先行体験
「ウマ娘 プリティーダービー 熱血ハチャメチャ大感謝祭!」はヴァンサバライクの「ゴルシちゃんの大冒険II」がヤバい! 奥の深さを感じる競技の数々はマルチプレイが盛り上がる
2024年8月13日 15:00
- 【ウマ娘 プリティーダービー 熱血ハチャメチャ大感謝祭!】
- 8月30日 発売予定
- 価格:
- 通常版(パッケージ/ダウンロード) 4,840円
- SPECIAL EDITION(ダウンロードのみ) 6,930円
- DELUXE BOX(パッケージのみ) 14,800円
Cygamesは、「ウマ娘 プリティーダービー(以下、ウマ娘)」コンテンツの新たな挑戦として、ユニークなドットビジュアルのNintendo Switch/プレイステーション 4/Steam用カジュアルアクションゲーム「ウマ娘 プリティーダービー 熱血ハチャメチャ大感謝祭!(以下、ハチャウマ)」を8月30日に発売する。
1年前に配信番組「Nintendo Direct」でサプライズ発表されてから、「ウマ娘」ファンにとっては待ちに待った「ハチャウマ」がいよいよ発売となる。今回はメディア向けの先行体験会に参加してその全貌に触れてきた。
結論から先に言ってしまうと、「ウマ娘」ファンのみならず、カジュアルなアクションゲームを遊びたい人には是非おススメしたいタイトルに仕上がっているという印象だ。ゲームとしての仕組みはかなりシンプルなので、感覚が掴めればすぐに慣れるし、何よりヴァンサバライク(自動で攻撃するキャラクターを操作するタイムサバイバルゲーム)のミニゲーム「ゴルシちゃんの大冒険II」は単体で出してもいいと思えるくらいに完成度が高かった。
なお、筆者はタイトルのテイストや開発中のゲームのビジュアルから、「くにおくん」シリーズのようなゲームになるのではと思っていたが、実際にプレイしてみた感覚としては、「くにおくん」とはまた違う印象だった。ゲーム内でプレイする競技「バスケット奪取ステークス」や「ウマドッジチャンピオンシップ」は変則ルールのバスケやドッジという感覚だし、「ファン大感謝祭 大障害」は途中で他のキャラクターを妨害するようなタイプではなく、競争の部分がより重要視されており、スピード感がかなり高いゲーム性に仕上がっている。もう1つの「大食いダービー」も「くにおくん」と言うよりは、客に料理を順序良く出していくゲームの亜種のようなテイストのゲームに仕上がっているので、どれも新鮮な気持ちで楽しめた。
では、実際に触れてみた「ハチャウマ」についてレポートしたい。
全4種の競技とゴルシちゃんのミニゲームを用意
本作では、ストーリーを楽しみつつゲームの操作や雰囲気を体感できる「ストーリー」モード、CPUや最大4人のプレーヤーとその場でワイワイ対戦が楽しめる「ローカル対戦」があり、選択すると全4種の競技の総合スコアを競い合う「ハチャメチャGP」モード、競技単体でプレイできる「ひとつの競技で遊ぶ」モードが用意されているほか、好きな競技を選んでオリジナルのグランプリをカスタムして遊ぶことも可能。またオンライン環境で楽しめる「オンライン対戦」も用意されている。
これらとは異なり、単体で楽しめるミニゲームとして、ゴールドシップを主人公とした横スクロールアクション「ゴルシちゃんの大冒険II」も別に用意されている。
5人1組のチームで全4種の競技に挑戦する「ハチャメチャGP(グランプリ)」では、「バスケット奪取ステークス」、「ウマドッジチャンピオンシップ」、「大食いダービー」、「ファン大感謝祭 大障害」の順番で競技を行なっていく。全ての競技が終わると表彰式で結果発表となるが、チームの結果発表の前に、これら4種競技の中で高いパフォーマンスを発揮したキャラクターには「努力賞」といった形で個人賞が用意されており、ここでのポイントも総合ポイントに加算される。こうしたいくつかの個人賞を経て、最終的な総合ポイントでトップを取るのが目標となっている。
なお、対戦などで使用するウマ娘については、デフォルトのチーム編成だけでなく、好きなウマ娘を集めたチームを編成する事も可能だが、最初のうちはチーム編成できない。ウマ娘は「ストーリー」モードなどを進めることで入手できる「スカウトチケット」が必要で、チケットを使う事で、好みのチームが編成できるようになる。
また、最初に使用できる4チームのウマ娘以外に、シークレットウマ娘たちもいる。これらは特定条件を満たす事で解放される仕組みになっているので、条件をチェックしてどんどんと解放していきたい。なお、DLCでも追加のウマ娘が用意される予定で、最終的に本作に登場するウマ娘は40人となるようだ。
全4種の競技はどれもハチャメチャ!
