レビュー

「デストロイ オール ヒューマンズ!2 - リプローブド」レビュー

脳幹直撃! おバカさ満載の人類虐殺エイリアンアクションがさらにパワーアップ

【デストロイ オール ヒューマンズ!2 - リプローブド】

発売元:THQ Nordic

開発元:Black Forest Games

発売日:
Xbox Series X|S版:8月30日
PC版:8月31日
PS5版:9月15日
価格:
Xbox Series X|S版:5,150円(税込)
PS5/PC(Steam)版:5,170円(税込)
CEROレーティング:Z(18才以上対象)

プレイ人数:1~2人

 うぉー! 地球人を皆殺しにしたいぜー! と日々、ストレスを抱えている人たちに朗報だ! そんな鬱屈とした気分を吹き飛ばすような爽快侵略アクションが発売される! その名もずばり「デストロイ オール ヒューマンズ!2 - リプローブド(以下、DAH2)」だ。“人間皆殺し”という何とも分かりやすいドストレートなタイトルとなっている。

 本作はTHQ Nordicがリリースするエイリアン侵略アクションアドベンチャー。タイトルが示す通り、本作は宇宙から来たエイリアンが主人公というぶっ飛び傾向強めの設定。宇宙からやってきたエイリアンがやる事と言えば、なんといっても地球の侵略だよなぁ、ということで、本作は次から次へと地球人を虐殺しまくるというとんでもないタイトルとなっている。

 “2”の名が示す通り、本作には前作も存在する。元々は2007年に発売されたプレイステーション 2向けタイトルがオリジナルで、近年にはリメイク版も登場。2021年にはNintendo Switch版もリリースされている。「1」では1950年代のアメリカを舞台に宇宙人がアメリカを混乱に陥れるといった内容だった。

 今回「2」をプレイするに当たって「1」のリメイク版もプレイしてみたが、その内容は本作と変わらずぶっ飛んでおり、円盤で地球にやってきたエイリアンが周囲の住民たちを皆殺しにするという展開からスタート。この導入部からして、正に1947年にアメリカで話題になった円盤が墜落したという「ロズウェル事件」を元ネタにしていることがわかる。

 当時はこうした宇宙人ブームから、多くのSF映画や小説などが多くリリースされ、人気を集めていたが、宇宙人ブームから生まれた数多くの事象や当時のSF映画、小説などをモチーフにした本シリーズは、エイリアンを操作して人間どもをぶち殺す気分爽快アクションというだけではなく、そうした古き良きSFが好きな人にもおススメできるシリーズとなっている。

【Destroy All Humans! - Release Date Trailer】

 そんなハチャメチャなシリーズの2作目ということで、本作は時系列的にも純粋な続編。今回の舞台は「1」から10年後の古き良き1960年代アメリカが舞台となっている。

 時代背景としてはヒッピーたちの反体制運動が盛り上がっていた他、アメリカとソ連の冷戦時代、各国にアメリカのCIAやソ連のKGBのスパイたちが潜入して暗躍していたとされるが、本作でもこうした背景を余すところなくネタにしており、今だからこそ許されるギリギリのところをガンガン攻めた内容となっている。

 ということで、早速「デストロイ オール ヒューマンズ!2 - リプローブド」のハチャメチャなエイリアンの様子を見ていくことにしよう。

【『Destroy All Humans! 2 - Reprobed デストロイ オール ヒューマンズ!2 - リプローブド』ロケーション紹介トレーラー】
「デストロイ オール ヒューマンズ!2 - リプローブド」はエイリアン側に立ち、1960年代アメリカを舞台に地球を侵略する侵略アクションアドベンチャーだ
前作の「Destoroy All Humans!」リメイク版はパッと見では「2」と区別が付きにくいが、こちらも最高に面白い!
オープニングで「ちょっとだけよポーズ兄貴」が出てきて、いきなり度肝を抜かれる。まぁこういうおふざけ全開というのが素直に伝わる意味ではいいオープニングなのかも?

