【特別企画】

炭治郎や煉獄さんがミニゲームではしゃぐ! 「鬼滅の刃 目指せ!最強隊士!」プレイレポート

作中のキャラたちが大集結! 鬼滅のミニゲーム豊富なボードゲーム

【鬼滅の刃 目指せ!最強隊士!】

4月25日 発売予定

価格:6,380円

 アニプレックスは、Nintendo Switch用ボードゲーム「鬼滅の刃 目指せ!最強隊士!」を4月25日に発売する。価格は6,380円。

 本作は、アニメ「鬼滅の刃」の世界を楽しめるボードゲーム。オフライン・オンラインにて最大4人で遊ぶことができ、プレーヤーは炭治郎、善逸、伊之助、そして柱全員の計12人中から使用するキャラクターを選択し、さいころを振ることでマスを進める。その道中で他プレーヤーと競い合う多彩なミニゲームや、鬼とのバトルを繰り広げながら鬼殺隊士として一番の活躍をすることを目指す。ゲームの舞台となるボードは、アニメ「鬼滅の刃」に登場した様々な場所がモチーフとなっており、その物語の鬼たちも登場する。

 基本的にはオーソドックスなボードゲームだが、昼と夜の概念があり、前述した鬼とのバトルが待ち構えているなど「鬼滅の刃」の世界観を取り入れた要素がふんだんに用意されている。

 今回はそんな本作を一足早くプレイする事ができたので、実際のゲームの雰囲気や登場するミニゲーム、鬼たちとの戦闘など、本作がどのようなゲームなのかを紹介していく。

【家庭用ゲーム『鬼滅の刃 目指せ!最強隊士!』発売日告知トレーラー】

炭治郎たちや柱が選べる豊富なキャラクター選択

 本作最大の魅力は何かと問われれば、「鬼滅の刃」のキャラクターたちを操作してプレイできることだろう。プレイアブルキャラクターは炭治郎、善逸、伊之助たちに全柱を合わせた総勢12名。プレイアブルキャラクター以外にも「鬼滅の刃」に登場したキャラクターが数多く存在しており、それぞれのボイスも収録されている。ゲーム内のボイスはパートボイス方式になっており、所々でキャラクターたちが台詞の一部を喋るようになっている。

【キャラクター選択画面】
炭治郎や柱たち、12名のキャラクターから選択できる
ゲーム内でキャラクターたちが色々と話してくれるのが楽しい

 さらに、ゲームをプレイしていくことで入手できる「鬼滅手形(きめつてがた)」を使用することで、本ゲームをより一層楽しむことができる「福引」を引くことができる。「福引」ではプレイアブルキャラクターたちの衣装や、プレイ中に他プレーヤーへのリアクションで使用できる「ハンコ」、キャラクターに関する様々なアイテムを開放することができる。

【福引】
ハンコ、称号、記録写真の3つの福引を引くことで、少しずつ使えるものが増えていく
衣装を入手すればプレイ時のキャラクターの見た目を変更できる

 また、本作はオンラインに対応しているということもあり、自身の戦績が記録される名刺のようなカード「記録帳」を作成することができる。このカードは何回でも自由に編集ができるので、台紙、称号、記録写真などを頑張って開放していき、自分だけの「記録帳」を作り上げよう。

選べる2つのゲームモード

 本作では2つのゲームモードを遊ぶことができる。

目指せ!最強隊士!

 「目指せ!最強隊士!」は鬼滅の刃で物語の舞台となった場所をモチーフとしたボードで、4名のプレーヤーが目的地を目指して競うモード。

 プレイできるボードは全部で5種類。いずれも作中で舞台となった場所がモチーフになっており、かわいらしくデフォルメされている。ちなみにボードや登場人物たちはアニメ「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」に関するものまでが収録されている。

「壱ノ舞台」は「竈門炭治郎 立志編」の藤襲山・北西の町・浅草をモチーフとしたボード
「弐ノ舞台」は同じく「竈門炭治郎 立志編」の鼓屋敷・那田蜘蛛山をモチーフとしたボード
「参ノ舞台」。「無限列車編」をモチーフとしたボード
「肆ノ舞台」は「遊郭編」をモチーフとしたボード
最後の「伍ノ舞台」は「刀鍛冶の里編」をモチーフとしたボード

