C&Cメディア、大型アップデートで生まれ変わる「誅仙2」を先行体験
新エリア「神域」と、そこに住む新種族「ロア」、「クレイ」のスキルを紹介!

12月22日開催

シーアンドシーメディア本社



 株式会社シーアンドシーメディアが運営している「LEGEND of CHUSEN -誅仙-(以下、『誅仙』)」は、中国の完美時空社が開発している武侠の世界観を描いたMMORPG。中国で記録的なヒットを飛ばしたネット小説「誅仙」をベースに、派手なエフェクトの攻撃や、剣に乗って空を飛ぶアクション、霊獣というペットなど多くの要素を楽しむことができる。

 日本では、2008年11月から正式サービスが開始されているが、1年目を経過した今年「誅仙」のデータをすべて引き継ぎながら「LEGEND of CHUSEN2 -誅仙2-(以下、『誅仙2』)」とタイトルを改め、「2」として再スタートを遂げる。「誅仙2」の実装時期は今冬を予定している。

 「誅仙2」では、「神域」という新たな世界と、そこに住む「神族」が登場する。さらに「空中戦」や「霊獣」同士のバトル、対人戦用エリアなど既存の要素がグレードアップし、見慣れた風景に季節感が加わるなどゲーム全体が大きく変化する。

 中国ではすでに「誅仙2」のサービスがスタートしており、同接75万人という驚異的な数字を出している。日本でも公式ホームページで情報が公開されて、いよいよ実装が間近に迫ってきた。今回、一足早く新要素を体験する機会を得て、新種族や新エリアなどの要素をプレイしてきた。


新しく追加される神の血族が住むエリア「神域」街は季節によって風景が変わるようになる「河陽」から乗り込める遊覧飛空挺



■ 神々の住まう世界「神界」が登場。よりファンタジー色の強い世界観へ

 「誅仙2」と「誅仙」の最も大きな違いは新エリア「神域」の実装だ。「神域」は神の血を引く種族が生活している異世界で、人間界の上空に位置している。長い間行き来がなかったので、人間界とは全く違うモンスターが棲息している。「神界」の実装は、単なる新エリアの実装というだけにはとどまらず、物語としても大きな変化を意味する。

 「誅仙2」では、小説版にはないゲームのオリジナルストーリーが展開していく。「誅仙」ではずっと眠り続けていたヒロイン「緑蘭」が、「誅仙2」では目覚めて自らの中に眠っていた神の血に翻弄されていくことになる。世界観としては、「人界」と「神界」の対立構造という新たな物語の軸が表われ、世界が大きく広がることになる。


新しく追加されるのは左上の2つのエリアエリアの中には砦や城がある


 「人界」のキャラクターは所属する「派閥」によって6つの職業に分かれているが、「神域」に住む種族は、種族ごとの「血族」に分かれている。今回は6つの「血族」のうち2つの種族、「狐族 -ロア-(以下、『ロア』)」と「巨人族 -クレイ-(以下、『クレイ』)」がプレーヤーキャラクターとして実装される。さらに残りの4つの「血族」と、1つの「派閥」が追加される予定だが、実装時期は明らかになっていない。

 実際に「神域」の初期街周辺を散歩してみた。この近辺には、かつてここに住んでいた神が残した遺跡が点在している。遺跡の1つ「羅城門」は、その名前の通りの巨大な門。周辺のモンスターも、妖怪や精霊のようなファンタジックな外見の敵ばかりで、「人界」の差を感じさせる。「神域」には、ここでしか受けられないクエストや、ボスキャラクターもいるらしい。

「神域」の風景。古い遺跡や、不思議な敵が出てくる


 「神域」は「人界」の上にある世界で、歩いて入れる道はない。「人界」のキャラクターは、今回実装される「神域」の2つのエリアには入れないので、ここで遊ぶためには「血族」のキャラクターを新しく作る必要がある。「血族」はレベル30になると「人界」に降りるクエストが発生して、2つの世界を行き来することができるようになるが、それ以外にも亀裂を通って「人界」へと降りる方法がある。

