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新たな伝説へ。「サイバーパンク2077」、マスターアップ後にまさかの発売延期を発表

本間氏「天変地異は起きていないように思いますが、重なる延期となり申し訳ございません」

2020年12月10日発売予定

価格:7,980円(税別)より

 CD PROJEKT REDは11月19日に発売を予定していた「サイバーパンク2077」について、マスターアップを報告したにも関わらず、12月10日に発売を延期することを発表した。

延期についてのスタジオからのメッセージ

 延期の理由は、もはや何度目かわからないが、クオリティアップのため。9つのプラットフォームへの展開に向けてテストしていることや、在宅勤務をしながら作業を行なっていること、そして今回次世代機と同じタイミングで発売されるタイトルとなった結果、更なる調整が必要になったためだという。

 「ウィッチャー」シリーズの時代から、スタジオが納得するクオリティに到るまで発売時期を明かさず、発表後も発売延期を繰り返すことをある意味“お家芸”としてきたCD PROJEKTREDだが、マスターアップ後の延期は、ゲーム業界の歴史を塗り替えるような出来事となる。

 10月上旬に、マスターアップ発表後に「再延期を検討中」という観測記事が海外で出た際、日本の窓口であるCD PROJEKT REDの本間覚氏は、自身のTwitterで、「マスターアップして製造が始まっている以上、再延期は天変地異以外ありえません」と明確に否定。本間氏の見解は、我々メディア側も同意できるところで、マスターアップは発売に向けての“ひとまずの完成”を意味し、発売日の確定、あるいは延期はないという約束事として使われてきたからだ。逆に言えば、マスターアップ後はリリースに向けて様々なものが動き出すため、現場の人間はとんでもないことになる。

 ところが今回の発表は、この業界の常識を覆すもので、CD PROJEKT REDの新たな伝説といえるものだ。先の本間氏は、正式発表に合わせてTwitterを更新。「天変地異は起きていないように思いますが、12月10日に発売が延期されました。度重なる延期となり申し訳ございません。」と土下座の勢いで謝罪。社内的にも驚天動地の出来事であることが伝わってくる。

 今回延期に伴う調整は、Day0パッチで適用されるという。通例、ゲーム業界では、リリース当日にあてられるパッチを「Day1パッチ」、完成間近のβ版にあてられる大型パッチを「Day0パッチ」と呼んでいる。Day0パッチまで使ってなりふりかまわずクオリティアップを目指す姿勢には、一種の執念を感じざるを得ない。12月10日、明鏡止水の境地で発売を待ち望みたいところだ。

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