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GDC 2018の「Indie MEGABOOTH」にインディーゲームが勢ぞろい。今後の注目タイトルも!

【GDC 2018】

3月19日~3月23日(現地時間) 開催

会場:Moscone Center

本日のタイトルラインナップ

 GDCの開催初日となる3月19日、早速各セッションが行なわれる傍ら、Moscone Center Westの3Fでは「Indie MEGABOOTH」によるインディーゲームの展示が行なわれていた。

 「INDIE MEGABOOTH」はPAXやE3、そしてGDCなど様々なゲームイベントで多数のインディーゲームを展開し、開発者同志を繋ぐとともにユーザーに広くゲームを紹介するという役割を担っている。

 面白いのはタイトルラインナップが前半(19日~20日)と後半(21日~23日)でガラリと変わるというところで、各日程のラインナップは下記の通り。

前半(19日~20日)のタイトルラインナップ

・A Case of Distrust (The Wandering Ben)
・A Tofu Tail (alchemedium)
・Above (Mighty Moth)
・Astronaut: The Best (Universal Happymaker)
・Carto (Sunhead Games)
・Dead Cells (Motion Twin)
・Felix The Reaper (Kong Orange)
・Gunhead (Alientrap)
・One Finger Death Punch 2 (Silver Dollar Games)
・Sigma Theory (Mi-Clos Studio)
・Skye (Puny Astronaut)
・Starbear: Taxi (Funktronic Labs)

後半(21日~23日)のタイトルラインナップ

・Astrologaster (Nyamyam)
・Black Future ’88 (SUPERSCARYSNAKES)
・EXPOSURE, a game of camouflage (The Sheep’s Meow)
・Firmament (Cyan, Inc.)
・Guacamelee! 2 (Drinkbox Studios)
・Juicy Realm (SpaceCan)
・Light Fingers (Numizmatic Games Corporation)
・Million Onion Hotel (Onion Games)
・Mulaka (Lienzo)
・Plunge (Spooky Buns)
・Shape of the World (Hollow Tree Games)
・The Moon Fields (LUNARSIGNALS)

 展示タイトルは既に発売されているものからアーリーアクセス中のもの、まだまだ開発中のものなど、そのステータスは様々だ。会場にはいずれもプレイアブルな状態で出展されており、用意された大型の極めて快適なクッションに座りながら……というより半ば寝そべりながらの試遊が可能となっている。さらに、ブースには開発者が常駐しており、直接ゲームについて説明を聞いたり、あるいはこちらから感想をフィードバックしたりと交流を図ることも可能だ。

【会場の模様】
ゲームを黙々とプレイするもよし、開発者や他のユーザーと交流を深めるもよし。和気藹々とした穏やかな空気が流れる

「One Finger Death Punch 2」や「GUNHEAD」など、気になる尖ったタイトルが目白押し!

 インディーゲームには個人、あるいは少人数のスタジオによる尖ったアイデアが前面に押し出されているタイトルが多く、見ているだけでもワクワクしてしまう。例えばSilver Dollar Gamesの「One Finger Death Punch 2」などは"One Finger"という語が表すとおり、左右から迫りくる敵をボタン2つで次々になぎ倒していくアクションゲームで、「One Finger Death Punch」の続編だ。前作から引き継いだコンセプトはそのままに、プレーヤーは1歩も動かず、迫りくる敵が射程に入ってきたらボタンを押すだけという極めてシンプルなゲームシステムになっている。操作は簡単ながらも、ボタンを押すごとに毎回異なる手技足技を小気味のよいSEととともに繰り出してくれるので、プレイしていて非常に爽快だ。

 敵の迫りくる方向に合わせて正確にボタンを押し続ける、という意味ではどちらかというとリズムゲームに近いような印象も受ける。はじめは敵も弱いのでボタン1発で倒せるのだが、ステージが進むにつれて「右右左左左」などのように複数のボタンを組み合わせなければ倒せない敵や、1回攻撃すると裏側に回ってくる敵、飛び道具を投げてくる敵なども現れて、ボタンを推す順番がどんどん複雑になっていく。

 プレーヤーの"間合い"、つまりボタンを押せば攻撃が成功する範囲は比較的長めなので左右の判断はさほどシビアではないのだが、難しいのはボタンを押す回数で、1回でいいところを2回押してしまってミス!といったことが慣れないうちは多発していた。しかし、これらをキレイに入力することができると、プレーヤーキャラクターは左右から迫りくる雑魚敵を次々に粉砕し、飛び道具を受け止め、タフな敵も瞬殺するまさにカンフーマスターと化すのである。

 操作自体がシンプルなだけに、プレーヤーの瞬間的な判断力とリズム感が直に問われるゲームバランスになっており、上達するにつれてキャラクターのアクションはどんどん機敏になっていく。それに合わせSEも連なるように流れ始め、どんどんボタンを押す快感が増していく。まさにアイデアの勝利といったゲームデザインで、今回試遊したなかで個人的に最も気に入ったタイトルだ。こちらは2019年春のリリースを予定しているとのことなので、楽しみに待ちたい。

・「One Finger Death Punch 2」の公式ページ
https://www.ofdp2.com/

 そのほかにも、2018年発売予定のオープンワールドFPS「GUNHEAD」なども目を惹いた。開発スタジオは古代ギリシアの壁画風のグラフィックスが特徴的な「Apotheon」や、シューティングとローグライクを組み合わせた「CRYPTARK」
など、独創的な作風が持ち味のAlientrapによるもので、「GUNHEAD」は「CRYPTARK」の正当な続編だということだ。

 プレーヤーはメカに乗り込み、敵対的なエイリアンの宇宙船を中立化すべく戦っていく。メカは4カ所の装備をカスタマイズできるようで、初期装備としてはマシンガンとロケット、パイルバンカーのような近接武器とシールドが装備されていた。

 特にロケットなどはかなり派手に炸裂するので見た目にも面白く、4つの装備をフルに駆使しして敵を倒していくのは爽快だ。リロードも早いので弾切れの心配もない。「CRYPTARK」ファンはもちろん、装備集めや"動きが速いタイプ"のメカが好きという向きには楽しめるタイトルになるだろう。

【GUNHEAD - Announcement Trailer】
【その他にも独創的なタイトルがズラリ】
河童や天狗などが登場し、豆腐を転がす異色のパズルゲーム「A Tofu Tail」や、アーリーアクセスながら既にSteamなどで高い評価を受ける「Dead Cells」なども展示されていた。いずれのタイトルもキラリと光るところのある力作ぞろいで、熱心にユーザーがプレイしていたのが印象的だった