【特別企画】
2年半ぶりでもワクワクは変わらない!! ゲーミングおかんの「C4 LAN 2022 SUMMER」レポート
熱い一体感が瞬時に生まれるLANパーティ
2022年8月20日 00:00
- 【C4 LAN 2022 SUMMER】
- 8月12日~14日 開催
- 会場:静岡県静岡市「ツインメッセ静岡」
- 入場価格:2,000円(税込)~
「C4 LAN 2022 SUMMER」が8月12日より8月14日までツインメッセ静岡で開催された。
「C4 LAN」は日本最大級のLANパーティだ。2016年に初開催され、2017年より年2回のペースで行なわれてきていたが、コロナ禍により一時中断。今回が2年半ぶりの開催となった。また、今まで関東で開催されていたが、今回は東海地方へと変わり、はじめての地方開催となっている。
LANパーティとは会場にPCを持ち寄り、LANケーブルをつなぎ、マルチオンラインゲームなどを楽しむイベントのことだ。海外ではスウェーデンの「DreamHack」、ノルウェーの「The Gathering」など一気に5,000人から10,000人ほどが同時接続するイベントもある。その日本最大級のイベントが「C4 LAN」だ。
LANパーティとはいってもプレイしているゲームは参加者によって様々で、PCゲームをしている人はもちろん、コンシューマゲーム機を持ってきてプレイしている人、ボードゲームをしている人など多岐にわたる。「C4 LAN」という空間の中で好きに遊びまくることができる。
「C4 LAN 2022 SUMMER」は約48時間通して開催され、およそ200人のゲーマーが参加。今回は初の夏開催かつ衝撃の台風直撃ではあったが、滞りなく開催された。
「C4 LAN」では参加者席の他にボードゲームブース、協賛している企業ブース、地方の特産ブースなどさまざまなコンテンツがある。会場内にいればいろいろなことを楽しむことができるようになっているのも「C4 LAN」の魅力と言える。
筆者は、以前「C4 LAN 2019 WINTER」に参加したときと同様に、今回もピンクのアフロに割烹着とサングラスの「ゲーミングおかん」の姿で会場にいた。もともとはストリーミング配信に乗るのが恥ずかしかったためにしていたこの格好だが、目立ち過ぎた。筆者の中では「C4 LAN」はこの格好こそ筆者の姿というかアイコンだ。
今回はコロナ禍ということもあり、今までの「C4 LAN」とは異なる点がいくつかある。まずは机の広さが約2倍の広さに変更された。今までは長机を半分ずつ2人で使っていたが、今回は長机を1人でたっぷり使うことができる。これで必然的に隣の人とのソーシャルディスタンスを取ることができるようになっていた。隣同士の列が広く空いていることもあり、通路も広くかなり快適な構造となっていた。
また、飲食エリアが新たに設けられており、席では飲み物を飲む程度しかできなくなっていた。人が集まる座席エリアではマスクを外す時間が短くなるようにという配慮だ。
「C4 LAN」では参加者は各々自身の机を自由に使うことができる。PC周辺機器のみという人もいれば、机回りを飾る人、配信用に大量の機材がある人など様々な楽しみ方をする人がいた。特に今回は「C4 LAN」の会場からストリーミング配信をしている人が多くなっている印象を受けた。今までも配信している人は一定数いたが、この2年半の間により個人でストリーミング配信することが身近になってきているのだと感じた。
「C4 LAN」のはじまりを告げる“開幕の儀”が始まるまでは、参加者もどこか緊張しているような感じを受けた。初めての会場、2年半ぶりの開催いろいろな思いがあるのだろうか、ちょっと固い雰囲気を感じた。しかし、“開幕の儀”から徐々に空気が和らいでいくのも感じ取れた。特にLANパーティ開始の合図でもあるLANを差し込む使者「LANNER」が登場すると一気に会場の雰囲気も温まった。
参加している人はPCゲームに限らずNintendo Switchやプレイステーション、スーパーファミコンなど各々好きなゲームをプレイしている。筆者が見た感じ今回は「VALORANT」、「オーバーウォッチ」、「PowerWash Simulator」が多く見受けられた。ほかにも「ボンバーマン」、「ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth」などをプレイしている参加者もいた。
参加者たちが一緒になり、持ってきたゲームをわいわいプレイしているのも「C4 LAN」ならではの光景だ。ゲームをプレイしているといろんな人が足を止めて興味深そうに眺めたり、話を聞いたりしているのを見ると改めて「あぁ『C4 LAN』に来たんだな」と感じる。
そんな自由な空間の中でばらばらに楽しんでいる参加者たちが時折行なわれるステーイベントで一斉に同じゲームをプレイし、わいわいと楽しみ始めるのが「C4 LAN」のもうひとつの醍醐味だ。みんなが一斉に同じ方向を向いた瞬間にできる大きな熱気の塊のようなものは、自身がそのイベントに参加していなくてもテンションが上がって胸が躍る。筆者も何度も参加したいなぁと羨望の眼差しを向けてしまった。あの中で1番になると思わずガッツポーズが飛び出るのもよくわかる。
ステージイベントでは、自席で一緒にプレイするものや、ステージ上でプレイするものなど、参加者や「C4 LAN」主催者が企画したいろいろなゲームを楽しむことができるようになっている。今回は恒例の「Golf With Your Friends」、「PUBG」のほかに「Survival Quiz CITY」、「カイジVR〜絶望の鉄骨渡り〜」をみんなでプレイしていた。
