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「Fallout 76」、ゲームのディテールが明らかに

生産や復活、成長システムなど、この世界でどう生きるか?

11月15日 発売予定

価格:7,980円(税別)

CEROレーティング:Z(18才以上のみ対象)

 Bethesdaは、海外メディアを中心にプレイステーション 4/Xbox One/PC用オンライン専用オープンワールドRPG「Fallout 76」のメディア体験会を開催、本作の基本要素を公式ページで公開した。

 「Fallout 76」はシリーズ初のオンライン専用タイトル。プレーヤーは他のプレーヤーと共に核戦争で荒廃した世界を探索し、仲間と共にこの世界で生活を繰り広げ、他のグループと協力や対立していくこととなる。

【Fallout 76 - Official In-Game Intro】

ワークショップとC.A.M.P.

 リソースを回収し、様々なものを作れるワークショップ。「Fallout 76」では、この施設をC.A.M.P.(Construction and Assembly Mobile Platform:建設およびアセンブリモバイルプラットフォーム)としてどこにでも設置できるようになるという。

 C.A.M.P.では、構築したすべての構造が保存され、設計どおりに記録されるので、素早く再建築したり、お気に入りの構造のコピーを作成することができる。C.A.M.P.は、自分の“陣地”を作り上げ、得たリソースで拡充していく。

 C.A.M.P.を大きくしていくことが、ゲームの大きな目標となりそうだ。このC.A.M.P.システムにより、他のプレーヤーに拠点を襲われても、1から作り直す必要はないという。また、C.A.M.P.はプレーヤーのアイテムを恒久的に保管できる「Stash」にもアクセスできる。Stashは、Train StationsやRed Rocket Stationsからもアクセス可能となる。

 「Fallout 76」はまた、エリアをクリアするか、別のプレーヤーの所有権に異議を唱えることによって、戦闘によってアンロックされる「パブリックワークショップ」が提供され。パブリックワークショップでは、ワークベンチの作成、鉱山資源の開発、クリーチャーの攻撃事象や敵のプレーヤーに対する反撃の防御策の構築、新しい設計図を作成するための構造物の実験用の無料の建材を提供する。パブリックワークショップでは他のプレーヤーと一緒に働くこともできるパブリックワークステーションの確保は、プレーヤーコミュニティの大事な要素となりそうだ。

ワークショップで様々な生産を

生存

 プレーヤーキャラクターはその健康状態と、装備を最高の効率の維持を心がけ。そのためには、十分に休息し、水分の補給にも気をつける。良い状態を保つことで、ボーナスを得ることができるという。

 核戦争後の世界は危険に満ちている。放射線を避け、安全なベッドで寝たり、調理済みの食べ物を食べたり、きれいな水を飲んだりすることで、病気や変異を避けることもできる。これらの要素はこれまでのシリーズを受け継いでいるが、中々万全の状態でいるのは難しいだろう。

 アイテムは使っていくと壊れる。プレーヤーキャラクター装備、お気に入りのアイテムは定期的に修理が必要となる。新しいものを積極的に使うのもプレイスタイルとしてはありとなるだろう。注意しなくてはいけないのは、“重量”だ。すべてのアイテムは弾薬を含む重量を持っているので、自分がどれだけ持ち運べるのか、重いアイテムを手に入れたときはどうするか、考えておきたいところだ。

 アイテムをどう組み合わせていくのか、何を持ち歩き、何を保管するのか、時には今まで使っていた武器を捨ててしまう決断も必要だ。重量は本作においても重要な要素だ。

プログレッション

 「Fallout 76」では、S.P.E.C.I.A.L.キャラクターシステムが復帰し、すべてのステータスが1から始まる。 S.P.E.C.I.A.L.ステータスにポイントを割り当てることでレベルアップしながらキャラクターを構築できる。

 Strength、Perception、Endurance、Charisma、Intelligence、Agility、Luck それぞれの上限はレベル50。レベルアップすることで、S.P.E.C.I.A.L.カテゴリーに1ポイントを割り当てることができる。S.P.E.C.I.A.L.ステータスは、増加することでゲームプレイボーナスが発生する。さらにに各ポイントは、そのカテゴリーに関連するPerkカードを装備するための条件となる。

たとえば、Strengthにあるポイントが増えるほど、装備できるStrength Perkカードが増える。Perkカードは、いつでも装備できる。カードの入手方法は、各レベルで1つずつ、レベルアップマイルストーンで獲得したランダム化された「Perkカードパック」を通じて収集できる。Perkカードには、Bloody Messのようなシリーズでおなじみのものもあるが、数多くの新しいPerksが用意される。特に、Charismaを活用したチーム中心のものが登場するという。