 ゲームを開始すると、ボード内に目的地となるマスが決定される。プレーヤーはさいころを振ってマスを進み、この目的地を目指す。ボード内のマスは、所持金を増やす「青マス」、所持金を減らす「赤マス」、隊士を仲間にできる「仲間マス」、ランダムに道具を入手できる「隠マス」、ランダムな報酬を入手できる「鍛錬マス」に加え、各ボードに関連した展開が発生するマスなどで構成されており、止まる場所によって様々なイベントが発生するようになっている。

【目的地マス】
鎹鴉(かすがいがらす)が目的地のマスを教えてくれる
鎹鴉のいる目的地マス以外にも、そのボードに関連したキャラクターたちが登場する特別なイベントマスも存在する
【2種類のさいころ】
プレーヤーは通常のさいころに加え、隊士さいころというキャラクター毎に能力の違う特殊なさいころを使用できる
隊士さいころは強力だが、使用後は3周の間使えなくなる
【青マス】
青マスでは道具などを購入するのに使用する隊貨を入手できる
【赤マス】
赤マスでは隊貨を失ってしまう
【仲間マス】
隊士を仲間にすることで、その隊士の「隊士さいころ」を使用できる
仲間がいるときは自身のさいころに加え、仲間もさいころを振ってサポートしてくれる
【隠マス】
隠マスでは隠(かくし)から道具をもらうことができる
【鍛錬マス】
鍛錬マスでは作中にあった鍛錬シーンをもとに報酬をランダムに入手できる
【その他のマス】
道具が購入できるマスや、ボードに関連したイベントなど、多種多様なマスが登場する

 目的地に最初に到着したプレーヤーは「昇格ポイント」を得ることができる。このポイントを多く獲得することがこのモードの目的だ。ポイントを入手していくと、その数値によって隊士の位が“癸”から“辛”や“庚”といった階級に上昇していく。

ゲーム終了後にこの昇格ポイントをもっとも獲得したプレーヤーが優勝となる

 また、このモードでは目的地を目指すほかにふたつの大きな要素がある。それが「機能向上訓練」と「昼と夜」だ。

 まず最初に「機能向上訓練」について紹介する。プレーヤー全員がさいころを振り終わると、毎回「機能向上訓練」というミニゲームが発生する。機能向上訓練はランダムで選出され、その内容も様々。プレーヤーはこれの順位によってそれぞれ隊貨を入手することができる。

機能向上訓練にはプレーヤー全員で競い合うものや2対2で協力するものなど、様々なミニゲームが用意されている
機能向上訓練では順位に応じた隊貨を入手できる

 もうひとつの「昼と夜」はボードに設定された時間の概念だ。プレーヤーが鎹鴉の示す目的地に到達することでボードの時間が切り替わるようになっている。昼と夜では一部のマスが変更されるほか、夜の間のみ「鬼」が登場するようになっている。夜の目的地である「強大な鬼マス」ではプレーヤー全員が協力して戦う形になっており、戦いでの結果によって各々が「昇格ポイント」を入手できる。

目的地に到着することで昼と夜が入れ替わる
壱ノ舞台では夜になると、強大な鬼として手鬼や矢琶羽・朱紗丸が登場する
夜間はマイナス効果のマスが増え、止まると様々なマイナス効果を受けてしまう
夜間の間は禰豆子が最下位のプレーヤーを支援してくれる

 これを規定回数繰り返し、最終的に昇格ポイントを一番集めたプレーヤーが優勝となる。ちなみに最後の結果発表ではお館様(産屋敷耀哉)から特定条件を達成したプレーヤーに対して特別賞として昇格ポイントが贈られる。ボード終了時に1位でもここであっさりと逆転されてしまう可能性は十分あるので、最後まで油断できない。

お館様の特別賞によるボーナスは意外と大きいので勝負の行方は最後までわからない

 ちなみに「目指せ!最強隊士!」ではゲーム開始時に周回数や特別賞などの設定を選ぶことができる。周回数はボードの周回ではなく、プレーヤーがさいころを振る周回を意味している。全員がさいころを振り終えたあとに「機能向上訓練」が必ず発生するので、ミニゲームの回数として考えるとわかりやすいかもしれない。だいたい5周で30分ほどのプレイ時間になる。

