2019年5月1日 12:00
マジンガーZ、レッドバロン、ライディーン……日本はスーパーロボットの国である。そしてそのロボット達は日本に留まらず世界を魅了している。フランスやスペインのグレンダイザーの人気なども有名だし、筆者はフランスでは日本製アニメを字幕なしの日本語版でそのまま視聴し、そのアニメ視聴のみで日本語を覚えたファンもいると聞いたことがあり、海外での人気の凄さを実感したものだ。
こうしたスーパーロボットに魅せられ、巨大なロボットたちが戦うゲームを作り上げてしまったのがブラジルのゲームメーカーThe Balanceだ。彼らは日本のロボットアニメや特撮の大ファンであり、その想いを形にしたのが、「オーバーライド 巨大メカ大乱闘」なわけである。このユニークなゲームを日本語版で販売してくれた3gooには大いに感謝したい。
今回レビューするのは、今後追加予定の4種類の新型ロボのDLCや、ロボットの外観を変更できる専用のレジェンドスキンなどが利用できるシーズンパスが付いた「スーパーチャージエディション」である。スーパーロボットといえば、今なおロボットアニメの超合金やフィギュアなどを購入して楽しんでいる筆者の出番だ。ということで、スーパーロボットの“再現度”という観点や、本作のゲームとしての魅力について語っていきたい。
スペシャルアタックや必殺技が熱い!
「オーバーライド 巨大メカ大乱闘」は巨大ロボットと怪獣達が街をガンガン破壊しながら戦う格闘メカアクションだ。次々と怪獣が現われる「ストーリーモード」、最大4人でロボット対戦が楽しめる「VSモード」、さらには1機のロボットを協力プレイで動かすという、コンバトラーVやゲッターロボのような「CO-OPプレイ」まで用意されている。
本作の最大の魅力はやはりなんといっても登場する巨大ロボたちの“動き”だ。巨大ロボたちの動作はどれも重厚感があり、動作がリアルなのだ。具体的には地面を歩く挙動や敵にやられて倒れる時のモーション、こうした各部の挙動がゆっくりで、巨大感を演出しているのだ。
ゆっくりした動きで巨大感、重量感を出すこの演出は、「ウルトラマン」や「ジャイアントロボ」そして「ゴジラ」などなど、特撮でおなじみのものだ。「オーバーライド 巨大メカ大乱闘」のロボの動きは、ロボたちの“重さ”を感じる事ができる。スーパーロボットのような巨大ロボに実際に搭乗した時の雰囲気をなるべく出せるように色んな演出や見せ方を工夫してそれを再現している点が非常にすばらしいのだ。
巨大ロボの種類が豊富なのも魅力の1つ。本作ではデフォルトで全12種類、追加DLCで4種類の巨大ロボを用意する。巨大ロボの構造は全てが2足歩行のタイプのみで、主人公っぽいデザインの「ウォッチボット」や女の子風デザインの「クリスタル」、恐竜をモチーフにしたゾイドのような「メタゲコン」、馬がベースの「スターダスト」など、そのどれもが個性的でそれでいて懐かしさを感じさせるデザインのオリジナルロボとなっている。
そしてこれらのロボを際立たせるのが各巨大ロボごとに用意されたスペシャルアタックと必殺技である。スーパーロボットと言えば、合体や変形も魅力だが、本作に登場する巨大ロボはいずれも通常時に合体や変形は行なわない。パンチやキックなどの通常攻撃以外に利用できるこうした特殊攻撃にこそ、本作の魅力が凝縮されているのだ。
スペシャルアタックは戦闘中のアクションによりゲージが上がり、それにより利用できる特殊攻撃で、巨大ロボごとに4種類用意されている。例えば、インカの石像をベースにデザインされた「ロッカ」のスペシャルアタックにはなんと「ロケットパンチ」が含まれていたんだ。ロケットパンチのモーションもかなりマジンガーZにおける演出を研究されており、発射時に着脱部からバーナーの火が溢れ、かなり高速で敵に向かって一直線に飛んでいく。そして敵に当たっても外れても着脱部を向いたままこちらに戻ってくるのも素晴らしい。
いずれの巨大ロボにも各4種類のスペシャルアタックが用意されており、それぞれ元ネタの詳細はチェックしきれていないが、瞬間移動だったり、オーソドックスなビーム攻撃だったり、昇竜拳のような格闘技だったりと、色んな技が用意されているので、これらの技をあれこれチェックしているだけでも楽しい。
