ニュース
「World of Tanks1.0」 でグラフィックスが大幅進化
実際の戦車にも乗った! タイ・バンコクでのプレスツアーをレポート
2018年3月26日 21:27
3月27日にリリースとなる「World of Tanks1.0」。
サービスインから8年。日本でのサービス開始から5年の時を経て、大型アップデートを迎えることとなった。Wargaming.netでは、アジア太平洋地域を本アップデートの重点地域としており、日本、韓国、台湾、オーストラリアの各地域のメディアを集めて、タイのバンコクでプレスツアーを行なった。Regional Publishing DirectorのAlexander de Giorgio氏のプレゼンや、「WoT1.0」の試遊、戦車試乗などさまざまなアクティビティにあふれた本プレスツアーをレポートする。
プレスツアーの舞台となったのはバンコク郊外にあるAdisorn Cavalry Camp。その騎兵キャンプの名の通り、タイ王国陸軍の騎兵ならびに機甲部隊が駐屯している基地である。世の軍事施設の常として、博物館なども併設され一部一般にも開放されている。
キャンプ到着後最初に訪れたのが、屋外に展示された動態保存の戦車。主に主力となるM41ウォーカーブルドッグや中国より購入したT-69などが展示されている。戦車は台に据えられているが、赤土の地面にはブルドッグの履帯が刻んだと思しき真新しい轍があった。どうやら頻繁に動かしているらしい。
キャンプには博物館が併設されており、関係者のスピーチや「WoT1.0」の試遊はここで行なわれた。屋外に展示された車両類とは異なり、こちらには重火器が展示されている。日本でいうなら土浦の武器学校のような趣である。
展示の奥にはブースが設けられ、こちらで、士官による挨拶とAPAC PRディレクターEileen Lorenzo氏、アレックス氏によるプレゼンが行なわれた。サービスインから8年。世界各国に広がったWargamingの現在と4年の歳月を費やしたCORE Engineの開発の完了。そして本エンジンを搭載することによってついに1.0へとバージョンアップした「WoT」。1.0は完成ではなく、さらなる発展を遂げるためのベースであると語られた。
スピーチのあとは、自由時間が設けられ、この際に「1.0」に触ってみた。残念ながらPCスペック、回線速度の問題で十全な環境とは言えなかったが、彼らが何をなさんとしているかの片鱗は伺うことができた。
CORE Engineでは、微細なオブジェクトの管理も可能になっており、特に雪の表現は特筆すべき点であった。ゲーム内で起こる風といった自然現象で雪が舞い散るなどの表現が行なわれるのだ。これには大いに驚いた。当初砲撃されているのかと思って、必死に逃げ回ったが、砲撃にしては雪の舞い方が小さく、それがゲーム内の自然現象によるものだと気づくまでに少々の時間がかかった。
これまでゲーム内の現象はプレーヤーの能動で引き起こされることがほとんどで、画面内の変化は即攻撃に直結する思考になっていたからだった。プレーヤーのあまり知らぬところで世界が息づいている様は、CORE Engineの大きな可能性を示唆するものだった。
プレゼンのあとは昼食に移動し、昼食後またキャンプに戻って今度は射撃体験が行なわれた。タイをプレスツアーの舞台に選んだ理由はアレックス氏のインタビューでも触れられているとおり、戦車の試乗と射撃ができること。射撃ブースは一般に開放されており、タイ王国陸軍レンジャー部隊の士官がインストラクターとなって射撃訓練が行なわれる。
扱うものが危険物であるため、禁止事項と基本的な操作方法が説明され、それぞれが2マガジンずつ射撃を行なう。射撃後、ターゲットはお土産としてもらって帰ることができるというシステムだ。
初めての射撃であったが、ガバメントの引き金は重く、45口径ということで覚悟していた反動は思ったほどでもなく、とはいえターゲットに刻まれていく11mの弾痕は、人を殺傷することを主眼に作られた武器としての生々しさを感じさせる。
射撃の後はいよいよ戦車の試乗である。比較的あたらしい戦車の撮影は許されなかったが、ガレージの一部が過去タイ王国陸軍で使用された戦車のブースになっており、説明のプレートも置かれている。初めて導入されたイギリスのカーデンロイド豆戦車から、M24チャーフィーまでの車両が展示されている。ここは一般には開放されておらず、非常にプレミアムな体験となった。中には日本軍の97式軽戦車(ハ号)もあり、動態で保存されていることに驚きつつ、中も自由に撮影できるとあってプレスがこぞって乗り込んでいた。
我々が戦車に夢中になっているその一方で、試乗する車両の準備が進められ、乗ることのできるカーデンロイドとブレンガンキャリアがガレージ前に用意された。
いざ試乗となったが、このキャンプの車両はとてもよく整備されており、動作に不自然な部分はない。ブレンガンキャリアの助手席に乗り込んだが、思ったほど振動もなく、オイルの焦げる臭いが1950年代から1960年代のアメリカ車の趣を感じさせる。
かくしてアトラクションもすべて終え、プレスツアーの一行は騎兵キャンプをあとにした。
©Wargaming.net