーミングPCブランド「G-GEAR」をリニューアル。ロゴデザインも一新し、「G-GEAR ファイナルファンタジーXIV 推奨パソコン | エクストリームモデル」はリブランドされた新製品第1弾となる。

 GAME Watch編集部では独自にゲームが快適に動くことを示す指標として「GAME Watch認定プログラム」を行なっている。今回は7月2日に最新拡張パッケージ「漆黒のヴィランズ」が発売する「ファイナルファンタジーXIV」を使って、その実力を測定してみた。

【漆黒のヴィランズ】

 「漆黒のヴィランズ」は、「FFXIV」では3番目となる拡張パッケージ。第一世界という鏡像世界に舞台を移し、新ジョブ「ガンブレイカー」と「踊り子」、新種族「ヴィエラ」と「ロスガル」などを加えた新たな冒険が始まる。5月24日には、新たなベンチマークソフトの配布もスタートしている。GAME Watchでも「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」特集ページ「ファイナルファンタジーXIV情報局」も展開しているのでぜひ合わせてご覧頂きたい。

 本稿は、「紅蓮のリベレーター」のパッチ後半で追加されたコンテンツでどのくらいの数字が出るのかを計測してみた。合わせて「漆黒のヴィランズ ベンチマーク」でも計測を行ない、ベンチマークでどのくらいの数字が出ていれば、実際にどの程度快適に遊べるかを検証していく。「漆黒のヴィランズ」コンテンツについては、アーリーアクセスのタイミングを使って検証を行ない、記事のアップデートを行なうつもりだ。

(7月2日追記)
 「漆黒のヴィランズ」アーリーアクセスがスタートしたため、さっそく「漆黒のヴィランズ」でもスコアを計測してみた。詳しくは記事の後半部分を参照して欲しい。

どんなゲームでも快適に遊べそうな盤石のスペック

 「G-GEAR ファイナルファンタジーXIV 推奨パソコン | エクストリームモデル」はATXミドルタワーのデスクトップPC。最新鋭のパーツと共に、ASUS製「TUF(The Ultimate Force)」シリーズのゲーミングマザーボードを採用している。TUFシリーズは長時間の連続稼働を想定した設計になっており、高負荷な状態が続く拡張直後の長時間プレイをしっかりサポートしてくれる。

【G-GEAR ファイナルファンタジーXIV 推奨パソコン | エクストリームモデル】
正面から。スリムなミドルタワー

【G-GEAR ファイナルファンタジーXIV 推奨パソコン
CPU:インテル® Core™ i7-9700K プロセッサー
GPU:NVIDIA GeForce RTX 2080 8GB
チップセット:インテル® Z390 チップセット
メインメモリ:16GB DDR4-2666 SDRAM
ストレージ:500GB SSD
光学ドライブ:DVDスーパーマルチドライブ
電源:CWT製 650W(80PLUS BRONZE)
OS:Windows 10 Home 64ビット
価格:219,800円(税別)
https://www.tsukumo.co.jp/bto/pc/game/suisyo/ff14.html

 CPUは第9世代インテル® Core™ i7-9700K プロセッサー。8コア8スレッドで、カタログスペックではベースクロックは3.60GHz、シングルコアのターボブースト時には4.90GHzとなっている。第9世代CoreはCPU内部の熱伝導材がグリスからソルダリング(はんだ付け)に変更されており、第8世代のCPUよりも冷却性能がいい。その分、ターボブースト時のクロック数が高めに設定されている。

 オプションで、CoolerMaster製ヒートパイプ式CPUクーラーをつけることもできる。静音性に優れ、冷却効率を高めることができるので長時間プレイをするMMORPGユーザーならぜひ装着したいパーツだ。

 本製品に搭載されているのはGPUはZOTAC製のGeForce RTX 2080。Turing世代では上から2番目の性能を持つGPU。レイトレーシングやDLSS(Deep Learning Super-Sampling)など最新の機能を搭載しており、今後進化していくであろうゲームの表現を楽しむには必須といってもいい。ビデオカードはデュアルファン仕様の冷却クーラーが搭載されており、背面に剛性を高めて冷却をサポートするバックプレートを装備している。

