【特別企画】
旧東亜プランの名作が蘇る「TATSUJIN EXTREME」を体験【#TGS2023】
3Dアクションになった「スノーブラザーズ ワンダーランド」も登場
2023年9月23日 11:49
- 【東京ゲームショウ2023】
- 会期:9月21日~9月24日
- 会場:幕張メッセ
TATSUJINは、2023年9月21日から24日まで幕張メッセで開催されている「東京ゲームショウ2023」にて、2024年に発売が予定されている「TATSUJIN EXTREME」「スノーブラザーズ ワンダーランド」2作品のTGS2023バージョンを公開した。
どちらも1面ボスまでプレイが可能になっており、取材時はビジネスデイにもかかわらず大勢のお客さんが入れ替わり立ち替わり試遊を楽しんでいた。今回、TGS会場でしかプレイ出来ない2タイトルの先行体験バージョンを遊ぶことができたので、その模様をお伝えしよう。
まさに「TATSUJIN」の現代版。「TATSUJIN EXTREME」
まずは、筆者と似た年代のアーケードゲーマーなら、気になってしょうがないと思われる「TATSUJIN EXTREME」から。この作品の元となった名作「TATSUJIN」は、TATSUJIN代表の弓削雅稔氏が旧東亜プランで開発した代表作だ。2024年発売予定で、価格は未定。対応プラットフォームはプレイステーション 5(その他は未定)となっている。
1988年にアーケード作品としてリリースされた、縦画面縦スクロールシューティングゲームとなっている。ショットに加え、押せば即座に発射され敵弾を消し去ってくれる緊急回避用のボンバーを備えており、そのわかりやすいシステムから後のシューティングゲームのお手本になったとも言えるタイトルとなっている。
その延長線上に存在する最新作の「TATSUJIN EXTREME」は、「TATSUJIN」のDNAを受け継いだ完全な新作ゲームとして、現在鋭意開発中だ。旧東亜プラン出身の漫画家、井上淳哉先生ともガッツリとコラボレーションしていることもアナウンスされている。
「TATSUJIN EXTREME」の基本システムは、出現する敵をショットで倒しつつ、ピンチになったらボンバーで回避するという、シューティングゲームではオーソドックスなもの。パワーアップに関してもほぼ同じだが、「TATSUJIN」ではPを5つ取るとようやくショットがパワーアップしたものが、本作では3つ回収するだけで1段階強化されるようになったのが大きな違いとなる。今回プレイ出来た範囲では、ショットは最高で4段階目までのパワーアップが可能だった。
Sマークは、ゲットするごとに自機のスピードがアップ。画面左下にスピードゲージが表示されており、最初は1速だが以降Sを取るごとにスピードアップし、最大で5速になる……が、速すぎると制御できなくなるので取り過ぎ注意だ。さらに、ドクロマークのアイテムを取ると、ボンバーのストックが1つ増える。TGS2023バージョンでは、ボンバーが出現しまくるのでガンガン使える。
ショットの種類は、「TATSUJIN」の3種類から1つ増えて4種類となっている。武器チェンジアイテムを取ると変更が可能で、赤は広がるようにショットが発射されるパワーショット、緑は威力のある達人ビームで、青が派手なサンダーレーザー。そして新しい武器となる白を取ると、ホーミングショットが発射される。ホーミングショットに関しては、イメージとしては「ゼロウイング」の誘導弾が近いように感じた。これらの武器やアイテムを駆使して、先へと進んでいこう。
ゲームを始めると、「TATSUJIN」を思い起こさせるようなBGMと共に、さっそく敵が襲来する。シューティングゲームといえば、序盤は簡単に作られていることが多いが、本作はすぐに耐久度の高い中型機が出現し、自機に弾幕の洗礼を浴びせてくるのだ。この流れは旧作とほぼ同じで、これぞ「TATSUJIN」と妙に納得してしまった。
