マイクロソフト、「Office for Mac 2011」発売記念イベントにKinectを出展
「Kinect スポーツ」&「DANCE EVOLUTION」試遊レポート!


10月29日 開催

会場:TABLOID(タブロイド)


「Microsoft Office for Mac 2011」のプレスセッションで挨拶するマイクロソフト株式会社 執行役 ホーム&エンターテイメント事業本部リテールビジネス事業部長 五十嵐章氏
ITジャーナリストの林信行氏によるプレゼンテーションでは、MacとOfficeの深くて長い関係を振り返った

 マイクロソフト株式会社は10月27日の「Microsoft Office for Mac 2011」発売を記念して、ローンチイベント「Free the ideas. Microsoft Office for Mac 2011 : Special Night」を港区の商業複合施設「TABLOID(タブロイド)」で開催した。これは「Microsoft Office for Mac」シリーズの発売をファンとともに楽しもうという恒例のイベントで、今回はMTVなどから応募した約500人が招待された。

 イベントはプレスセッションと、一般招待客を招いたスペシャルライブの2部構成。プレスセッションではマイクロソフト株式会社 執行役 ホーム&エンターテイメント事業本部リテールビジネス事業部長 五十嵐章氏が挨拶した後、ITジャーナリストの林信行氏が「Microsoft Office for Mac 2011」の簡単なプレゼンテーションを行なった。

 一般招待客を招いたスペシャルライブはChar、ZAZEN BOYS、HALCALIらのステージで盛り上がった。会場には「Microsoft Office for Mac 2011」を体験できるタッチ&トライコーナーのほか、発売を11月20日に控えたXbox 360のジェスチャーコントローラ「Kinect」を来場者が体験できるコーナーが設けられ、マイクロソフトの「Kinect スポーツ」とKONAMIの「DANCE EVOLUTION(ダンス エボリューション)」の2つのKinect用ゲームが展示されていた。

 「Kinect」のコーナーには、マイクロソフト執行役常務ホーム&エンターテイメント事業本部長の泉水敬氏も姿を見せていたので、発売が近づく「Kinect」へのコメントをもらってきた。筆者の体験レポートとともに紹介する。




■ Kinectで今度は我が家が世界規模のステージに!

今回体験版が用意されたタイトルは「Kinect スポーツ」と「DANCE EVOLUTION」の2つ
マイクロソフト執行役常務ホーム&エンターテイメント事業本部長の泉水敬氏も姿を見せた

 「Kinect」は2009年のE3で発表されたXbox 360の新しいゲームコントローラー。Xbox 360に「Kinect センサー」を接続すると、センサーについたカメラが体の位置や動きを感知して、ボタンやスティックなどを全く使わなくてもゲームを操作できる。北米では11月4日、日本では11月20日に「Kinect アドベンチャー!」を同梱して発売される。価格は14,800円。

 会場内のタッチ&トライコーナーでは、マイクロソフトやKONAMIのスタッフが来場者にゲームの操作法を説明しながら、試遊を行なっていた。スペシャルライブに訪れた来場者は、一様に恥ずかしそうに試遊を始めながら、終わる頃には興奮気味に試遊を終えるという感じで、楽しいと感じた人が多い印象だった。

 筆者もさっそく体験してみた。マイクロソフトの「KINECT スポーツ」はサッカー、ビーチバレー、ボウリング、卓球、陸上競技、ボクシングの6種類のスポーツが楽しめるスポーツゲーム。今回は陸上競技とボウリングを試してみた。

 画面上の手のアイコンを手の動きで移動させ、遊びたいメニューの上に一定時間乗せると、決定ボタンを押すのと同じようにそのメニューを選ぶことができる。陸上競技はやり投げやハードルなど数種類あるが、今回は短距離走。最大2人のプレーヤーとNPCでの競争だ。

 始まる前からすでにKinectが体の動きを読み取っているので、スタートを待つ間もキャラクターは自分と同じ動きをする。例えば頭を掻くと、画面の中でもキャラクターが頭をぽりぽり掻く。画面の中に実際に入りこんだような、かなり新鮮な体験だ。

 短距離走はなるべく足を上に上げてその場で走るのだが、ついつい前に進んでしまう。前に行きすぎると、画面に警告が出る。結果は4位。かなり全力疾走に近い勢いで走ったので、短い時間だが息が上がるほどの運動量だった。