 また、推奨PCならではの特典として、インゲームアイテムが付属している。「転送網利用券×50」はテレポが無料で使えるチケットアイテム。お金がない序盤にはあると嬉しいアイテムだ。「MGPゴールドカード(30,000MGP)」は、ゲーム内の施設ゴールドソーサーで使えるポイントがもらえる。また「モグモグクッキー×50」は通常の食事よりも効果の高い4%の経験値獲得量アップ効果が得られる特別な消費アイテム。7月31日までにPCを購入すれば、アイテムと引き換えられるコードがもらえる。

正面の入力端子
サイドにも大きめのメッシュ部がある
背面。電源は上部についている
背面の入力ポート。使わないところはシールで塞いである
PC内部
ビデオカードはZOTAC製のRTX 2080
ビデオカードの出力ポート。DisplayPort×3、HDMI×1、Type-C×1がある

フルHD/240Hzと4K/60Hz環境で「FFXIV」のフレームレートを測定

 今回の検証では「漆黒のヴィランズ ベンチマーク」のほか、「紅蓮のリベレーター」の2つの最新コンテンツを、フルHD/240Hzと4K/60Hzのモニターを使用して、どのくらいのフレームレートでプレイできるのかを測定した。

 使用したコンテンツは8人用の高難易度コンテンツ「極朱雀征魂戦」と、8人用ノーマルレイド「次元の狭間オメガ:アルファ編3」の2つ。フルHD解像度で最高画質設定がどのぐらいのフレームレートで動作するのかを確認するのに加え、GAME Watchが定めるPCゲームの快適さの基準である「フルHD / 120fps」、「4K/60fps」がどのような設定なら実現できるのか検証してみた。

ドライバ、クライアントバージョン情報
WindowsWindows 10 Home(1809)
GPU430.86
「FFXIV: 紅蓮のリベレーター」Ver2019.05.09.0000.0000
「FFXIV: 漆黒のヴィランズ」Ver2019.06.22.0000.0000

「漆黒のヴィランズ ベンチマーク」全設定で「非常に快適」

 2つのモニターでのベンチマーク結果は以下のようになった。

 まずフルHD/240Hz環境では、全ての解像度でスクウェア・エニックスが定める「非常に快適」の基準である7,000を上回った。高品質以下ではスコアが20,000を超えており、どんな混雑でもすいすいと乗り切れそうだ。

 次に4K/60Hz環境では、標準品質の2つと、それより負荷を高めた場合の設定でかなりの差が出た。ただ、最高品質でも「非常に快適」の基準はクリアしており、全環境、全グラフィックスオプションで快適に遊べる。なお、4K/最高品質を遊び続けていると、多少ビデオカードのファンの音が大きくなることもあり、マシンにかなりの負荷が掛かっていることがうかがえる。

【フルHD/240Hz】
【4K/60Hz】

「極朱雀征魂戦」は4Kでもほぼ60fpsでのプレイが可能

 「極朱雀征魂戦」は、鳥の姿をした前半戦と、人型になった後半戦に分かれている。前半戦と後半戦の間には再生の儀式があるが、これは8人がそれぞれの枠内で矢印の向きに合わせて立つ方向を変えるというミニゲームになっている。

【極朱雀征魂戦】

 人型になってからの後半戦には、定期的に、順番に爆発する床を避けながら戦うこのバトル最大の見せ場とも言えるシーンがある。このときには床全体の見た目が変化し、大きな爆発エフェクトや周囲に浮かぶパネル、そのパネルを横切って飛んでいく朱雀の半身と見た目的にもかなり派手な画面になる。

 そんな朱雀戦の結果は以下のようになった。フルHD/240Hzでは結果は設定の負荷と比例した綺麗な階段状になった。最大値と最小値では設定ごとの差が出ているが、平均値ではその差はかなり小さくなっており、どの設定でも快適に遊べるよう設計された「FFXIV」の絶妙な調整がうかがえる。目標である120fpsはすべての設定でクリアしており、最高品質のプレイでまったく問題ない。

