【特別企画】

「黒い砂漠 MOBILE」はスマホのスペックでどこまで変わるか?

ハイエンド追求スマホ「ROG Phone」で贅沢環境を実現

2月26日 正式サービス開始

料金:無料(アイテム課金制)

 2月26日より正式サービスが開始されたAndroid/iOS用オンラインRPG「黒い砂漠 MOBILE」。「ハイエンドな体験をモバイル端末でも楽しめる」としたレビュー記事でもお伝えしたように、特にスペック面で非常にチャレンジしたタイトルだ。

 もちろん、一定スペック以上の端末であれば内容そのものは存分に楽しめる。では、もしモバイル端末側のスペックが最高に近いものだったら、一体どんな体験になるのだろうか。今考えうる、最高スペックのモバイルでプレイしたくなるのがゲーマー心理ではないだろうか!

こんな派手なエフェクトがバシバシ飛び出る「黒い砂漠 MOBILE」を最高スペックでプレイしたい!
今回、キャラメイク企画で作成したジェレミー・レナー(風)キャラクターを使ってプレイした。動きが入ると似ている瞬間がどんどん訪れて面白い

 最高スペックのモバイル端末と聞いて筆者が思い出すのは、“ASUS発の合体変形ゲーミングスマホ”ことROG Phoneである。このROG Phone、単にスペックが高いだけでなく、「Xモード」というゲーム特化モードが標準搭載されていたり、各種アタッチメントと組み合わせることでゲーム嗜好に合わせた変形ができるところが最高にアツい。

 そこで本稿では、ROG Phoneを使って「黒い砂漠 MOBILE」のポテンシャルを引き出してみたい! なお「黒い砂漠 MOBILE」の内容やROG Phoneの手触りについては知りたい方は、上記にあるそれぞれのレビュー記事をご覧いただきたい。

【ROG Phone】
ASUSのゲーミングブランド「ROG(Republic of Gamers)」の名前がそのまま付けられたROG Phone。名前からも意気込みがたっぷり感じられる

FPS制限解除でROG Phoneの実力を体感!

 「黒い砂漠 MOBILE」は、グラフィックスの綺麗さがそもそものウリのひとつとなっている。夕暮れのグラデーション、雨も含めた天気の移り変わり、水面の光の反射、暗い場所の雰囲気など、「モバイルゲームでここまでの表現ができるの!?」という驚きが本作のポイントとなっているわけだ。

一定以上のスペックならどの端末でも綺麗なグラフィックスが楽しめる。ではROG Phoneなら……?

 そしてROG Phoneのスペックの高さを最も実感しやすいのは、このグラフィックスの設定だ。ここでは、効果品質、解像度、テクスチャー、FPS制限という4つの項目について、いずれも最高値の「高い」あるいは「機器最大」に設定できる。

 特に解像度、FPS制限の最高設定「機器最大」は、端末によっては選択すらできない場合があるので、さすがROG Phoneといったところだろう。

ROG Phoneではグラフィックス設定に「機器最大」が選択できる
端末によっては「機器最大」そのものにロックがかかる場合がある

 では最高設定によって何が変わるかと言うと、まずスクリーンショットの大きさが変わる。ゲーム内のスクリーンショット機能で写真を撮ると、設定「高い」では1,296×648ドット、「機器最大」では1,600×800ドットで出力された。肉眼からすれば細かい違いにはなるが大きいことはいいことなのである。

上が解像度「機器最大」、下が「高い」。ぱっと見ではわかりにくいが、解像度の向上により画面表示が滑らかになっている

 そして1番変わるのは、FPS、つまりフレームレートだ。通常はフレームレート30が制限値となるが、ROG Phoneでは「機器最大」に設定することで、スペック限界までフレームレートを出せる。

 ROG Phoneでは、その瞬間のフレームレートを表示できる機能がある。これを使って実際に試したところ、動きの激しい戦闘画面をプレイしていてもFPS 42~45くらいで安定して動作していた。期待としては「ROG PhoneならFPS60は出るんじゃないか」という気持ちもあったが、そう簡単な話ではなかったようだ。