先ずは本作のメイン競技4種についての感触を紹介していこう。4種のメイン競技を通して戦う「ハチャメチャGP」では5人のウマ娘が所属するチームを選んで挑む事になる。
各競技への参加はチーム内の誰か1人のみで、1度競技に参加したウマ娘は疲れてやる気が下がるため、次以降の競技の参加は要検討。例外は「大食いダービー」のイーターで、イーターだけはやる気の変化がない。また、複数の競技に出場する事で、そのウマ娘がMVPを取れる可能性が上がるため、自分の得意な競技とそれ以外の競技に同じウマ娘を出場させることで、ポイントを稼ぐといった戦略も有効だ。
なお、本作は画面内を同時に4人のキャラクターたちが右へ左へと自由自在に動き回る。そのため、慣れないうちは自分がどこにいるのかわからなくなってしまい、自分の位置を見失い、気が付くとボールをぶつけられたり、ボールを取られたりといった事が発生していた。本作はどの競技も全体的に動きがスピーディーなので、先ず自分を見失わないようにするのが本作における最重要項目の1つだ。
また、スキルについてはウマ娘ごとに固有のスキルが割り当てられており、選択した競技によってもその効果が異なる。そのため、どのキャラクターがどんなスキルを持っているかについては、事前にチェックしておくのも重要なポイントの1つと言えるだろう。
「バスケット奪取ステークス」は変則的なバスケットボールのゲームだ。パス操作は存在せず、ドリブルする相手からボールを奪い、ゴールにシュートして得点を決めるだけのシンプルなルールとなっており、ダブルドリブルやトラベリング、チャージなどもない、ある意味ルール無用のバスケ対決なのだ。
通常のバスケットボールと同様に両面コートを使用するが、ゴールするたびに反対のゴールが目標となるほか、ゴールの数が変化したり、コート上にはプレーヤーの移動を妨害するギミックが出現する場合があるなど、変化の要素も多く、見た目も賑やかなバスケゲームだ。
シュートはYボタン長押しで成功率のゲージが変化し、100%に近いところで放つことでゴールしやすくなる。相手のシュートに対して他のプレーヤーはブロックで妨害できるほか、相手がシュートを打つ前にスティールで奪うこともできるので、この辺りの駆け引きが重要なポイントになりそうだ。またスキルもウマ娘ごとに用意されており、これを効率よく使う事で、相手のボールを奪ったり、安全にシュートを放つこともできる。
スペシャルなボールが登場する事もあり、このボールを使う事でスコアがアップしたり、必殺シュートが発動できるボールなどが用意されているので、これらをうまくゲットして、さらに高スコアを目指したい。
バスケについては相手のシュートに対してタイミングよくブロックしたり、妨害タイプのスキルがあるならタイミングよく使用して相手のシュートを防ぎつつ、自身はシュートタイミングをずらしてフェイントをかけるなど、効率よくシュートを決めていくのがポイントになりそうだ。
つぎは変則ルールのドッジボールと言える「ウマドッジチャンピオンシップ」。チームも外野も存在せず、4人が同時にコート上でボールをぶつけ合うという、先ほどのバスケ以上に超シンプルなルールだ。出場するウマ娘たちには体力ゲージも用意されており、体力がなくなったところで退場だ。
ボールを投げるボタンとキャッチするボタンは同じなので分かりやすい。また、ドッジで重要になるのが超必殺シュートで、ボールを持っていないときはRボタンでスキルゲージを溜めて、満タン時にボールを持った状態で発動できるが、これがドッジの超重要なポイントとなる。スキルを発動すると画面上を特殊な演出とともにボールを放つことができるが、これがかわしにくい軌道だったり、範囲技だったりするので、こうしたスキルを活用して、相手の体力を奪っていく。
