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G成体に行く手を阻まれ、タイラントに追いかけ回される!「バイオハザード RE:2」どっぷり試遊レポート

2019年1月25日 発売

価格:
7,800円(税別、PS4パッケージ版)
7,222円(税別、PS4/PC DL版)
8,148円(税別、PS4/PC DELUXE EDITION)
24,800円(税別、COLLECTOR'S EDITION)
7,280円(税別、Xbox One DL版)
8,180円(税別、Xbox One DELUXE EDITION)

 カプコンが2019年1月25日に発売を予定しているプレイステーション 4/Xbox One/PC用サバイバルホラー「バイオハザード RE:2(以下、バイオ RE:2)」。

 「バイオハザード」最新作となる本作は。その名の通り「バイオハザード2(以下、バイオ2)」をベースに、カプコン内製の「RE ENGINE」を用いてグラフィックスはもちろん、サウンドからシナリオ、ゲームシステムまでを刷新した作品だ。

 今回は本作を試遊すべくメディアツアーが組まれ、「レオン編」、「クレア編」の未公開部分を一足お先にガッツリとプレイすることができた。レオン編では懐かしの面々、そして懐かしいけど再会したくなかった"アイツ"と出会うことができ、クレア編では怖すぎる「タイラント」に文字通り死ぬほど追いかけられながら警察署の探索を楽しむことができた。

 ストーリー的にも驚きが盛りだくさん、謎解きも刷新されて全く新しいものになっていたのだが、一部詳細については敢えて記述しない。「バイオ2」の発売は1998年、「バイオ RE:2」の発売予定日より遡ること21年前の作品についてネタバレも何も、と思うかもしれないが、「バイオ RE:2」はそれほどまでに新鮮な作品だったのである。

 なお、今回の試遊でプレイできたのは、レオン編は地下施設を抜けた先、警察署の駐車場から下水道、そしてゴミ処理場まで。クレア編は警察署を探索し、"時計塔"の謎を解くまでだった。さっそく試遊の手触りをお伝えしよう。

試遊室にはレオンとクレアの衣装も展示されていた。実際にアクターがこの衣装を着てゲームに撮り込んでいるので、まさしく貴重な"本物"といえる。小道具も使い込まれた感じが出ているのがポイント

カプコンメディアツアーの記事一覧

・「バイオハザード RE:2」試遊レポート
・「バイオハザード RE:2」開発陣インタビュー
・カプコン第一開発部統括 竹内 潤氏インタビュー

「レオン」と「エイダ」、2人のキャラクターのギャップを楽しめる「レオン編」

 レオン編では事情通(?)の謎の美女「エイダ」とともにアンブレラの研究員「アネット」を追って行くことになる。その道中ではレオンの負傷により、操作キャラクターがエイダと交代するシーンなどもある。

「レオン編」ではレオンとエイダの2人を操作することになる
アネットを追うべく、行動を共にするレオンとエイダ
ガンショップKENDOも登場。しかしケンドの様子が少しおかしい
【レオン編導入部分】
【アネットの凶弾からエイダを庇い、倒れるレオン】

 レオンは警察官ということもあってか、ハンドガンやショットガンなどの武器を携行しており、ある程度ストーリーが進んだ箇所からの開始ということもあって弾薬も比較的豊富に所持していた。この段階ではゾンビなどとの戦闘に関しては問題なくこなせるので、比較的アグレッシブに敵をなぎ倒していく楽しみが味わえた。特にショットガンをゾンビに撃つとその部位、もちろん顔も血みどろで結構エグい感じに弾け飛ぶので、進路を確保したはいいものの「うわぁ……」という気分になること請け合いだ。

 また、ハイレベルなグラフィックスによる下水道やゴミの山のリアルな気持ち悪さは物凄く、下水の水は澱みが目に見えるほど。その中をビチャビチャになりながら進むレオンには同情を禁じ得ない。