 ただFPS 40以上が安定して出れば、体感としては十分にリッチだ。フィールドやキャラクターの描写、陰影、光の反射などの表現がもともと微細なので、ちょっと動きが滑らかになるだけで「黒い砂漠 MOBILE」らしさがどんどん前に出てくる。「Xモード」で最大出力にすれば、安定性はもっと高まる。「黒い砂漠 MOBILE」を最高スペックでプレイするという贅沢さが、ROG Phoneによってとても強く実感できた。

画面中央上に表示された黄枠部分のUIがROG Phoneの状態(表示はオンオフ可能)。描写の激しい戦闘場面でもフレームレートは安定している

 手元のROG Phoneの中では、より美麗化されたジェレミー・レナー(と思い込んでいるキャラクター)がギュンギュン敵を倒している。ふと戦闘を止めてフォトモードを立ち上げてみれば、海際に立つジェレミー、カメラ目線のジェレミー、夕暮れに佇むジェレミー、手を振るジェレミー、馬に乗るジェレミーなどなど、様々なシチュエーションで作成したキャラクターをじっくり見られる。

 舐め回すように見ても鑑賞に耐えうる美麗さなので、ことあるごとにフォトモードを立ち上げたくなる。キャラメイクに時間をかければかけるほど、舐め回しプレイへのモチベーションがより高まるというものだろう。

シビアな戦闘ほどアタッチメントが活きてくる!

 そしてROG Phoneには、アタッチメントという装備品がある。ゲームの特性に合わせて、ROG Phone自体が変形していくわけだ。

 変形の方向性は、PCゲーム変形とコンソールゲーム変形の2種類がある。PCゲーム変形はそれはそれで面白いのだが、そもそもPC版から発展した「黒い砂漠 MOBILE」をPCでやるのは本末転倒気味なので、今回はコンソールゲーム変形の方向性を攻めることにする。

 そして結論から言えば、ROG Phoneに物理ボタンを装着する「Gamevice for ROG Phone」が筆者的にはしっくりときた。「Gamevice for ROG Phone」は、端末の左右から挟み込むようにしてアナログスティック、十字キー、ABXYボタンなどを取り付けるアタッチメントだ。

「Gamevice for ROG Phone」を使用することで、即席ゲームパッドのできあがり

 ROG Phoneは標準機能でキーマッピングに対応しており、どの画面位置にどのボタンを配置するかを自由に決められる。移動は左のアナログスティック、視点移動は右のアナログスティック。戦闘、回避、スキル等々はその他の各ボタンに振り分けることができ、戦闘中のアクションがとても快適になった。

 本作では自動戦闘機能もあるが、自分で戦闘アクションを楽しみたいときなら最適の形だと感じた。筆者自身がゲームパッドに慣れ親しんでいることも大きく影響しているが、物理ボタンで正確にプレイできること自体が非常に嬉しい。よりシビアさが求められる戦闘になればなるほど、「Gamevice for ROG Phone」のありがたみは増していくことだろう。

キーマッピング機能で戦闘アクションをカスタマイズ。メニュー機能などはタッチ操作で十分なので今回は触れていないが、場合によってはボタンに振り分けてもいいだろう

 ただ、スキルスロットの切り替えについては設定が上手くいかなかったので、この点だけは注意したい。実際には画面を直接スワイプ操作すれば済むので操作上は問題なかったが、ここまで物理ボタンでフォローできれば最高だった。

 とはいえ「黒い砂漠 MOBILE」のプレイ感がよりリッチになることには変わりないし、自分ならではのプレイ環境を作っていくROG PhoneのアプローチはMMORPGの遊び方とも合っている。

 考えてみれば、「黒い砂漠 MOBILE」もROG Phoneもハイエンドの追求が根底にあるので、共鳴するのは当然のこと。相乗効果の高い組み合わせとして、今1番推していきたい2人組である。

即席2画面になる「Twinview Dock」でも試してみた。操作に対しては「Gamevice for ROG Phone」ほどのインパクトはないものの、端末の状態管理や攻略情報を見ながら進めるには便利。どっしりとしたアタッチメントでしっかり握れるし、充電しておけばバッテリー代わりにもなる。情報重視ならおすすめのアタッチメントだ