【特別企画】

「黒い砂漠MOBILE」をハリウッド俳優でプレイする!プロの手を借りてキャラクタークリエイトの限界に挑んでみた

2月26日 正式サービス開始

料金:無料(アイテム課金制)

 キャラクリには夢がある! キャラクリ……つまりキャラクタークリエイトは、特に最近のゲームは本当に自由度が高くなった。

 これまでは何パターンか用意されていて、せいぜいその組み合わせを選択する程度で終わっていた。それが今では3DCGソフトかというレベルで細かい設定ができるものも増えてきたように思う。

 「黒い砂漠MOBILE」も、“細かい設定ができる”系タイトルだ。原作のPC版「黒い砂漠」ではそれこそ3DCGソフトレベルのキャラクタークリエイションが可能となっていたが、そのDNAが受け継がれたモバイル版「黒い砂漠MOBILE」でも自由度の高いキャラクリはウリの1つとなっている。

 しかし、細かい設定ができればできるほど、結構困ってしまうのはゲーマーあるあるではないだろうか。「どんなところがいじれるんだろうなぁ」なんて気軽に触り始めたが最後、「ここが気になる、あっちが気になる」とキャラクリ沼にハマり込み、本編がスタートしないまま2時間、3時間が経過している……。

 もちろん、キャラクター作りはそこそこに「いいからゲームを始めたいんだよね」というゲーマーの気持ちもよくわかる。要はゲーマーとして何を大事にしているかの問題。どんな人も受け入れてくれるのが、懐の深いゲームだと思うのです。

 そして本題。今回は、筆者が考えるキャラクリに対する夢を、ぜひ「黒い砂漠MOBILE」で実現したいと思っている。その夢とは……「ハリウッド俳優をゲーム内に再現する!」というもの。そんなことできるのだろうか。いくらなんでも、モバイル用のゲームで実現するのは無茶ではないだろうか。

 いやいや、高い壁だからこそのチャレンジです。にしても筆者の力だけではどう考えても無理なので、弊誌の漫画コーナー「週刊げーむ☆うぉっち」のイラストを担当する橘 梓乃さん、つまりキャラクターのプロに指導役をお願いしました。バックアップ体制も完璧な中、レッツハリウッド俳優なのです!

弊誌で「週刊げーむ☆うぉっち」のコーナーを担当している橘さんに協力してもらいました!

どうしても「黒い砂漠MOBILE」にホーク・アイを出したい!

 今回キャラクリのモデルとして選んだのは、映画「アベンジャーズ」シリーズのホーク・アイ役などで活躍しているジェレミー・レナーさん。なんでその選出? という質問はヤボです。ホーク・アイが「黒い砂漠MOBILE」に出てたらテンション上がるからですよ! 橘先生と筆者がね!

ジェレミー・レナー公式ツイッターより引用

 ではどうやって作っていくのか。まずは本人を参考にするのがセオリーになるのではないでしょうか。ハリウッド俳優ともなれば公式に公開されている画像も多いので、そういった写真をもとにしていきます。この辺りは素人の筆者でも思いつきました。

 しかし、どういった写真を参考にすればいいのか。ここで橘さんのコツ1が炸裂します。

コツ1:正面と横向きの写真を探す!

 誰かをモデルにするときは、正面と横向きの写真、最低2枚を参考にすること。正面では顔のパーツの配置とバランスを整え、横からの写真でさらに形を調整。これを交互に繰り返すことで、立体モデルをだんだんと本人に近づけられるそうです。

 続けてコツ2にも行きます。

コツ2:最初は目から作れ!

 橘さんいわく、顔のパーツの中で1番大切なのは目! 「キャラクターの第一印象はまず目で決まる」ため、キャラクタークリエイトでも最初に目を作っていくのが定石とのことでした。

 目を作る上で大切なのは、目の形だけではなく眉毛との位置関係も意識すること。目頭と目尻はどちらが上なのか、目と眉毛はどのくらい離れているのか。キャラクターによってはアイメイクも加えてあげて、目の個性を引き出してあげるといいということでした。

”目の形”だけではなく眉毛との距離も重要です!