 亀裂は「神域」の特定の場所に発生していて、レベルに関係なく通ることができる。亀裂に入ると、空中から地上へと落下していく。「神域」に戻るには、落下地点にいるNPCの助けが必要となる。この措置は、高レベルプレーヤーにPKされる危険のない場所で「血族」のキャラクターを安全に育てるためのもので、今後追加される「神域」のエリアに「人界」のキャラクターが入れるかどうかはまだ不明なので、今後に期待しょう。

背後にある光の固まりが「人界」へ行くための亀裂だ入ると、落ちる落ちる~!到着する場所は決まっている


■ 1人で4人パーティーが組める「ロア」と、術者のような近接ファイター「クレイ」

 ここからは「血族」の紹介をしていきたい。まず「ロア」は、九尾の狐を始祖として、狐のような耳を持つ種族。自然の力を使うことに優れていて、自然の生物や動物を召喚することができる。物語の鍵を握るNPCキャラクター「緑蘭」はこの「ロア」の血を引いているという設定だ。見た目はほっそりとした小柄な体験で、非常に優美な印象。中国でも「ロア」の女性キャラクターが人気なのだそうだ。

 試遊では「ロア」を使ってモンスターを召喚して、そのモンスターと一緒に戦うことができた。モンスターはスキルとして習得でき、一定時間が経つと消えてしまう。呼び出すことのできるモンスターは、攻撃タイプと支援タイプの2種類で、プレーヤー全員が持てる「霊獣」を合わせると、1人で4人パーティーを組むことができてしまう。ただし、召喚できるモンスターは攻撃タイプ、支援タイプを必ず1種類ずつだけで、どちらかのタイプを2匹同時に呼び出すことはできない。「ロア」自身が使用できる武器は弓なので、召喚したモンスターや「霊獣」に盾をしてもらいながら、背後から攻撃をするようなプレイスタイルになる。

 召喚するモンスターは「霊獣」と違ってプレーヤーが命令を出すことはできず、プレーヤーがターゲットしている対象を自動的に攻撃し、一定時間が経つと消えてしまう。仲間になるモンスターは花のモンスターや、巨大な獅子などで、スキルとして習得できる。


狐の耳を持つ優美な一族「ロア」「ロア」のキャラクター作成画面使用する武器は、こちらも優美な弓
攻撃タイプの亀と、支援をしてくれる花のモンスターを召喚ジャンプをして弓を撃つ派手な技火の鳥のエフェクトと共に攻撃する技


 もうひとつの「血族」である「クレイ」は「神族」の5大血族の1つで巨人族の血を引いている大柄で勇猛な「血族」。「神族」の中では中堅クラスだが、絶大な力のために上級クラスの「神族」もむやみに手を出そうとはしない存在だ。「クレイ」は自らに四聖獣の力を宿らせて、それを攻撃として放出する技を使う。

 「クレイ」は体力や防御力の多さからパーティーでは頼れる盾になれる存在。使用するのは巨大な戦斧で、攻撃力も強い。「人界」でいうと、近距離ヘビーファイター系の「鬼王宗」と対になるポジションだ。攻撃は四聖獣のオーラを纏ったド派手な技ばかり。斧を使って攻撃を繰り出すのだが、攻撃エフェクトのあまりの派手さに一見何かの術を使っているのかと思うくらいだ。


パワフルな巨人の種族「クレイ」「クレイ」のキャラクター作成画面使用する武器は巨大な戦斧だ
繰り出す技はどれも派手なエフェクトが付いている



■ モンスターの力でステータスをアップさせる「幻化システム」

 「幻化システム」はモンスターに変身することができる遊びだ。モンスターを倒した時に、そのモンスターに変身できるようになるアイテムを落とす事がある。それを使えば、短時間の間姿を変えることができる。しかも、ただ変身するだけではなく、変身することによってキャラクターのステータスを上げることができるのだ。

 全てのモンスターが「幻化」のためのアイテムをドロップするわけではないので、どのモンスターなのかは自分の足で探す楽しみにして欲しいとのこと。中国でも、このアイテム集めは人気のコンテンツになっているのだそうだ。

