【特別企画】

「遊戯王マスターデュエル」デュエリストカップが本日より開催! 活躍しそうな現環境デッキタイプと新実装カードを考察!

【「遊戯王マスターデュエル」:デュエリストカップ】

開催期間:
8月9日17時30分~8月22日13時59分(1st STAGE)
8月19日14時~8月22日13時59分(2nd STAGE)

 爆アドォォォ!アドえもんです!筆者は普段YouTubeにて遊戯王を中心にカードゲーム動画を投稿している愉快でうるさいお兄さんだ。

 今回は史上最高のゲーム「遊戯王マスターデュエル」にて本日8月9日より開催予定の新イベント「デュエリストカップ」について取り上げていこうと思う。今まで何度か開催されていた構築に縛りが入るようなイベントでは無く、今回はゲーム内初となる純粋な力比べでランキングの頂点を目指す形式のイベントとの事で血がたぎっているデュエリストも多い事だろう。

 今回はそんな「デュエリストカップ」の概要をおさらいしつつ、実際どうやってイベントを進めていくべきか、どのようなデッキタイプが多そうなのかなどを考察していきたいと思う。「マスターデュエル」初となるガチなイベントとなっており、ランキングを勝ち上がる手助けとして猛威を振るうであろうデッキの強みや弱み、さらには新パックで追加されるカードたちについても前もって紹介できれば幸いだ。イベント前にサッと読んでサラっとイベントを遊んで行こう!

まずはイベントの概要を一挙おさらい!

 今回開催される「デュエリストカップ」は簡潔に言うとイベント期間中に世界中のデュエリストと戦いまくって勝利する事で「DP」というイベントポイントを稼いでいき、最終的なポイントがランキング形式で集計され、そのポイントに応じた報酬を獲得できるイベントとなっている。デッキ構築やデュエルルール等に特別な縛りなどは特に無く、普段と同じ感覚でデッキ構築を行なう事ができ、ポイント獲得には勝利が必須になる事から「ランクマッチ」と同じような感覚でデュエルに挑むことになるだろう。

 「デュエリストカップ」ではデュエルに勝利する事で「Dlv.」が上昇し、最高レベルの「Dlv.20」を目指す「1st STAGE」と、その「Dlv.20」に到達したプレーヤー同士で「DP」をデュエルの勝敗で奪い合う「2nd STAGE」の2段階のステージを経てイベントを進めていく事となる。

 「1st STAGE」では特定の「Dlv.」に到達すればデュエルに敗北してもレベルが下がる事が無い仕様となっているため殆どリスクなくデュエルを行なう事ができ、さらには直近の「Season7」のランクマッチのランクに応じて最初から「Dlv.」が上がった状態でスタートするため、「1st STAGE」はしっかり遊べば多くのプレーヤーが突破できる比較的優しい難易度と言える。

 逆にヒリついたガチガチの戦いを求めるプレーヤーは「2nd STAGE」が本番と言って良い。勝敗によって「DP」が上下するため、他の対人ゲーム等で俗にいう「レート戦」に近い内容となっており、「DP」の数値によって最後に貰える報酬が変わるのであれば下手に負ける訳にはいかない事から、多くのプレーヤーが“宇宙最強ガチガチTireデッキ”を握ってくる可能性が高い真剣勝負の舞台となる。ある意味負けてもランクを上げなおせば良いランクマッチよりも、期間が限られて順位を競い合う事になる本イベントの方が負けた時のダメージは大きいとも言えるため、より緊迫した緊張感のあるデュエルを楽しむ事ができるだろう。

【デュエリストカップお知らせ一覧】
全体のイベント期間は8月9日より8月22日までの間で「2nd STAGE」のみ8月19日より開放されて3日間の間だけ遊べる形式。デュエル中の思考時間が300秒になるというルール変更以外は通常のデュエルと全く同じため、今までのフェスのようなお祭り的なイベントよりも競い合うニュアンスが強いガチプレーヤー向けのイベントと言える

 イベントの取り組み方としてはガッツリ遊ぶにしろ、緩~く遊ぶにしろひとまず「2nd STAGE」が始まる19日までに「1st STAGE」で「Dlv.20」を達成しておくと色々とお得だなと筆者は考えている。現状「2nd STAGE」のランキングの形式や具体的なイベント報酬が判明していないため確定的な事は言えないが、報酬が美味しかったガッツリ「2nd STAGE」を遊びたいとなった時に「2nd STAGE」開始のスタートダッシュに出遅れるとポイント差を付けられてハチャメチャにディスアドだからだ。

 とはいえ「2nd STAGE」開催まで10日もあるので、焦らず好きなデッキで遊ぶ位の感覚でプレイするのが精神的にも健全なイベントライフを送れると思っている。イベント開始日と同じタイミングで新パック「インヴィンシブル・レイド」が実装される事からも、注目テーマである「ビートルーパー」や「ダイノルフィア」等の新カードを使って腕試しをしたり、「ランクマッチ」で使う予定のデッキ調整をするなど、「1st STAGE」は自分なりの遊び方を自由なペースで行おう。

「デュエリストカップ」でも当たりそうな現環境で活躍しているデッキ+注目新テーマを考察!

