「BLAZBLUE ALTERNATIVE DARKWAR」レビュー! 新たなる”蒼”の物語がスマートフォンでついに開幕

BLAZBLUE ALTERNATIVE DARKWAR(ブレイブルー オルタナティブ ダークウォー)

主人公はプレーヤー自身! 激動の「暗黒大戦」を体感できる圧巻のストーリー!

 メインストーリーは、記憶があやふやな状態の主人公と、主人公を護衛する「御剣機関」の少女「シエル」が出会うところから始まる。世界中の魔術や錬金術を保護・管理する「魔道協会」の総本山がある「魔道都市イシャナ」を訪れた主人公は、自身が通う予定の魔道学園の案内を受けている最中に不思議な現象に巻き込まれて戦いに身を投じることとなる。人が消え、魔物や敵対者が跋扈する「魔道都市イシャナ」で生き残る事はできるのか、また「シエル」や敵対者たちの目的は何なのか、という序盤から怒涛の展開が繰り広げられる。「BLAZBLUE」シリーズを遊んだことのあるプレーヤーであれば、主人公を案内する「カズマ」の存在でニヤけたり、敵対者の見た目と名前で驚いたりと、非常にファンサービスも多く、先が気になるストーリーとなっている。

古めかしい制服を着用し記憶が曖昧な状態の主人公。何か秘密がありそうだが……
学園を案内してくれるカズマ。いい奴なのだが、近い未来に鎖とか蛇とか武器にして戦いそうな男である
主人公に襲い掛かる謎の人物。この見た目で「マイ」って事は……

 1章あたり単行本1冊に相当する圧倒的物量の文章で「暗黒大戦」にまつわるエピソードが数多く語られ、また各キャラクターの魅力を掘り下げるクエストや新たなイベント等も随時配信予定とのことだ。メインストーリーでシリアスかつ熱い物語を堪能しつつ、多くのキャラクターが登場する本作の特色を活かした、今までの作品では見えてこなかったキャラクター間の繋がりや一面などを垣間見ることができるかもしれない。「BLAZBLUE」と言えば突然始まるギャグシナリオも魅力の1つなので、今後のイベント展開にも大いに期待が持てるだろう。

圧倒的物語量と豊富なクエストでプレーヤーを飽きさせない

これぞ「BLAZBLUE」式のコマンドバトル! 「チェイン」でコンボし「アストラルヒート」を叩き込め!

 概要でも大まかに取り上げたが、本作のバトルはターン制のコマンドバトルを基本としながら、「BLAZBLUE」らしさを前面に押し出した特徴的なシステムとなっている。

 まず、バトルメンバーは4人で、3×2の前衛と後衛に分かれた盤面に好きなように配置して編成できる。各キャラクターには特性や得意な配置場所が存在するので、各々の個性に合わせてキャラクターの選択と配置を行なう必要があるのだ。前衛に配置した場合は敵から狙われやすくなり、後衛に配置した場合は味方を支援する、中には両隣に味方がいることでステータスが上がるキャラクターもおり、その特色は多種多様なので非常に戦略性の高いパーティエディットとなっている。

コストの上限が超えないようにしながらキャラクターを選び、キャラクターのステータスや特性を考慮したパーティ編成を行なおう

 そして、2つ目の特徴は「チェイン」システムだ。本作のコマンドバトルはリール式でキャラクターに割り振られる「Revolver(R)」と「Drive(D)」、「Special(S)」の3種のコマンドを4回まで選択して攻撃を行なう。この3種類はダメージ量の強弱が「R < D < S」となっており、4回コマンドを選ぶ際に同じ種類のコマンドか、1段階上のコマンドを連続して選択すると、ダメージ量が上昇する「チェイン」が発動するのだ。さらに、コマンド選択で4回とも「チェイン」を達成すると、最終コマンドが「Extra」コマンドに変化。特殊な「エクストラアタック」を繰り出せるようになる。「チェイン」は基本狙い得なので積極的に活用したいシステムとなっている。