目指せ!最強隊士!開始前の設定画面

機能向上訓練

 「機能向上訓練」では本作に登場するミニゲームや鬼との戦いを遊ぶことができる。3種類のゲームモードから選択することができる。

自由訓練

ミニゲームと鬼戦から自由に選択して遊ぶことができる
開放されたミニゲームや鬼との戦いから選ぶことが可能

連続訓練

4人対戦用のミニゲームを連続で遊び、合計ポイントを競うことができる
「だるま落とし競争」や「押し出せ!チャンバラ勝負」など、全プレーヤー同士で競うミニゲームが対象

班対抗戦

2対2のミニゲームを連続で遊び、合計ポイントを競うことができる
「二人でそろえて神経衰弱」や「ムキムキねずみの刀運び」など、2人で協力プレイして対戦するミニゲームが対象

 こちらの自由訓練でミニゲームの練習をしたり、特定のゲームだけを遊ぶことが可能だ。短時間で友達とわいわい遊ぶのにオススメのモードとなっている。

両モードにてCPUの強さはやさしい・普通・強い・柱級の4段階から設定できる

あの名台詞も飛び出るゲーム内イベントが盛り沢山

 「目指せ!最強隊士!」ではキャラクターの台詞、シチュエーションや態度など、細かいところまでしっかりと再現されている。

 例えば壱ノ舞台では「鱗滝左近次」がアイテムをくれるマスがある。もらうアイテムを選ぶ選択肢で迷ってしまうと原作マンガやアニメでも有名な鱗滝さんの台詞「判断が遅い」と共に怒られてしまう。他にも隠マスで登場する隠が、プレーヤーの使用するキャラによって言葉遣いが変わるようになっている。炭治郎たちにはフランクに、柱たちには敬うように接してくれる。こうした細部までしっかりと作り込まれているところに制作者のこだわりや“鬼滅愛”を感じることができる。

【判断が遅い】
鱗滝さんのマスでは強力な道具をもらうことができる
鱗滝さんの有名な台詞“判断が遅い”で怒られてしまう炭治郎
【キャラクターたちの台詞の変化】
炭治郎たちの場合
柱の場合

 「鬼滅の刃」のストーリーは悲しいももあるなかで、本作ではキャラクターたちの楽しそうな様子や、コミカルな姿を見せてくれる。マンガやアニメとは違う、明るい展開を楽しめるのも本作の魅力の一つだ。

機嫌の良い鋼鉄塚さんからみたらし団子をもらうイベントなども

面白おかしいミニゲームから大迫力の鬼戦まで楽しめる

 本作には対戦型ミニゲーム、一人用ミニゲーム、鬼戦が収録されている。基本的にはどれもシンプルな操作で遊べるものが多く、プレイ前にはしっかりと練習することもできるようになっている。また、ミニゲームの多くは「鬼滅の刃」の世界観や、原作の場面などを感じられるものが多く、見るのもプレイするのも楽しいものが揃っている。

 今回プレイできたミニゲームを紹介する。

【全集中して炭治郎さん】
作中でもあった「俺が寝ている間に全集中の呼吸を止めたら布団叩きでぶん殴ってくれないか?」をミニゲームにしたもの。炭治郎が全集中を解除した瞬間をいち早く察知して布団たたきを叩きつけろ
【こそこそ刀叩き】】
鉄穴森(かなもり)さんに見つからないように刀を石で叩くミニゲーム。制限時間内により多く叩くことができた人が勝者
【善子の猛演奏】
リズムに合わせて三味線を弾く音ゲータイプのミニゲーム。高スコアを叩きだすと善子の演奏がどんどんヒートアップしていくぞ
【料理を届けろ!】
甘露寺蜜璃に料理を運ぶミニゲーム。正しいボタンを順番に押すことで、料理を甘露寺さんに届けることができる
【押し出せ!チャンバラ勝負】
相手を攻撃して場外に押し出すゲーム。移動の他に攻撃、溜め攻撃、防御の3つのアクションがあり、防御は攻撃に強く、溜め攻撃は防御に強いといったじゃんけん的要素もある。
【チュン太郎の踊り】
チュン太郎の動きとタイミングを記憶して模倣するミニゲーム。動きだけでなく、動作のタイミングも合わせないといけないので、意外と難しい
【大なわとびで生き残れ】
なわの動きに合わせてタイミングよくジャンプするミニゲーム。最後までなわに当たらなかった人が勝者
【だるま落とし競争】
積み木に描かれた方向に合わせて木槌を振るミニゲーム。方向を間違えると一定時間操作不能になってしまう