こんなにえぐい!エイリアンたちの侵略手段

 本作の主人公は、一目で宇宙人と分かるグレイをモチーフにデザインされた凶悪そうな面構えのエイリアン「クリプトスポリジウム-138(以後クリプト)」だ。今回はデフォルトで見た目のスキンを変更できるカスタマイズも用意されている。

 色違いのスタイルが豊富に選べるだけでなく、獣をモチーフにデザインしたちょっとヒーローっぽいスキンも多く用意されており、これまでの「DAH」シリーズと異なる感覚で楽しむことも可能だ。さらに物語を進めたり、チャレンジを達成することでアンロックされる追加スキンも20種類以上用意されており、スキンを変えつつ遊ぶのも面白い。

 本作ではゲーム開始して間もなく、いきなりKGB(旧ソ連国家保安委員会)に命を狙われ、戦闘が開始する。クリプトの攻撃パターンは実に多種多様で、デフォルトで持っている「ザップ・O・マティック」は電撃で人間を攻撃する銃となる。他にもメインミッションを進めるにつれて、利用可能な武器はどんどんと増えていく。中には人間の脳をハイにさせ、強制的に踊らせる「フリーラブ」や、直接攻撃せずに人間を拘束して弾き飛ばす「ディスロケーター」、人間の細胞を分解してしまう凶悪な「分解光線」などなど、どんどん色々な武器が使えるようになっていく。

操作可能な状態になったら、メニューの「クローン・チャンバー」を開くことで、豊富なスキンからクリプトのデザインを自由に変更できる。いきなりかなりの数のスキンが選択できるし、例えば「ペールライダー」なんかアメコミヒーローのようなカッコよさで逆に使うか迷う
新たに入手した武器はLBボタンの武器ホイールからすぐ切り替えできる。なお、筆者の環境ではまだ未開放だが前作でも話題になったあの「アナルプローブ」(尻から脳みそを引き出す攻撃!)は「分解光線」のすぐ下にいるのでそのうち解放できるだろう
「分解光線」ではどっかで見たような演出で撃たれた人間の肉体が消滅していく。余談だが、本作の敵弾はかなりゆっくりで見てから回避余裕なのでそれも気持ちよく戦える要因の1つだ

 凶悪な武器の数々にとどまらずクリプトには超能力も備わっている。しかも映画などで見た事のあるようなあるある超能力ばかりだ。まずは有名な「サイコキネシス」で、人間や物体を持ち上げて投げ飛ばせる能力。他にも人間の考えていることを読み取れる「コーデックス・スキャン」、短期記憶を消去する「ヒプノブラスト・フォーゲット」、さらには人間の体を乗っ取れる「ボディスナッチ」なんてのもある。

 特に「ボディスナッチ」は強力な能力だ。当たり前だが、この世界ではエイリアンが素の状態で街を歩いているとあっという間に通報されて警官やら軍隊やらが物騒な武器を持って大集合してしまう。これだけ凶悪な武器や超能力を持つクリプトが人間ごときの攻撃でやられるわけはないだろう! と言いたいところだが、エイリアンと言えども限界はある。体の周りを覆うエネルギーシールドが一定までは敵の攻撃を防いでくれるが、これが破られ、本体に一撃を喰らうと致命傷になってしまうのだ。

 そうならないためにも、普段の街歩きなどは、適当に歩いている人間の体を乗っ取って動くのが有効だ。クリプトには空を一定時間飛べる「ジェットパック」も備えているので、エイリアンの姿で移動する場合は、これでビルの屋上から屋上へと転々と移動するのが、人間どもの不要な攻撃を避ける有効な手段の1つだ。なお、ボディスナッチに成功すると、シールドの色が変化し、時間経過とともに減るようになる。ボディスナッチも無限に使用できるわけではないため、この色の変化したシールドが全てなくなると、乗っ取りは強制解除されてしまう。

超能力「サイコキネシス」で触れずに警官を持ち上げてパトカーにぶつける!するとなぜかパトカー大爆発!なんでだよ!やりすぎだよ!
「ボディスナッチ」はほぼ全ての人間の肉体を乗っ取れる能力だ。乗っ取るところを見られた場合、周囲の警戒は解除されないので、そのような場合は一度人の目をそらす必要がある
クリプトの状態のまま街中を歩き回ると警戒度が上がり、すぐ警官が追ってくるので「ジェットパック」で飛んでビルの屋上などに隠れていれば、比較的すぐ警戒度は下がる