参加するもしないも自由なので、その時その時の気分や空気感で決められるのもうれしい。参加希望者を募るアナウンスを聞いているだけでうずうずしてしまう。
机でゲームして遊ぶ以外にも、ボードゲームコーナーでわいわいボードゲームを楽しむこともできる。自身のボードゲームを持ってきて遊んでもいいし、ボードゲームコーナーに用意されている多彩なボードゲームから選んで遊ぶこともできた。
今回、筆者はメディアとして取材のみで会場に訪れたのだが、正直席ありチケットを買えばよかったと後悔した。
やっぱり「C4 LAN」は自身が参加することが1番楽しい。カメラを握りしめながら参加しているプレーヤーが羨ましいと思った。一応前回同様ピンク光るアフロのゲーミングおかんの服装も持って行ったが、どこかむなしい。やっぱりあの格好はいち参加者として席でピカピカ光っていてナンボだ。
それでも時折「ゲーミングおかんさんですか?」と声をかけていただいたり、「一緒にボードゲームしませんか?」と誘っていただいた。みんなでボードゲームで遊ぶのは非常に楽しい。たとえ最初は知らない人でも何度もゲームを繰り返していくうちに仲良くなっていくのも醍醐味だ。
ちなみに今回ステージ上でイベントをされていたゲーミングおかんは別の方なので、そこは注意していただきたい。
各出店ブースも静岡色がたっぷりのものが多く、静岡の名産品である缶詰やお茶を販売しているブースや、静岡の名物グルメの静岡おでんや清水港で水揚げされたまぐろ丼が販売されていた。地方で開催されると会場の中でもその土地のオススメを楽しむことができるというのはうれしい。
Sycomブースには大きなミニ四駆コースが設置されており、静岡市が誇るミニ四駆を走らせてベストタイムに近い走行タイムを目指すレースイベントも開催されていた。筆者もレースに参加させてもらった。同じミニ四駆でも走るごとにタイムが異なっており、1回1回のミニ四駆のコンディションが異なるのも奥が深い。みんながコースに集まるのもよくわかる。
ほかにもレトロゲームブースやフォトスポット、メッセージボードなど会場を楽しめるものがたくさん用意されていた。
「C4 LAN」ではステージイベントなどで活躍した人や勝利した人たちがもらったメダルで、ガチャガチャを回して様々な景品をゲットすることができる。その際各方々から「C4 LAN」ガチャで最も有名な景品「ゲーミングたわし」を手に入れろ、という檄が飛ぶのだが、やはりコロナ禍ということもあり大きな檄は飛んでこない。
ちょっと寂しいが、ガチャを見守る参加者の熱い視線はしっかりと感じていた。ちなみに「ゲーミングたわし」はきれいにカラーリングされたナイロン製の亀の子だわしだ。ガチャの景品としてはハズレの部類に入るのだろうが、「C4 LAN」の中では名前と相まって間違くなく名物の1つだ。
今回の「C4 LAN」では今まで各ブースなどで開催されていた、じゃんけん大会もステージ前で開催された。じゃんけん大会では勝者に恒例の金沢カレーが無料配布されたり、格安モニター購入権利を獲得できるため盛り上がった。ちなみになぜ金沢カレーかというと、「C4 LAN」に協賛しているI・O・DATAが金沢の企業ということで差し入れとして同じ金沢のチャンピオンカレーを配布しているからだ。
恒例の行事で、「C4 LAN」会場内でPCがなくても参加できるじゃんけん大会ということもあり、多くの参加者がいて大盛り上がりだった。
もちろん席がない状態でも出店ブースを楽しむことや、ボードゲームを楽しむことでも「C4 LAN」の雰囲気を味わうことができる。ただ、やっぱりステージイベントなどでみんなでゲームを楽しんだり、近くの席の人と仲良くなってみたりと48時間の会期の中でいろいろなことをまんべんなく楽しめるのは間違いなく席ありだ。
48時間の楽しい時間も必ず終わりがある。「C4 LAN」では祭りの終わりを告げる“閉幕の儀”の中で、今回の開催に協賛してくれたサポーター企業に向けてお辞儀をする恒例行事があるが、今回はコロナ禍ということもあり、開催に向けて協力してくれたすべての人にということで東西南北四方に感謝のお辞儀をした。LANパーティが無事に開催できたことに対する感謝の気持ちを最後に全員で伝えるのも「C4 LAN」ならではの光景といえる。
2年半ぶりに開催された「C4 LAN」はやはりいいイベントだった。ゲームを好きな人間同士が集まり、それぞれ自由に、でも時折1つになってイベントを楽しんでいるのは見ていても楽しいし、次は参加したい。かくいう筆者も2018年の「C4 LAN 2018 SPRING」を見に行って熱気に圧巻されて次は参加しようと決めた。今回改めて参加者としてこの会場にいたいと思えたのはコロナ禍であっても変わらぬ熱気がそこにあったからだと思う。
次回の「C4 LAN」は11月25日より11月27日に、千葉にてスピンアウトイベント「C4 LAN GARAGE #2」、2023年4月28日より4月30日に再びツインメッセ静岡で「C4 LAN 2023 SPRING」が開催される。
今回筆者は席を取らなかったことをとにかく後悔した。初の地方開催ということもありいろいろと二の足を踏んでしまった。ただ、今回メディアとして参加したことでやっぱり「C4 LAN」は楽しい場所なんだと改めて実感した。隣に座っている人がよくわからなくても、確実にゲームが好きな人であることには間違いないし、この「C4 LAN」の空間が好きなことも間違いないのだ。次はちゃんと参加者として参加したいと思う。