コツ3:輪郭も見るべし!

 ほかに、個性は輪郭と鼻の高さに出るそうです。たしかに、まったく同じ顔のパーツでも、輪郭が違ったらきっと別人になりそうです。目と輪郭をまず決めて、そこから作り込んでいくのが橘流とのことでした。

 ……コツはわかった。これで完璧だぜ!

ジェレミーのアゴはこんな感じかな……?

(過ぎること1時間)

 最初は目を作って……。ジェレミー・レナーって垂れ目のようでいて垂れ目じゃないと……。目と眉毛は……これって離れ気味? 鼻は大きくして、輪郭も似せて……。

 あれ、遠くから見ると目が違うなぁ。UIの中の「専門家モード」にするともう少しいじれそう。目の幅や眉毛との位置関係も意識して……。あれ、ぜんぜん上手くいかない……。

(さらに過ぎること2時間)

 つ、疲れた……。限界、もう限界です。僕のスキルだとこれ以上無理です!

【筆者版ジェレミー・レナー】

 似てるような似てないような……。やっぱり似てない……。

 ちなみに作っている途中の気持ちをキャラクターに表わしてもらうとこんな感じです。

【制作中の筆者の気持ち】

 やはり素人はここまでか。というわけで、橘さんにお手本を作ってもらいました。

【橘さん版ジェレミー・レナー】

 おお、かなり似ている! 全体で見たときの雰囲気はかなり近いものを感じます。今回はモデルにする写真を橘さんと筆者で揃えて作成していったのですが、やはり明らかに差が出ますね。

 ただ、橘さんでもジェレミー・レナー作りはかなり大変だったようです。というのも、「黒い砂漠MOBILE」のキャラクリはそもそも「綺麗な顔」を作りやすいようにできていて、「顔のシワ」の項目などがありません。なので、ひとクセあるジェレミーさんとは、少し相性が悪かったとか。

 ちなみにですが、「ブラッド・ピットとか、トム・クルーズ、オーランド・ブルームあたりだったらすごく作りやすいと思う」とも言っておりました。美男向きだったかー!

そして最後のコツは「筋肉を知る」こと!

 筆者の場合は作っているとき、手を動かしながらでも「本当にこう動かすので合ってるのかなあ?」と迷うことが多々あったのですが、そんなとき、橘さんは顔のパーツを筋肉で見ているそうです。

 たとえば、眉毛はただ眉毛があるわけではなく、その下の筋肉に沿って眉毛があります。だから途中で切れているような眉毛でも、筋肉自体は実は目尻に向かって伸びている、というわけです。

 「美術系の学校ではデッサンの一環で簡単な解剖学の授業があって、骨格や筋肉を意識して描いたりします」と橘さんは言っていましたが、顔の作りをそのように捉えられると、キャラクリで作るべき形がパッとわかるんだそうです。

 打ち合わせで、僕の好きなクリント・イーストウッドの参考写真を橘さんに見せることがあったのですが、「この人は眉毛が特徴で、目と眉の間は三角のスペースがあって、輪郭はこうで……」とさらさらっと似顔絵を描きだしたんです。それがまあ雰囲気が出ている。

 形がわかるからこそアウトプットとして出せるというのは本当にその通りだし、さすがプロだなと感じた瞬間でした。

若かりしクリント・イーストウッドの特徴をさらさらと描く橘さん。似顔絵ではないのだが、雰囲気は実に怒っているときのイーストウッド

 今回「黒い砂漠MOBILE」で改めてわかったのですが、キャラクリにはやはり夢があります! 好きな俳優を再現しようとするだけでものすごい体力を持っていかれましたが、「ここはこうかな、こうかな」って手を動かしながら作るのがとっても楽しいんですよね。

 めでたくジェレミー・レナーも作れたことですし(橘さんがね!)、これでやっと本編が始められます!

【キャラクタークリエイトのポイント!】