 つまるところ、人間への攻撃手段はどれもこれもえげつない。まぁ「ザップ・O・マティック」の電撃攻撃は人がビリビリと身動きが取れなって倒れるだけだが、「ディスロケーター」で吹っ飛ばされた人たちは最終的に地面に上半身が埋まった状態で埋もれてしまったり、「分解光線」は昔のSF映画のような演出で体が消えていく。

 また、後述のDNA抽出の際に使う「脳抽出」は文字通り脳みそを抜き取り、中味のDNAを吸収する。そのビジュアルは脳みそのみを抽出、というよりはもう面倒だから首から上を丸ごとぶっこ抜くといった感じで面白いくらいに人の頭がすっ飛ぶ、まさにギャグのようなビジュアルだ。首チョンパされた人間は気の毒な気もするが、脳抽出で得られるDNAはクリプト自身の能力強化に必要なアクションのためなので仕方ない。

「ザップ・O・マティック」は初期武器ながら、一定時間のチャージタイムで使える電撃攻撃は使い勝手がかなりよくてついつい重宝してしまう。痺れた敵をよく見ると、昔のギャグマンガ的表現「骨が光って見える」演出をやっている。やはりギャグか
本作最大の売りの1つ、首チョンパ! ただよく見ると、首が飛んだ瞬間に脳みそのみになっているほか、血ではなく緑色の何かを吹き出しているので、言葉ほど凄惨なビジュアルには見えない。個人的にはグロ苦手なのでありがてぇ
序盤で使える「ディスロケーター」で捕まえた人はすごい勢いで画面内を飛び跳ねて他の人間を殺したり、車両などに激突してダメージを与えたりできる

 そして、まだまだクリプトには攻撃や移動手段がある。というか宇宙人と言えばこれでしょ? ということで比較的早い段階からクリプトは円盤を利用できる。円盤の離着陸は特定の場所でしか行なえないが、円盤を使う事で、より効率的に人間たちや乗り物などを破壊できる。

 円盤の操作や仕組みはクリプトと似ている。シンプルに戦車や車などを破壊できる攻撃的な「破壊光線」といった凶悪な武器以外にも複数の武器を備え、ストーリーが進むにつれて解放されていく。これらを切り替えて使えるようになるのだが、こうした操作もクリプト自身を操作するのとほぼ変わらないので、違和感なく円盤が操作できる。

 また円盤自身にもシールドがあり、戦車などの攻撃を防いでくれる。シールドがなくなると円盤自身にダメージが入るようになる。シールドの回復は、円盤の「ドレイン」の機能を使う事で、人間や物質からのエネルギーをシールドに転用して補充することができる。

 また、円盤には武器や装備を強化する「ポックス・マート」や、人間から抜き取ったDNAを使ってクリプト自身の超能力を強化できる「遺伝子ブレンダー」も備えるため、これらの利用のためにも円盤への搭乗が必須となっている。

 こうして凶悪なクリプトの能力を解説してきたが、こうして見ているとクリプトは圧倒的に強いように見える。実際に圧倒的に強いのは間違いないのだが、敵の人間たちも人数が増えてくると対処するのが厄介だったり、一筋縄ではいかない。人間の虐殺もそう簡単なことではないのだ。

 このように、タイトル名こそ暴力的なものの、一方的にクリプトだけが強くなってやりたい放題できるわけではない。ほどよく人類が抵抗してくるバランスがいい感じなのが本作の魅力の1つと言える。

1950年代に撮影されて話題になった空飛ぶ円盤(UFO)をモチーフにした本作の円盤。シリーズお馴染みの乗り物で、特定の場所でしか乗り降りできない
離着陸ポイントはフィールドのあちこちに配置されている「アークヴードル」の遺跡を起動することで解放される
円盤搭乗時には「ポックス・マート」や「遺伝子ブレンダー」が利用できる。遺伝子ブレンダーのDNAを採取できるようにする場合は、メインミッションをある程度進める必要がある

育成要素もてんこ盛り!パワーアップでさらに残虐非道に!