 さて、現状わかるイベント紹介だけだと余りにも味気ない記事になってしまうので、ここからは現在のランクマッチでもよく見るアーキタイプかつ「デュエリストカップ」でも恐らく数多くのプレーヤーが使用しそうなデッキタイプの紹介や対策、さらには新パック「インヴィンシブル・レイド」で頭角を表しそうなデッキタイプも紹介していこうと思う。

1.○○勇者or勇者グッドスタッフ

 言わずもがな流行りまくっている「勇者」テーマを使用したデッキ達だ。「アラメシアの儀」、「運命の旅路」、「騎竜ドラコバック」、「流離のグリフォンライダー」、「聖殿の水遣い」の5枚からなるあまりにも出張性能の高い最強セットで、妨害や除去を手軽に行なえるかつ出張枚数を抑えながら殆どのカードが腐る事無く活躍できるのが特徴。

 使用されている例を出すと「天威勇者」、「プランキッズ勇者」、「幻影勇者」など召喚したモンスターの効果に頼らない名だたるテーマ達とのタッグで環境をブイブイ言わせている。特に勇者トークンや勇者関連モンスターを独自の展開ルートに組み込める「幻影勇者」と「天威勇者」のパワーはかなり高いように見える。

 他にも最近では同じく出張性能の高い「捕食植物ヴェルテ・アナコンダ」+「D-HEROデストロイフェニックスガイ」のセットと、「水晶機巧-ハリファイバー」+「幻獣機アウローラドン」から宇宙展開を行なう通称“ハリラドン”のギミックを搭載し、メインデッキには展開しやすいモンスター+チューナーだけを投入したどこからでも上記の出張展開ができる「勇者グッドスタッフ」なるデッキタイプも存在している。

 安定した出力を行なえる事に加えて、現代遊戯王の名だたる最強汎用展開が殆どできる事から人気も高く、勝率も安定しているため注目のデッキと言えるだろう。

 弱点は「勇者」と組み合わせた相方テーマによって変化する為一概には言えないが、勇者系の展開はもう殆どの人間が熟知しているため「アラメシアの儀」発動後に勇者トークンだけ潰される、とりあえずグリフォンをデッキに戻させないなどの「勇者」側の止め所が知れ渡っている等が言える。

 また「勇者グッドスタッフ」の場合はさらに汎用的な展開しか行なえない事が多いため「捕食植物ヴェルテ・アナコンダ」や「幻獣機アウローラドン」の誓約を付けさせた上で効果を無効にするなどの明確な弱点を付きやすく、さらには出力は安定しても多くのギミックを入れる都合上「D-HEROデストロイフェニックスガイ」等のエース級モンスターを1度失った後の持久力は低いため相手の展開を1度薙ぎ払えばリソース勝負で勝つ等のアプローチも可能となっている。

 とは言え「勇者」だけ見ても相手のデッキタイプがわからなかったり、そもそも全体的に地力がアホほど高い複合デッキが殆どなので、弱点が認知されつつも最強というある種男らしく強いデッキである事に違いない。

先述した「アラメシアの儀」や「運命の旅路」など5種類のカード、計7枚のみで様々なデッキに出張し猛威を振るっている
「勇者」出張セットと筆者が個人的に使っている勇者グッドスタッフの一例がこんな感じ。基本ヤバすぎるハンドじゃなければどんな組み合わせからでも汎用展開ルートに繋げることができる安定感が魅力だろう

2.ふわんだりぃず

 続いては同じタイミングで実装された「ふわんだりぃず」も現在人気が高く使用しているプレーヤーが多い。基本シングル戦の「マスターデュエル」において最もヤバイデッキと言っても過言ではないテーマの1つである。何と言っても多くのデッキのメタとなりえる「増殖するG」や「虚無空間」などの特殊召喚メタ系のカードの影響をほぼ受けず、通常召喚しか行なわないテーマ性、一度展開ルートに入れば一生除外から帰還して最強上級モンスターを出しつつリソースを稼ぎ続ける持久力の高さ、相手の展開抑制として最強の性能を誇る手札誘発「ディメンション・アトラクター」を何1つ問題なく使える点など、他のデッキには無い独自の強みを数多く持つデッキと言える。