【極朱雀征魂戦】
再生の儀式
後半のクライマックス

 4K/60Hzでは最小値のみが設定と比例しており、最大値と平均値はほとんど横並びという意外な結果になった。平均値ではほぼ60fpsに近い値が出ており、どの設定でも快適に遊ぶことができそうだ。

 今回はモニターの上限が60Hzだったのでこの結果だが、RTX 2080の能力をすべて使い切ったわけではないように感じた。さらに高リフレッシュレートの4Kモニターがあれば、もっと高いスコアを記録することができるはずだ。

【フルHD/240Hz】
【4K/60Hz】

「次元の狭間オメガ:アルファ編3」でもド安定のスコア

 「次元の狭間オメガ:アルファ編3」はノーマルレイドと呼ばれる低難易度の8人用コンテンツ。誰でも気軽に参加できる難易度で、宝箱から出るパーツを集めて装備を整えることができる。「零式」の方は同じ敵でもアルゴリズムや強さが変わり、かなり難しくなるのでクリアには練習が必要だが、ノーマルなら派手な戦闘をお手軽に楽しむことができる。

【次元の狭間オメガ:アルファ編3】

 「次元の狭間オメガ:アルファ編3」はいよいよ物語も佳境に入り、オメガ本体と戦うことになるというクライマックスの一歩手前だ。ノーマルオメガは、アトミックレイという全体攻撃や、右舷、左舷への連続波動砲や、放射状に広がる火炎放射、空中からの体当たりなどを使ってくるほか、大量のロケットパンチを生成してくる。

 序盤が終わるとフェーズが切り替わり、「オメガ」のストーリーにも登場する「レベルチェッカー」と戦う。こいつを倒すと、オメガがデルタアタックという強力な技を使ってくるので、ギミックをこなして防御する。後半に入ると、生成するロケットパンチが巨大になり、吹っ飛ばされると即死するようになる。

【次元の狭間オメガ:アルファ編3】

 このステージの計測結果は以下のようなものだった。フルHD/240Hzでは、もっとも高い最高品質でも120fpsを超えて朱雀よりも好成績だったが、全体をみると設定ごとのスコアの遷移などはほとんど同じになっている。4K/60Hzではもう少し差が大きく、特に全体的に最小値が低くなっているのが特徴的で、これはオメガの方が「デルタアタック」のように、フレームレートが大きく低下するような文字通りの大技を使うからだろう。だが平均値ではこちらもさほど差はなく、すべての設定で快適に遊べるという部分は共通している。

【フルHD/240Hz】
【4K/60Hz】

「漆黒のヴィランズ」でもさっそく「クリスタリウム」と「ティターニア討滅戦」で計測

 6月28日よりアーリーアクセスが始まった「漆黒のヴィランズ」でも、さっそくマシンの性能を試してみたので、検証結果をお届けしたいところだが、その前に1つ注意事項がある。これまで「FFXIV」ではシステムコンフィグの「ディスプレイ設定」で「1/1」、「1/2」、「1/4」、「無制限」という4段階のFPSを設定することができた。前3つは使っているモニターの設定に合わせて、フレームレートを調整するというもので、「無制限」は言葉通りマシンパワーとモニターの性能の限界までフレームレートをあげられるという設定だった。

 ところが、この「無制限」設定が使っているPCに高負荷をかけて故障の原因になるかもしれないということから、この拡張のアップデートに合わせてフレームレートの上限が90fpsに制限されることとなった。そのため、どんなにリフレッシュレートの高いモニターを使っていても、現状ではフレームレートの上限が90になる。今回のテストで上限が90前後になっているのはそういう理由がある。

 上記のような前提の上で、今回はプレーヤー拠点「クリスタリウム」と、新たな8人用コンテンツ「ティターニア討滅戦」でフレームレートを計測してみた。クリスタリウムの計測方法はエーテライトプラザから階段を上がって、ムジカユニバーサリスの上空にある回廊を横切った後彷徨う階段亭で飛び降りて、カテナリー居住館を通過してエクセドラ大広場からエーテライトプラザに戻るというルートで90秒間のFPSを計測した。「ティターニア討滅戦」は、コンテンツファインダーから参加して、スタートから約3分間を計測している。結果は以下のようになった。

