【特別企画】

日本未発売のゲーミングチューナーレスTVも! 「COMPUTEX TAIPEI 2024」BenQブースレポート

会場には奇抜なPCやガジェットが盛りだくさん

【COMPUTEX TAIPEI 2024】

開催期間:6月4日~7日

開催場所:台北南港1&2 展示ホール(TaiNEX 1&2)

 6月4日より7日にかけて開催されたアジア最大規模のコンピュータ見本市「COMPUTEX TAIPEI 2024」。今年はAMDが新CPU「Ryzen 9000」シリーズを発表し、各社が今年発売予定のマザーボードやグラフィックボードを展示するなど新製品が目白押しで、久々の一般観覧日も設けられるなど大盛況のうちに終了した。

 筆者はベンキュージャパンの招待のもと、台湾にあるBenQ本社「ZOWIEラボ」にてメディアツアーに参加しており、最終日のみ「COMPUTEX TAIPEI 2024」に参加することができた。本稿ではBenQブースや筆者が気になった出展社ブースの製品展示を振り返っていこう。

ゲーミングモニターから教育現場向けの製品まで!幅広いジャンルのディスプレイを展示したBenQブース

 「COMPUTEX TAIPEI」はASUSやMSI、Acer、ASRock、GIGABYTEなど、自作PCをやったことのある人なら一度は聞いたことのある台湾のPCメーカーが一同集結。開催前に実施される基調講演ではIntelやAMD、NVIDIAのCEOが登壇し、新製品を発表するなどPC好きにとってはお祭りのようなイベントだ。

 筆者は今回が初の「COMPUTEX」入り。今回「ZOWIEラボ」に招待いただいたBenQも台湾に本社を置く企業のため、COMPUTEXにももちろん出展しており、グループ会社とともに大きなブースを展開していた。

 ゲーミング関連のコーナーでは、カジュアルゲーマー向けの製品を展開する「MOBIUZ」ブランドの製品を展示。ゲーミングモニターやゲーミングプロジェクターの新製品が所狭しと並んでいたほか、プロジェクターにはPS5が接続されており、120インチの大画面で「グランツーリスモ7」や「Stellar Blade」をプレイできた。

 筆者は「GT7」プレーヤーで、いつもは自宅の55インチTVまたはPSVR2でプレイしているのだが、120インチでやる「GT7」は格別。使用されていたのは「X3100i」という日本でも販売されているモデルで、遅延を感じることなく、いつものようにドライビングができた。

 もう一つ、筆者が注目したのは「J-760」という日本未発売のゲーミングチューナーレスTV。4K144HzやドルビーのHDR規格「Dolby Vision」に対応しており、PS5やXbox SXの映像を4K120Hzで楽しめるほか、Nintendo SwitchのフルHD映像を4K相当にアップコンバートする機能も備えており、まさに大きなゲーミングモニターというようなスペックだ。日本でも最近、チューナーレスTVというジャンルが確立されてきたため、筆者としてはぜひ日本への導入を期待したいところだ。

BenQブースの一角にあるゲーミングコーナー
カジュアルゲーマー向けの「MOBIUZ」シリーズを中心に新商品を展示
ブース内は理想のゲーム部屋というような雰囲気で、BenQ製品のみならず、プレイステーションやXbox製品も置かれていた
120インチでプレイする「GT7」は格別
「Stellar Blade」もプレイできた
こちらは初お披露目となった「EX381U」。38インチという絶妙なサイズの4K144Hz対応ゲーミングモニターだ
こちらは日本未発売のチューナーレスTV「J-760」。ゲーム関連の機能が多く搭載されていて、日本への導入も期待したい
筆者が「J-760」で心を奪われた機能がこれ。入力されている信号の情報が一目でわかるというマニアックな機能だが、フレームレートがリアルタイムで表示されるのはありがたい

 ゲーミングコーナーの隣では、ビジネスや教育現場向けの電子黒板「BenQ Board」が登場。さらにグループ企業の展示では、回転寿司のようにレーンを走る小さなモビリティが展示されるなど、モニターだけじゃないBenQの幅広さを感じることができた。

教育現場向けの「BenQ Board」。日本でも採用例が増えているとのことだ
回転ずしを彷彿とさせるモビリティは、なぜか袋麵を運んでいた。BenQの様々な面を見ることができた

これがPC!? 「COMPUTEX」で筆者が気になったガジェットたち

 ここからは筆者が「COMPUTEX TAIPEI 2024」を歩き回って気になったガジェットたちを少し紹介したい。

 まずは奇抜な見た目のPCたち。「COMPUTEX」のレポートを見ていると、一度は出てくるド派手なPCを今回は生で見ることができた。会場にはたくさんこのようなケースがあるのだが、一番残念なのがこれらがイベント限定の展示のみで、一般販売されないということ。一度はこんなケースで組んでみたい……!

ESSENCOREが手掛けたPC。「Fallout」シリーズにでてきそうな雰囲気
こちらはThermaltakeブースに展示されていたガソリンスタンド風のPC
今回、筆者が最も気に入ったCooler MasterのサメPC。マザーボードが完全に外に露出しているので、ケースという概念が覆りそうだ

 次にMSIブースで多くの人に囲まれていたのがこのグラフィックボード。ただのグラフィックボードだと思いきや、よく見ると「Signed by Nvidia CEO Jensun Huang」と書かれている。そう、革ジャンで有名なNVIDIAのCEOであるジェンスン・ファン氏のサインがケースに書かれている。ケースには「Approved!(訳:承認済み!)」と書かれており、ファン氏公認のド派手なグラボというわけだ。

NVIDIAのCEOであるジェンスン・ファン氏のサイン入りケースに入ったMSIのグラボ

 最後はASUSブースで展示されていたゲーミングUPS「ROG MJOLNIR 1200W」。どこがどうゲーミングなUPS(無停電電源装置)かというと、RTX 4080を搭載したゲーミングPC(消費電力700Wを想定)を接続しても約1時間電力を供給できる驚異のバッテリー量(768Wh)だ。これでゲーミングPCを持ってキャンプ地に行き、みんなでゲームを楽しむことができる。

ミョルニルの名を冠したゲーミングUPS「ROG MJOLNIR 1200W」

 筆者は念願の「COMPUTEX」参加となったが、正直一日では回り切れないほど多くのブースが出展しており、数々の好奇心をくすぐるガジェットが展示されていた。また今年は「AI」に関する展示も多く、業界のトレンドを感じ取ることができる唯一無二のイベントに感じた。ぜひとも来年も「COMPUTEX」に参加して、新たな変態ガジェットに出会いたいところだ。