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死神になって悪を裁く! ドット絵もかわいい「探偵死神は誘う」をプレイ【#TGS2023】
「Slay the Spire」の影響も感じるローグライト推理ゲーム
2023年9月21日 17:10
- 【探偵死神は誘う】
- 発売日・価格:未定
アクティブゲーミングメディアのインディーゲームパブリッシングブランド「PLAYISM」は、9月21日より開催されるイベント「東京ゲームショウ2023」にブースを出展する。
ブースでは発売済みのタイトルから、未発売のタイトルまで全13作品の試遊出展が行なわれているが、今回はその中からPC用ローグライト推理ゲーム「探偵死神は誘う(たんていしにがみはいざなう)」について紹介していく。
本作は死神としてランダムに生成される殺人事件の犯人を探していくゲームで、公式のジャンルは「ローグライト推理ゲーム」となっている。実際にはカードゲーム要素なども入っているほか、与えられた証言の中から消去法などを駆使して犯人を見つけ出すなどパズルゲームのような印象も受けた。
ゲームの主なルールとしては、各ステージごとにランダムな数の人物たちが登場するため、彼らの証言から犯人を見つけ出す。プレーヤーにあたる死神には体力が定められており、犯人ではない人物を処刑するとペナルティとしてこの体力が大きく削られる。体力を温存しつつ、真犯人をしっかりと見抜くことが大切だ。さらに、各ステージでは犯人をあぶり出すためのカードを使用できる。カードには様々な効果があり、さらなる証言を発言させるものや、死神の体力を回復するもの、間違えた際のペナルティを減らすものなど様々だ。これらカードにはコストがあり、各ステージをクリアすると貰えるお金を消費するとカードが使える。リソースを管理しつつ、ステージクリアを目指していく。
このゲームをクリアするための重要な条件として、各ステージにおいて犯人は“必ず”嘘を付き、犯人以外の人物は正しいことを発言するという要素がある。これを利用して、それぞれの証言に対し「もしこの発言が嘘だとしたら」と仮定して犯人探しをしていこう。
簡単に以下の事件を例に説明する。
この事件の場合
D:「犯人はFのわけない」
→言い換えると「犯人はDまたはE」
E:「犯人は私じゃないよ」
→言い換えると「犯人はDまたはF」
F:「犯人はDではない」
→言い換えると「犯人はEまたはF」となる
これだけでは絞り込めないが、犯人は“必ず”嘘をつく。そのため仮にそれぞれが犯人だと仮定して考えてみよう。
・Dが嘘をついていた場合:「犯人はFのわけない」が誤り
→Dが犯人だった場合「犯人はF」となるが、この場合はFの発言「犯人はDではない」に矛盾が生じる(この場合Dの発言も嘘でなければならないため)
・Eが嘘をついていた場合:「犯人は私じゃないよ」が誤り
→Eが犯人だった場合「犯人はE」となり、DおよびFの発言が正しいものであると言える
・Fが嘘をついていた場合:「犯人はDではない」が誤り
→Fが犯人だった場合「犯人はD」となるが、この場合はDの発言「犯人はFのわけない」に矛盾が生じる
したがって犯人はEとなる。
ステージクリア型となっており、このようなランダムに生成される事件の犯人探しを何度も行なうことになる。少し複雑そうに感じるかもしれないが、最初の証言の時点で犯人が確定していることもあり、慣れてくると思いのほかサクサク進めることができる。
序盤については犯人を見つけるために、証言だけをしっかり分析すれば解決できることも多いが、ステージが進むにつれて、時系列も重要になってくる。画面左には青色で「01分」や「02分」と書かれており、ここをクリックすると画面中央の人物アイコンが移動する。「犯人はいつにどの場所にいたのか」という証拠も重要になってくるなど、カードを使いつつ、事件の真相を見破る必要がありそうだ。
インディーゲームでは2019年に発売された「Slay the Spire(Mega Crit Games)」などカード要素を入れた作品が多く、本作でもそんな作品の影響を感じる内容になっていた。
また、事件がランダム生成でありながら、ステージ上に登場する人物の発言に矛盾が生じていない点が非常に良くできていると感じた。かなり複雑なシステムのように感じるが、筆者が数回に渡って周回した限りではおかしな部分は見受けられなかった。
今回プレイしたデモ版においても、犯人探しを進めていくと事件の内容が複雑化していくが、数回通してプレイした限りでは全く問題なく、これだけ事件のバリエーションをランダムに生み出すことができるシステムはすごいと感じる。もちろん、周回を重ねると同じ事件にたまたま出会うこともあるかもしれないが、これだけのバリエーションを生み出すことができればマンネリ化はしないだろう
ゲームの主な内容は現時点においてもかなりの完成度だが、ステージクリア後に挿入されるストーリーはまだまだ序盤となっているため完成を心待ちにしたい。
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