 ちなみに、下水道では「バイオ RE:2」で登場するのかどうか気になっていた方も多いであろう、アリゲーターやG成体がちゃんと登場する。アリゲーターのものすごい迫力にはビビること間違いなしだし、G成体は奇妙に歪んだその姿を突然表すので思わず「ヒッ」と悲鳴が漏れそうになる。特にG成体は触手でレオンの腕を持っていこうとするわ、謎の液体や分身を飛ばして来るわの大暴れで、筆者は半ばパニック状態でショットガンの弾が尽きるまで打ち込んだりもした。一応肩に現われた目を狙うことで倒すこともできるので、できることであれば冷静に対処したい。

突如現われるG成体。ヌラヌラとした身体、変形した触手のような腕が最高に気持ち悪い
【下水道でG成体と遭遇!】

 一方、交代キャラクターとなるエイダの装備は最小限の構成だ。エイダは特殊装備として「EMFスキャナープロジェクター」というアイテムを所持しており、これはいわゆるハッキングツール。壁の中の配線や配電盤をハックすることで進路を切り開くのがエイダの役割なのだが、身を守る武器はハンドガン1丁、しかも弾薬はカツカツだ。

 道中には目の前のドアを開けるため、配線を辿って倉庫を進むシーンなどもあるのだが、倉庫は狭く、暗く、そしてゾンビがひしめいている。試遊では確実にヘッドショットを決めて数を減らしていかないとゾンビに囲まれることになり、先に進むことも戻ることもできなくなるというプレッシャーは物凄かった。しかもゾンビに襲われて傷を追うと移動速度も落ちるので、そのプレッシャーはどんどんと増していく。

レオンに代わって単身探索を進めるエイダ。一時はアネットに肉薄するものの……
エイダは限られた弾薬でゾンビの群れを切り抜けなければならない。筆者は半泣きになりつつなんとかヘッドショットを決め、不要な戦闘は極力避けて切り抜けた
【ハッキングで道を拓くエイダ】

 さらに今作のゾンビはかなりしぶとい。1度倒したと思っても「ウウゥゥゥ……」とうめき声を上げながら立ち上がってくることも稀に、いや体感ではかなりよくあるので、前のゾンビと戦っていたら後ろのゾンビが立ち上がってきた、なんて想像するだけで恐ろしい自体も頻発する。もしハンドガンの弾がなくなってしまえばもうエイダに抗う術はない。エイダパートでは非常にスリリングな謎解きが楽しめるのだ。

【ゾンビと遭遇するエイダ】

 なお、ストーリーとしてはレオンの負傷による気絶の後、アネットに追いついたエイダはアネットの罠にハマり、焼却炉に閉じ込められる。ちなみにここでもEMFスキャナープロジェクターを使った謎解きがある。なんとか謎を解いて脱出するも、その直後に負傷したエイダは気絶してしまい、操作は再びレオンに切り替わり、レオンはエイダの姿を発見する……という流れだ。続きが非常に気になるところだが、体験はここまでということで、次はクレア編へのプレイに移った。

「タイラント」が怖い!「インベントリ」は常に一杯!二重に追い詰められる「クレア編」

 レオン編ではどちらかというと「バイオ RE:2」のドラマ部分を味わうような体験パートであったが、クレア編では駐車場から始まり、署長に連れ去られたシェリーを追うべく、警察署の探索を行なうことになる。序盤の導入では署長の凄まじい嫌な奴っぷりに若干圧倒されつつ、探索行動が始まる。

もうひとりの主人公クレア
警察署はゾンビの巣窟となっており、ふさがった通路も多数ある
【クレア編導入部分】

 今回体験できたクレア編のキモは「タイラント」の存在と「インベントリの管理」の2点だと感じた。警察署の探索をある程度進めると、タイラントとの遭遇イベントが発生し、以降は「ゴッ、ゴッ、ゴッ」という鈍いブーツの音を立ててタイラントがクレアを追い回し始める。

 タイラントは長身でハットを被り、一見イギリス紳士を思わせる風貌だが、遭遇すると一直線にこちらに向かってきて、その恵まれた体躯をフルに使った全力のパンチを振るってくる。その威力はダメージ的に凄まじいのはもちろん、見た目にも物凄く痛そうだ。一応グレネードランチャーを使うことで一時動きを止めることはできるのだが、驚異的な再生力によってすぐに復活してくる。逃げようにも身体が大きいので隣をすり抜けるのもなかなか難しく、進路によってはクレアを掴んで投げ飛ばしたりもする。