 前述で触れた通り、クリプトが入手した武器はデフォルトでも凶悪な物ばかりだが、さらに強化する事もできる。例えば「ザップ・O・マティック」の場合、最初は単体の敵にしか攻撃できないが、強化する事で電撃が連鎖するようになる。さらに1度のチャージで貯められるバッテリー容量を増加すれば、1度の攻撃でより長く連続照射することが可能になるなど、好みでカスタマイズできるのがうれしいところ。

 武器をカスタマイズするのに必要なのはミッションクリアなどで手に入る「フロテック」だ。「フロテック」はクリプトの武器だけでなく、超能力の強化、円盤の武器や能力の強化など様々なところで活用されるので、積極的に集めていきたい。これら強化は円盤での「ポックス・マート」で行なうことができる。武器以外にもエネルギーシールドの強化や、通常操作のダッシュの強化、また円盤が装備するシールドや武器の強化もここで行なえる。

 また、こうした武器などのクリプトの装備とは別に、自身の超能力をさらに強化する事も可能だ。超能力の強化は同じく円盤にある「遺伝子ブレンダー」を使う必要がある。強化に必要な物は前述の「脳抽出」を使って人間の脳から抽出されるDNAだ。遺伝子ブレンダーで提示された条件に合致するDNAを必要な分だけ回収することで、もともと強力な超能力をさらに強化できる。

 なお、円盤にはDNA抽出を1人1人ではなく、まとめて複数の人間から簡単に抽出できる「スラープマスターV8」という武器を備えている。これを使うとまとまって出てきた警官や軍人を同時に餌にできてしまうので、円盤に乗っている時は積極的に活用してガンガンとDNAを回収していきたい。

円盤の「ポックス・マート」では武器や装備などを強化できる
「遺伝子ブレンダー」が使えるようになるとレシピをトラッキングできるようになる。画面右に指定された人間のDNAを一定数集める事で注入できるようになる
注入が成功すると超能力がさらに強化される

えぐいだけじゃない!ゲームとしての魅力も満載

 本作のメインストーリーはKGBのエージェントに追われるところから始まる。しかも前作からの仲間であるポックス博士が滞在していたクリプトの母船はオープニングのカットシーンで何者かの手により爆発してしまっている。いきなり死んだ! と思いきや、実際のところクリプトたちは肉体を超越したフロン帝国の宇宙人であるため、ポックス博士もその意思は生き残っており、本作でもメカにダウンロードされ、クリプトの補佐をしてくれる。

 KGBの襲撃の後はヒッピーたちのテロ活動の阻止へと目的が変化していく。奴らがテロで使用しているのは「レベレード」と呼ばれる化学物質で、これを吸収した人間はハイな気分になるようで、これをばらまく計画を立てているのだ。

 ところがヒッピーたちを追っていくと、ヒッピーが持つにはいささか不自然な凶悪武器が登場したり、裏で何かが暗躍しているのが見えてくる。こうしてクリプトは事件を探っていくことになるのだ。

 とざっくりあらすじを書くとシリアスな展開に見えなくもないが、本作に登場するキャラクターたちはどいつもこいつもイカれた連中ばかりのため、そこまでシリアスな印象にはならない。当然クリプトとポックス博士との会話は、どこか人間とは価値観の異なるテイストの宇宙人ジョークが紛れ込むため、全体的にはコミカルに話が展開していく。

カットシーンでは陰で動くKGBたちの様子が確認できる。あ、やっぱりスターリンって言ってますね。この後のカットシーンでも、ロシア人とか露骨に言っちゃっているが、1960年代の冷戦時代の話なのであしからず
クリプトの宇宙人ジョーク……と言おうと思ったが、クリプトは前作以降アメリカでの生活が長いこともあり、若干アメリカかぶれの節が見受けられる
前作では肉体があったポックス博士だが、今回はこの機械から出るホログラフだけとなってしまった。が、本人はあまり気にしていないようだ

 メインストーリーを進めていく上ではクリプトが持つ様々な能力を次々と駆使する必要がある。例えば、ヒッピーの偉い連中から話を聞きだすためには、クリプト自身がヒッピーにボディスナッチしないと会話がそもそも成り立たない。また、飛行船から「レベレード」をばらまこうとする計画を阻止するためには、円盤を駆使してこれら飛行船を撃ち落す必要があるなど、メインストーリーを進める事で、ヒッピーたちの怪しい計画が少しずつ明るみに出てくるだけでなく、クリプト自身も新たな装備や能力が追加されていく。

