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「バイオハザード RE:2」クレア編体験レポート
シェリー「あなたの方が危ない!」 異形“G”との行き詰まる死闘
2018年8月25日 23:49
「バイオハザード HDリマスター」に続く、「バイオハザード」シリーズリマスタープロジェクトとなる「バイオハザード RE:2」。「バイオハザード7」で高い評価を集めたカプコン内製のゲームエンジン「REエンジン」を採用し、オリジナル版の固定カメラを止め、時代に合わせてフル3Dフルインタラクティブのゲームデザインを改めて採用し、その上で最新のテクノロジーを採用するという大がかりな“作り直し”が大きな特徴となっている。
Gamescomでは、メディア限定の新バージョンの試遊と、開発者インタビューを行なうことができた。本稿ではGamescomで初公開されたクレア編のインプレッションをお届けしたい。なお、NVIDIAのGeForce RTXの発表会では、「バイオハザード RE:2」がGeForce RTX対応タイトルの1つとして紹介された。PCゲーマーには朗報だ。
さて、今回公開されたクレア編は、レオンともうひとりの主人公クレアを操作し、パンデミックに立ち向かっていくというもうひとつのストーリー。ステージは、序盤の警察署を超えて、その地下にある下水処理施設。シェリーとの遭遇や署長とのやりとりなど基本的な内容はオリジナル版を踏襲しながら、肝心要のサバイバルホラーとしてのゲームコンテンツに大幅に手を入れている。
その内容とは“G”ことG生物とのバトルに、バトルコンテンツのすべてを注ぎ込んでいるのだ。ゾンビやゴキブリといった雑魚モンスターはすべてカットされ、少女シェリーとの遭遇の直後に出現するG-ウィルスに感染した人ならざるもの“G”とのバトルが、クレア編デモの9割を占めているといっても過言ではない。
Gは右肩にビホルダーを彷彿とさせる巨大な目を“飼い”、肩をいからせながら突進してくる。かと思えば、その場で鉄パイプを振り下ろしまくったりしていて、その見た目と行動はまさに恐怖の対象であり、クレアは狭い下水道の通路を駆け回りながらGの撃破を目指していく。
下水処理施設に至る通路には、ガンパウダーや強化火薬、ハーブなど使えるアイテムが落ちており、これらを丁寧に回収しながら、一通り集めた段階で、それらを組み合わせて、ショットガンやピストルの弾、あるいは回復薬に変えておく。筆者は最初それをよく知らずに、そのままGに特攻して返り討ちにあったが、上記の準備ができれば勝つための用意は整う。
ポイントなのは、弾丸には限りがあるためしっかり狙いを定めて撃つということと、距離を取って安全を確保してから撃つという2点。Gは攻撃をヒットさせる毎に、クレアは侵入できない上階層に飛び乗り、しばらくしてから見えない位置から急襲を掛けてくる。慣れないと最高の恐怖に襲われるが、慌てずにまずは逃げて一定の距離を確保してから、後ずさりしながらキチッと攻撃を当てていく。
特に重要なのは強化火薬から生み出したショットガンの一撃だ。ヒットさせるとナパーム弾のようにGを炎に包み込むことができ、いかにも大ダメージを与えている演出がいい。ショットガンの弾が切れたらハンドガンで、よほど弾を外さなければそのあたりでGを撃破できるはずだ。
と、こう書くとまずまず簡単に感じられるかもしれないが、どこから現われるかわからないGから常に距離を取りながら銃撃を当てるというのはなかなか難しく、何度も瀕死になり、足を引きずりながら、「こいつは死なないんじゃないか……」、「あと一発食らったらマズいな」とギリギリのところで手に汗握る戦いが楽しめた。バトルをGだけに特化させるという試みは大きな成功を収めているように感じられた。
ディレクターの門井氏もゾンビというある意味で「バイオハザード」の主人公である敵キャラクターを「もう一度恐怖の対象に生まれ変わらせたい」と抱負を語っており、ゲーム全編にわたって「バイオ7」のようなドロドロ血みどろの恐怖が味わえるサバイバルホラーになりそうだ。東京ゲームショウでも最新バージョンをプレイアブル出展するということで、ぜひ自身の目で確かめてみては如何だろうか。