 重複したPerkカードを持っているときに、それらを組み合わせてレベルとそれらに付随するボーナスを増やすことさえできる。これらの高レベルのPerkカードは、より多くの特別ポイントを必要とするが、ファーストエイドスキルや汚れた水を飲む能力などの重要なことを増やすこともできる。Perkカードはかなりプレイスタイルに影響していくことになりそうだ。

今作でPerkはカードで提供される

ファストトラベル

 ファストトラベルは、プレーヤーがすでに発見した場所に一瞬で移動できるが、距離とプレーヤーのレベルによって移動にかかるキャップ代が増加する。なお、チームメートとの合流、C.A.M.P.、Vault76の入り口まで無料で行なうことができる。パーティプレイは重要な要素となりそうである。

死と復活

 プレーヤーが戦闘で倒れたとき、他のプレーヤーが余分なスチムパックを持っていて、迅速にプレーヤーの元に駆けつけられるなら、助けてもらうことができる。誰も助けてくれなかった場合は、世界地図からファストトラベルの復活の場所を選択することができる。

 死んだとき、それまで収集したすべてのジャンク(例えば建物のコンポーネント)はドロップしてしまう。プレーヤーはそれを再取得するためにrespawnのクエストを受けることができる。この復活は特定のPerkカードでより有利にできる。復活イベントをより有利にできたり、復活時プレーヤーとその仲間にボーナスを与えることもできる。Stimpakではなく、酒でプレーヤーを復活させたり、神秘的な見知らぬ人を召喚したりする能力も用意されている。

Stimpakを持っていれば、他のキャラクターを蘇生できる

重量制限

 持ち物がプレーヤーのキャリーウェイトを上回っても、プレーヤーキャラクターは普通の速度で歩けるし、ジャンプもできるが、走ったり、ファストトラベルはできなくなる。AP(アクションポイント)も減少していき、動きが遅くなってしまう。

 重量超過を解消するには、いくつかのアイテムを落とすのが早道だが、最善策は、C.A.M.P.でStashボックスに保管することだ。また、WorkbenchではすべてのJunkをスクラップすることができる。分解することで重いアイテムは軽い有効な素材へ姿を変えるのだ。

新しい地図

 「Fallout 76」ワールドマップはPip-Boyのフルカラースクリーンで表示されるようになり、フォトモードやソーシャルメニューへのアクセスなどの新しいオプションが追加された。他のプレーヤーのおおよその位置は世界地図上に表示されるので、彼らと出会う指標にもなる。

他のプレーヤーのおおよその位置は世界地図上に表示される

PVP /マルチプレイヤー

 見知らぬ人は危険な存在だ。プレーヤーは自分を攻撃している他のプレーヤーに射撃し返すことで、PvPが開始となる。チームを組んでいる場合、チームでの対決が可能となる。しかし、戦わないことを選択した場合、受けるダメージは減る一方で、自分を助けるために参戦したプレーヤーが相手に与えるダメージも大きく減ることとなる。

 非戦闘員を殺害したプレーヤーは、賞金首となる。これは対象プレーヤーの死亡により賞金首状態がクリアされるまで、すべてのプレーヤーがいつでもその犯罪者プレーヤーの賞金を受け取ることができる。プレーヤーはPKでは利益を得ることができないが、犯罪者として他のプレーヤーによって殺害されると、彼らが得られる賞金は、犯罪者自身が支払わねばならない。

攻撃に応戦すると、PvPがスタートする

戦闘

 V.A.T.S.(Vault-Tec Assisted Targeting System)はリアルタイムで発動し、アクションポイントを消費することで敵が狙いやすくなるという。先行体験のプレイムービーを見るとアクション性が強く、FPSそのままで、従来の「Fallout」シリーズとは大きく異なるようだ。コマンド選択式のようにじっくり考えられ、戦略性の高かったV.A.T.S.システムが「Fallout 76」でどのように活かされるかは、ぜひ実際に確かめてみたい。

 V.A.T.S.はPvPではステルス要素が加わり、HUDの視認性も高まるという。チームメイトが倒した敵からの戦利品はチームでわけあわれ、クリーチャーを倒すのに参加した全てのプレイヤーに経験値がフルで付与されます。「横殴り禁止」というMMOでの問題には対処がされているようだ。

