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DeToNatorが自作に挑戦! はたして動作するPCは完成するのか!?
プロゲーマーが汗をかきつつ挑むその姿を目撃せよ
2019年9月15日 10:43
「東京ゲームショウ2019」一般公開日初日の9月14日、サムスンSSDブースでプロゲーマーチームの「DeToNator」所属選手が、サードウェーブのゲーミングPC「GALLERIA」の組み立てに挑戦するというイベントが行なわれた。挑戦したのはDeToNatorのストリーマーであるSHAKA選手、YamatoN選手、StylishNoob選手、SPYGEA選手、KH選手と、PUBG KOREAのAqua5選手、WICK2D選手だ。
作るPCのスペックは以下のようなものだ。
【組み立てPC】
CPU:インテル Core i7-9700F
GPU:NVIDIA GeForce RTX 2060
メインメモリ:サムスン 16GB DDR4 SDRAM(8GB×2)
ストレージ:サムスン970EVO Plus(M.2 SSD)、1TB HDD
光学ドライブ:なし
ちなみに自作PCの経験だが、YamatoN選手はかつてイベントで作ったことがあるが、「こう動いて、ネジを締めろ、触るな!と指示されたことをやっただけ」なのだという。SHAKA選手は「高校の時、12、3年前に作った」、StylishNoob選手も経験があるかな、という程度。他のメンバーは自作した経験がないのだという。経験者が均等になるようにチームわけをして、SPYGEA選手とYamatoN選手、SHAKA選手とStylishNoob選手、そしてKH選手とPUBG KOREAといったメンバーで3台のPCを組み上げることになった。ただしこのような状況なので、選手だけが組み立てているのは不安があるため、サードウェーブから1人ずつ先生が付くことになった。
しかし3チームそれぞれ個性が出ているのも面白い。SPYGEA選手とYamatoN選手はまずマザーボードにパーツを取り付けながら進めていくタイプ。対してSHAKA選手とStylishNoob選手はマザーを筐体に固定してからパーツを付けている。またCPUファンだが、取り付ける方向が左右どちらでも動いてしまうので、どの方向で取り付けるのかも個性が出るポイントだ。
しかし高価なPCを組み上げるので、結構気を遣っている様子。ネジ1つを絞めるのにも緊張している状態だ。どのメンバーの額にも汗が光る。マザーボードへいったん差してからネジ止めするM.2 SSDの取り付けにも苦労していた。
そしてここで1つハプニングが。SPYGEA選手とYamatoN選手だが、CPUクーラーの取り付け方の問題で、クーラーのファンを取らないとファン電源コネクタが刺さらないということになってしまった。そして外したファンを取り付けるのも大変だ。
そしてかなり行程が進んで、次第に完成に近づいていく。なお、マシンにはホワイトマジックでメンバーが“アート”を施すことになっている。それぞれのチームの個性がここでも発揮された。
回りが組み上げていく中、SHAKA選手とStylishNoob選手のマシンがまだふたを閉めていない。それはCPUクーラーの電源をつないでいなかったため。ビデオカードと干渉する位置にあり、固定が難しかったのだ。
これで全員のマシンが組み上がった。あとは電源を入れて動くか、だが……。
まずはKOREAチームの起動が完了。次はSPYGEA選手、YamatoN選手チームに。スイッチオン!!!
と、ここで問題が。キーボードをつないでいないため、BIOSの設定画面で止まってしまうという事態が起きた。しかしまあここまで来れば起動したようなものなので、OKということになった。エラーの意味だが、CPUを差し替えたのでもう一度セットアップしてね、ということ。これはキーボードがないと進めない。
最後はSHAKA選手&StylishNoob選手チーム。こちらも電源を入れるが……、BIOSの起動画面でストップ。先ほどと同じように、こちらも起動した、ということで完成だ。
約1時間にわたるPCとの格闘が終了した。「不安だったができあがってよかった」、「配線が難しかった」、「時間ギリギリでケーブルが刺さっていなかったので直すのが大変だった」と、いつもとは違う格闘に戸惑いながらも完成させた喜びは大きい、というところだろうか。
なおこのマシンのうち2台はプレゼントされる。ドスパラアプリをインストールしてログインしたのち、トップ画面から企画へ応募するとOK。詳細は特設サイトを参照してほしい。応募可能期間は9月14日12時~9月16日23時59分まで。このほか、もう1台のマシンはドスパラなんば店を始め、全国のドスパラで展示されるそうだ。またTwitterでのPCプレゼントもあるので、気になる人はドスパラのTwitterをチェックしておこう。
DeToNator代表の江尻勝氏とサードウェーブ副社長榎本一郎氏との対談も
自作PCコーナーが終了した後は、DeToNator代表の江尻勝氏と、サードウェーブ取締役副社長の榎本一郎氏との対談が行なわれた。
先ほどの自作PC体験コーナーの感想を江尻氏から聞かれて榎本氏は「入社して初めて、えもいわれぬ汗をかいた。皆さんより僕の方が緊張したんじゃないか」とコメント。「よかったです。ほっとして全部終わった気になってる」。ちなみに江尻氏が自作PCの企画を榎本氏に打ち明けたところ「いいんじゃないの」のひと言で始まったのだそうだ。
サードウェーブが高校生にフォーカスしていることを尋ねられて、「eスポーツのムーブメントを単なるブームで終わらせたくない。スポーツを文化にするには、高校生の部活動にeスポーツ部ができたらいいんじゃないか、と、思い切って学校にPCを配っちゃおうと」と語る榎本氏。
しかしただ配るのではなく、1校1校を訪ねて配布していった。そして全国高校eスポーツ選手権を毎日新聞と共催で3月に開催することをまず決め、それと同じタイミングで部活支援も行なったのだという。すると学校の先生からの問い合わせも来た。「高校で作るのは難しい」、「どうやったら設置がうまく行くのか」、「どうやって人を集めたらいいのか」といった声が寄せられた。「回線の問題もありますんで、いろんなことを相談しながら学校と一緒になって一つずつ作っていった」(榎本氏)。
高校生たちはeスポーツを部活にしようと、少しずつではあるが学校に働きかけをしたりして、頑張っていた。それを知った榎本氏は「一つのことに取り組む姿勢が文化になった。このムーブメントは途切れさせたくない」と思った。「eスポーツについてはいろいろな見方があるが、高校生は間違っていない。文化になることは正しいこと。そして文化は何かと考えたとき、私が考えるeスポーツは文化にならない。だから高校生の話を聞きたいと思った。今10代の子、20代の人がチャレンジしていること。その声を聞いてサポートするのが大人の仕事だと思った」とも。
DeToNatorも設立してから10年たつが、「10年間頑張ってきた人の声を聞いて、その人たちがやりたいことは何だろうと考えて、一緒になって手伝いをできたら、我々も企業としてのためにもなる」(榎本氏)。
最後に榎本氏は江尻氏に「10年お疲れ様でした。これからもますます頑張っていただきたい。ブームで終わらせたくない。これを文化にしたい。今後もサードウェーブは頑張っていきます」と語ってトークショーを終わった。