必殺技は自身のライフが一定量を下回るとゲージの端から火花が散り、ライフゲージ全体が点灯することで、バトル中に1度だけ使える文字通りの必殺技だ。このライフゲージが下回った、いわばピンチの時に使えるという条件設定もスーパーロボットや特撮ヒーローの“お約束”を分かっていて素晴らしい。
必殺技を発動すると、CPU相手でも他プレーヤーが相手でも強制的にカットシーンが挿入される。カットシーンの間は身動きが取れず、カットシーンの後はそれぞれの技が発動する。例えば「メタゲコン」の必殺技は、どこからともなく出現した巨大な剣を持ち、ポーズを決めるカットシーンが入り、それが終わるとともに居合い抜きのような仕草で敵に向かって剣を振りながら、敵の脇を瞬間移動のような速度で駆け抜ける。斬った直後は数秒の沈黙があり、うまく決まると斬られた相手の体が爆発し、大ダメージを与えられるのだ。剣の達人が居合い切りで敵を斬った時のような演出が盛り込まれており、うまく決まるとテンションがかなり上がる。
他にも、「ロッカ」の場合は自身を爆心地として、巨大な爆発を起こして、近場の相手に大ダメージを与えるほか、「ウォッチボット」はもっとシンプルに正面に向かって大ダメージを与える極太のビームを発射する。そしてDLCで追加になった「スターダスト」の必殺技は、なんと頭部がドリルになって敵に向かって突撃するというもので、操作が必要ではあるが、頭のドリルを唸らせて敵に向かうビジュアルはめちゃくちゃカッコいい。これらの必殺技を使って、相手にとどめをさせると最高に気持ちよく勝利を迎えられる。
こうしたスペシャルアタックや必殺技の気持ちよさこそ、本作の魅力の1つであり、スーパーロボットのテイストが存分に感じられるポイントの1つなのだ。
一方で、ちょっと個人的に気になったのは巨大ロボのバリエーションだ。まず“ドリルを装備したロボ”がいなかったのがもの足りない。スターダストが必殺技としてドリルを使うが、右手がドリルとか、膝がドリルとか、全身がドリルとか、もっとドリルロボが欲しかった。また、足の代わりにキャタピラを装備したいわゆるタンク型の巨大ロボも欲しいところだ。
これだけ豊富なバリエーションが用意されているのでもう十分という人もいるかもしれないが、個人的にはまだ足りない。少なくともドリルとタンクは、スーパーロボット好きの中にはどちらも愛好家がいるジャンルだと思うので、次があるならこの辺も抑えてほしいところだ。
本作のその他の魅力としては、世界各地の主要都市をモデルとして、バトル用のエリアを用意しており、そのいずれにも、破壊可能な建造物を設置しているのは面白いアイデアだ。当然巨大ロボが接触するとこうしたビルなどの建造物は崩れ落ちるので、巨大ロボの戦闘らしさが演出されている。
ところが、こうした破壊される建物などのモーションがイマイチなのは残念なポイントだ。ビルにせよ岩山にせよ、崩れ方がなんか軽すぎるのだ。巨大ロボのモーションがリアルで重厚感があるため、ますますこうした建造物の崩れ方の軽さが目立ってしまう。今回は巨大ロボの演出に全力をかけた印象もあるが、次は周囲のビルなどの破壊演出をリアルにしたら、かなり楽しい事になるだろう。
「アーケード」モードで熱いストーリーを堪能。難易度はやや高め
本作ではストーリーを進める「アーケード」と他のプレーヤーのロボットとのバトルが楽しめる対戦モードが用意されている。知り合いなどと戦う場合は「VSモード」、見知らぬプレーヤーとのバトルには「マッチメイク」を使用する。最大4人までの文字通り「大乱闘」も楽しむことができるが、その辺はプレーヤーの集まり具合による。ロボの動きを把握するには実戦経験を積むのが手っ取り早い。世界観を把握しておく意味も含めてまずは「アーケード」モードを一通りクリアしておくのがいいだろう。
ストーリーの内容は個人的にはかなり好きな展開だった。概要としては、2か月前から突如姿を現した謎の巨大モンスター「ゼノタイプ」。この謎の生物を撃退するために、普段は「メカバトルリーグ」に選手として参加していたプレーヤーがゼノタイプを撃退したところを見て、軍所属の「メイビス将軍」がプレーヤーをスカウト、世界中に出現するゼノタイプとの戦いを開始する事となる。戦いの中で、ゼノタイプの出現の謎が徐々に明らかになっていく。そんな中、対ゼノタイプ用に開発されていた新型ロボ「ウォッチボット2.0」の運命は? といった感じだ。