 「遊戯王OCG」では2本先取のマッチ戦において、サイドデッキから対策カードを多分に投入できる都合上、展開手数の絶対数が決められている「ふわんだりぃず」はマストカウンターを食らいやすく立場が厳しかったが、シングル戦となればメインデッキでの対策手段も限られるため容易に展開可能なのである。ただ、それでいてデッキ生成コストが比較的安く、回し方も実はかなり簡単なため初心者にもお勧めできる良い鳥さん達なのである。

「ふわんだりぃず」は様々な鳥たちがモチーフになっているテーマ

 弱点としては展開手段がほぼほぼ固定のため、2回以上の妨害を当てられると厳しい点と、テーマ性と合っている壺カード(ドローカード)を駆使できるとはいえ展開のキーとなる「ふわんだりぃず×ろびーな」や「ふわんだりぃずと謎の地図」を引き込めない等の手札事故がどうしても発生しやすいという点があげられる。加えて最近では「勇者」や「幻影」等にも有効かつ「ふわんだりぃず」のリソース源を潰せる「アーティファクト-ロンギヌス」が流行している事も扱う上では重要なポイントとなるだろう。

初動となるこの2枚に依存している面が強く、これらのカードを引き込めていない時の絶望度が凄まじいのが唯一のネックと言ったところ
とは言え1度回ってしまえばその妨害力とリソース回収力は他テーマとは異色のモノに。それに加えて史上最強のアトラクターまで気軽に撃ってくるんだからそら強い

3.エルドリッチ

 いや想像より全然生き残ってるじゃないこのデッキ!5月の規制による「黄金郷のコンキスタドール」制限とは何だったのか!?……という冗談はさておき、今も尚多くのプレーヤーが使用している「エルドリッチ」は、言わずもがなテーマ魔法・罠による持久力の高さと「黄金卿エルドリッチ」のカードパワーの高さが売りのテーマだ。「スキルドレイン」、「群雄割拠」、「御前試合」等のテーマ外の永続罠を容易に扱える事でシングル戦の環境をしっかりと生き抜いている印象がある。一応追加された相性の良いカードとして「天獄の王」が存在していたり、型によってはデスフェニ出張や勇者出張の両方を問題なく扱えるなど、現代パワーもちゃんと吸収できているため依然としてその力は健在と言える。

 このデッキの特徴や弱点はもう知らない人の方が少ないと思うので割愛するが、多くの最強永続罠を駆使する戦い方は「エルドリッチ」でしか味わえない独自の面白味であり、何より致命的な永続罠を相手に当てられれば一瞬で相手の心を折る事ができるなど、利点も数多くある事から現在も愛用し続けるプレーヤーが多いのではないかと筆者は思っている。

コンキスタが制限入りしてもなお根強い人気を持つエルドリッチは今も環境で使い続けているプレーヤーが一定数いるイメージ
出張ギミックが蔓延る現環境では「群雄割拠」や「御前試合」の刺さりが良いのも追い風になってるかもしれない

 他にもパワーが高いデッキで言えば「電脳界」や「鉄獣戦線」、「十二獣」などランクマッチではお馴染みの連中もデュエリストカップでは出くわす事が多いだろう。他にもイベントの効率化と言う意味では良くも悪くも一瞬で勝負を付けられる「ヌメロン」等のデッキタイプが出てくる事も考えられる。

4.「インヴィンシブル・レイド」にて登場する新テーマ「ビートルーパー」に注目!

 同日に実装される新パックのテーマで注目なのは何と言っても「ビートルーパー」だ。海外にて先行してカード化されているテーマで、現状の「遊戯王OCG」ではまだ発売されていないという事もあり、その実態を掴み切れていないというプレーヤーも多いだろう。特徴としてはメインデッキに入るモンスターが須らく展開能力を持っており、それでいて抱き合わせのように妨害効果やテーマカードのサーチ効果を持っているため無駄な効果が一切かかれていない。もうこの時点で強えぇ。

「遊戯王OCG」では9月10日に発売の「WORLD PREMIERE PAC 2022」にて登場予定の新テーマ。「遊戯王マスターデュエル」では「OCG」で実装済みのカードが順次追加されている形となっていたが、「ビートルーパー」は「OCG」に先駆けて実装となる

 そんなメインモンスター達から出力されるEXモンスターもエースである「大騎甲虫インヴィンシブル・アトラス」が強力な耐性と高い打点を持ちながら毎ターン各種「ビートルーパー」をリクルートできる能力を持つ事から経戦能力が高く、何よりこのテーマに存在する最強の罠カード「騎甲虫空殺舞隊」に間接的にアクセスしつつ自身でその条件を満たせるのが強すぎる!