 なお、各キャラクター毎に、どのコマンドがどれほどの確率で流れてくるか決められている。自分が積極的に狙いたい「チェイン」を上手く達成できるようなパーティ編成を心掛ける必要もあるのだ。

「チェイン」で攻撃を繋ぐと威力も上がりド派手な「エクストラアタック」も狙える。コンボヒット数も出ており、格闘ゲームのような爽快感だ

 また、各コマンドには威力以外にもそれぞれ役割が存在している。「Revolver(R)」を選択すれば「オーバードライブゲージ」をチャージでき、「Drive(D)」は「ヒートゲージ」をチャージできる。どちらのゲージも後述する大技「オーバードライブ」や「アストラルヒート」に必要なゲージとなっているので、ただ闇雲に威力を求めて「チェイン」を繋げばいいという訳ではないのだ。

コマンドの配分率をパーティ編成で調整し、自分がどのコマンドを基盤として戦うかを決めるのが戦略の鍵となる

 「Drive(D)」で「ヒートゲージ」を溜めると、シリーズファンならお馴染みの必殺技「ディストーションドライブ」と「アストラルヒート」を発動できるようになる。「ヒートゲージ」は3本までチャージでき、ゲージを1本消費することでパーティキャラクター1人の「ディストーションドライブ」を発動できる。さらに、3本まで溜めた「ヒートゲージ」を全て消費することで、キャラクターの最終奥義「アストラルヒート」も発動できる。どちらも非常に強力かつ、格闘ゲームさながらの力の入った演出を楽しめる。比較的発動しやすい「ディストーションドライブ」か、超必殺技の「アストラルヒート」か……。どちらの技を狙いに行くのかは非常に重要なポイントとなるので、プレーヤーの采配が試される部分となる。

格闘ゲームでもよく目にしたあの技やこの技がスマートフォンでも! その派手さに見合った大ダメージを狙える

 一方の「Revolver(R)」で溜められる「オーバードライブゲージ」は、「オーバードライブ」を発動できるようになるゲージだ。最大100%まで溜めることができ、50%以上溜めた状態になると「オーバードライブ」が発動可能になる。発動したターンは、本来4回までしか選べないコマンドが、50%で6個、100%で12個まで選べるようになるのだ。さらに、選んだコマンドは全て「チェイン」状態になるため、威力を高めた状態で攻撃できる。これは「ディストーションドライブ」とも当然組み合わせられるので、1ターンでとんでもない大ダメージを狙う事も可能となっている。「ディストーションドライブ」、「アストラルヒート」、「オーバードライブ」の3つの大技を主軸とした、選択の幅が広く戦略性の高いバトルシステムが本作の醍醐味と言えるだろう。

限界までゲージを溜めれば一方的に攻撃をし続ける事も可能! 「ディストーションドライブ」と合わせて大ダメージを狙ったり、「ヒートゲージ」を一気に溜められる

 「BBDW」は、ファンサービス旺盛で熱いストーリーと、「BLAZBLUE」シリーズを全面的に押し出したバトルシステムがポイントとなっており、まさにこれまで積み上げてきた「BLAZBLUE」の歴史が上手くスマートフォンに集約された作品となっている。実際にゲームセンターや家庭用ゲームで操作してた「ジン=キサラギ」が、本作でも見知った技を使ってくれただけでも感動ものだったので、これから始める新規ユーザーは勿論、これまで「BLAZBLUE」シリーズに触れたことのあるプレーヤーには尚強くお勧めしたい。

 なお、本作は現在事前登録キャンペーンを開催しており、本編のメインヒロイン「ノエル」等が手に入るチャンスとなっている。本作が気になったプレーヤーは事前登録を済ませてサービス開始を待とう。

「ジン=キサラギ」の「アストラルヒート」はイケメンフェイスがドアップに。進化した演出で再び「BLAZBLUE」の世界を堪能しよう!