素晴らしきかな魂アイテム
【魂インタビュー】黄金の血によって輝く聖衣を再現! 「聖闘士聖衣神話EX アンドロメダ瞬(新生青銅聖衣)~GOLDEN LIMITED EDITION~」
2019年10月10日 10:00
BANDAI SPIRITSコレクターズ事業部の秋葉原の直営店「TAMASHII NATIONS TOKYO」の新しい店舗限定商品「聖闘士聖衣神話EX アンドロメダ瞬(新生青銅聖衣)~GOLDEN LIMITED EDITION~」が登場する。
「聖闘士聖衣神話(セイントクロスマイス)」シリーズは、1980年代に発売された「聖闘士聖衣大系(セイントクロスシリーズ)」のコンセプトを受け継いだ商品である。アクションフィギュアに金属パーツを多用した聖衣(クロス)をまとう原作の聖闘士達の雰囲気を再現、キャラクターのプロポーションや造形を原作に近く、そしてカッコ良く再現した「聖闘士聖衣神話」はコレクターズ事業部を代表するブランドの1つである。
今回発売される「聖闘士聖衣神話EX アンドロメダ瞬(新生青銅聖衣)~GOLDEN LIMITED EDITION~(以下、「アンドロメダ瞬 ~GOLDEN LIMITED EDITION~」)」は、その名の通り聖衣のカラーがゴールドになったバージョンである。ストーリー中での“黄金の血”の力で金色に輝く聖衣を再現した本商品は独特の魅力がある。黄金の輝きをまとったアンドロメダ瞬がなぜ、「TAMASHII NATIONS TOKYO」の店舗限定商品として選ばれたか? 今回は本商品の魅力を担当者の寺野彰氏に語ってもらった。
黄金の血によって輝くアンドロメダの青銅聖衣
アンドロメダ瞬は「聖闘士星矢」に登場する青銅聖闘士(ブロンズセイント)。星矢と共に女神・アテナを守る聖闘士として戦う物語の主要人物である5人の聖闘士の1人だ。聖闘士の中では下級である青銅聖闘士でありながらその小宇宙(コスモ)は黄金聖闘士にすら匹敵し、アテナを守るため強大な敵に立ち向かっていく。
本商品は黄金聖闘士との戦いで破壊された聖衣が、真実を知り再びアテナの守護者へと戻った黄金聖闘士達の“血”によって復活した「新生青銅聖衣(ニューブロンズクロス)」である。新しい聖衣には秘められた力があった。星矢達が危機に陥りその小宇宙を燃え立たせたとき、聖衣の中の黄金聖闘士達の血が呼応し、聖衣を黄金に輝かせるのだ。黄金の聖衣の力を借りて、星矢や瞬は自分達を上回る敵を撃破することができたのである。
「アンドロメダ瞬 ~GOLDEN LIMITED EDITION~」は、小宇宙を燃え立たせ、聖衣が黄金に変わった姿を再現している。この姿は原作でも非常に印象的な姿だが、、商品のカラーバリエーションを展開することがある「聖闘士聖衣神話 EX」では黄金のアンドロメダ瞬 新生青銅聖衣はまだ発売されていなかったのだという。
寺野氏はまずTAMASHII NATIONS TOKYOで、「聖闘士聖衣神話EX ペガサス星矢(新生青銅聖衣) ~GOLDEN LIMITED EDITION~」が発売された経緯から説明してくれた。「聖闘士星矢」は日本はもちろん世界的に人気があり、そのアクションフィギュアである「聖闘士聖衣神話」も人気が高い。第1弾が星矢なのは、他の商品「ROBOT魂 <SIDE MS> RX-78-2 ガンダム ver. A.N.I.M.E. ~リアルマーキング~」、「超合金魂 GX-01R マジンガーZ(Tokyo Limited)」同様、“主役キャラクター”をまず発売したかったからだという。
実は「聖闘士聖衣神話EX ペガサス星矢」のゴールドバージョンは、過去に香港のイベントで販売したことがある。香港のイベントでは星矢と、「フェニックス一輝」が発売された。TAMASHII NATIONS TOKYO限定商品である「聖闘士聖衣神話EX ペガサス星矢(新生青銅聖衣) ~GOLDEN LIMITED EDITION~」は基本的には香港の限定販売されていたものと同じ仕様だが、改めて世界中のお客様に手に入る商品にしたい、という想いが寺野氏にあり、商品化が決定したとのことだ。
「新生聖衣が黄金色に変わるのは、本編中でもある要素で商品オリジナルのカラーではない。そういう点で、過去の限定品に非常に高価なプレミアがついているという現状に対応したかった。TAMASHII NATIONS TOKYOは日本から世界に魂ネイションズを発信していく場所です。人気の高い星矢の、新生聖衣の黄金色は特別感もあり、良いのではないかと思いました」と寺野氏は語った。
「アンドロメダ瞬 ~GOLDEN LIMITED EDITION~」を見ていきたい。注目したいのはやはりその金色だ。目の前にすると派手すぎず落ち着いた金色に見える。寺野氏は「聖闘士聖衣神話」の金色の出し方は2通りの方法があるという。1つは銀のメッキにクリアのイエローでコートする方法。黄金聖闘士の黄色味が強い黄金カラーはこの方法で塗装されている場合が多い。一方、今回の金色は金色のメッキを蒸着させているのだという。樹脂製パーツもこの金色に合わせた色味になっている。メッキと処理が異なるのだ。
金色のメッキを使った場合、ちょっとシックな印象のある金色になる。しかしクリアイエローのコートを行なう処理では出せない質感になるところが特徴だという。派手さはないが独特の金の質感を表現している。筆者にも「青銅聖衣」が金に変わる色、としてはぴったりだという印象を持った。
瞬が発売されたことで広がる今後の展望、あの強敵も登場!?