衣服

 「Fallout 76」でプレーヤーはサバイバルに最適な防具を自由に装備できるだけでなく、その上に着る衣服も選ぶことができる。身の安全を犠牲にすることなく好きなファッションを楽しむことができるという。

 オンラインゲームでの「服装」はとても大事な要素だ。他のプレーヤーと差別化し、どう自分を主張するか、アーマーとは別に外見を追求できるのは楽しみだ。従来の通りのコンバットアーマーやレイダーアーマー、慣れ親しんだ青色のVault 76スーツを着たキャラクターだけでなく、ピエロやパークレンジャーなどの恰好をしたキャラクターなど、衣装バリエーションに期待したい。

NPC

 「Fallout 76」の大きなルールの1つは、「プレーヤー達はゲーム世界全体で数少ない生存者」であるということ。Vault 76の外には核戦争を生きぬいた人はいないという。ただし、ロボットは生き残っている。多くのロボットは生き残り、新しい世界に適応している。ロボットの中には、大冒険をしている人がいて、彼らから様々な話を聞くことができる。

 生きていた人の痕跡は、勇敢な人のノート、ホロテープ、ターミナルなどで聞くことができる。これらの人たちは誰だったのか? 彼らはどうやって死んだのか? 死者が私に教えることはあるだろうか? 彼らは完了しなければならないものを取り残しただろうか?

 今回の情報の中では、中々衝撃的な情報である。Vault 76の住人以外は生き残った人はいないという。これまでのシリーズのような、街などはないのだろうか? プレーヤー達が世界を作っていくことになるのか、グール達はいるのか、気になるところである。

イベント

 イベントは人々起きていることを簡単に察知でき、その場所に集まり、瞬時に共通の目的に向かって共同作業するように設計されている。ほとんどのイベントでは、PvPはオフになっており、協力したプレーヤーに報酬が得られる。

 誰もが成功したり失敗したりして、報酬は均等に適用される。イベントはグループには理想的だが、ソロプレイヤーでも完了できる。PvPのために特別に設計されたイベントがいくつかあるが、これらのイベントをオプトインする必要がある。

 ゲーム内を活性化させるオンラインイベントは、オンラインゲームの魅力の1つだ。イベントでの出会いが仲間を作るチャンスともなりそうだ。

この世界では、プレーヤー達だけが生きている人間だ

物資の投下

 物資の投下は、戦争前のシステムが生き残っており、自動化されている。プレーヤーが「米国政府の供給要請ホロテープ」を入手できたとき、それをラジオタワーに持っていけば、そこで物資投下の申請ができる。有用なアイテムの入手が期待できるが、もちろん、空から物資が落ちてくる様は、敵を引きつけるし、他のプレーヤーも呼び寄せることとなるだろう。

核兵器

 メインクエストはやがて、プレーヤーたちが“核兵器”を入手することに繋がっていく。核兵器は、プレーヤーが周囲の世界を変えることができる非常に大きな方法となる。核爆弾が落ちた場所は地形が変わり、放射能に満たされ、フィールドが大きく変わる。

 核兵器が落ちた場所は強い放射能に侵され、危険な生き物が集まってくる一方で、ユニークな資源を集めて希少でハイレベルな装備を作ることができる場所でもある。核兵器を起動するプロセスは複雑で時間がかかるが、成功することができれば大きな成果に繋がっていく。

遺産である核兵器をどう使うか

 Bethesdaは「Fallout 76」を11月14日(日本では11月15日)にリリースする際、できるだけスムーズに行くことに重点を置いている。もちろんサービススタートで全てが完了するのではなく、ゲームを楽しむための新しい方法、アップデートも行なっていく追加する予定だ。

 Bethesdaの目標は、プレーヤーからのフィードバックに応えて、今後のすべてのアップデートを含めて、彼らが愛していることをもっと多くの人に無料で提供することだという。

 また、本作のための「新しいサウンドトラック」も用意される。ウェストバージニアの美しさに触発されたスコアのために「Inon Zur」が参加するという。

 今回、様々な要素が明らかになった。「Fallout」ならではの世界を仲間とともに歩ける、これはとてもワクワクさせられる要素だ。一方、気になるのは戦闘システムだ。やはり、V.A.T.S.でのコマンド入力とは異なる戦いとなりそうである。「生きている人間がいない」ということは、街などもないのだろうか? 早くこの世界に飛び込んで、確かめてみたい。