バスケと同様、ドッジでも特殊なボールが登場する場合があり、ぶつけた時のダメージが多かったり、溜めなしで必殺シュートが放てるボールなどいくつか用意されており、接戦を逆転できる可能性を秘めている。
キャッチについてはボールが身体に触れる少し前、キャラクターの周囲に表示されているサークルに入ったくらいのところでボタンを押すくらいのタイミングがベストだろう。ドンピシャのタイミングでキャッチできれば、「パーフェクトキャッチ」となり、スキルゲージが溜まる。ただ、ジャストを狙いすぎるとむしろキャッチできずミスとなるので、タイミングを体で覚えるのが重要だ。
なお、ジャンプは前述の特殊なスキルなどを回避するのに重要なアクションだが、ジャンプして着地した後は少し無防備の時間があるため、むやみやたらにジャンプするよりはここぞのタイミングでジャンプを使うように心掛けるのも勝利の秘訣といえる。
「大食いダービー」はイーターとサーバーの2キャラクターを使用するちょっとユニークな競技だ。プレーヤーの操作は基本的にサーバーのみで、フィールドに定期的に置かれる料理をゲットして、それをイーターに運んで食べてもらい、より多くの料理を食べたチームが勝利となる。
ここでの基本戦略は皿の色だ。料理の種類によって皿の色が赤や青、緑、黄と異なっており、同じ色の料理を食べ続けることで、イーターの食べる速度がアップする仕組みとなっている。そのため、なるべく同じ色の料理を集めるのが重要だ。また、料理は他のプレーヤーとの奪い合いとなるが、ダッシュ操作もあるので、これを効率よく使うことが重要となる。
大食いには、イーター、サーバーのどちらにもスキルが用意されており、ゲージが溜まったところで使用できる。サーバーのスキルの中には、すぐに使う事で他のプレーヤーを妨害できるスキルもあれば、他のプレーヤーが料理を持っているタイミングで使用する方が効率良く妨害できるスキルもあるので、選択したキャラクターの使えるスキルを意識して、タイミングよく使用するのがいい。
また定期的に虹色の皿にのったパフェやにんじんハンバーグ、にんじん山盛りが出る事があるが、これらを食べたあとは、異なる皿の色に変化しても速度が落ちないようになっているため、フィールドに多く置かれる皿の色を把握しながら、定期的に色を変化させつつ、食べさせていくのが重要なポイントと言える。
なお、にんじん山盛りは1皿で5皿分のポイントが獲得できるボーナス皿となっているほか、にんじんハンバーグを食べるとイーターのスキルがMAXになる効果もあるため、こうした特殊な皿を多く取っていくのも勝利の秘訣といえるだろう。
「ハチャメチャGP」のトリとなる「ファン大感謝祭 大障害」は横スクロールで、トレセン学園から街中を走り回り、トップでのゴールを目指す競争だ。ハードルや民家の塀などの障害物を乗り越えながら進む障害物レース風の要素のほか、自身の強化や障害物を設置できるアイテムなどを道中で獲得可能。また、他のプレーヤーの後ろに張り付いた状態で走るとスリップストリームが発動できる仕掛けも用意されているため、コースの把握が最重要なのはいうまでもない。
「ファン大感謝祭 大障害」において最重要なポイントはスタミナだ。各キャラクター毎に設定されたスタミナは、瞬間的に加速する「ダッシュ」や、障害物を乗り越えたり、相手の妨害を防げる「熱血」を使用する時に消耗するステータスとなっており、スタミナをタイミングよく使って相手より前に出る動きを心掛けるのが本作の重要なポイントといえる。スタミナは自動で回復するため、満タンのままよりは常時何かしら使っておく方が効率よく戦える印象だ。
