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【スマホアプリ今日の1本】「PUBG MOBILE」

あの「PUBG」がモバイル移植!新たな舞台で「ドン勝」目指して戦え!

5月16日配信開始

価格:無料(アイテム課金制)

 Blueholeの子会社で「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(以下、PUBG)」を専門に手掛けるPUBG Corpは、「PUBG」のスマートフォン版となる「PUBG MOBILE」の正式サービスを開始した。

 「PUBG」は最大100人のプレーヤーが無人島で生き残りをかけて戦う、「バトルロイヤル」ものの人気に火をつけた代表的なタイトル。PC版の売り上げは3,000万本を超えており、現在ブームになっているバトルロイヤルゲームの基本的なシステムである、最大100人のプレーヤーやアイテムの収集要素、徐々に狭くなっていく安全地帯、そして最後の1人になるまで戦うといったルールの基礎を築いたタイトルといっても過言ではない。

 そんな「PUBG」のモバイル版となる「PUBG MOBILE」は配信に先駆けて行なわれた事前登録では130万を超える登録者を集め、その期待の高さを伺わせた。一方、スマートフォンでは既に「荒野行動」や「フォートナイト」など、PC版では「PUBG」の後発だったバトルロイヤルタイトルが既にリリースされており「PUBG」は一転して後を追う形になっている。

 本稿では、満を持して登場した「PUBG MOBILE」について、その手触りをご紹介していきたい。

お馴染みの戦場へ急降下!

「PUBG MOBILE」の3大ポイント

・PC版の基本ルールをそのままモバイル移植
・直感的にわかりやすい操作性と良好なグラフィックス
・スマートフォンに適した要素も追加

スマホに最適化された「PUBG」

操作の設定はかなり細かく変更できる。因みに筆者はジョイスティックモードでプレイしている。また、グラフィックス設定は5段階あるので、端末性能にあわせて調整することができる

 スマートフォン版「PUBG」は、基本的なゲーム性はPC版と変わらず、いかに序盤にアイテムを集め、有利な地形に陣取るかが重要となってくる。戦略次第ではだれでも「ドン勝」を狙うことができるのもPC版と変わらない。もちろん打ち合いのテクニックも重要だが、本作にはエイムアシストが存在するのでシューターゲーム初心者でも難なく遊ぶことができるだろう。

 また、プレイ開始直後のレベルが低いうちは、コンピューターが操作する多数のBOTがゲームに参加する。レベル10を超えたあたりから実際のプレーヤーが一気に増えるので、低レベルのうちに操作やシステムに慣れておくといいだろう。

 気になる操作性やユーザーインターフェイスだが、操作性に関しては他のゲームに比べて「PUBG」の方がヌルヌル動き、操作もしやすいと筆者は感じた。先発の「荒野行動」と似たようなUIにより直感的にプレイすることができ、ドアの開閉やアイテムの取得、銃への装備品の換装(スコープなど)は自動で行なってくれる。操作設定やボタンの配置などを自由に変更できるのもありがたい。ただ、PC版に実装されているFPS視点のモードは実装されていないようで、視点はTPS固定となっている。

 正直モバイルの小さな画面でPC版と全く同じ操作をするのは難しいが、1度慣れてしまえばこれはこれで快適にプレイすることが可能だ。ただ、UIは練り込まれているとはいえPC版の既存プレーヤーはモバイル独特の操作に慣れが必要だろう。逆に言えば知識と経験のあるPC版のプレーヤーであっても、操作に慣れなければ勝つことは難しい。そうした意味では現状、誰でも「ドン勝」を狙うチャンスがあるとも言える。

倒した敵の落とすアイテムボックスが緑色に光ったり、ミニマップ上に発砲音がした方向が表示されるなど、PC版にはないシステムも実装されている。これから「PUBG」を始めたいという人にとってありがたいシステムだろう
デフォルトではオフになっているリーン射撃は、オンにすると打ち合いや状況確認の際に便利
オートエイム機能や、発砲音の方角が表示されるアイコンを活用してしっかりと立ち回れば安定して上位を狙うことも不可能ではない。レベル10以降にもドン勝できました!!

 ゲームモードはPC版と同じく、最大100人でマップをフルに使って生き残りを図るClassicモードのほか、Arcadeモードやトレーニングモードも用意されている。Arcadeモードは通常よりも短時間、かつ通常より狭いエリアで戦うモードで、クイックマッチとスナイパー特訓という2種類のモードが実装されている。前者は街での打ち合いが中心となりやすく、後者はスナイパーライフルやマークスマンライフル限定のモードだ。

 Arcadeモードでは市街地戦やスナイパーライフルでの戦い方を練習できるだけでなく、短時間で終わり、キルデスレートの増減もないので気軽にプレイすることが可能。こちらは制限人数が少ないためかBOTの参加がClassicモードより少なめのようで、ちょっとした暇つぶしに対人コンテンツを遊ぶことができる。まさにモバイルでのプレイに適したゲームモードだ。

 他のバトロワ系のゲームと比べると、本作はグラフィックスの良さが際立っている。この手のゲームにとってグラフィックスの良し悪しは、敵の視認性などの意味でプレイの結果に直結するので重要なポイントだ。遠くにいる敵の視認のしやすさ等は、「PUBG MOBILE」が他のゲームを上回っている。また、日本語訳も他のゲームよりも優れており、特にプレイに関する面での和訳がしっかりしているのは好印象だ。

 なお、画質のクオリティは端末性能に合わせて下から「スムーズ」、「標準」、「HD」、「HDR」の4段階から自動的に設定される。最上位の「ウルトラHD」は項目こそ用意されているものの現在は選択できず、追って実装という形になるようだ。

【画質比較】
HDR
HD
標準
スムーズ

 デュオやスクワッドといったチーム戦のモードも実装されているので、友人と一緒にプレイすることも可能。フレンド機能やクランといった、スマホゲームらしいシステムも存在しているだけでなく、ゲーム内にボイスチャットも実装されている。基本プレイは無料で、課金要素は衣装やスキンといったゲームに直結しない要素のみなので、友人を誘って気軽にプレイするのもオススメだ。

ログインボーナスやミッションなどのスマホらしい要素も実装されている

激戦必至のモバイルバトロワ系市場

 「PUBG」の参戦で、モバイルにおいてもバトロワ系タイトルの競争が激しくなるのは間違いないだろう。特に「PUBG」と「荒野行動」の覇権争いがどうなるのかは注目だ。ゲームの操作性やグラフィックスといった点は、「PUBG」の方が洗練されている一方で、アバターの種類等は「荒野行動」の方が充実している。

 また、スマホ版においては「荒野行動」の方がリリースが先ということもあって、シェアに関しては優位な状況にある。ただ、今年4月初頭に「PUBG」側が「荒野行動」を著作権侵害で訴えた問題についてもまだ決着がついておらず、今後運営自体がどうなるのかも不透明だ。「荒野行動」はこの点が1つのネックともいえる。

 バトロワ系タイトルでは「フォートナイト」のように、バトロワに+αを加えたゲームも登場しており、今後こうしたタイトルはさらに増えていくのではないだろうか。そうしたゲームが登場する中で、オーソドックスなバトロワである「PUBG」がどう戦っていくかも注目すべきポイントだ。

 いずれにせよ、「PUBG」のスマートフォン参入は、バトロワ系ゲーム市場にとって大きな意義を持っていることは間違いない。「PUBG MOBILE」はPC版と比べて遊びやすくなっているだけでなく、"本家"バトロワ系ゲームの魅力が詰まったタイトルであり、強くオススメしたいタイトルだ