クレアを追い回すタイラント。その長身と無表情、そして大きな足音が恐怖を掻き立てる
生半可な武器では止められない……!
【タイラント現わる!!】

 彼はハーブや弾薬の手持ちが少ないとき、ゾンビと戦闘中だったりするときなど、現われて欲しくない絶妙のタイミングで現われる(気がする)ので、常に聞こえる足音にプレーヤーの心は追い詰められていく。この緊迫感こそが今回のクレア編体験の1つのポイントだったと言える。

 また、警察署ではドアのカギや謎の歯車、何に使うものか見つけた段階ではわからない謎のシロモノなど、「多分あとで謎解きに使うアイテム」が多数手に入る。

 初期段階ではインベントリは12枠で、ここには初期装備のハンドガンとグレネードランチャー、そして弾薬、回復用のハーブなども入ることになる。つまり、戦闘、あるいは謎解きのためにアイテムを集めれば集めるほどインベントリが圧迫されていくという形だ。

 筆者は謎解きアイテムは常に手元に残しておいて、それっぽい謎を見つけた瞬間に謎解きに入りたいタイプだ。しかし探索を進めないと謎の場所がわからず、探索を進めていると必然的にゾンビやリッカー、タイラントと遭遇することになる。となれば回復アイテムや弾薬もある程度必要だ。

 本作ではアイテムの合成も重要となっており、ハーブは赤緑青の3色を組み合わせることができるし、「ガンパウダー」はガンパウダー2つでハンドガンの弾、「強化火薬」と組み合わせることでグレネードランチャーの弾を作ることができる。なのでこれらのアイテムも常に持っておき、合成相手となるアイテムも見つけ次第組み合わせたい。が、探索を進めると謎解きアイテムも増えてくる。謎は発見次第解いていきたいところだが、謎を解くと新たなアイテムが手に入ったりして、さらにインベントリの管理に頭を悩ませることになる。

【アイテムの中からアイテムが……!】

 一応各所にアイテムを保管できる「アイテムボックス」はあるが、これらはタイラントとの遭遇を意識せざるを得ない、絶妙に嫌な場所に設置されている。もしそこへの往来でタイラントと出会ってしまったら?弾薬や回復アイテムが尽きてしまったら?と考えると、アイテムボックスまで戻るかどうかをも悩ませる。思えばこうした悩みの全てはタイラントへの恐怖に由来するものであり、システムとしてかなり上手くできていると感心させられた。

 ちなみに、謎そのものは特定のアイテムを使うことで解けるものがほとんどだ。謎単体、あるいはアイテム単体を見てもどうやって解けばいいのかわからないものも多いが、両方を見ることで"ピンとくる"のが面白い。原作「バイオ2」とは異なる謎が多数用意されているので、「バイオ2」をプレイ済みのプレーヤーも新鮮な気持ちでプレイを楽しめるだろう。

【探索中のアクシデント】
連れ去られたシェリー。本作ではシェリーの操作も……?

生まれ変わった「バイオハザード2」。その恐怖は健在

 試遊はほぼ丸2日かけて行なわれたが、気づけば時間はあっという間に過ぎていた。特に「クレア編」はタイラントに追われながらの探索が非常に怖面白く、定められた範囲を遊び終えた後、まだ未踏の場所を探索するため、そしてよりスマートなプレイのために何度も最初からプレイしてしまったほどだ。

 また、やはり「RE ENGINE」を用いたグラフィックスは美しく、雨の降るシーンなどでは水の反射やテカり感もリアルに表現されている。一転、ゾンビの血みどろの顔や、リッカーの露出した肌がヌラヌラと光る様子、G成体の気持ち悪さをこれでもかというほど嫌らしく、グロく、汚らしく描きだす。さらに、肩越しの主観に近い視点となったことで、そのグラフィックスをより間近で体験できるようになった。

 「バイオ2」をプレイ済みのプレーヤーにはもう1度、未プレイの方にも是非最新作としての「バイオ2」=「バイオ RE:2」をプレイしてみていただきたい。この恐怖と圧迫感はきっと病みつきになるはずだ。発売が非常に待ち遠しい!