なお、ジャンプの操作も用意されており、障害などを見ると思わずジャンプで回避したくなるが、本作においてジャンプはマイナスに働く場面の方が多い。というのも障害物をジャンプでかわすと、速度が低下してしまうのだが、前述の「熱血」を使って障害物を突破する場合は速度が低下しない。ゲージ状況に応じて使い分けたいところだ。
そしてスキルは相手のスタミナを奪うものや、動きに制限を加えるものなど、色々と用意されているので、これもゲージ状況をチェックしつつ、効率よく使う事で大障害の勝率を上げていける。
「ストーリー」モードがチュートリアル?シナリオをクリアしてプレイアブルキャラを増やそう
全4種の競技について簡単に説明してきたが、これら4種競技の練習とも言えるのがソロでプレイする「ストーリー」モードだ。「ストーリー」モードは1人でプレイするタイプだが、シナリオをゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」のシナリオチームが担当したとあって、その内容はかなり凝っている。ストーリーモードを遊ぶことで、これまでの「ウマ娘」とは異なるウマ娘たちの魅力を楽しみつつ、本作の競技の練度も上がっていく仕組みとなっている。
「ストーリー」モードは全7章の構成となっており、どの章も最後には4種の競技のうち1つにチャレンジ、勝利することがクリア条件となっている。クリアに失敗した場合も、ゲーム部分のみ再挑戦できる仕組みになっており、諦めずに繰り返すことで、ゲーム自体にも慣れていくという流れなわけだ。
「ストーリー」モードは4チームのシナリオが用意されており、スペシャルウィークがリーダーの「チーム<コスモス>」、サイレンススズカたちの「チーム<フリージア>」、トウカイテイオーやゴールドシップもいる「チーム<ローズ>」、スティルインラブやアストンマーチャンたちの「チーム<リリィ>」の4チームそれぞれにフォーカスしたシナリオが楽しめる。
今回プレイした感覚では、最初にこのストーリーモードを全てクリアするのが本作の上達の近道のように感じた。章ごとにそれぞれの競技をCPU相手に単体で遊べるので、クリアするたびに競技の解像度が格段に上がるからだ。苦手な競技があってクリアできない場合も、繰り返し競技のみをリトライすることで、勝利への道が浮かび上がってくる。
実際に何となくローカル対戦の「ハチャメチャGP」や競技単体を遊んでいても、いまいちピンと来なかったそれぞれの競技が、最初の「チーム<コスモス>」の全7章を全てクリアしてみることで、最後の「ハチャメチャGP」はCPU相手ながらトップが取れるところまで遊べるようになっていた。
また前述の通り、ストーリーモードを全7章までクリアする事で、シークレットのウマ娘が解放されるほか、ゲーム内で使用するお金やスカウトチケットなどが獲得できる。特にスカウトチケットはオリジナルのチーム編成に必要なものなので、本作ならではのウマ娘たちのストーリーが楽しめるチュートリアルという感覚で全てプレイしていきたい。
また、本作ではストーリーモードなどをクリアすると、ゲーム内で使用するチケットやトレセンポイントが入手できる。こうしたポイントを使ってショップで買い物をすることで、ウマ娘たちの部室を自由にカスタムできる要素も用意している。
ショップで購入できるのは家具や壁紙、床、装飾、部室の外の景色や部室内に配置するオブジェクトなどで、これらを購入してどんどん部室を賑やかにカスタムできる。こうした部屋カスタムが好きな人にとっては、魅力のコンテンツなのは間違いないだろう。