プレイを進めていけば、新顔だけでなく「TATSUJIN」にも登場した懐かしい敵も姿を現す。「この敵も新作で出てくるのか」と、ついつい懐かしい心境になってしまうのだが、そんなプレーヤーの気持ちなどお構いなしに、画面内には多数の敵が登場し大量の弾をばらまいて逃げ場をなくしていく。こんな時こそボムの出番で、お馴染みのボンバー(達人ボム)で敵と敵弾を一掃すれば、心も画面内もスカッと気分爽快に。一部の中型機には安全地帯も存在するので、そういう場所を見極められるかも重要になってくる。こういった部分も、「TATSUJIN」らしいといえるだろう。
TGS2023バージョンは必ず最後まで遊べるよう、残機は無限となっていた。ただし、ミスするとパワーアップが1段階下がってしまうので、フルパワー状態でボスと戦いたい人は慎重に進んでいきたいところ。
ボスまでたどり着くと、それまでとはレベルの違う弾数が自機に襲いかかってくる。とはいえ、パターンを把握すればノーボムでもクリアできそうなので動きを見極めようかな……というところで、今回のバージョンは終了となった。
グラフィックスは今風に綺麗になったものの、基本的なシステムなどは同じなど、まさに「TATSUJIN」の現代バージョンと感じられた。ただし、縦画面縦スクロールではなく横画面縦スクロールなので、慣れるまでは少々違和感を感じるかもしれない。
2Dから3Dへと変わった「スノーブラザーズ ワンダーランド」
続いては、こちらも2024年に発売が予定されているプレイステーション 5/4/Nintendo Switch用3Dアクション「スノーブラザーズ ワンダーランド」。価格は未定。元となったのは、1990年に東亜プランが開発し、世界中で大人気となったアーケード用2Dアクション「スノーブラザーズ」だ。固定画面のアクションゲームで、画面内の敵を雪で固めて雪玉にして転がし、他の敵にぶつけてすべて倒せばステージクリアというシンプルなルールになっている。
新作の「スノーブラザーズ ワンダーランド」では、奥行きや高さのあるフィールドを自由に歩きまわりながらステージを攻略していく、斜め見下ろし視点の3Dアクションとなっている。敵に雪を投げつけて雪玉を作り、これを蹴り飛ばすなどして他の敵を倒すという基本的なルールは「スノーブラザーズ」と同じながら、ゲーム性が大幅に拡張されているところが特徴だ。
ステージはある程度の広さで仕切られていて、プレイが始まると「敵をすべて倒す」などのミッションが与えられる。ミッションをクリアすると次のエリアへの道が開放されるので、これを繰り返し、最終エリアのボスを倒せばステージクリアだ。
先ほどの「TATSUJIN EXTREME」と比べると難易度は低く、誰もが気軽に遊べるようになっている。敵に雪玉をぶつけると積もって丸まっていく様や、雪玉を蹴り飛ばすと画面内をあちこち飛び跳ねる様子は、プレイしていて楽しいし何より気持ちが良い。
フィールド上の敵に触れるとミスとなってしまい、3つある体力の1つが減少し、すべてなくなるとゲームオーバーだ。ただし、最終エリアのボス敵「ギャオラー」の攻撃だけは、当たると一撃でゲームオーバーになるので要注意。
TGS2023バージョンではギャオラーを倒すところまでをプレイできるのだが、当時「スノーブラザーズ」をゲームセンターで遊んでいた筆者としては、最初に見たとき2Dから3Dへの変わりように驚いてしまい、正直なところ「これがスノーブラザーズ?」と思ったほど。ところが実際にプレイしてみると、これは確かに「スノーブラザーズ」だと笑顔になってしまった(笑)。
フィールドの敵を相手に、忙しく移動しながら雪を当てて雪玉にし、蹴り飛ばしたり投げて一撃で一掃できた時の爽快感は、まさしく当時と同じ。完成すれば、これをこの先何十エリアも遊べるようになるのかと思うと、まさに期待しかないの一言だ。
なおTATSUJINブースでは他にも、旧東亜プランのゲーム全25タイトルから好きなゲームを購入して、自分のスマホの中に東亜プラン専用のゲームセンターを作ることが出来る「Amusement Arcade TOAPLAN」もプレイできる。各タイトルごとに遊べる時間の制限はあるものの、全作品がアンロックされた状態で展示されているので、まだ購入していないゲームをこの機会に触って吟味することができるチャンスだ。既に持っている人も、ぜひ体験してほしい。