【クリスタリウム】
エーテライトプラザ
ムジカユニバーサリス
【クリスタリウム フルHD/240Hz】
【クリスタリウム 4K/60Hz】

 フルHDについて先述の通り、90fps制限に引っかかって90fpsを上限に、グラフィックスオプションによって下げ幅が変化するという結果になっている。4Kについても60Hzはモニター側の上限で、より高いリフレッシュレートに対応したモニターならより高い結果が出る可能性が高い。

 クリスタリウムのマラソンでは、フルHD/4K共通で平均値と最大値にはほとんど変化がなく、最小値のみが設定に比例して多少変動するという結果になった。夜のかなり混雑していた時間帯ではあったが、操作していてもたつきやひっかかりを感じることはなかった。

【ティターニア討滅戦】
歴代の敵の中でも屈指の可愛さ。ウィスパーボイスのリリカルなBGMは必聴
【ティターニア フルHD/240Hz】
【ティターニア 4K/60Hz】

 ノーマルの「ティターニア」は、メインクエストで戦うこともあって、参加者には初めてのプレーヤーも多く、なかなか安定したクリアが難しかったため最初の3分を計測した。おおむね履行技と呼ばれる中間の大技に入る少し前あたりの前半部部となる。こちらもクリスタリウムでの計測と同様に、平均値と最大値はほぼ上限の90で、最小値の値だけが設定にそって増減している。

 4K/60Hzでは惜しくも平均値60をキープできなかったが、ほぼどの設定で遊んでも快適さに違いはないと思われる。可能であれば、ぜひ4K/60Hzの広い画面で「漆黒のヴィランズ」の最高品質が生み出す美しくも凄惨な世界を堪能して欲しい。

ハイパワーPCで見たことのない「FFXIV」の世界へ出発しよう

 いよいよ間近に迫る「漆黒のヴィランズ」に向けて、最高のスタートを切るために環境を整えたいという気持ちも高まっているのではないだろうか。どんどん新製品が出てくるゲーミングPCはなかなか買い時を見つけられない製品の1つかもしれないが、こういった大型タイトルの拡張パッケージローンチはその良いきっかけになるのではないだろうか。

 せっかくPCで遊ぶなら、高フレームレートのゲーミングモニターや、4Kモニター、ゲーミングデバイスなど周辺機器も頑張って欲しい。UIに占領されて狭く感じていた風景が驚くほど広くなり、滑らかなモーションでより迫力あるバトルを楽しめるようになる。それこそがPCで遊ぶ醍醐味だ。今回検証した「G-GEAR ファイナルファンタジーXIV 推奨パソコン | エクストリームモデル」は、そんなリッチな環境を強力にサポートするパワーを有している。確かに高い買い物ではあるが、満足感も大きいはずだ。

 以上の内容をもって、GAME Watch編集部による「G-GEAR ファイナルファンタジーXIV 推奨パソコン | エクストリームモデル」を「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」動作認定としたい。

【G-GEAR ファイナルファンタジーXIV 推奨パソコン | エクストリームモデル】

GAME Watchは「G-GEAR ファイナルファンタジーXIV 推奨パソコン | エクストリームモデル」について以下の項目を認定します

・「漆黒のヴィランズ」を快適に楽しむために十分なスペックを備えている。
・「紅蓮のリベレーター」がフルHD/最高品質環境下で平均126fps以上で動作する。(次元の狭間オメガ)
・「紅蓮のリベレーター」が4K/標準品質環境下で平均59fps以上で動作する(極朱雀征魂戦)
・「漆黒のヴィランズ」が4K環境下で最高品質設定で平均59fps以上で動作する(ティターニア討滅戦)
・「漆黒のヴィランズ」がフルHD環境下で最高品質設定で平均89fps以上で動作する(ティターニア討滅戦)

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