 「騎甲虫空殺舞隊」は「ビートルーパー」が存在する時に相手のモンスター効果の発動を無効にし破壊する“カウンター罠”で、2つ目の効果で攻撃力3000の昆虫族が場に存在すれば毎ターンフィールドにセットされる効果も持っている。そしてこの再セットが行なわれて場を離れても別に除外などはされないため、条件を満たしていれば永遠にこのカウンター罠を構える事ができるのだ!(流石に再セットと無効は“いずれか”ターン1だが)豊富な展開手段から妨害とエースを確保しつつリソースも稼げるという、順当に強い昆虫族テーマとして非常に高いポテンシャルを持っているのである。

 一応、一部のモンスターが昆虫族しか特殊召喚できなくなる誓約を持っていたり「ビートルーパー」モンスターの種類がそこまで多くないのが多少ネックになる部分だが、現代遊戯王では「B・F」を始めとした組み合わせやすい強力な昆虫族テーマが存在したり、「増殖するG」を始めとした相手への妨害となるゴキブリシリーズも昆虫族であるため足りない枚数を埋められる強力なカードは山ほどある。どのような昆虫族と組み合わせてデッキを構築するかはプレーヤーの腕次第という事だ!

「B・F」の中でも「B・F-毒針のニードル」は妨害能力とサーチ効果を持っているため昆虫展開の基盤にしやすく初動のかさましにもオススメのカード
他にも「ゴキポール」や「共振虫」など昆虫族には優秀なサーチャーが存在するため、組み合わせやコンボルートが多岐に渡り面白いデッキ構築が可能だ

5.「ガーディアン・キマイラ」の登場で強化される「デスピア」にも注目!

 新パック「インヴィンシブル・レイド」にはテーマカード以外にも最強カードが収録されている。その最たる存在がこの「ガーディアン・キマイラ」だ!

 「ガーディアン・キマイラ」はカード名が異なるフィールドと手札のモンスターをそれぞれ1体以上を融合素材に絡めた場合に融合召喚できる少し特殊なカード。魔法カードの効果で融合召喚した場合にフィールドで素材にしたモンスターの数だけ相手の場のカードを破壊し、手札で融合素材にしたカードの数までドローするという最強能力を持っている。

画像は「遊戯王 OCG デュエルモンスターズ カードデータベース」より

 単体スペックを見るだけでも十分面白く最強効果に見えるが、「デスピア」と合わせた場合に何が起こるのかと言うとこの最強の効果を「赫の烙印」を使用する事で相手ターン中に使用する事ができるのだ。これによって強力な破壊妨害を行なえる事は勿論ながら現状のデスピアに足りてない「盤面の除去能力」も賄えてしまう。

 さらには融合素材になった場合に効果を発動する「デスピアの大導劇神」、「デスピアの凶劇」、「悲劇のデスピアン」等を絡ませると「ガーディアン・キマイラ」のドロー効果と合わさって融合召喚をしたのにフィールドや手札のカードがいきなり2~3枚増える異常事態が発生する。これほどまでにテーマ性と噛み合ったモンスターも珍しいので現在「デスピア」デッキを持っているプレーヤーは是非この「ガーディアン・キマイラ」をデッキに1~2枚投入して遊んでみて欲しい。余りの強さに飛ぶぞ?

相手ターン中に「赫の烙印」で出すムーヴがあまりにも凶悪! 素材になったデスピアの効果と合わせて爆アドを稼げると共に火力も一気に跳ねあがるためキル能力も上がっているのが恐ろしい所。ちなみにデスピアはあともう1回バカ程強くなるカードを貰える事が確定しているので作っても絶対損しないテーマのため、気になる人はこの際に組んでみよう!

 さて長々と最近の注目デッキについて語ったが筆者的には今回のイベントも結局は自分の好きなデッキで遊ぶのが1番健全で楽しい遊び方だと思っている。特に「1st STAGE」に関しては日程に余裕もあるし新パックの登場と被ってる事もあって初日付近はかなりカジュアル的な遊び方も可能なのではと思ってる位だ。

 ただ「2nd STAGE」以降に本気でトップを目指す場合は上記で挙げたデッキや数多の環境デッキと当たる事も多くなる事が予想できるため、それぞれのデッキタイプの対策や自分の握るデッキについてしっかりと考えるのも楽しいだろう。本気で勝ちに行く遊戯王もカジュアルで遊ぶ遊戯王もメッチャ面白いので今回のイベントではぜひ自分の思うまま自由な楽しみ方をしてみてほしい。それではグッッッ爆アド!!!