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Game Developers Conference 2018が開幕

今年は「スプラトゥーン2」、「モンハン:ワールド」、「NieR」! 新進気鋭のバトロワ勢やeスポーツ関連にも要注目

3月19日~24日開催

会場:Moscone Center

 世界最大規模のゲーム開発者向けのゲームカンファレンス「Game Developers Conference(GDC) 2018」が米国時間の3月19日より開幕した。

 会場は例年通りMoscone Centerだが、サブ会場として使用されているMoscone NorthとSouthが改築工事中で、その代わり昨年増築中だったMoscone Southの一部がさっそく使われるなど、いつもとは違った環境で行なわれている。

【改築工事中のMoscone Center】
メイン会場のMoscone Westはいつも通り
NorthとSouthが大規模な改築工事を行なっている
Northは剥き出しの状態だが中に入ることができる
新しくできたSouthホールの一部

 毎年注目される日本人クリエイターのセッションは、「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」、「ファイナルファンタジーXV」、「バイオハザード7」、「ストリートファイターV」、「ポケモンGO」、「スーパーマリオラン」など役者が勢揃いした昨年ほどの勢いはないものの、「スプラトゥーン2」、「ARMS」、「モンスターハンター:ワールド」、「NieR:Automata」といった日本を代表するヒット作のセッションがラインナップされ、昨年から引き続いて「ファイナルファンタジーXV」などのセッションも予定されている。

 海外タイトル勢では、「Asassin's Creed Origins」、「Horizon Zero Dawn」、「Middle-earth: Shadow of War」といった、昨年のゲームシーンを彩ったAAAタイトルのセッションが続々行なわれるほか、今後発売予定のタイトルのセッションも「World of Tanks 1.0」、「Far Cry 5」、「For Honor」、「Detroit: Become Human」などが開催予定となっている。

 往年のゲームファンには大人気の「Classic Game Postmortem」には、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」や「Ultima Online」が登場。どのような知られざるエピソードが飛び出すのか注目される。

 新進気鋭と言えそうなのは、昨年から今年にかけて爆発的にユーザーを増やしているバトルロイヤルゲームのセッション。「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(PUBG)」からは、ディレクターBrendan "PLAYERUNKNOWN" Greene氏が登場し、対抗馬である「FORTNITE」もHead of FORTNITE PublishingのEd Zobrist氏をはじめ、アートやマップのスケーリングなど、様々なテーマで複数のセッションが予定されているなど、こちらも盛り上がりそうだ。

【会場の模様】
会場は初日から大賑わい。印象としては5~6年前、GDCにモバイルゲームが入ってきたあたりから、チュートリアル&サミットの参加者がグッと増えた印象がある

 さて、初日の3月19日は、ひとつのテーマを1日ないし2日間かけて掘り下げていくチュートリアル&サミットが行なわれた。内容的には、モバイル、3Dグラフィックス、ナラティブ、AI、アニメーション、ゲームデザイン、ストーリーテリング、アルゴリズム、アート、オーディオ、ツール、VRDC(VR/AR)、Google、Amazon、Facebookなどで、今年より新たに、世界的なeスポーツの盛り上がりを反映して「Esports Day」と名付けられた1日セッションが初めて実施された。今年はeスポーツ方面のレポートもいくつかお届けできそうだ。

【会場の模様 その2】
Moscone West3階は、インディゲームが並ぶindie Megaboothが設置されている
Moscone West1階にあるUnityブース
Moscone South1階にあるMicrosoftブース
ダイアモンドスポンサーのポスター
あの「Dying Light」もバトロワへ

 なお、AI Summitには、スクウェア・エニックスのリードAIリサーチャーの三宅陽一郎氏が登壇し、「ファイナルファンタジーXV」のAIシステムを紹介。内容的にはSIGGRAPH ASIA 2017のセッションとほぼ同じ内容で、GDCでは170ページ以上のパワーポイント資料をわずか30分で紹介するという、概略紹介に留まってしまったのがちょっともったいない印象だったが、プレーヤーに極上の体験をしてもらうために、多様で奥行きのある(ただし作りやすい)AIシステムを搭載していることが紹介され、講演を終えると満席の観客から大きな拍手が沸き起こった。本セッションの詳細については、SIGGRAPH ASIA 2017レポート(参考記事)で紹介しているのでそちらを参照いただきたい。

 なお、3月22日には、三宅氏率いるAIチームの一員で、「GDC」でも「FFXV」の“写真家”プロンプトの撮影技法(参考記事)を紹介し、人気を集めたサン氏が再び登壇する予定となっているので、こちらも楽しみだ。

【Eos is Alive: The AI Systems of "Final Fantasy XV"】