もう1つ「アンドロメダ瞬 ~GOLDEN LIMITED EDITION~」は、オリジナルである「聖闘士聖衣神話EX アンドロメダ瞬 新生青銅聖衣」と髪色が変わっている。今回は寺野氏にサンプルを持ってきてもらい、比較をすることができた。
比べると「アンドロメダ瞬 ~GOLDEN LIMITED EDITION~」の方が髪の色が明るい。これはオリジナルの赤い聖衣をまとう場合の髪との対比を考えての変更だという。アニメの場合、作画の色味は地色、ハイライト色など複数の色が用意されている。「アンドロメダ瞬 ~GOLDEN LIMITED EDITION~」の明るい髪色は、聖衣が黄金色になったことへの色のバランスを考えての配色とのこと。つまり作画においての変化を考えた、原作準拠の配色としては変わりがないとのことだ。
“作画による表現”という意味では、「聖闘士聖衣神話EX」シリーズが、アニメ「聖闘士星矢」における後半の作画を意識している。これはアニメーターの荒木伸吾氏の作風がより強く出た、シリーズ後半のOPに近い雰囲気と言える。このため「聖闘士聖衣神話EX」は頭身が高めのプロポーションを再現している。現在、、「聖闘士聖衣神話」シリーズはリバイバルなども含めると様々なシリーズが展開しており、それぞれの良さがある。「聖闘士聖衣神話EX」においては、細身で頭身の高いキャラクターの雰囲気が楽しめるシリーズだという。
「アンドロメダの新生青銅聖衣」の面白さとしてはやはり星雲鎖(ネビュラチェーン)が大きな特徴だ。攻撃を行なう右手の鎖の先端は三角形のスクェアチェーン、防御を行なう左手の鎖は先端が円形のサークルチェーンになっている。瞬はこの鎖を自由に操り攻撃と防御を行なう。鎖は自己防衛本能を持っており敵をどこまでも追い詰めるという。
「アンドロメダ瞬 ~GOLDEN LIMITED EDITION~」は鎖も美しい金メッキで再現。この鎖をどのように置くかもポージングの楽しさに繋がっている。女性と見まごうばかりの美貌もきちんと再現されており、豊富な表情パーツも相まって、プレイバリューの高い商品だ。
星矢の次に瞬というラインナップに関して、寺野氏は「原作でも星矢の後、瞬は星矢のライバルになるかと思われた邪武を破って印象的な登場をする」という点を挙げた。また、香港では「フェニックス一輝」が星矢と共に販売されたが、TAMASHII NATIONS TOKYOでは瞬を発売することできちんと香港とは異なる商品も発売していく、ということを示したかったとのこと。こうなると主要キャラクターの5人、星矢、瞬、紫龍、氷河、一輝が揃う日が来るのも期待してしまうところだ。
さらにもう1つ、瞬がこの時期に選ばれた理由があると寺野氏は語った。10月後半に、瞬が「ポセイドン編」で死闘を繰り広げた海将軍(ジェネラル)の商品化が予定されているというのだ。「聖闘士聖衣神話」シリーズ全体を見ている寺野氏だからこそ、「このキャラクターと瞬を一緒に並べたい」と思ってもらえる様に、販売時期を調整したとのことだ。
「『聖闘士聖衣神話』シリーズは、海将軍も含めた様々なラインナップもコンプリートしたいという願いと共に続いているシリーズです。今後のラインナップとしてこの場所で明確な約束はできませんが、こちらも皆様の期待に応えるべく全力でがんばっています。信じて頂ければ」と寺野氏は今後の商品展開に関して語った。
ユーザーへのメッセージとして寺野氏は「TAMASHII NATIONS TOKYOでの『聖闘士星矢』シリーズの第2弾となります。今後のラインナップもご期待いただき、ぜひお店で手にしていただければと思います。そしてTAMASHII NATIONS TOKYO限定商品としてだけでなく、『聖闘士聖衣神話』シリーズ全体としてもコレクションする価値のある商品です。楽しんでいただければ」と語った。
改めて商品を前にすると、やはりアクションフィギュアとしても楽しい商品だという事にも気づかされた。聖衣をまとったキャラクターがしっかりと動き、様々なポーズを取らせることができる。シリーズ商品としての進化も実感でき、かつ特別感のあるアイテムである。単体の商品としても魅力的であり、今後の展開も楽しみなところだ。
(C)車田正美/集英社・東映アニメーション
※写真はフラッシュで撮影を行なっているため、各部の彩色などが実際の商品と異なります。