新しく追加されるのは左上の2つのエリアエリアの中には砦や城がある



■ 「人界」を巡る巨大飛行船と、空中戦。広がる空の世界

 「人界」には、空を飛ぶ巨大な飛空挺が新たにお目見えする。この飛空挺は無料でプレーヤーを載せて「人界」の空をぐるぐると巡廻してくれるというもの。近くまで船を使って、到着したら飛び降りたり、始めたばかりのプレーヤーが、ゲーム世界を見て回れるちょっとした観光旅行にも使えそうだ。船は乗り場でしばらく停泊するので、そのスキに乗り込むのだが、足場と船の間にけっこうな隙間があって、乗り込むにはちょっとした慣れが必要だ。筆者も試してみたのだが、見事に転落してしまった。


「河陽」にある飛空挺の発着場乗り込むにはちょっとした慣れが必要だ乗ったまま、第三者視点から船を見ることもできる
飛空挺は20分ほどで決まったルートを1周する


 もう1つの飛行要素は、これまでもあった「飛仙剣」などを使って飛行している最中に、空中戦が楽しめるようになることだ。「飛行」はレベル45から可能だが、これまでは飛行中は交戦ができず、ジャンプで飛び越えられない場所を越えるための移動手段として利用されていた。しかし飛行中も攻撃が可能になることで、地上での戦いに加え、高さの概念が生まれたの三次元空間での対人戦ができるようになった。

 試遊では、「飛仙剣」に乗る2人の対人戦を試してみた。攻撃スキルは全て使用可能で、地上での戦闘と同様に戦うことができる。戦闘に高さの概念が加わり、真上や真下などの死角が生まれることや、今までの飛べば逃げられるという逃走方法が使えなくなったことで、今まで以上にフィールドでの戦闘の緊張感が増しそうだ。ただ、欲を言えばもう少しスピード感や、空中戦闘ならではの技などがあるといいかもしれない。


「河陽」上空での空中戦。地上と同じ技が出せる



■ 世界に季節が生まれる。初心者に優しい辞書機能も搭載

雪に包まれた「河陽」の街
中国クライアントの検索画面。日本版ではイラストも差し替えられる

 飛空挺を試した「河陽」の街は、冬なので雪が降っていた。今まではずっと同じだった風景が、これからは季節ごとに違った顔を見せてくれるようになる。ずっと同じ季節の街を見慣れてきたプレーヤーにとっては、銀世界に変わった「河陽」の街はかなり新鮮に映るのではないだろうか?

 他にも、初心者がゲーム内用語の意味を簡単に調べることができる辞書機能が搭載される。小説が原作で、聞き慣れない語句が多い「誅仙」なので、これは嬉しい改善だ。わからない単語が出た時には、すぐに検索ウインドウを開いて、種類ごとに分類されたリストの中から語句を探し出せばいい。

 また、今回は試すことができなかったが、他にもいくつか注目したいコンテンツが実装される。まず、「霊獣」によるプレーヤー同士のトーナメント戦闘が行なえる「霊獣バトルフィールド」は、「ポケットモンスター」のようにペットの強さを競い合うコンテンツ。「霊獣」を育てる新しい目標になりそうだ。また、人間と「血族」に分かれて戦う専用の対人戦フォールドも実装される予定だ。このフィールドはPKのペナルティなしに、思う存分対人戦を楽しもうというコンセプトで作られるもので、対人好きのプレーヤーが集まる場所になるだろう。

 1年目の大規模アップデートで、大きい変化を見せる「誅仙」。しかし、本国では、それこそ日本での検証が追いつかないほどの勢いで、日々新しいコンテンツが生み出されているのだそうだ。「神域」の残りのエリアや、追加を予定されている種族も、今後少しずつ実装されていくだろう。「誅仙2」になって、本当にタイトルが変わるほど何もかもが生まれ変わったゲームになっているかどうか、実装日を楽しみに待ちたいところだ。


「河陽」上空での空中戦。地上と同じ技が出せる


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(2010年 1月 7日)

[Reported by 石井聡]