 プレーヤー同士全員で競うもの以外にも、2対2に分かれて協力して競うミニゲームも数多く収録されている。

【ムキムキねずみの刀運び】
2対2に分かれてムキムキねずみを操作しながら、協力して刀をゴールまで運ぶミニゲーム。障害物にあたらないように気をつけて移動する必要があるのだが、お互いに息が合わないと思いの外上手く移動できなくて苦戦する
【二人でそろえて神経衰弱】
こちらは神経衰弱のミニゲーム。各プレーヤーが1枚ずつ順番に札をめくるため、味方がなんの札を覚えているかしっかりと把握しないと揃えるのが難しい
【おはじき勝負】
2対2に分かれて、交互におはじきを射つミニゲーム。カーリングのように相手のおはじきにぶつけたりしながら、得点エリアにおはじきを入れる
【皆で雪合戦】
2対2に分かれて雪玉をぶつけ合うミニゲーム。雪玉を投げるにはまず作る必要があり、時間をかけることで大きな雪玉を作ることもできる

1人用ミニゲーム

【縁壱零式戦】
このミニゲームのみ一人用となっている。伍ノ舞台で登場するミニゲームで、刀鍛冶の里編で登場する絡繰人形「縁壱零式(よりいちぜろしき)」の攻撃をタイミングよく捌くものとなっている。
マスに止まっても必ずプレイできるわけではなく、とある条件付きだ

 そして、「目指せ!最強隊士!」では強大な鬼との戦いが用意されている。鬼戦はどれも迫力ある戦闘シーンで展開され、ミニゲームをクリアすることで鬼を討伐できる。討伐時には関連した隊士の必殺で鬼が倒されるという胸熱な展開となっている。

「矢琶羽・朱紗丸」
「累」
「魘夢」
「猗窩座」
「妓夫太郎」

 強大な鬼戦はどれも臨場感あふれるものになっており、鬼たちの血鬼術や、隊士たちの技の大迫力に思わず見とれてしまうほどだ。

 ここまで紹介してきたように、本作は「鬼滅の刃」の要素をたっぷりと楽しめる作品となっている。ゲームとしてもわかりやすく、操作テクニックよりも記憶力や反射神経、タイミングなどを必要としたものが多いので、大人から子どもまで年齢を問わず楽しめる作品となっている。また、ボードゲームならではの運の要素やチャンスを掴むための様々な道具も用意されているので、毎ゲーム違った展開を楽しめるようになっている。

「配置交代の通達」自身と他プレーヤーの場所を入れ替える道具
さいころを2個振ることができる「二連さいころ」などボードゲームを攻略するうえで重要な道具も存在する

 今回、筆者と編集に加え、アニプレックスの担当者の3人でプレイしたが、大人3人とは思えないほどミニゲームやボードのイベントに一喜一憂してしまった。どのミニゲームも本番前に練習コーナーがあるので、しっかりと内容を理解したうえで遊べるのもありがたい。また、Nintendo Switchではコントローラーの性質上、身体を大きく動かすパーティーゲームが多いなか、本作ではコントローラーのボタンで操作するものがほとんどとなっている。そのおかげで、狭いエリアでも問題なく遊ぶことができるし、体力を気にしなくてもいいのには助かる。大人だけでもしっかりと楽しめる作品だと感じることができた。

 余談だが、CPUの柱級は本当に強い。反射神経系では誰よりもいち早く反応するし、レースなどもほとんどミスせずにゴールまで進んでいく。プレイして"さすが柱だ、強い……"と思わず声が漏れてしまうほどだ。自分以外全員を柱級にして優勝を目指す高難易度チャレンジも楽しそうだ。

 オフラインで家族や友達とワイワイと楽しむも良し。オンラインで世界中のライバルと対戦を楽しむのも良し。襲い来るハプニングやギミック、ライバルの攻撃を上手くかわして、1位を目指して頑張ってほしい。