【特別企画】

VRのドミトレスク夫人はマジでデカい! PSVR2「バイオハザード ヴィレッジ」体験レポート

投げられるナイフ、マガジン交換アクション必須のハンドガンなど独自戦闘アクションも紹介

【PSVR2版「バイオハザード ヴィレッジ】

発売日:未定

価格:未定

 2021年にカプコンから発売された「バイオハザード ヴィレッジ」。本作はプレイステーション 5用VRシステム「PlayStation VR2」に対応することが発表されている。今回、PSVR2版の開発中デモを実際にプレイすることができた。

 「バイオハザード ヴィレッジ」は2021年に発売されていてプレイ済みの読者も多いかと思うが、PSVR2版の「バイオハザード ヴィレッジ」は体験が一味違っている。詳細については後ほど触れていくが、武器を扱うときのリアルな操作、VRで感じる世界の恐ろしさ、そしてPSVR2の新機能を活かしたプレーヤーへのフィードバックがそうだ。

 デモは10分かからないほどだったが、PSVR2版ならではの要素が一通り詰まっていた。体験できた内容を本稿でお伝えする。

【『バイオハザード ヴィレッジ』 PlayStation VR2版 発表映像】

そんなに大きいのか夫人! PSVR2版「バイオハザード ヴィレッジ」の進化を体験

 今回プレイできたのは、ドミトレスク城という怪しい建物に入って探索するパートの一部。雪が降る丘から謎の城に入って探索していると、ドミトレスクの3姉妹と夫人に襲われ、拘束されてしまう。その拘束から脱し、なんとか逃げようとする――というシーンがプレイできた。

 操作は、左スティックで移動、右スティックで視点を左右に一定角度切り替えられる。左腕にはナイフが収納されており、右手中指にある「グリップ」ボタンで掴むことができる。ナイフは掴んだまま振って攻撃したり、腕を振りながらグリップボタンを離すことで投げナイフのようにしても使える。

 デモでは探索のほか、3姉妹に引きずられていくシーンやドミトレスク夫人との遭遇、そしてハンドガンとナイフを使った戦闘が楽しめた。

前世代機のPSVRに比べると高繊細な描写になっており、特にドミトレスク夫人を見上げるところではその美しさと巨大さから圧倒されるものがあった

 まず感じたのがドミトレスク夫人の圧倒的な巨大さだ。たしかに画面越しでもその大きさを感じられたが、やはりVRで見るのはひと味もふた味も違う。後述するがグラフィックスも非常に美しく、巨大な刃物で自分の足を傷つけられるところは、思わず目を背けたくなったし、フックに手を突き刺されて吊るされた時はリアルな恐怖を感じた。

 また印象的だったのは、館の中を探索するシーンで、シャンデリアや館に飾ってある様々な装飾物、高級そうな壺など、どれを見てもくっきりと美しく映っていたこと。これは、PSVR2の新機能「視線トラッキング」を利用した「視点追従型フォビエートレンダリング」の効果もあるという。

 「視点追従型フォビエートレンダリング」は、プレーヤーが見ているところを視線トラッキングで判定し、見ているエリアのレンダリング解像度を高くするという技術。そのため実際のPSVR2のスペック以上のパワーが出ていると考えられる。前世代機のPSVRと比べても、大きく進化した体験だ。

VRでも圧倒的に美しいグラフィックスが堪能できる

ハンドガンの扱いにもリアルさ。VRならではのマガジン交換操作が登場

 またPSVR2ならではの体験としてはヘッドマウントディスプレイの振動が挙げられる。今回のデモでは主人公が床を引きづられるシーンがあるのだが、そのシーンではコントローラーだけでなく、ヘッドマウントディスプレイもブルブルと震える。この表現が非常にマッチしており、本当に地面を引きづられているように錯覚した。

 体験する前は「正直ヘッドマウントディスプレイが振動したところで体験に大した差はないだろう」と考えていたのだが、良い意味で裏切られる結果だった。頭とコントローラーの振動が組み合わさると、全身を揺らされているような感覚になり、ゲームの中へより意識が持っていかれる。細かいところで体験がまさに進化しているので、機会があればぜひ体験していただきたい部分だ。

 ほかにもVRらしい体験だなと感じたのは、ハンドガンとナイフを使うところだ。デモが進むと、ナイフのほかにハンドガンを入手できる。

 ハンドガンを使うのは、ナイフよりももっと面白い。グリップボタン押しっぱなしで持って、トリガーボタンで発射。これは左右どちらの手でも可能だ。

 特にユニークなのは、リロード操作だ。まず銃を持った方のコントローラーのボタンを押して古いマガジンを捨てる。そして足辺りにある新しいマガジンを反対の手で掴んで持ってきて、ハンドガンに装着。そのままハンドガンの上部を手前に引っ張るコッキング(薬室に弾を送り込む動作)をすると、初めてリロードが完了する。この動作が、実際に武器を使っているようなリアル感があって堪らなかった。

ハンドガンをリロードする操作は非常に新しく感じた

 もちろん銃を撃つときにはコントローラーからのフィードバックもある。DualSenseから引き続き搭載されている振動で物などの感触を伝える「ハプティックフィードバック」はもちろん、トリガーの重さが変化する「トリガーエフェクト」という機能が搭載されている。引き金を弾く重さ、撃った後に伝わってくる振動、そしてリロード時のカチャカチャと機械をいじっている感覚。そういった手から伝わってくるフィードバックがより没入感を高めてくれた。

 PSVR2の新機能をたっぷりと使った「バイオハザード ヴィレッジ」の体験は、PS5版のプレーヤーにとっても完全な未体験ゾーンだと思う。ぜひ、機会があればこの新感覚を体験してほしい。

ヘッドマウントディスプレイとコントローラーからのフィードバックがまるで全身を揺さぶられているような新しい体験をもたらせてくれた。これはPSVR2ならではの体験といえる