詳しい話は書けないが、終盤の展開などはロボット物のアニメが好きな人にはかなりテンションの上がる内容であり、かつ割とベタな展開ながらも、わかる人にはわかる、とあるロボットアニメのオマージュと思われるので、是非最後まで進めてみてほしい。
アーケードでは相手が虫のような外観のモンスター、ゼノタイプが主な相手となる。まさに見た目は宇宙怪獣といった感じだ。そしてストーリーの展開を経て、途中からは自分以外の巨大ロボたちが敵として登場する事もある。ミッションの中にはストーリーを進めるストーリーミッションと通常のミッションがあり、通常ミッションを一定数クリアすることで、新しいストーリーミッションが登場し、挑戦できるようになる。
ストーリーミッションの前後には、ちょっと前のアメリカのアニメのような絵柄のキャラクターたちが登場し物語を進めていく。各巨大ロボに搭乗するパイロットの姿が確認できるのはこのアーケードモードのストーリー上だけだ。メカの見た目やアクションと比べるとギャップの多いパイロットもいるが、ロッカの搭乗者は民族衣装のようないでたちでサングラスをかけた女性のイズマで、このコンビは割とイメージ通りだったのでちょっとうれしい。パイロット同士の会話や基地内の博士との会話など、ストーリー展開はシンプルで分かりやすい。
通常のミッションをクリアすることで、アーケードモード内でのみ使えるゲーム内マネーに相当する「リサーチブースト」や、強化パーツの「MOD」が入手できる。MODは自機に備えるスロットに装着することで、ロボの性能を何倍にも強くする。MODスロットはストーリーミッションをクリアすることでスロットが増える場合もあり、最終的に4つのスロットが開放される。
なお、ミッションクリア時に入手したMODについては、基地に戻る前にその場で装着するか、装着せずに破棄するかの2択となる。MODは「リサーチブースト」を消費することで基地内の研究施設で新しく開発することも可能だ。
MODについては正直なところ、ストックできない点が気になった。捨てるか使うしかなく、余計なMODを装着すると苦労する。「攻撃の威力が2倍になり、受けるダメージが半減する」というメリットの代わりに、「ライフが毎秒1.5%消費」と大きなデメリットがある「タイタンドライブ」を好奇心で使ったが、デメリットがきつくて負けまくってしまった。以前使っていたMODに交換することができないのがキツイ。MODはストックさせて欲しいと思った。
リサーチブーストは前述のMOD開発などに使えるほか、基地内の研究施設でロボの各基本機能を強化できる。防御力を上げる「装甲」、移動速度を向上する「スラスター」、熱量の増加を抑える「冷却剤」、パンチやキックなど基本攻撃の威力を上げる「アクチュエータ」、必殺技の威力を上げる「ジェネシスドライブ」の5種類があり、これらは出撃前の基地内で利用できる。
それ以外にも戦闘に勝利することで、ご褒美として各メカのスキンが順次解放されていく。こちらはアーケードモード以外のVSバトルなど他のモードでも利用できるのでうれしいご褒美だ。
アーケードモードについては他にも気になる点がいくつかあった。まず1つはミッション内の進行状況が全くわからない点だ。ミッションでは次々と敵が現われ指令も伝えられるのだが、全体でどのくらい進んでいるのかがわからず、ペース配分ができない。延々と敵が出続ける事もあれば、あれ?もう終わり?といった感じであっという間にミッションクリアになるような場合もあった。進捗状況はゲージなどで表示して欲しいと感じた。
中でも厳しかったのは通常のゼノタイプとの戦闘の合間に、敵に乗っ取られた仲間の巨大ロボが襲ってくる場面だ。巨大メカは通常のゼノタイプと異なりかなり強力だ。難易度が高くなると通常のゼノタイプとの戦闘でもかなりライフは消耗する。そのため、出現したゼノタイプを全て撃破して、これで終わりかと安心しているところに、敵に乗っ取られた巨大ロボが登場すると、もうどうにもならない。本作にはステージ中のライフ回復の要素がないが、せめて巨大ロボと戦う前後はライフ回復のボーナスを出すという配慮も欲しかった。
