ゲーミングPCレビュー
NEXTGEAR-NOTE i420PA1
実機を触って使い勝手をチェック。ゲーミングPCとして便利な機能を搭載
(2014/3/31 00:00)
実機を触って使い勝手をチェック。ゲーミングPCとして便利な機能を搭載
最後となるが、ここからは製品の写真やユーティリティの画面を見ながら実際の使い勝手について検証していこう。
まずはその大きさだが、横幅330mm、奥行きが227mmのA4ノートPCサイズで非常にコンパクトだ。厚さが31.9mmと熱くなりがちなゲーミングノートPCとしては非常に薄く、重量は約2.1kg。持ち歩きにも支障がない範囲だ。
本体の左右に用意されたインターフェイスはUSB 2.0×1、USB 3.0×3、1000BASE-T、ヘッドホンとマイク端子のほか、映像出力のHDMIとDsub 15ピン、SDメモリーカードリーダーと豊富。とくにUSB 3.0端子が3つと多いのがうれしい。
デザインとしては全体的に落ち着いた作りでトップパネルなどはマットブラック、キーボードまわりや液晶のベゼル部はメタリックグレーを基調にしたカラーリングだ。キーボードはアイソレーションタイプでA4ノートPCとしては一般的なキーストロークとピッチだが、キーとキーの隙間があるため、ほかのキーを引っかけにくく、スタンダードなキー配置と相まって、タイプ自体はしやすく感じる。
また、このキーボードにはバックライトがついており、消灯や光具合の調整も可能だ。暗い中でゲームをプレイしていると、たまにキーの位置を見失うこともあるため、暗所でのゲーム中にキーのポジションを確認する際に役立つだろう。さらに、本機はゲーマー向けということで、Windowsキーの有効無効を切り換える機能を持っている。切り換えはバックライトの調光と同様に「Control Center」と呼ばれるユーティリティソフトから行なうことができる。「Control Center」は、このほかにもいろいろとハードウェアの調整を行なうことができるようになっており、無線やBluetoothなどを停止する機内モードやタッチパッド、Webカメラなどの有効無効の切り換えなどを行なうことができる。
電源ボタンはキーボードの右上に配置されており、電源を入れると青色LEDが光るようになっている。キーボード左上にあるキー関連のインジケータも青色LEDだ。パームレスト手前、やや左にあるインジケータは左から電源、充電状態、機内モード、ストレージのアクセスランプの四つが用意されており、いずれも緑色のLEDが採用されている。
バッテリは製品の表示を見ると5,600mAhであることがわかる。スペック上ではバッテリ駆動時間は5.4時間となっており、バッテリのみでも小1時間はゲームを楽しむことができそうだ。
ただし、付属のACアダプタはA4ノートPCとしてはちょっと大きめだ。モバイル向けとはいえ、最高クラスのCPUとGPUチップを別で搭載しているため、アダプタの定格出力が120Wと大きく、おのずとアダプタ自体のサイズも大きくなってしまう。これは仕方ないところだろう。しかし、本機の性能は一昔前のハイエンドゲーマー向けのデスクトップPCの性能に匹敵する。その性能を120Wという低消費電力で実現しているという点に注目したい。
コンパクトなノートPCという付加価値が欲しいPCゲーマーにお勧め
最高のCPUにGPUチップの搭載。mSATAインターフェイスを2つ持ち、SSDのRAID 0構成も可能な豪華なストレージ。フルHDのディスプレイ。持ち運びに便利なA4サイズという小型のボディ。ゲーマー向けに考えられたこまやかな配慮などなど、数え上げればキリがないが、「i420」シリーズはノートPCという制約のある中でゲーミングPCとして十分な性能を持った製品だ。ベンチマークを行なった「i420PA1」は最上位機種のため、下位の機種についてまでは検証できていないが、グラフィックス機能に高く依存するゲーム環境はCPUが多少貧弱でも十分な働きをしてくれるものと推測される。
単純にゲーム機としてPCを用意するならデスクトップPCのほうがコストパフォーマンスが高いのは言うまでもないが、ノートPCだからこそできることが一杯あるだろう。それは日本の住環境におけるPCの置き場所の問題であったり、持ち歩いてゲームを楽しんだりといった新しい付加価値だ。友人のもとにPCを持ち込んで対戦や協力プレイをするのも1つの楽しみ方だろう。筆者は長期の出張や帰省中に時間ができたらゲームを楽しみたいと考えたこともあった。そんなときに本機が手元にあれば楽しく時間が過ごせるだろう。
「NEXTGEAR-NOTE i420」シリーズは、そんな付加価値を求めるユーザーにお勧めのゲーミングノートPCだ。