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ベンキュージャパン、同社初のミニLED搭載4Kゲーミングモニター「EX321UX」を発表
コメンテーターとしてVTuberの猫麦とろろさんが登場
2024年5月16日 16:39
- 【BenQ:4Kゲーミングモニター「EX321UX」】
- 5月31日 発売予定
- 価格:オープン(想定販売価格:265,000円前後)
ベンキュージャパンは2024年5月15日、同社初となる31.5型ミニLEDバックライト搭載4Kゲーミングモニター「EX321UX」を発表した。EX321UXは、同社のゲーミングモニターブランド「MOBIUZ」の中でもフラッグシップとなる製品であり、さまざまな新技術が搭載されている。EX321UXの発売は2024年5月31日の予定で、想定価格は265,000円である。
今回、EX321UXの発表に合わせて、高田馬場のeスポーツ施設「ASH WINDER Esports ARENA 高田馬場店」において報道関係者向けの発表会と体験会が開催された。その様子をレポートする。
ベンキューは「ZOWIE」と「MOBIUZ」という2つのゲーミングブランドを展開
発表会場となったASH WINDER Esports ARENA 高田馬場店は、2023年9月に開業した国内最大級のeスポーツ施設である。ASH WINDER Esports ARENA 高田馬場店では、ベンキュージャパンのゲーミングモニターを採用し、快適なプレイ環境を実現している。
発表会では、ASH WINDER CULTURE所属eスポーツキャスターのyukishiro氏が司会進行を務め、ベンキュージャパンの執行役員副社長の洞口寛氏と同じくプロダクトマネージャーの吉峰瑠奈さんが、ゲーミングブランドや製品についてのプレゼンを行なった。また、ゲーム配信で有名な個人VTuberの猫麦とろろさんも発表会に登場し、ゲーム配信者の視点からEX321UXについてコメントした。
洞口氏はベンキュージャパンのゲーミングブランド戦略について以下のように説明した。ベンキュージャパンは、勝敗にこだわるe-Sports選手向けの「ZOWIE」と没入感のあるゲーム体験を楽しみたいユーザー向けの「MOBIUZ」という2つのゲーミングブランドがあり、ZOWIEではリフレッシュレート240Hz以上の超高速製品を展開し、MOBIUZでは画質や音質にもこだわった製品を展開している。今回発表されたEX321UXは、MOBIUZに属する製品であり、画質や没入感を重視した製品である。
ミニLED×量子ドット×AIで究極の映像美を実現
続いて、プロダクトマネージャーの吉峰瑠奈さんとゲーム配信で有名な個人VTuberの猫麦とろろさんが登場。猫麦とろろさんはすでに新製品を体験しており、吉峰さんの製品紹介に適宜コメントを挟んでいた。以下、その要旨である。
EX321UXは、ベンキュー初のミニLEDバックライト搭載のゲーミングモニターだが、ミニLEDにさらに量子ドットを組み合わせることで、より広い色域を実現。さらに最新のAI技術も搭載されている。また、これまでのMOBIUZブランドのゲーミングモニターとは、筐体デザインも大きく変わった。以前のMOBIUZブランドのゲーミングモニターは、直線的なボディにオレンジ色を差し色としたシャープなデザインであったが、EX321UXは宇宙船をモチーフにした柔らかなデザインとなっている。
ミニLEDバックライトは1,152のゾーンに分割されローカルディミングにより、高いコントラストを実現。さらに、出荷時に個別にキャリブレーションを行なっているため、色にこだわるクリエイターにも向いている。もちろんHDRをサポートしており、VESA DisplayHDR規格の中でも上位となるVESA DisplayHDR 1000に対応。色域もAdobe RGBを99%、DCI-P3を99%カバーしており、ゲーミングモニターとしてはトップレベルの色域の広さを誇る。さらに、AI搭載「PixSoulエンジン」を新たに採用。パネルムラの均一化、自動コントラスト調整、色彩の最適化、AI自動調整が可能になった。AI自動コントラスト調整機能は「Shadow Phage」と名付けられており、コンテンツに応じて、自動的に輝度や色彩、コントラストを調整するものだ。Shadow Phageを有効にすることで暗部が引き上げられ見やすくなり、より快適にゲームをプレイできるようになる。