 ボウリングはずっとまったりしていた。動きは本物のボウリングと全く同じだが、リアルなだけに玉の重量感がないのが違和感に思えるほど。1ゲームで二の腕が痛くなるという筆者と同じ運動不足な人にはお勧めだ。ドタバタ走り回ることもないので、夜にも楽しめそうだ。


今回体験できたのは、サッカーとボクシング以外の4つのスポーツ卓球の2人対戦中。飛んできた球を打ち返すタイミングがなかなか難しいプレイ中のプレーヤーの姿を動画で撮影できる。動画はウェブ上に公開することも可能

 もう1つのタイトルはKONAMIの「DANCE EVOLUTION」。かつてゲームセンターの店頭をステージに変えた伝説の音ゲー「Dance Dance Revolution(DDR)」のプロデューサーが贈るKinect用ダンスゲームだ。前回は「Revolution(革命)」で今回は「EVOLUTION(進化)」というわけだ。こちらも1人用、2人用があり、2人用では難易度を個別に設定できる。

 「DDR」は矢印に合わせて足を動かすゲームだったが、「DANCE EVOLUTION」は歌に合わせて画面のダンサーと同じ動きをする。製品版ではavexの楽曲など30曲が収録されている。今回の体験では、初心者向けから、ダンスの途中に土下座が入る「A Geisha's dream」といった風変わりなものまで5曲を踊ることができた。

 ゲームが始まると、ゲーム画面のダンサーに混じって自分が登場し、正面のダンサーの動きに合わせて一緒に踊る。途中、緑のシルエットで表示されたポーズと同じポーズをとったり、矢印の動きに合わせて体を動かせば得点だ。難易度が上がると途中の手足の動きや角度を細かく判定される。コンボを決めてゲージを貯めると、特別なステージが現われることもあるそうだ。

 「DDR」で遊んだことがある人ならわかるだろうが、いきなり華麗なダンスを披露するのは難しい。最初は指定された動きを追いかけるだけで精いっぱいだ。会場では、インストラクターの女性が一緒に踊ってくれた。動きを覚えていけば、だんだん自然に画面と同じダンスを踊れるようになる。

 判定と判定の間には自由に踊れる時間が用意されており、かつて「DDR」で上半身のパフォーマンスが観客を沸かせたように、創作部分で自分のオリジナリティを出すことができる。ダンスは録画してウェブ上に公開することができる。また、ネットでオンライン対戦もできるので、そういった場所で自慢のダンスを人に披露することができる。録画した自分の踊りをバックダンサーとして画面に出すこともできるそうだ。


恥ずかしいといいつつも、曲が始まるとみんな必死で体を動かす画面中央のダンサーと同じ動きをする。単純だが、難しいインストラクターさんと全く違う動きになっても、直せない~!

泉水氏もダンスを披露
体験台を取り巻く一般来場者。なかなか自分で試す勇気が出ない?

 Kinectは北米ではいよいよ来週11月4日に発売される。予約の状況も好調だという。日本でも発売前1カ月を切ったが、どのようなプロモーション計画を立てているのだろうか。スタッフバッジを付けて、自らアテンドを行なっていたマイクロソフト執行役常務ホーム&エンターテイメント事業本部長の泉水敬氏にそのあたりのことを聞いてみた。

 泉水氏は、日本では11月に入ってから本格的なプロモーションが始まるので、そこで周知されることで動きが出るだろうと予想している。アメリカのタイトルは体の動きが大きく速いものが多いが、日本発のタイトルには「体で答える新しい脳トレ」(バンダイナムコゲームス)のように限られた空間で遊べるよう考えられているものもある。「どのタイトルでも構わないので、まずはKinectを体験していただければ、何も持たずに何も考えずに体だけで反応する非常に新鮮な気持ちを味わっていただけると思います」と泉水氏。

 今後、各地でKinectを体験する大小のイベントを予定しているという。「できるだけ大勢の方に実際にKinectを体験したり、体験している人を見てもらう機会を設けようと思っています。初めは『どうなんだろう』と思っている方でも、実際に始めると満面の笑みで遊ばれているのを見ているのが嬉しいです」(泉水氏)。どこかで体験コーナーを見かけたら、恥ずかしがらずに参加してみよう。


(2010年 10月 30日)

[Reported by 石井聡]