PS3/Xbox 360ファーストインプレッション
地球防衛軍4
巨大生物たちが押し寄せるんだ! シリーズの様式をゆがめることなく、新しい“遊び”に進化
- ジャンル:
- オンライン・3Dアクションシューティング
- 発売元:
- 開発元:
- プラットフォーム:
- PS3
- Xbox 360
- 価格:
- 6,980円
- 発売日:
- 2013年7月4日
- プレイ人数:
- 1~2人(オンライン:1人~4人)
- レーティング:
- CERO:D(17歳以上対象)
(2013/7/4 00:00)
ディースリー・パブリッシャーは、プレイステーション 3/Xbox 360用オンライン・3Dアクションシューティング「地球防衛軍4」を7月4日に発売する。価格は6,980円で、CEROレーティングはD(17才以上対象)。今回は、公開可能とされているゲーム最序盤のファーストインプレッションをお届けする。本作にはオフライン/オンライン ミッションモードと対戦モードが用意されているが、執筆が発売前につきレビュー対象はオフライン ミッションモード限定という点もあらかじめご了承願いたい。
念のため ~「地球防衛軍」シリーズとは?~
「地球防衛軍」シリーズは、2003年6月にプレイステーション 2で発売されたアクションシューティング「SIMPLE2000シリーズ Vol.31 THE 地球防衛軍」以来、多くのユーザーを魅了してきた作品。昨年9月にPS Vita「地球防衛軍3 PORTABLE」が発売されているが、ナンバリングタイトルとしては2006年にXbox 360で発売された「地球防衛軍3」以来、実に約7年ぶり。ゲーム本編も「地球防衛軍3」の7年後が舞台と、実に心憎い設定がなされている。
さて……「地球防衛軍」シリーズってなんですか? という初見の方向けに概要をざっくり説明すると、本シリーズはプレーヤーが“連合地球軍(通称:EDF)”の一員となり、地球を侵略しようとする巨大生物や異星人(フォリナー)の大群と戦うというもの。蟻や蜘蛛などの巨大な昆虫や生物、異星人の未確認飛行物体や未知の兵器が、まさに“雲霞(うんか)”のごとく迫りくる絶望的なシチュエーションと、それに立ち向かう“悲壮感”が大きな魅力のひとつ。シリーズ初期はプレーヤーが“軍神”よろしく唯一の対抗手段としてNPCというかボイスオンリーのモブ隊員が引くほどの大活躍を見せるのだが、「地球防衛軍3」でモブ隊員の存在が一躍クローズアップされ、ゲーム中にきちんとしたグラフィックスで登場。かつて孤独に戦っていたそれとは異なる“隊員たちとの共闘感”が強く打ち出され、本作においても雰囲気を盛り上げる欠かせない演出のひとつとなっている。
主人公隊員の装備も、初期は1960年代以降の子供向け特撮番組を思わせるデザインだったが、シリーズを重ねるごとに現代的かつリアルな要素を取り込み、さらに迫力あるものへと進化。「地球防衛軍3」でファンをうならせたというか「うおおお!」と咆哮させたグラフィックスもさらにグレードアップ! より“濃さ”が増している印象だ。昆虫のたぐいが苦手という人は一見しただけで「ひいっ!」と悲鳴をあげそうだが、本シリーズは“B級特撮”テイストも魅力のひとつ。シリーズ初体験という方々には、そのあたりも踏まえて楽しんでいただければと思う。
ゲームシステムは、ミッション選択方式。モード決定後は、ひとりもしくは画面分割によるふたりプレイどちらかを選択。後述する兵科、装備、カラーを決めた後、出撃したいミッションと難易度(EASY、NORMAL、HARD、HARDEST、INFERNOの5段階)を選定。余談ながら、本レビュー掲載画像はネタバレ対策で「ミッション10」、「難易度NORMAL以下」に限定してある。歴戦の隊員たちは安心して読み進めてほしい。
増えた兵科 ~レンジャー、ウイングダイバー、エアレイダー、フェンサー~
プレーヤーが操作する兵科は、レンジャー(特戦歩兵)、ウイングダイバー(降下翼兵)、エアレイダー(空爆誘導兵)、フェンサー(二刀装甲兵)の4種類。レンジャーとエアレイダーのみ回避動作が共通化されているが、それ以外は外観や装備も含めてそれぞれ際立った特徴をもっている。
レンジャーは、さまざまな武器の扱いに長けた戦闘のエキスパートで、本シリーズにおける超基本兵科。機動力は標準的だが、L2(PS3)またはLT(Xbox 360)ボタン(いずれもデフォルト設定時)と左スティック同時入力の“前転(回避)”が優秀。無敵時間を利用して巨大生物や異星人の攻撃を回避し、ライフル、バズーカ、グレネードなど装備武器を駆使して的確にダメージを叩き込んでいく。ただし、慣れないうちは同時入力の失敗による「ただのジャンプ」に化けがち。高難易度ではたった1回のミスが致命傷になることが多く、新米隊員は特に注意されたい。
ウイングダイバーは飛行用ウイングを装備し、立体的な機動および攻撃が可能な兵科。画面右側にあるエネルギーゲージは、飛行および装備武器の使用により少しずつ減少。ゲージは未使用時に順次回復していくため、残量を意識しながらバランスよく行動していくことが最重要。武器構成はレンジャーと似ているが、短射程で高威力の「レイピア」など近距離用にかなりクセがある。飛行を実現するための軽装ゆえにアーマー(体力)が低く、調子にのって飛び回ると痛い目にあわされることもしばしば。レンジャーに比べると安定感に欠けるが、そのあたりを操作スキルでカバーできればレンジャーをはるかに上回る瞬間火力をたたき出す。
エアレイダーとフェンサーは、今作が初登場となる兵科。エアレイダーは砲撃やビークルの要請、体力回復ユニットの設置、レーザー誘導など“支援”に特化した兵科で、初期装備もそれに準じたものとなっている。支援兵科ゆえに直接敵と戦うのは不得意だが、吸着爆弾を射出してズーム/起動ボタンで任意に爆破させられるリムペットガン、設置型の地雷などを駆使すれば、支援の枠を超えた活躍も十分可能。なお、砲撃やビークルの要請は、1度使った後は一定以上の「戦功」がたまらないと再要請不可。「戦功」は現地で敵を倒すことで少しずつ蓄積されていく。
フェンサーは、アーマーで身を固めた重装備の兵科。他兵科が1種類の武器/装備を切り替えながら戦うのに対し、フェンサーは左右腕に装備したふたつの武器を同時に使用可能。他兵科と異なり、たとえば右手武器をリロードしつつ左手武器で戦うといった火力を絶やさない戦い方が可能。戦場に持ち込める武器も、レンジャーとウイングダイバーの2種類、エアレイダーの3種類に対し、フェンサーは4種類と重装らしい仕様となっている。このように火力面は申し分ないフェンサーだが、問題は“機動力”。重装ゆえに亀のような鈍重さで、最初に触った人は誰もが「うわっ、重っ!」となること必至。装備武器ごとにR1とL1(PS3)またはRBとLB(Xbox 360)で使える特殊能力が変化するなど、全兵科のなかでもっとも“尖った”存在といえる。
武器は、敵がドロップする武器アイテム(緑色)を回収するとクリア後のリザルト画面でランダムに追加される。すでに持っているものとダブることもあり、このあたりは運任せ。高難易度ほど高性能な武器が出現しやすいが、なれないうちは無理をせず低難易度で地道にアーマーを回収し各兵科の体力上げを平行して行なっておくことをおすすめする。