本作はミッションに失敗してもゲームオーバーにはならない。そのため、ミッションに失敗したら別のミッションに再トライできる。ミッションに失敗しても特にペナルティが発生しない点はとてもいいのだが、1度上がった難易度が下がらない仕組みになっているため、運が悪いとミッション失敗の回数が増えていき、折角のアーケードのストーリーを最後まで楽しみきれず、ひたすら勝てない戦いが続くのも厳しい。
対策としては前述のリサーチブーストによる強化をマメにしておくくらいしか方法はない。リサーチブーストがあるうちはバランスよく、基礎機能を強化しておくことで、負け戦の回数が減らせるようになるので、あとは難易度が高くても、敵の数があまり多くないようなミッションが引ける事を祈るだけだ。ライフ回復ができないのが、本作の難易度を挙げている要因の1つになっていると感じられるので、この辺のバトルのバランス調整にはもう一工夫してほしいところだ。
マルチプレイで最大4人のマッチメイク! 巨大ロボ同士がぶつかり合う対戦モード
本作の売りはなんといってもPvPの巨大ロボバトルだ。フレンド同士でプレイする場合は1台のメカを最大4人で一緒に操縦する「協力モード」や普通の1対1の対戦バトル「VSモード」が楽しめる。また、フレンド以外と楽しむ場合は「マッチメイク」を選択することで各種対戦プレイが楽しめる。
まずはVSモードでのプレイを紹介する。ここでは筆者の弟に協力を依頼してオフラインで2人、フレンド1人の合計3人による協力モードによるバトルと3人での乱闘を楽しんだ。まずは協力モードについて語っていこう。なお今回は、オフラインで2人、オンラインのフレンド1人といった変則的な構成がうまくいったが、この場合はオフラインの2人がそれぞれPSN Plusに加入しておく必要がある点には注意が必要だ。
本作ならではの協力モードは、1台の巨大ロボを複数のプレーヤーで同時に操作するという他のゲームでは見たことがない、驚きの遊び方だ。ロボット物の映画として大人気を博した「パシフィック・リム」にインスパイアされて搭載したという非常にユニークなモードだ。
実際の協力プレイは、一言で語るなら「爆笑」だ。今回は3人での協力プレイだったため、パンチ担当が1人、ヘッド担当が1人、その他の操作をメインプレーヤーが行なうという構成となったが、パンチ担当はわかるとして、ヘッド担当が何をするのか最初は意味がわからなかった。
だが、色々試してみるとヘッド担当は文字通り頭部の動作全般となるため、敵をロックオンしたり、視点の変更は全てヘッド担当に一任される。そのため、ガチでやるならロックオンしてしまうと、そこでやる事が何もなくなってしまう。ヘッド担当仕事少なすぎ! と爆笑だったのだが、プレイを進めているとシールドや必殺技もヘッド担当である事がわかり、ヘッド担当も意外と色々やる事が多くて焦った。
こうした試行錯誤も含めて「あれ?シールドはヘッド側の担当じゃない?」とか「そっち見てたら敵がどこかわかんねーよ! 」、「シールド張りっぱなしだとパンチ撃てないぞ」といったボイスチャットやリアル会話でのトークも交えながら遊ぶのが最高に面白い。この手のゲームはやっぱり1人より2人がいいし、2人より3人がいい。理想は4人で操作することなので、4人以上の友達が集まるような環境なら是非挑戦してみてほしい。
3人による乱闘も試してみた。今回の場合、オフラインで2人が同時にプレイするため、その場合は画面上が2分割表示されて、それぞれの状況が表示される。このフィールド内で巨大ロボが3体同時に動き回るのはなかなか壮観だ。
そして、3人以上のバトルとなると戦い方が変わってくるし、ドタバタした感じが面白い。うまく逃げ回ってライフを温存するのがいいのか、遠距離武器を使って遠目から撃って他のプレーヤーを削るのがいいのか、あまり考えずに目の前の敵に殴りかかるのがいいのか。遠距離攻撃を持っていない巨大ロボもいるので、こうしたロボの場合、フィールド上で手に入る銃器類を拾って使うことで、遠距離攻撃をフォローできる。
