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【必見! エンタメ特報】映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」

ベストバトルはハルクバスター対ハルク! 夏休み前の一大エンタメ映画登場

7月4日 公開

「マーベル・シネマティック・ユニバース」のプロジェクトは2008年の映画「アイアンマン」からはじまっている
上から、スマホ用ゲーム「MARVEL Future Fight」と「Marvel オールスターバトル」。すぐにはじめられるマーベルヒーローゲームとしてオススメだ

 それぞれアクが強すぎて纏まろうにも纏まるはずがない系ヒーロー集団「アベンジャーズ」の映画最新作「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」がいよいよ7月4日に公開される。

 「アベンジャーズ」シリーズの登場は2012年に公開された前作「アベンジャーズ」から約3年ぶり。その間に「アイアンマン3」、「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」、「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」といった個別のヒーローに焦点を当てた映画が4本公開されており、ヒーローたちのバックグラウンドが微妙に変化しているのも特徴だ。

 前作では各主張が強すぎて終盤になるまで団結できなかった面々であるが、今作でもアベンジャーズ内でのバトルが見どころの1つになっている(後述参照)。それが他のマーベル映画にはない「アベンジャーズ」ならではの面白い点であるので、楽しみにしていただきたい。

 ちなみに上記の映画群は「マーベル・シネマティック・ユニバース」と呼ばれる1つの架空世界に属しており、個別の映画が作られながら、その集大成的に「アベンジャーズ」が存在している。恐ろしいのは、これらの映画がいずれも成功を収めていること。それだけ映画が魅力的だということなのだが、「マーベル・シネマティック・ユニバース」は今も計画の真っ只中である。すでにスケジュールは2017年まで明かされており、まだまだマーベル映画の快進撃は止まらなさそうだ。

 なお「アベンジャーズ」やマーベルヒーロー関連のゲームとしては、PS4/3/Wii U/3DS「LEGOマーベル スーパー・ヒーローズ ザ・ゲーム」やスマホ「MARVEL Future Fight」「Marvel オールスターバトル」といったものが最近では登場している。特にスマホ版は無料で気軽に始められるので、チェックしてみるといいだろう。

【「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」PV映像】

ハルクバスターの戦闘は単なるバトル以上のエンタメ性!

本作の騒動の原因はアイアンマン。自ら蒔いた種で世界危機に!

 さて「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」に話を戻すと、今回は史上最強の敵「ウルトロン」の暴走を食い止めるためにアベンジャーズが立ち向かうというストーリーが展開される。

 本作は「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」のラストシーンから繋がっていて、冒頭では悪の組織「ヒドラ」の手に落ちた「ロキの杖」を奪い返す戦闘が繰り広げられている。

 ロキの杖は無事アベンジャーズが取り返すのだが、すでにロキの杖による人体実験によって双子のワンダ(エリザベス・オルセン)とピエトロ(アーロン・テイラー=ジョンソン)は特殊能力を持つよう改造されており、アイアンマン=トニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)はワンダのテレキネシスによって「アベンジャーズが宇宙からの侵略者に全滅させられる」という幻覚を見させられる。

 一方でロキの杖の核には、高度な人工知能があることがわかる。トニーは幻覚のような凄惨な結末を恐れ、“平和維持のためのAI”の開発計画「ウルトロン計画」をこの人工知能を使用して秘密裏に進める。しかし、誕生した「ウルトロン」は「アベンジャーズの殲滅、人類の滅亡こそ平和維持に必要」と結論付け、アベンジャーズに反旗を翻す……。

ウルトロンの抜け殻を見つめるトニー・スターク。豪快な失敗ぶりに失笑してしまう場面もある

仲間内バトルそのものは少ないものの、今回もなかなか纏まらないメンバーたち(ワンダの能力の影響もある)
フィギュアで再現されるほど印象的なバトル。上からバンダイ、コトブキヤの商品

 ウルトロンは自らロボットの体を作り上げて行動するのだが、実体を持たないためいくら破壊しても新しい体を作り上げて襲ってくる。そればかりか小型のウルトロンロボットを大量に生産しており、そのすべてのロボットを操ることができる。ウルトロンに勝ちはあっても負けはなく、時間がかかれば戦力はどんどん増大していくという、どう考えても厄介な状況だ。

 ウルトロンはアイアンマンの「息子」として生まれ、それをウルトロンも自覚している。完全に無慈悲なAIかと思いきや「そのセリフ、トニーも言ってたよ?」と指摘されると「あいつと一緒にするんじゃねーよ!!」と激昂する場面があり、彼なりに出自にコンプレックスを持っているようだ。ウルトロンは何を企んでいるのか、この戦いがどうなるのか、その先に何があるのかが、本作のクライマックスになる。

 ところで筆者的には、本作のベストバトルはアイアンマン対ハルクだった。ワンダの心理操作によって我を失ったハルクが街で大暴れするシーンがあるのだが、そこに登場するのがアイアンマンの新装備「ハルクバスター」だ。この「ハルクバスター」はハルクが暴走した時のためにトニーが作っていたとっておきで、普段は人工衛星に格納されており、アイアンマンの上にさらに装甲を被せる代物となっている。

 超重量級の2人がドカドカ殴りあって市街を破壊していくアクションも良いのだが、ハルクがあまりに最強すぎるためハルクバスターの装甲はどんどん剥がれていくのも面白い。挙句には腕も潰されて、どうなるのかなーと思っていると、空中に待機させていた格納庫から予備のパーツが飛んできて、ハルクバスターにガッチョンガッチョン嵌って反撃開始! となる。ここが非常に格好良く、さらに戦いの中には笑える場面もあって、驚きあり笑いありの単なるバトル以上のものに仕上がっている。

 このシーンはかなり印象深く、ハルクバスター対ハルクをモチーフとしたフィギュアがバンダイコトブキヤから商品化されている。ウルトロンの話は置いておいても、非常に「アベンジャーズ」らしいシーンとなっているので必見だ。

そして最後は……団結! 「殴られたら殴り返せ! 殺されたら……立ち上がれ!」とキャプテン・アメリカの鼓舞がかかる。そして、ウルトロンに関係する新たなるヒーローも参戦します!

 またマーベル映画ファンであれば、ぜひヒーローたちの掛け合い(じゃれあい)にも注目していただきたい。特に印象的なのは、映画中ではヒーローみんなで「ソーのハンマー『ムジョルニア』を誰か持ち上げられるかごっこ」をやっている場面だ。

 ソー並みの高潔さを持っていないと持ち上がらないとされる「ムジョルニア」なのだが、トニーは「物理学の問題だろ?」と嘯きながら最終的にムキになってアーマーを持ち出してくるし、バナー博士が持ち上げようとして叫ぶと「ハルク変身」の危機を全員が感じてビビるなど、それぞれの個性が出ていて面白い。

 またキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)が力を込めるとムジョルニアがちょっとグラついて、ソーがかなり動揺するというシーンもギャグになっていて、本作ではそうしたディテールも面白い(そしてこのお遊びがまさかの伏線に)。ほかにも「マーベル・シネマティック・ユニバース」の作品群を見ておくと理解が深まるシーンが多く詰まっているので、あわせてチェックしておくといいだろう。

 「愛を知る――」とかそんな感傷的なことを考えずとも、ヒーローたちが大暴れする一大エンターテイメント作品に仕上がっているので、アベンジャーズの活躍をぜひ劇場でご覧いただきたい! そうそう、ウルトロンといえば……というあのキャラクターもおいしい場面で登場するので、そちらもお楽しみに。

(安田俊亮)