 メインストーリーを進めるとクリプトはどんどん強化されていくし、話の続きも気になる展開で楽しめるし、自然な流れで本作の深い部分にだんだんと引き込まれていく。

 それと、メインストーリーを進めれば移動できる場所がどんどん増えていく。最初のうちはアメリカの大都市「ベイシティ」での活動がメインだが、ストーリーが進むにつれて世界中の様々な都市5か所で物語が展開していく。日本も舞台の1つになっているので、高度成長期(であるはず)の日本がどのような形で登場するのかぜひ楽しみにしていただきたい。

 本作ではゲームのメインストーリーとは別に遺物やポスター、歌など収集が目的のコレクション要素も存在する。歌を収集するとメニューの「ジュークボックス」から楽曲が再生できるなど、当時流行りの建物の様子や音楽などが楽しめるようになっており、これをやりこむだけでも面白い。筆者といえば、コレクションのために何もないように見える街の裏側などを歩き回っている日々だ。

 このようにメインストーリー以外でも楽しむ要素が盛り込まれており、ストーリーも進めたいしコレクションも集めたいと、どこから手をつければいいのか悩ましいほどボリュームたっぷりとなっている。

ミッションを進めるための会話を成立させるためには、「ボディスナッチ」で人間の身体を乗っ取ったり、場合によってはヒッピーや警官など特定の職業の人間に取りつく必要がある
円盤メニューから見られる「ホロポックスデッキ」で現在クリアしたメインミッションの状況を見ると、まだ行った事のない地域が4つもあるのがわかる。この中に日本があるみたいだが……
歌を拾うとメニューのジュークボックスから拾った音楽が聴ける。こういうの集めたくなっちゃうんだよなぁ

やりたい事が盛りだくさん、エイリアンの地球征服は始まったばかり!

 以上、簡単ではあるが「デストロイ オール ヒューマンズ!2 - リプローブド」をプレイした様子を紹介してみた。正直なところ本作の魅力は他にもたくさんあり、例えば風景のビジュアルが実はとても美麗なのだ。デフォルメされてはいるが、ベイシティの街並みや海、公園の自然の風景は「ジェットパック」で空を飛びながら眺めても、ビルの屋上から眺めてもかなり精細に描き込まれているのが分かる。戦いを忘れてのんびり眺めていたくなる。

 一方で本作の魅力の1つである、人間との激しいバトルについても触れておきたい。人間を虐殺しまくる内容なのでバイオレンス要素高めのようにも思えるが、本作に登場する人間たちはどいつもこいつもコミカルな味付けが施されており、ギャグマンガのようなテイストで虐殺を楽しめる塩梅になっている。そういう意味では昭和の時代に流行ったナンセンスギャグのようにも見える内容であり、そこまでのグロテスクさは感じないのが不思議なところだ。

 コレクション要素もやりこみたいし、メインミッションも進めてはやく武器を強化したいし、新たな場所にも行ってみたい。そもそも超能力を強化するために、人間を虐殺しまくって脳抽出しまくりたいし、さらには謎めいた物語の結末も気になるところだ。

 どうせふざけるならとことんふざけて騒ぎまくる。そんなおふざけが詰まった古き良き時代を、エイリアンになって虐殺の限りを尽くす。「デストロイ オール ヒューマンズ!2 - リプローブド」はそんなノスタルジックさとハチャメチャさが詰まった至高の1本と言える。ぜひエイリアンになってヒャッハーしてはいかがだろうか。

円盤の備える「破壊光線」で街中の空を飛ぶ飛行船を次々と仕留めるミッション。円盤操作は右スティックで上下の昇降を忘れなければ感覚的に操作できる
意外と背景がきれいでついつい眺めたくなってしまうが、今は「スラープマスターV8」で軍人どもをまとめて回収するかんたんなお仕事中。と言いつつ、軍の施設のため、油断していると猛攻で円盤が大ダメージを負ってしまう
公園内のステージでは、森の木々の様子や海の様子もかなり精細に描かれている