もちろん目の前の敵にだけ集中していると、後ろから思わぬ不意打ちを食らう事になるし、かといってシールドは前面にしか張れないため、常に壁を背に戦ってみるなど、色々試行錯誤してみたくなる。とはいえ、あまり難しいことを考えずに、ガンガン攻めて戦うのも爽快だ。友達を家に集めての乱闘はきっと盛り上がるだろう。
続いてオンラインで他のプレーヤーとのバトルが楽しめる「マッチメイク」も試した。ただ、最大4人のプレーヤー同士でバトルが楽しめる「乱闘」モードについては、残念ながら記事を書くまでの間に最大4人のプレーヤーによるバトルがうまくマッチングできなかったため、今回は1対1のバトルについての話となる。
筆者は全てのバトルでロッカを選択、スペシャルアタックのロケットパンチをガンガン当てて戦った。相手プレーヤーがこちらのスペシャルアタックを把握していないうちは、いきなり腕が飛んできて不意を突かれて驚くようで、結構な確率で食らってくれるのが面白く、これでかなりのダメージを稼ぐことができた。一方で、スキルポイントがなくなったら再度近接戦闘が必要になるため、近接でキックやパンチでスキルポイントを稼ぎ、貯まったところで敵から離れて再度ロケットパンチという戦い方でバトルを続けた。
そして、より重要になってくるのはガードだ。相手もプレーヤーのため、アーケードモードなどの敵キャラクターと比べると攻撃の正確性が増してくるからだ。また、もう1つのポイントとしてどのロボットもパンチとキックを比べた場合、キックの方が気持ち当たりやすい印象を受けた。
そして1対1の対戦バトルにおいてなら、カウンターを極める事ができればかなり有利に戦いを進められる可能性は高い。何しろ正面からの攻撃をガードで無効にしつつ、ガードを破るチャージアタックが来た時にはすかさずカウンターを返せばいい。ただ、バトルロイヤルになると、後ろからの攻撃も想定しなければならず、ガードでは正面からの攻撃しか防げないため、1対1の対戦バトルを中心にプレイするならカウンターを練習しておくのは有効な戦法の1つになるだろう。
必殺技についてはキャラによって異なるが、基本的にガードではなく、空中でダッシュを使用する高速離脱で射程範囲から逃げる事でダメージを抑えることができる印象だ。お互いダメージが蓄積していて、必殺技のダメージでどこまで削れるか、一気にとどめを刺せるのか、というギリギリの攻防の時に、必殺技のダメージを軽減できるのは大きい。必殺技はキャラによって異なるので、回避方法もそれぞれだ。この辺りは事前にトレーニングなどで必殺技の動きを把握しておくのがいいだろう。
今後のDLCやアップデートにも期待!
「オーバーライド 巨大メカ大乱闘」に登場する全ての巨大ロボはオリジナルながらも、随所に細かいネタが仕込まれていたり、各スペシャルアタックや必殺技にはいろんなロボットアニメへのいじらしいほどの愛の詰まったオマージュが感じられる。日本のスーパーロボットが好きな人たちが全力で開発に取り組んだ成果としては申し分ないのではないかと思う。
一方で、キャラクターたちのちょっと古めのアメリカンカートゥンなデザインはちょっと癖が強い。また、せっかく設定したパイロットたちがアーケードモード以外で顔を出さないのもちょっともったいない。スーパーロボットのアニメではロボットのカッコよさもさることながら、ロボットとパイロットたちとのリンクやシンクロした演出などもよく見られるし、技を出す時に叫んだりとパイロットの存在にもかなり気合いを入れている。巨大ロボ同士の対戦時などでもパイロットが叫ぶ演出が入ればさらに盛り上がる事は間違いないので、今後に期待したいところだ。
もう少し練り込んで欲しいな、と感じるところもあったが、そうした細かい事は気にせず、熱い巨大ロボのバトルを楽しめるという点において「オーバーライド 巨大メカ大乱闘」は大人数のプレーヤーで一緒に遊んでほしいタイトルだ。この開発スタッフたちの熱い魂を感じるためにも是非1度プレイしてみることをお勧めしたい。
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