また、従来はカラーモードが、RPGやFPSなどゲームカテゴリー別に用意されていたが、今回からゲームのアートスタイルごとのモードに変更された。「Sci-Fiモード」「ファンタジーモード」「リアリスティックモード」の3種類のカラーモードを搭載しており、アートスタイルに応じて選べるようになった。Sci-Fiモードは、金属などの質感をリアルに再現できるため、SFジャンルのゲームに向いており、ファンタジーモードでは、キャラクターの装備などの質感や立体感が強調される。また、リアリスティックモードでは、有機的な質感や照明がより自然に表現される。
さらに画面の明暗を20段階で変更できる「Light Tuner」機能と色の鮮やかさを調節できる「Color Vibrance」機能も用意されており、自分好みに表示をカスタマイズできる。Light Tuner機能については、猫麦とろろさんも愛用しており、「VALORANT」や「Apex Legends」などでは、画面を明るめにすることでより見やすくなるとコメントしていた。
なお、EX321UXは、MOBIUZブランドの製品で初めてスピーカーを搭載してないが、代わりにHDMI eARC対応で立体音響音声信号を伝送できるため、サラウンドサウンドシステムがあれば、大迫力のサウンドを楽しめる。
リフレッシュレートは144Hz、応答速度は1ms(GTG)であり、FPS専門のe-Sport選手などでなければ十分なスペックだ。ティアリングを防ぐFreeSync Premium Proにも対応する。入力端子も充実しており、HDMI 2.1×3とDisplayPort 2.1、最大65Wの給電が可能なUSB Type-Cに対応するほか、USBハブ機能も備えている。また、KVMスイッチ機能を搭載するほか、目をいたわるアイケア機能も搭載するなど、非常に高機能なゲーミングモニターだ。
その他の基本的なスペックは、パネルサイズが31.5型、解像度が4K(3,840×2,160ドット)、視野角が上下178度、左右178度、ティルト確度が上15度、下ー5度、左右のスウィーベルが左右15度、高さ調整範囲が100mmとなっている。また、赤外線方式のリモコンが付属していることも評価できる。
実際にEX321UXでのゲームプレイを体験
発表会終了後、PS5とPCが接続されたEX321UXを短時間であるが、実際に試用することができた。以下は、ファーストインプレッションである。
外観的な部分から見ていこう、確かに従来のMOBIUZブランドの製品とは一線を画したデザインだが、未来的だが主張しすぎないデザインであり、リビングなどにも自然に溶け込みそうで好感が持てる。OSDメニューのデザインも一新されたが、UIは分かりやすく、付属のリモコンを使えば非常に快適に設定変更などが可能だ。付属のACアダプターの容量は280Wと大きめであり、サイズも大きめだ。
画質については、まず、PS5の「エルデンリング」をファンタジーモードでプレイしてみた。確かに、キャラクターの装備などの質感や立体感が強調された画面はメリハリがあり、HDR表現も美しい。31.5型というゲーミングモニターとしては大きめなサイズも相まって、高い没入感が得られた。PS5の「エルデンリング」は最大60fpsだが、素早く動いても残像が気になるようなこともなかった。
次にPCに接続してHDRを有効にして、さまざまなコントラストの高い画像を表示させてみた。確かにローカルディミングにより、黒い部分がしっかりと沈んでおり、高いコントラストを実現していた。コントラストの高さは、有機ELに迫るものがあり、通常の液晶モニターとは一線を画す。
価格は決して安くはないが、現時点でトップクラスの画質を実現し、最大5台の機器を繋いで切り替えることが可能なことを考えれば、それだけの価値はあるといえるだろう。
なお現在、ベンキューダイレクトで購入する際にクーポンコード「TORORO10」を入力するとMOBIUZ全製品が10%オフとなるほか、猫麦とろろのオリジナルメモボードがもらえる「猫麦とろろ」コラボキャンペーンが開催されている。24型フルHDクラスのゲーミングモニターを使っているが、より美しく大きな画面でプレイしたいという人に特におすすめしたい製品だ。
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